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0043アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/02(木) 21:47:29.22ID:DHWi/gY4
※同じく番外編の『オーナーこどらの日常』等と比べて、独自妄想大+らんダン要素付与です。

『邂逅』

ハグレ祭りが定期開催される事になった
初回はハオやヘルに連れられ、会場の様々な催し物を楽しんだものだったが
二回目の今日は美術館大展示室に備えられたテーブルの上が、紅茶の神様ことティーティーの定位置

客あしらいでもして、美術館管理を任されている後輩神ポッコを手伝ってやろうという老婆心が一つ
普段から何かと自分に気を遣ってくれる若人達に、祭りの時ぐらい自由な時間を過ごして欲しいという思いが一つ
また、ある人物との邂逅の機会を伺っていたのだが、今日その機会が巡って来たらしい

展示品の目玉の一つ、イルヴァの展示台の前に一人の少女が佇んでいた……星の守護者マリオン
しばらくイルヴァを見つめていたマリオンだったが、ふと近くのテーブルに居るティーティーに気付くと傍らの椅子に腰掛けた

「そう遠くない未来、王国の賢い者達の努力で異世界間の行き来が可能になると聞いている……」
「そうじゃな……」
「その異世界の中にマリオン達の居た世界もあるのだろうか……ティティ」

「自分自身、随分変わったつもりじゃったが、やはり解るかい」
「長い付き合いだからな、体が縮んでいるのは予想外だった。どういう訳だ?」
「わしにも解からん。元の世界で妙な光に飲み込まれて、気がついたらこの世界にいた。巨人の世界に
迷い込んだのかと思ったが、しばらくしてやはり同じ世界からやってきたハオと出会い、わしが縮んだのだと解かった
……異世界旅行の仕組みは不可解じゃ」
二人は目の前のイルヴァを見上げた

「ミラはティティがいなくなって、とても悲しんでいた……」
「……ちゃんと日に三度、食事を摂っていたか?毎日ちゃんと着替えていたか?不自由させていなかったか?」
長年溜め続け、今、溢れるティティのミラへ想いを、マリオンはしっかりと受け止めた
「安心しろ、元々ミラは一人で何でも出来る人だ。呆け気味だった頭も冴えて、自活していた頃の状態に戻った」
ティティは胸を撫で下ろした。家事をするミラの姿など想像すら出来なかったが、最古参の家族であるマリオンが言うのなら間違いなかろう

「程無くミラはティティが異世界へ迷い込んでしまったと考え、以前中途で飽きて投げ出した多世界解釈のIf世界
への行き来を可能にする技術の完成を目指した。協力者もいた。だんじょん村のアノ妖精、憶えているか?」
「憶えてるとも……芸術の同志だと抜かす彼奴の為に絵や彫刻のモデルをした事がある。あの頃はわしも若かった」
モデルは裸が基本、それは望む所だったが、後からお得意様から『奴はスケベが主たる目的』とタレこみがあった、ちくしょうめ!

「あんなだが、実力はミラの折り紙付だ。ミラ曰く『私は創造が得手ですが、あの娘は模倣と発展の天才です』。実際
あの妖精は理論を聞き、ミラよりも早くティティが居ると思われる世界の妖精との交信に成功した。」
「あぁ、やはり大明神は彼奴のコピーじゃったか……」

「ミラの観測によってティティは生きている事が確認された。あの時程ミラが喜んでいる姿をマリオンは他に知らない。
あとは行き来の方法だけだったが、ミラといえど簡単にはいかないようだった。ミラは言った『生きてるなら大丈夫です。
私もティティも寿命に追われる事は無い訳だし、じっくり方法を模索していきましょう』と
で、一朝一夕のような仕事じゃないからとミラアイランドは通常体制に戻った
ミラは主に家事に勤しみ、時間が空いたら研究を進める
マリオンはイルヴァシスターズと交代で門番したり、船に乗って星の周りをパトロールしたりしていた」
「そして御影星によって今度はマリオンが厄災として呼び寄せられたわけか、世間は狭いのう」

「ミラの事だから、マリオンがこちらに流れ着いた事は程無く解かるだろう」
「マリオンまでこちらに来ては、ミラ様は不自由したり淋しがったりせんじゃろか……」
不憫を慮るようなティティにマリオンは応じる
「ティティが居なくなってからイルヴァシスターズも格段に進化した。ミラは安全だ。不自由もさせないだろう
……淋しくは、あると思う。でもミラにとっては良いに発破になるだろう、最近また弛みはじめていたから……
行き来が可能になるまでの短い期間、マリオンはこちらの知り合いの『友達化』に勤しむよ」

二つの世界が互いにトンネルを穿とうとしている、じきに道は開かれるだろう
今を生きるこの世界と、かつて生きた世界。幸せな邂逅を果たし、そして手を携えて欲しい
それに続く、他の世界との出会いも幸多からん事を切に願う
0044アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/03(金) 01:20:41.41ID:+6n5iZKF
『仲間以上○○未満?』

〜朝〜
新鮮なコカトライス卵を割り入れた卵かけ御飯に、エステル風焼き魚。柚葉さん自慢の糠床から
取り出されたドリフトキュウリにイチゲキダイコンの糠漬け。舌を火傷しそうな位に熱いパッポコ芋汁味噌仕立て
王国の一般的な朝食メニューです

美味しいから、と私のお茶碗にまでマヨネーズをかけようとするお姉ちゃんをやり過ごしながら
私は正面に座る二人に目を留めていました
「しめしめ!上がってきたな」
「株か?俺にはよくわからんな、あの手のやり取りは……ほれ、骨抜き完了」
「さんきゅ。あ、ちょっと多いかな?御飯と魚と味噌汁、半分食べてよ」
「おぅ」

帝都新聞を読みふけるハピコちゃんにマッスルさんがほぐした焼き魚の身を乗せた皿を手渡しながらのやり取り
ハピコちゃんの羽先についた鉤状の手(?)は細かい作業は困難です。焼き魚の喫食なども然り
王国の女性陣も手伝いますが、そんな時にさりげなく近くに寄り添って手伝うのは大概マッスルさんです
知り合ってからの年季の差か、さすがに堂の入ったものです


〜昼〜
「いけねぇ、午前のダンジョンが長引いたな……ハピコ、ドリンクの商談があるんだ。ユノッグ村までひとっ飛び頼む」
「いいよ。ところで私、今日は甘いものが食べたい気分」
「茶店の新作チェリーパフェ」
「満足である」
マッスルさんが肩車をするようにハピコちゃんを抱えると、二人はあっという間に飛んでいきました
ちなみに、ハピコちゃんは絶対ノーパン主義

〜夜〜
夕食を終えれば皆、思い思いに自由な時間を楽しみます

談話室で私がお姉ちゃん、キャサリンちゃんとトランプに興じている近くで
漫画を読むハピコちゃんを重り代わりに背中に乗せたマッスルさんが腕立て伏せを敢行していました
「996、997……」
「あ、それ終わったらさ、私の足の爪切ってくんない?」
「おぅ……998、999、1000っと、ほれ、爪切りよこせ」

「ほいっと……くす、きゃははは!人指し指はぐったいから丁寧にやってってば!」
「わかってるから、じっとしてろって……おい、ハピコ、お前の足ちょっと臭い」
女性相手に言いますか?そういう事

「そう?靴、だいぶくたびれてきたからなぁ……新しいの買うかぁって、きゃははは!マジぐったい!」
「あばれんなっちゅうに」
ハピコちゃんも盛大に暴れちゃって、まぁ
繰り返しますがハピコちゃんは絶対ノーパン主義

「よし、完了」
「ふぅ、あざーす」
ふぅ、はこっちの台詞です……爪を切るだけの行為がなぜ恋人同士の睦み合いのように見えてしまうのでしょう
胸がドキドキするのは私が耳年増のくせに奥手で且つムッツリ娘だからではありません!決して!

顔を赤らめる私をお姉ちゃんが意地悪そうな笑みを浮かべて見ています。
「あんたたち、こんな所でそんな艶かしい事されたら、ヘルがムラムラしちゃうじゃないの」
「なっ!お姉ちゃん!?」
「「何のこと?」」
ポカンとした顔を浮かべる二人に居たたまれず、私は赤くなっている頬を両手で隠して俯く事しか出来ませんでした



「妄想を捗らせておられますわあ」
0046アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/03(金) 11:05:19.66ID:qc7FfXIG
『はぐれ銭湯浮世絵図(漢)』※本スレで芳しくなかったネタの焼き直しです

目に前にそびえる建物の前で、僕は自らの頬を叩いて気合を入れる
「さぁ、征こう」
必勝の信念を胸に暖簾を潜り勇者はゆく
「お疲れ様です、アルフレッドさん」
「どうも、ウズシオーネさん」
番台に拠る女将と軽やかに挨拶を交わしつつ入湯料を手渡す

続く『漢湯』の暖簾の潜ればそこは
「お疲れ〜」
「「「「「う〜す」」」」」
ヴァルハラだ

トレーニングジムかと錯覚するような鏡張りの脱衣所でマッスル・マーロウ両兄ィがポージングしているかと思えば
服を脱ぎ終えたクラマ君が髪をかき上げながら爽やかな笑顔ををこちらに送る
未だ『生えていない』事を恥じているベル君が前を隠しつつそそくさと浴室へと駆け込んでいく
ジュリ姉が一糸纏わぬ姿でパンッとタオルをはたく
「ジュリ姉はまたこっち?」
「向こうは混んでいるんでね、迷惑かな?」
「そんな事はないよ」
小さい時からよく一緒に入ってるから慣れっこだ
僕以外の漢達は最初は少なからず戸惑ったりおっ勃てたりしていたが、長きに渡り漢主体の戦場稼業で磨きぬかれた
ジュリ姉の漢らしい気風と肉体に程無く感心し、共感し、今ではすっかり打ち解けている……ベル君以外は

手早く服を脱ぎ終え、先着勢と揃って浴室へ
かけ湯をして早々に湯につかる両兄ィやジュリ姉を傍目に僕は洗い場に腰を下ろす
すっかり綺麗に洗ってから湯を楽しむのが僕のこだわりだ
「隣、宜しいですか?」
「どうぞ」
いつものようにクラマ君が隣に陣取る
それぞれが髪、体の順に洗い、仕上げに無駄毛の処理へと進む……紳士の嗜みである

「兄さん、お手伝いします」
「頼むよ」
見計らってクラマ君がうなじの処理を買って出てくれる。天界の躾作法の行き届きようには頭が下がる。

「今度は君の番だよ」
「お願いします」
剃刀を受け取りクラマ君のうなじに刃をあてがい、ゆっくりと滑らせていく
ほぼ人型とはいえ人外、それも神族である彼の容貌には妖艶な色香が漂っている
穢れの無い白い肌、大理石の彫刻のような引き締まった肢体、整った相貌、華のかんばせ
ただ、ただ見惚れつつ、ちりちりと薄い産毛を剃り落としているさなか、
「くしゅんっ」
クラマ君のくしゃみで手元が狂う……僅かについた傷に鮮血が滲む
「あっ」
とっさに僕は傷口に唇をあてがう
「えっ先輩、その、すみません……大丈夫、ですから……」
「いいから、じっとしてるんだ」
「んっ」
身を離そうとするクラマ君を抑えて傷口に舌を這わせる。しょっぱいはずの血がなぜか甘い味がした
「あいや、お見事!良き景色かな」
湯船の縁に身を横たえ、目のやり場に困っているベル君に、敢えて体をほぐさせてるジュリ姉が呟けば、然り然り、と応ずる両兄ィ


「なんと美しい、桃源郷はここにあったのですね……」
番台の覗き穴から中を伺う女将が身悶えていたその頃

「一人風呂、快適だけど……楽しくないな」
体のサイズと防犯の関係で、宛がわれた特設の浴室の湯船に浸かる大明神は一人ごちた
0047アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/08(水) 06:54:38.17ID:QiexpvKE
『悪魔は生きとし生ける者のパトロンです』#1

『「僕がここに居たら、せっかく得た村人の君への信頼が揺らいでしまう。僕は去るよ。どうか元気で 親友の青鬼より」
赤鬼は残された手紙を穴の空くほど繰り返し何度も読み返し、終にはその場で夜が明けるまで咽び泣いたのだった』
「うぅ、なんと健気で、なんといじましい……」「ブラボー!、エクセレンティア!!」

王国図書室のある日の宵の口、和国の未来のダイミョー柚葉が傘張りをしつつ語る和国昔話披露会に、欠かさず
参加しているのは、決まって悪魔っ娘のゼニヤッタとイリスの二人である
「屋敷に残された古今の書物は擦り切れるまで読み尽くしましたが、極東の未だ見知らぬ物語には日毎に感動を禁じ得ません」
「とても興味ブカク、前衛的でファンタジスタ、ネ」

内職の傍ら祖国の紙芝居読みにヒントを得て、和国昔話語りをしつつ水飴等を売って日銭を稼ごうと目論んでいた柚葉
大失敗に終わった「金魚売り」同様の結果になるだろうと懸念した周囲の予想に反して、大成功・大盛況である

常連が二人にも関わらず大盛況とは、これ如何に?
それは、この二人が王国民の構成員きっての由緒正しい正真正銘のセレブだからだ


第四章を終えた時点において、これまで描写された「大陸」において、帝都を凌駕する権勢を誇るハグレ王国も
その同盟国であり、「財務の鬼宰相プリシラ」によって築き上げられた大金融富国、妖精王国も
未だ創立間もない新興国家なのだ
時代の覇者である両王が、王に相応しい豪奢なおやつを所望しても、
「思い上がる事なかれ!まずは一人で歯をキチンと磨けるようになってから申されよ!!」
と、一蹴されてしまうような若い国家なのである……王とて自由になる金はささやかなものなのだ

ましてや、流れ者同然であった王国麾下の精鋭達も、贅沢に興じられる程の金銭を持ち合わせているはずも無い

そのような中にあっても、そのキャラ的背景から例外的に羽振りの良さそうな者が幾人か存在する

・福ちゃん=「神様ですよね?」→「金・権力・性欲……そのような煩わしい柵(しがらみ)を捨てて下界に下りたのです!」
・ティーティー様=「神様でしょう?」→「管轄する世界樹が帝都から認定解除されたのを知っておろうが!」
・ポッコ=「神様だよね?」→「芸術の追求には思いの他お金がかかるんですよ?貯蓄なんて無いけんね!」
・クラマ=「新進気鋭の神様……」「今回の騒動で瓦解しかけた神社の修復の負債、どうしようか……」
神様社会……世知辛ぇ

・ドリントル第一王女→「長期に渡って漂流して来たわらわに提供出来る物なんぞ尻の毛ぐらいじゃ!」
・ヴォルケッタ子爵→「もしもし、おじい様?仕送りが滞っているんですが?……はぁ?技術的に送れない!?」
親王位も爵位も、トコロ(世界)変われば無価値なり

このような中、例外的に頼もしいのは
・ゼニヤッタ元魔界公爵令嬢→父様、母様の残して下さった財産で、必ずやヤッタ家を再興致しますわ!」
・イリス冥界内親王→資金難デスカ?いくらかユーズーしましょうカ?利子は寿命から取り立てマース!」
手を付けたら御仕舞いだ


よって、莫大な財産を実家に保有している為に、王国内で稼いだお金を全て「宵越し持たず」で使い切れてしまう
二人を固定客に持つという事はとてつもないアドバンテージなのである
柚葉の悲願、祖国にダイミョーとして凱旋する計画……は着々と進行中である

このような状況において起こった、思いの他ままならぬ世に溜息する3人の姿に、
暫し、お付き合い願いたい


続きたい

(文才も閃きも過小な凡人故になんだか、とっかえひっかえで済みません……
うっすらと構想はあるのですが、纏め切れんのです。ちょくちょく小ネタを挟みつつ
完遂させたいと思ってますので、御容赦ください)
0049アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/09(木) 19:28:45.25ID:e9YCx7Xf
『禁じられた遊び』#8

一順目第3実施者ヅッチーvsエステル
「よっしゃぁ、プロの腕見せようかな……う〜ん、イイねぇ、これイイぞ、でも霧吹きかけたり、風送ったりは勘弁な」
どこぞのカメラマンのような態度で攻め所を吟味するヅチ

「じゃあ私はちょっと趣向を変えて怖い話を、あれは、一昨日の晩、草木も眠る丑三つ時……」
急に声色を変えて語るピンクの話を、基本子供な面々は怯えた表情で聞き入る
「寝苦しさを感じて目覚めた私は思わず悲鳴を上げそうになった……なにかが私に抱きついてる。
得体の知れない何かが首元までしっかり被った布団の下、私の胸の上で蠢いている」

拠点では稀にこういう事が起こる。番犬・番竜のベロベロス、地竜ちゃんは共に優秀なのだが、彼らだって夜は寝る
結果、周囲に棲息する野良モンスター、野良幽霊などが入り込む事がある
以前、ヘルが野良スライムに夜襲された時などは大騒ぎになった
全身ベトベトにされてギャン泣きしたヘルが、室内で特大のヘルズラカニトを発動、拠点の一角が吹き飛んだ
ヘタレだがポテンシャルはすこぶる高いのだ。同室で熟睡していたミアは瀕死の重症を負った……不死だけれども
キャサリンはトイレに起きていて辛くも難を逃れた……閑話休題

真に迫ったピンクの話に、ジェンガやってる場合じゃねぇとばかりに、さっさと一つ抜き終えて輪に加わるヅチ
……趣旨が変わっとる
「私は相手に気付かれないように、枕元のナイトテーブルの上にあったペンを手に取って、
空いた手でゆっくり胸元の布団を捲ってみた……そこには」
ゴクリと喉を鳴らす一同

「……虚ろな目をしたメニャーニャが私のおっぱい吸ってた」
「「ぎゃああぁぁぁぁ、怖いぃぃぃぃ!!!」」
「ええぇぇぇぇ!!?」
「やっぱりエロじゃないのっ!」
「なんで胸を吸うんだ?」

「ハイ、お終い。なんだヅッチー抜き終わってんじゃん。オチまで引っ張りすぎたか」
「お終いってあなた……その後はどうしたのよ」
驚愕する皆を代表してミアがピンクに問う
「あいつ昔から寝惚けて夢遊病みたく夜中に得体のしれない行動取ることがあってさ、慣れっこなんだよね。
でもさすがに私も重いし、くすぐったいから叩き起こそうかとも思ったんだけれども、ほら、メニャ−ニャって
ちんまくて可愛いくせに、子ども扱いするとめっちゃ拗ねるのよ。」
「マリオンのお仲間だな」
「違うぞ。マリオンは怒ってるわけではない。先天的なバグで機能不全に陥ってしまうだけだ」
ヅチの物言いにマリオンが抗議する

「まして今では特務召喚士様、協会の重鎮って立場になって前より一層大人っぽく振舞いを心掛けているのに
寝惚けてるとは言え、自分が赤ちゃんがえりして人のおっぱい吸ってた事を知ったらどうなると思うよ?
下手したら自殺すっぞ……或いは逆ギレして、私の横隔膜や足の小指の危険が危ない事になる
ってな訳で、女同士で別に吸われて減るもんじゃなし、気にしない事にしてそのまま寝たよ」
「おおらかと言うか、男らしいと言うか……そりゃ減りはしないでしょうけど、貴女未だ十代の花も恥らう乙女でしょ?
老婆心から言っておくわ、少しだけでいいから女としての危機意識持ちなさい」
「へ〜い、へい」
実は年上であるミアのありがたい苦言に適当に応じるピンク

「ち、ちょっとごめんなさい、お手洗いに行ってきます」
動揺の極みに達したベルが前傾姿勢のまま席を立って廊下に向かう
「その箱ティッシュは置いていきなさい」
(ベル、落ち着きなさい。トイレのロールテッシュの補充は私やヘルやキャサリンが欠かさずにやっているから)
ベルの行動の意味を正確に把握しているミア。それでも余計な事は言わず、ただデチの居室の備品の回収に努めた
何度も繰り返して言うが、ミア姉はすこぶるつきのデキる人だ。
思春期の少年に恥をかかせるようなマネは決してしない。この姉ある限りラージュ家は繁栄は永代だ……不死だし
やや長いご不浄タイムから無事帰還したベルを迎え入れ、ゲーム再開


続く……次回は当然、同時刻の隠し部屋の参謀三人娘の様子になります
0050アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/11(土) 11:01:42.32ID:5qfX0QkE
『禁じられた遊び』#9

〜隠し部屋にて〜
向こうでは和気藹々と暴露話が繰り広げられている。あのウズシオーネが被虐愛好者だったとは、新たな発見だ
しかしながら、やはりこの遊びは規制するべきだろう。あらゆる種族が平穏に争うことなく過ごす為に禁止すべきだ
この遊戯は王国民の紳士・淑女協定などでは御しきれぬ禁断の戯れ、それが三参謀筆頭のマリーの結論……
不本意ながら今は禁止に足る確証を得る為に、今しばらく息を潜めよう……

ぶっちゃけて言うならばマリーもお年頃の女の子。下世話な暴露話に興味深々なのである

実施者ヅッチー&話者エステルが宣されるや否や、メニャーニャの瞳が怪しく光る
彼女が愛して止まぬ先輩がどんなオカズじみた話を披露をするのか辛抱堪らぬ、といった心境であろうが……

『一昨日の晩……』
と、ピンクが語り始めた途端、獲物に襲い掛かる獣のような相貌を、狩られる側の羊の表情へと一変させた
(あんだけプリシラを苛めておいて、あんたも何やらヤマしい心当たりがあるんかい?)
マリーは呆れ1.5割、期待8.5割で隣室の会話に耳を傾ける

『……虚ろな目をしたメニャーニャが私のおっぱい吸ってた……』

……サァァァ……
マリー・プリ両名の耳は、本来聞こえるはずも無いメニャの血の気が引く音と、彼女の蚊の泣くような呟きを拾った
「……起きていたんですか?」
『自分が赤ちゃんがえりして人のおっぱい吸ってた事を知ったらどうなると思うよ?下手したら自殺すっぞ……』
ピンクの説明が続く中、メニャの顔色は捕食確定の羊からゾンビのような生気の無いものへとより悪化していく

「ま、まぁ寝惚けていたと信じきっているエステルの大物ぶりには、改めて感服するものがあるな」
マリーは場を和ませようと試みたが、つい先刻のやり取りを思い出したプリが仕返しの決定打を放つ
「メニャーニャさん、お気持ち、お察しします。自害召されるのであれば、不肖、このプリシラが介錯仕りましょう」
愛刀「にっかり青江」の鯉口を切るプリ。いい性格してるな!あんたってやつは!!
そんな中、真っ黒なニヤケ顔をメニャに向けるプりの顔がサッと青褪める
つられたマリーが何事かと同じく目を向けた先、そこには愛用の十得ナイフの刃を首筋に押し当てているメニャ

「早まるな!!」「やめなさい!!」
マリーに羽交い絞めにされ、泳いだメニャの手首に、プりの容赦無い峰打ちがギロチンスカイばりに炸裂する
「止めないでっ、死なせてえぇぇ!!」
落としたナイフに尚も取り付こうとするメニャに、プリシラは手加減なしの往復ビンタ10連を見舞う……死ぬぞ
「落ち着きなさい!帝都賓客の貴女に死なれたりしたら王国と帝国の関係はどうなると思うの?」
(最もな意見だが、トドメの煽りをかましたあんたがそれ言っちゃうわけ?)
マリーは突っ込みたい衝動を必死で押さえつつプりの言に被せる
「寝惚けてたんだ!エステルも言ったろう?君は半覚醒状態で過失猥褻行為に及んだだけ故に無罪、イイネ?」
「アッハイ……って、でも、ううぅ」

一部で流行の忍殺語につい応じてしまいつつも、納得出来ないといった様子のメニャを抱きしめてプリは言う
「お願いだから死ぬなんて言わないで。私達は種族も違う、同じ価値観を共有している訳でもないかも知れない。
でも、どうしても譲れない一点においての望みを実現する為に集った同志じゃない?」
「譲れない望み……」
プリのマナジャム仕込みの豊満な胸に抱かれ、幾らかの平静を取り戻したメニャは顔を上げる

「そう、私達には夢がある……かの偉大な預言者モーゼは『乳と蜜溢れる地』に同志と共に至る夢があった……
残念ながら彼はその夢の途上で果ててしまった、彼は一人の指導者だったから……」
「私達は夢を実現する為に支え合う仲間が居るのよ?約束の地『乳蜜ワールド』に共に生きて辿り着きましょう」
「乳、蜜……私、先輩のおっぱい吸っただけ、呑みたいよ……先輩の乳蜜、貪りたいよ!」
「私だってヅッチーの乳蜜、呑みたいわ。だから共に歩みましょう、落伍したりなんか許さないんだから」
「プリシラさん……」
ひし、と抱き合う二人、不覚にも共感を覚えてしまい感涙してしまうマリー。
彼女はそれを異常だと断じる自らの中の理性を、欲望が徐々に塗り潰していく過程をただ、ただ眺めていた


続く
0051アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/14(火) 04:32:37.03ID:lzfiwf50
『オーナーこどらの日常』#2

虎月竜日
定時起床(午前10時半)。定時開店(午前11時半……ぐらい)
私は「やや」寝坊助さんなので、食堂での王国民割安のモーニングセットは食べられない(時間切れ)
なので出勤途中に親友のゼニヤッタちゃんのトコで、おにぎり(大×10)を買い込んで、柚葉ちゃんのトコで
賄いのアラの煮つけ等を分けてもらって、開店後に朝昼兼用の食事を摂るのが私のスタンダード

そして、食後のデザート替わりに店の常連のじっちゃん、ばっちゃんが連れてきた孫ら向けに、イリスちゃんから
仕入れた「アックマンチョコ」を子供らに混じって、ワイワイ言いながら買い込むのが私の密かな楽しみ

「あ〜っ、また雑魚悪魔だよ、お前は?」
「アーヴだ!でもアーヴやアーシャ、ミャ−ミヤコの将軍キラは揃ってるんだよなぁ」
「こっちはスライミーズだよ、やたら出るんだよなぁ、コレ、こどら姉ちゃんは?」
ここは子供達の、運2500を超える私への期待に答えざるを得ない!
「フッ、よく見ているがいい、子供達よ……竜の強運を!!・・・・・・くっ、森の狩人さんパーティーの鮭、がくっ」
「「「だめじゃーん!!!」」」

子供らの期待に答えられない悔しさをチョコと共に飲み下しつつぼやく
「これ、詐欺なんじゃん?私、毎日買ってるよ?なのに激レアのイリスちゃんも、超レアのゼニヤッタちゃんも出ない」
「売ってるこどら姉ちゃんがソレ言っちゃう?」
「あるにはあるみたい。学校の先輩からイリスカード見せてもらった」
「でもゼニヤッタカードは?僕、見たこと無いんだけど……」

そう、激レアのイリスちゃんカードは、王国に一枚進呈された。マニヤ気質の収集癖に触発されて、私が貰い受けた
冒険時には無条件で貸し出す条件の下に。しかし未だにゼニヤッタちゃんカードはお目にかかったことが無い
これらのカードはプリミラで、これでもかとばかりに頽廃絢爛に着飾った悪魔達を撮影した、実に怪しからんまでに
艶やかで垂涎モノの逸品なのである。レアカードは裏で大きなお友達の間、高値で取引されていると聞く

そのような中、「悪魔舞姫ゼニヤッタ」のカードは、巷で大人気の美人おにぎり屋店主、ゼニヤッタちゃん自身が
「カード写真を撮るから着飾って来いと、イリスさんに言われましたので、目一杯、気合を入れて撮影に臨みました」
と、いう発言がおにぎり本舗の客から口コミで広がり、未だ存在の確認されない伝説のカードとまで称されている

「ゼニヤッタちゃんのでコンプなのになぁ」
子供達と共に、私が自作したカードブックを眺めていると、
「さすがぁ、こどら姉ちゃん。勇者カードも揃ってるんだ、「本気こどらカード」や「竜変化リューコカード」なんて
イリス・ゼニヤッタカード次いでレアなのに」
そう、アックマンカードではイリスちゃんの闘技場出場メンバーが悪魔をやっつける勇者キャラとして設定されている
初回決勝を盛り上げた私やリューコちゃんのカードは悪魔将軍やハグレ王国民より、「すっげぇレア」扱いなのである
そんな話をしていると、

「……なあ店主、もし良かったら、一つトレードしないか?……このカードと」
いつの間に……すっかり常連になった赤さんが一枚のカードを、葵の印籠の如く掲げ、目の前に立っていた
角さん、いや赤さんの手の中には、紛れも無い「悪魔舞姫ゼニヤッタ」カードが煌いていた!!!
フワァ〜ン、という効果音と共に私は子供ら共々、「へへぇっ!」と跪いていた

「店主!そちの日頃の良心的な経営に敬意を払い、このカードを破格のレートで交換して進ぜる、返答や如何に!?」
沸き起こる歓喜と緊張を抑え、私は震えかしこみつつ応える
「畏れながら、そのカードに見合う代価に、天下のエリート竜人であらせられる赤様は何を所望されまするか?」
赤さんは目だしマントから覗く険しい眦を、不意に穏やかなかんばせに変え
「なに……『本気こどらカード』一枚、これで十分よ、不服か!?」
「滅相もございません……このこどら、天にも昇る望外の心持にござりまする」
子供達の万雷の祝福の拍手の中、穏やかにカード交換が行われる

「そろそろ帰る。店主、今後も体をいとえよ」
「ありがとうございます、またの御来店を心よりお待ちしております」
会計を済ませた赤さんが、すっかり懐かれた子供達の子供達の頭を撫でつつ、颯爽と店を出た後、しばらくして

「今日もありがとう、リューコちゃん」
私はひとりごちた
0053アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/14(火) 22:32:56.69ID:lzfiwf50
※本スレで書いたネタを膨らませてみました
『天界太政大臣時代の福ちゃん伝説』

@
中東に勃興した「雄マン帝国」が異教徒の美少年を改宗させて訓練し、組織した親衛隊「イェニチェリ」
彼らにはモデルがあった事を御存知だろうか
長年、絶大な金剛力をもって天界に君臨した福正一位太政大臣
彼女の権勢に阿る各神はこぞって、面食いの福ちゃんに一族が誇る美男子を小姓に差し出した
福ちゃんの小姓団は「家にチェリー」と呼ばれる天界きっての精鋭集団であった

A
福ちゃんは圧倒的な実力を持つ禍神であったが、彼女の政は民を慮った慈愛に溢れたものであったので
民は彼女を畏れつつも愛した。故に親が子を躾ける時、畏敬の念を込めて福ちゃんの話をしたものだ
「良い子にしていれば、御褒美に福ちゃんが挟んでくれますよ」
「悪い子はしまっちゃう福ちゃんに言ってしまってもらっちゃうからね」

B
「英雄色を好む」と言うが、福ちゃんもまた、それはそれは性豪であった
彼女が「これは!」と見込んだ若者は、それこそ数年に渡って連夜の夜伽を命じ、今畜生とばかりに愛で尽くした
見込まれた若者は年季が明けて後、皆決まって偉業を成し遂げ大出世したという
いつからか人々は、福ちゃんに見込まれて夜伽を努める役目を「福神漬け」と呼ぶようになったという

C天界の食事処「うどん三郎」。圧倒的な量、通わずにはいられない中毒性を誇る味、複雑な喫食ルール
いつしか天界きっての人気店となった。福ちゃんは最初期からの常連で、彼女が来店するやいなや
「大うどん猪ダブル、麺固め、味カラメ、葱、揚げ玉マシマシ」が黙っていても出てくるという

D福ちゃんは天界で最初に衣装に「スク水」素材を採用した
以来、天界では「白スク」を「福ちゃん水着」と呼ぶようになり、公式の場において水着やレオタード、バニースーツ
といった露出多めの衣装も正装としてオールOKになった


これらは幾多の福ちゃん伝説の極々一部に過ぎない


続くかも……不意にこんな軽いものを投下してしまった不誠実を、どうかお許し頂きたい
0054創る名無しに見る名無し
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2015/04/14(火) 22:43:16.97ID:p3mMfE1D
SSもっと流行って欲しい
苦手な人がいるのも分かるからひっそりとでいいので
0055アントニオ猿L
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2015/04/15(水) 00:58:31.53ID:G3hA2wwC
『新作案内』

ハグレ劇場の新作「T.T」の記録的大成功に端を発した、王国に沸き起こる空前の映画ブーム
本日は、いくつかの新作のさわりを御覧頂きたい


1『追剥の城ヤッタ』

「ううぅ……」
泣きじゃくりながら家路へと進む赤髪の少女。名家の令嬢である彼女は、
周囲の子供達からやっかみ半分の苛めを受けていた

「それは、困ったねぇ」
「うえぇぇん」
娘を慰める母親は、不意に思いついたように
「そうだ、ゼニヤッタ。良い事を教えてあげる、困った時の御呪い」
「オマジナイ?」
「ふるーいふるーい秘密の言葉……」

「シンデ・オロカモノ・ウフフ・アリアマル・ゼニ・ヨコセー」

「シンデ?タ?」
母親は復唱しようとする娘を撫でつつ
「我を富ませよ、地獄よ蘇れ。という意味だよ。唱えながら指で相手のうなじをバッテンを書くようになぞるの。
シンデ・オロカモノ・ウフフ・アリアマル・ゼニ・ヨコセー」



2『風の谷間はユタカ』

♪ヤン、ヤンヤヤ、ヤンヤンヤン、ヤン、ヤンヤヤヤ〜ン……♪

「ヘル……ヘル……」
自分の名を呼ぶ声に振り向くと、そこには
「おいで……おいで……」
死んだはずの大好きだった父

父に抱かれ共に馬の歩みに揺られる中、傍らに目を留めると
「(母さんもいる……)」

高名な魔法使いであった両親、徒歩で付き従うお弟子さん達
私は突如、不安な想いにかられた
「(嫌……私そっちには行きたくないの)」

「来ちゃらめえぇぇぇぇ!」

「何も居ないわ、何も居ないったら……」
状況が解かっていない「あの子」が私の発育途上の胸元からヒョッコリと顔を出す
「出て来ちゃらめっ!」

「妖精の幼生です」
「やはり、魔性の者に取り付かれていたか……渡しなさい、ヘル」
「嫌っ!何も悪い事してない!」

哀れむようなのに、それでいて無慈悲な声色で父が告げる
「人、ハグレ、妖精……他種族は共に生きる事が出来ないんだよ」
「あぁっ!?」
姉が死んで、深く傷ついた私の心を癒してくれた秘密の友達を、大人達の屈強な手が奪った

「お願いっ!殺さないでっ!……おねがい……」
0056創る名無しに見る名無し
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2015/04/15(水) 06:45:27.03ID:G3hA2wwC
>>54
同感です。ざくアク本スレ(現在の最新part61でしょうか?)は
多くの方々が利用されるはむすたさん作品半公式スレとしての役割を確立しているように思えます
私も拝見し、投下された質問に自分なりの意見をお答えするような方法で、はむすたさん作品の素晴らしさを
多くの方々と共有する形で楽しんでいますが、そこではSSはあまり好まれないようです

このSSスレはマイノリティであろう、はむすたさん作品のSSを見たい方々に開かれているものだと思います
スレ立てしてくださった>>1様には乙しきりです
是非ともあなた様の描かれるざくアクワールドを私も拝見し、楽しみを共有したいと思います
一つ気軽に、作品投下をされてみては?

私もドキドキしながら>>25を初めて投下し、以来しばしば書き込んでいますが
ここを見ていらっしゃる方々は、とても穏やかで、私の拙い書き込みに優しいコメントをして下さいますよ

楽しみにしております
0058創る名無しに見る名無し
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2015/04/15(水) 16:40:22.93ID:o++Cdg17
SS投下主アイディア一杯あるんだな
今の所どれも読ませて貰ってるけど特に『オーナーこどらの日常』と『禁じられた遊び』は特に気に入ってる
0059創る名無しに見る名無し
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2015/04/15(水) 19:36:33.56ID:v4QdHmLQ
渋でもふと見た時に増えてたりするから嬉しい
自分もとは思うんだけど文才となによりネタがないんだよなあ
0060創る名無しに見る名無し
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2015/04/16(木) 02:28:47.94ID:WDdstCL5
応援してるので投稿したい作品が出来たら投稿してほしいなぁ
アントニオさんもだしそれ以外の人もね
0061アントニオ猿L
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2015/04/16(木) 18:33:48.20ID:AUqoWtto
『ロマンの祭日』#1

全裸である

「森の魔女」であるところの私、ミアラージュは自室の姿見に自身の生まれたままの死体、いや肢体を晒している
成長は望めなくなったが、健康に気を遣い、適度な食事と運動、ボディケアを心掛ける体に非の打ち所など存在
し得ない。第二次成長を迎える直前の少女、特殊な価値観を持つ人が見たならば、神秘的で不可侵な輝きを纏う
私の元にひれ伏すことだろう

誤解しないで欲しい。別に私にはマク○ーン警部補に、逃亡の為に乗り込んだ旅客機ごと吹き飛ばされた
ス○ュアート大佐の如く、マッパ健康体操に勤しむ習慣は無い

ならば、何ゆえ全裸なのか、お答えしよう。とある私的実験を行う為にだ
傍らの机に置かれた、今川焼のような食物に手を伸ばす

「魔女特製巻き戻しのワッフル」

ダンジョン探索の度に過剰に溜まっていく数々のアイテム・武具・秘宝類、持ちきれない物の多くは王国の倉庫
へ直行しそのまま腐りもせずに放置されている。干し肉はともかく、日持ちがしなさそうな神様ランチやアイスク
リームまで保管出来てしまう摩訶不思議な倉庫への興味は尽きないが、今ソレは置いておく

お土産屋店主の職権で、簡易な手続きでそれらの物品は持ち出し・活用を許されている中、私は
「巻き戻しの妙薬」なるものに目を留めた
曰くこの妙薬は、負傷・疲弊した服用者の内的時間に作用して、戦闘前の元気マンマン状態に巻き戻してくれる
劇薬なのだが、近頃はピンチとも御無沙汰な王国には無用の長物と化していた

私はある事を思いつき、「あくまで私用なのだけれど」と打診した上で許可を貰って入手し、これまで培って来た
魔術理論を駆使してこれに改良を加えた。
完成した薬の効能は、「服用者の時間を巻き戻す」というものから「服用者をあるべき姿に戻す」ものへと変わった
つまり、これを服用すれば御伽話のカエルの王子様や野獣は即座に人間に戻るという寸法だ

……でも、効果は一時的なのよね、私の計算では概ね半日ってとこかしら
これを材料にして摂取しやすいように美味しい菓子状に焼き上げたのが「特製巻き戻しのワッフル」である
さて、ではこれをどうする……私が食べるに決まってるでしょう

秘術「黄泉還り」で復活した私は明らかに世の理を外れた特異の存在、その私の「本来あるべき姿」とは
……「歳相応に成長したミアお姉ちゃん」に他ならない
え?本来死んだままなんだから、死体に戻るんじゃないの?ですって?……細かい事は言いっこなし!
自他共に認める天才の私に抜かりは無いわよ!そこは空気読みなさいよ、いいわね!?

これから、ワッフルを摂取した私がどうなるか。些か控えめに計算してもヘルと同等か僅かに上回るナイスバディ
になってしまうのだ……姉なのだからしょうがない。歴代のラージュ家が輩出した魔女達に、貧相な体つきの者は
存在しない……血統なのだからしょうがない。ならば着衣のまま決行してお気にいりの服を破ってしまうような愚は
避けるべきだろう

……故に全裸である

前置きが長くなったが、そろそろ始めよう。仕込みは完璧で懸念は無い。故に特に気負いもせずワッフルに噛り付く
うん、美味しい……南蛮漬けにした鰯に更に苺ジャムをぶちまけた様な味わい、ファンタジスタね!
それにしても、鏡に移る「全裸でワッフルに舌鼓を打つ少女の図」……な〜んか背徳的ね、われながら

十分に咀嚼して飲み込む。途端に心臓の鼓動が強くなって体が熱を帯び、吹き出た汗が蒸発、霧化して
私の体を包み込む。想定通りの反応だ。続いて訪れる肉体の急激な成長に伴う痛みに私は自らの肩を抱く
ような姿勢で耐える。同時に切り揃えていた髪が伸びて視界を覆っていく……10秒、30秒、1分
汗と痛みが引いた私は、ゆっくりと髪を掻き分けて鏡に映った姿を確認する

「いやはや、なんとも……予想以上に良い感じじゃない。日頃の努力に対して、体はしっかり応えてくれるのねぇ」


続く  ※投下主は全裸派です。下着とか、靴下とか……まどろっこしいから、ハイ、脱いで脱いで
0063アントニオ猿L
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2015/04/18(土) 05:47:13.91ID:MZ3RsaLp
『ロマンの祭日』#2

至高の全裸である

「ラージュ家の神童」であるところの私、ミアラージュが自らの肢体(今や死体に非ず)を眺めて至る偽らざる所感だ

妹のヘルは、王国でも最上位のサービス要員の一角(大明神談)である。彼女は、神から賜った「愛されボディ」
(=食べても肥えにくく、且つ万が一肥えても女性が切望する箇所に肉がつく体質)に加えて、生来ののほほんとした
性質から、自らの容姿を飾り立てるような行為には一切頓着しない。故に、彼女には大海の神秘が生み出した極上の
黒真珠のような自然美が醸し出されている

対する私の全裸を見よ。端正な骨格を過不足ない柔軟な筋肉を包んだ上に匂い立つような脂肪を薄く覆った肢体
控えめな睫毛に彩られたアメジストの様な瞳に、緩やかに切れ上がった眦。知性を感じさせる薄めながら生気に満
ち満ちた唇。栗色の天鵞絨の如く光沢を湛える髪。これは正に、本来脆弱であったヒトを生物の頂点へと押し上げた
「意志の勝利」を体現させた研鑽の美。精妙なブリリアントカットを施したダイアモンド。人類の造詣美の結晶である。

「と、まあ自画自賛はこれぐらいにしておいて……こう長いと鬱陶しいわね」
あらかじめ用意していた二挺の鋏を両手に装備、ものっそい速さで伸びすぎた髪をチョキチョキと切り整えてゆく
「経年変化で少しウェ−ブがかる髪質だったのね、私って。うん、まぁ、こんなもんかな?」
肩にかかる位のミディアムに、前は従来のパッツンを改め、せっかくついたウェーブを生かしたシースルーバング
に仕上げる。セルフヘアカット完了

「次は服か。ヘル、ちょっと貸して頂戴ね」
今日は定例のハグレ祭り。早々に出掛けた妹に、不在ながらも断りの挨拶。タッパはほぼ同じ程度に収まった
チチ(私がやや大)シリ(やや小)フトモモ(やや太)+クビレ(やや細)と若干の差異が生じたが、問題はないだろう

「もうちょっと、こう、普通っぽいのは無いの?」
先程、ヘルは容姿に頓着しないと言ったが、それは「自らを美しく見せよう」という気負いが無いだけで、彼女なりの
服装のこだわりはあるのだ。オフでは寛ぎ易いジャージ、そして日中は黒を基調とした露出大目で体の線が浮き上
がるピッタリとしたデザインのもの選んで着ている。それはラージュ式交霊術正統継承者で、かつ秘密結社女ボス
としての嗜みであると信じるが故である。
しかし、数は少ないが他系統の服もある。裁縫が趣味である彼女は王国民の公・私服の修繕や作製を小遣い稼ぎ
の感覚で引き受けている。その試製や売れ残りの品々から何とかコーディネートしてみよう

結局私が選んだのは、いつもの格好に近い白のブラウスに赤のチェックスカート、それと揃いの柄のベストを羽織っ
て、ブラウスの襟元に黄色いリボンを巻いてみた。足元は動きやすさ重視で白のハイソックスに海老茶色の
ローファーを履く。更に普段は出来ない大人な雰囲気を演出してみようと、戯れに薄桃色の日傘を開いて持ち、
戯れに作った妖艶な香りを放つ花の香水を吹き付け、改めて鏡に自らの全身像を映し華麗に一回転
「なかなか決まってるじゃない」
着替え完了。全裸終了。


ではさっそく、出掛けましょうか。どこへって?さっき言ったでしょう。今日はお祭りだって
ローマという都市を表敬訪問中のとある王女が、正体を隠して暫しのお忍び休日を楽しんだと言う異世界の故事に
習ってみましょう。あっちは王女で、こっちは魔女だけれども、良いじゃない……無粋なツッコミはお控えあそばせ

居室を出て、慣れない体の高い目線に感動しながら日傘を回しつつ、拠点の出入り口に向かってみたならば
そこにおわすは、日頃からモフる機会を伺い続けて未だ果たせずにいる王国番犬兼秘密警察長官のベロベロス
今日はお土産屋が閉店なので外部の来訪者はほぼ皆無。また祭り開催日でも王国の総員の三分の一は残留する
シフトを組んでいる拠点に、襲撃をかける馬鹿も居ないだろう事を、かの賢いワンコはちゃ〜んと解かっている
いつもの「キリッ!警備体制」よりやや寛いだ姿勢で、のんびりと欠伸などしている……カワイイ

私の中にむくむくと擡げる希望的観測と生理的欲求
「(犬は日頃、その優れた嗅覚から人物認識をしているのではないかしら?いつもと違う香水、他者の服を纏った私は
彼にとって初めて出会う、化粧室を借りる為に勝手口から迷い込んだ外部の害意の無い来訪者……イケる)」

変身を遂げた魔女ミアラージュの非日常の戯れ
その序曲の相手は、ベロベロス、貴方に務めて貰いましょう

続く
0064アントニオ猿L
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2015/04/18(土) 07:50:55.52ID:MZ3RsaLp
『ロマンの祭日』#3

「まぁ、どうしましょう、ハグレ王国さんのお城って思った以上に広いのねぇ」

ベロベロスセコムセンサー警戒範囲のギリギリにあたるデーリッチ黄金像の辺りで、
あくまで自然に、優雅に、穏やかな雰囲気を醸し出しつつ、困惑した風を装う私、ミアラージュ

ピクリと耳を動かし、振り返るベロベロスの視線に
(偶然合ってしまった!)
かの如くに、同じく目線を会わせる事に成功……細工は流々

♪目と目が合う〜瞬間、モフられたくな〜ってた〜♪

というバックミュージックが流れてきそうなシチュエーションに添うように、渾身の優しげな微笑を
ベロベロスに叩き込む!……仕上げを御覧じろ
キュピーンッ、という音と共に、ベロベロスの体が電流に撃たれたのかの如く刹那に震え、硬直した

「あらあら?かわいいワンちゃんだこと、こっちにおいでなさいな」
お菓子の館の魔女に、不安がる幼子が思わず篭絡されてしまうような、逆らい得ない空気を醸成しつつ
ゆっくりと歩み寄る……私の画龍点睛の詰めの一画を見よ!

未だベロベロスは固まったまま……堕ちたな

モフモフまで後、5歩、4、3、2、1歩、手に持った日傘を自然に落とし
渇望する毛並みに向けて両手を広げ、いざ!
怪鳥の如く踊りかかる!!

「キュゥゥゥゥゥゥン!!!」

咄嗟に身を捻ったベロベロスを捉え損ねた私は

「ほへ?」

勢いのまま、盛大に顔面から門扉に突っ込む!

!!!!!!!!!!!!!!

およそ人体が立ててはいけない、もんのスゴイ激突音が拠点ロビーに響き渡る

「ぐっ!がっ!?……うぇっ!ひ、いぃぃぃ〜!!」

そのままズルズルと激突した顔で壁に撫でるように崩れ落ち、
およそ年頃の女の子が上げてはいけないような呻き声を漏らす私
生身になったせいなのか、勝利を確信したが故の慢心から体が緩んでいたのか……

痛い!すっげぇ痛い!!死ぬほど痛いぃぃ!!!


「グスッ、貴方、見抜いていたのね……」

さすがに哀れみの情を覚えたのか、ベロベロスはやや緊張に身を強張らせつつも
私に自らの身を抱かせ、モフらせつつ、深刻なダメージを負った私の顔に
固有技・ペロペロを施してくれた……なんと賢く、なんと優しい子なのだろう

「ごめんね、姑息な事、して……でも、今後は、偶にで良いから、モフらせて……取って喰いや、しないから……」
「く〜ん」

少々痛い思いをしたが、彼と少し仲良くなれた気がした……幸先の良い一日のスタートを切れたと思う事にする

続く(ミアの服装に、誰かを思い浮かべた方がいらっしゃるかもしれませんが……多分、その方で合ってます)
0066アントニオ猿L
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2015/04/22(水) 02:04:56.27ID:quYcMsOj
『ロマンの祭日』#4

なんやかんやと祭り会場に到着
暫しの散策。途中、行き交う殿方のネットリとした視線に笑顔を返したりしてみる
ドキッとした様子で顔を赤らめる様子を観察……結構楽しいわね

さて今日は拠点で研究に勤しむから、とお化け屋敷はキャサリンに任せているが、お忍び視察をしてみよう
相変わらずの盛況振りで、沢山の客が入場の列に並んでいるが、誘導の手際にそつが無いので混乱はしていない
ウチのキャサリンは優秀ね、と改めて感心する

一定時間毎に5、6人ずつ入場させるシステムで、入口で管理をしているキャサリンが、中での注意事項等の口上を
述べる。着飾った(仕事用衣装:ヘル作)人形が生き生きと働く様子に子供の客などは興味津々のようだ
いよいよ次の入場組みになったその時、ふとキャサリンと目が合う
ちょっと吃驚した様な表情をする……気付いたのかしら、ちょっと仕掛けてみよう

「私の顔、何かついているかしら?」
「あ、いえ、すんません。綺麗なお姉さんだなぁって思って」
「フフッ、お上手なのねぇ、でも嬉しいわ……はい、これ。後でおやつでも食べて頂戴ね」
「あ、ども」

頭を撫で、こんな事もあろうかと用意していたポチ袋を握らせて、私は中へ進む……気付いてない様ね

常のキャサリンはお小遣いを渡そうとしても遠慮してしまう。曰く
「普段から良くしてもらってますし、欲しいものもありませんから」
家族なのだから、もっと甘えてくれてもいいのに、と言うのが私の正直な気持ちだ
……だけどヘル、あんたはダメよ。私より高給取りな大の大人が、姉にお菓子代をたかるんじゃないの

では、お忍び視察を続けましょう



一方
「さすがミア様だよなぁ……大魔女ともなるとあんな事も出来るんか、すげぇなぁ」
しっかり気付いていたりする……家族の絆である……加えて尊敬する主人を慮って、咄嗟に知らぬフリも出来る
出来る(元)人、ミア姉の懐刀であるキャサリンもまた、出来る(元)人であった



視察を終えて、正午少し前。そろそろ空腹を覚えてきた
食材調達も兼ねて、一度やってみたかった釣りに挑戦しよう

「(エステルに全然似てないピンク髪の)お姉さん、釣具を貸してくださいな」
さあ、いざフィッシング!

「……ビギナーズラックというヤツかしら?」
釣果は上々。ヌシ×2、レア魚×5、通常魚多数で、スコアは108

周囲の釣り人からはヤンヤヤンヤの喝采を受ける中
「二匹目のヌシは、僅か一分足らずのヌシ生涯だったのね……」
もののあはれ、というものが少し解かった気がした


「ねぇ、大将?私、レア魚がアボカドに化ける不思議について知りたいわ」
「……すまんが企業秘密だ。和国の神秘ということで御納得頂きたい」

ちゃきちゃきカフェに釣った魚を持ち込んで、ちょっと豪華な昼食と板さんの小粋なトークを満喫する

さて、午後は何をしましょうか

続く(※釣果は投下主のベストスコアだったりします)
0067創る名無しに見る名無し
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2015/04/22(水) 02:37:32.69ID:/RkOSjlk
ヌシ2匹を一回で釣ったの?投下主 すげぇな
所で国王が釣り失敗したときの顔エロいと思わないかい?
0068アントニオ猿L
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2015/04/22(水) 02:52:35.33ID:quYcMsOj
えろかわいいとおもふ
将来が楽しみですよね、未だヴェールに包まれてる過去・正体にも期待してます

祭りは3回釣って2回カフェでレア魚調理が私のデフォです
極稀に一回でヌシ3度(釣れたのは2回でしたが、あの素早さは間違いなくヌシはん)
出現する事もあるみたいですよ?
0069創る名無しに見る名無し
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2015/04/22(水) 22:10:57.74ID:AozgGvlT
ピクシブのメニャーニャSSがなかなか良かったわ
ここも賑わって欲しいね
てかやっぱりメニャーニャ人気なんだな。
0070創る名無しに見る名無し
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2015/04/22(水) 22:17:37.47ID:/RkOSjlk
>>68
ヌシ(笑)って陰口叩かれてそう 仲間の魚から
>>69
メニャとエステルって鉄板なのかね ピクシブでいえばプリヅチのSS好きだな
0071アントニオ猿L
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2015/04/22(水) 22:23:34.87ID:quYcMsOj
『ロマンの祭日』#5

腹ごなしがてら美術館に来てみた
私が徒然なるままに描いた絵も展示されているはず……ないわね、何処だろう?まぁ、追々見つかるでしょう

定期毎に王国で行われている品評会で佳作以上評価を貰った作品は展示対象になる
また、美術館来場者には入場の際、投票紙5点分が渡され作品を自己採点する楽しみも味わえるのだ
評価型美術館、なかなか良い試みだと思う

「この作品は、強さゆえに迫害されてきた竜族の歴史を叙事詩的趣をもって敢えてコミカルに描いている名作だ」
「ほほぅ」「なある」「深いなァ」

全身に真紅の衣装を纏った見覚えのある竜人が、見物客らにこたつドラゴンの作品の素晴らしさを説いている
その姿が余りに堂々としている為に、客らはこの竜人が名だたる批評家に違いないと信じ、多くがこどら作品に
点を投じてる、こどら作品が群を抜いて一般評価の高い理由の真相を垣間見た
……これぞRPG名物、「ドラゴン贔屓」!する方もされる方もドラゴンなら対抗する術無し!

しばらく見回っていると……あった、私の作品群!
なんでトイレ前の場末に固まって展示されているのかしら?
私、ポッコに嫌われるような事した覚えは無いんだけれども?
それとも私の作品に芸術的魅力が足りないのかしら?

評価箱を覗けば結構な数の投票紙が入っているのを確認出来たので、少しホッとする
え、?自分で投票しちゃいなよ?……嫌よ、そんなの。ヤボじゃない



美術館見物を堪能した後は、取り合えず噴水広場で一息つこうと思い足を進める途中
青空ステージに目を向けると「デーモンでもいいんだもん」のライブが大盛況の中で開催中だ

「この前、装いをチェンジして散歩してイタラ、チョットイイオトコにナンパされたヨ」
「イリスさんは素敵なレディですから、いくら忍んでもそこはかとない魅力が溢れ出てしまわれるのでしょう」

正に今、お忍び散歩を楽しんでいる私はタイムリーな話題に暫し足を止めて聞き入る

「御褒美がてらティーを奢らせて、色々エスコートさせてアゲタ」
「相手の殿方はさぞ幸せな時間を過ごされた事でしょうね?」
「デモ、暗くなった頃、チョット休もうとか言ってバーにでも行くのカと思ったらホテルに連れ込まれた」
「ちゃきちゃき宿というやつでしょうか……初対面だというのに、無粋で無礼極まりないですわ」

所謂ちゃきちゃき宿(ラブホ・連れ込み宿)なるものは、オリエント(の内の和国を含む極東)固有の文化だ
最近ではこの大陸でも散見されるようになってきた
しかし生粋の西洋悪魔で、王国入り間もないイリスには馴染みの無いものだろう

「チョット前までの態度チェンジさせてヌードになって襲ってキタ、興醒めしたから死なナイ程度に凍らせてやったヨ」
「それはさぞ縮こまった事でしょう……え?どこがですって?嫌ですわ、皆さん解かってらっしゃるくせに!」
「言わせないでヨ!」

赤らめた顔を両手で覆ってイヤン、イヤンをするゼニヤッタとイリス
観客(一部の熱狂的なファン)らの喝采が轟く
「クール!クール過ぎる!!」「イリス様ぁ!俺も冷やしてくれぇ!!」「ゼニヤッタちゃん!カワイイよぉ!!」

一方、一見の観客や多くの女性客は
「え?今が笑いドコロ?」「あざとい……」「何よっ!色目使っちゃって……悪女!」

これが悪魔魅了漫才か、観客の温度差までもネタの一部とした高度なエンターテイメント……悪魔っ娘、侮りがたし!

それにしても、ナンパねぇ……今日はそういうシチュエーションも密かに期待しているのだけれども……

続く (※シブのメニャSS、私も読みました イイですよねツンデレ 着衣微エロのシチュもそそりました)
0074アントニオ猿L
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2015/04/23(木) 06:43:12.01ID:PVVjseAI
『猫飼いたい』(※他シリーズものとは別設定とお考え下さい)

「未確認生物図鑑・猫科」
そこには「地獄猫被り」や「神獣アニャンタ」といった世にも珍しい、且つ愛らしい珍獣達が詳細な説明文と想像図
を交えて描かれていた。

「可愛いですね……ネコ、飼ってみたいです……ネコ」
図鑑を眺めつつ、嘆息混じりに一人ごちる。

シノブはここ最近、王国マスコットのベロベロスや地竜ちゃんと戯れる事を何よりも楽しみにしていた。
何もかもを自分がやらなくては、と言った強迫観念から開放され、年齢相応の欲求を満たす事が出来る。
幼き日に得られるはずだった何かを、シノブは今取り戻しつつある。
平和な証拠だ。近頃はネコに御執心の様子。


「あまり勧めないよ……ネコは」

フト、そこに通りかかったのは親友のエステル。

「(はて、珍しい事ですね?)」

シノブは疑問に思う。
大概の事は、当たって砕けろとばかりにチャレンジして、強固な意志と、主人公(風味)補正とで
やり遂げ、通して来たエステルが、こんな事を言うとは……

ならば逆説的考えて、エステルには飼い猫を持った経験があるのであろう。

「と言うと、難しいのですか?ネコを飼うのは」

シノブの質問にエステルは硬い表情で、

「相応の覚悟を持たなきゃダメだよ?ネコって大概、気紛れな気性で、構い過ぎても、ほっとき過ぎても拗ねちゃって
扱いがムツかしいんだ。ストレスが嵩じるとトンでもない厄介事を引き起こす事もある。それら全てを、シノブは主人と
して甘んじて、引き受ける覚悟はある?」

シノブは自らの心情を省みて、ただ可愛いから、興味があるからといった甘い気持ちで動物を飼おうとした自らの浅慮
を恥じた。
同時に生き物に対して真摯な想いを持つ、頼れる親友エステルの真っ直ぐな心意気に改めて感動する。

「そうね。生き物を軽い気持ちで飼っていいものではないわね。今は保留とします。でも私に覚悟が備わった暁には、
将来的には是非一匹飼ってみたい。その布石として是非、エステルが信じるネコ育成の心得を拝聴したいですね」

シノブは教えを請うに相応しいよう、自らの姿勢を正す。

「私も試行錯誤しながら、悪戦苦闘中の身の上だから、余り偉そうな事は言えないけど……」

「(え?エステルったら皆に内緒でネコを飼っているのですか?)」

「まずは誰が主であるのか、毅然とした態度で示す事。友人同士なら気が引けてしまうような事でも、特に行為中は
しっかりと割り切らないとイカンね。公私の切り替えをキチンとする。これを互いに理解する事が大切だと思う……」

「(友人?行為?公私?)」

「後は飴と鞭の使い分け、その匙加減かな?こればっかりは互いに体で覚えるしかないけど、信頼関係が
深まってくれば少々イキ過ぎても、ネコからすればそれが快感と思えるようになるらしくて、むしろマンネリ化
する関係を一新する刺激になるとか。あ、なんだったらメニャーニャにも聞いてみ……」

「ありがとう、エステル。もう結構です」

(※出勤前に使い古された、『ネコタチ』ネタを投下する愚行をお許し下さい)
0075アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/24(金) 06:40:32.19ID:v5nFY2ud
『ロマンの祭日』#6

ふと、肉体が発する「満たされないシグナル」を感じた。
……そうだ、私は成長していたのを忘れていた、不覚!体はいつも以上のカロリーを欲して然るべきよね。
良い契機だ、この際ハグレ祭り出店名物カツサンドも賞味してしまおう。

私は逸る肉体の欲求に応じるべく、勝手知ったる会場の林の中の最短距離を歩む……その最中、


「え?」
私の手、腰、足に纏わりつく何かに動きを留められた。

「つ〜かまえた!」「へっへっへ!」「ん〜イイ匂い!」

見るからにヒャッハー系の殿方三名に抱きつかれてしまった。

「朝から目を付けてたんだぜぇ?」「迂闊だったなぁ……」「たっぷり可愛がってやるよ!」

……イリスの台詞ではないが興醒めよ、サイアク……
未だこんな輩が王国主催の祭りに跋扈しているとは……後で意見具申しておこう。
くそっ、せっかく変身して、乙女の誰もが抱く願望。暫しのシンデレラストーリーを僅かに期待していたのに……

これじゃ、タイトル的に「素人強制輪○」じゃないの!(※ふぃくしょんどぇす)

怒りに震えつつ、ミアスカウター(戦力分析)を行う。

ヒャッハーボス=HP1200位?
ヒャッハーサブ=HP1000位?
ヒャッハークズ=HP 900ぐらい、かな?……と私の勘が告げる

雑魚の極みじゃないの!
……逆に困っちゃったわよ、こっちは!!

「諦めなよ、お嬢ちゃん!」「気持ち良くしてやんよ!」「お前さんを護る騎士(ナイト)はいねぇんだぜ!」


肉体が常の状態じゃないから、加減の匙加減に自信がない(プチ困惑)
でもシコタマ、頭にはキている訳で!(困惑)
でも、安直に「殺し」なんてしたくも無し!!”(超困惑)
だからと言って黙って犯される訳にもいかない!!!(激困惑)


しゃーないわね……あんたらの「運」と、私が咄嗟に判別し得ない「防御力」に期待するわ……

半ば、諦め気味にヒャッハーどもの無防備な首筋を、一気に刈り取ろうと、
カミソリキックの蹴り足を放とうとした直前……


「いるぜっ!!ここになっ!!!」


力強い声が辺りに響く。
この声は……

近くの茂みから、小さな人間の男の子を肩車した赤いミノタウロスが姿を現した。

「俺が騎士(ナイト)だ!!!」


続く
0077アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/26(日) 00:59:37.61ID:68Bp8ErD
『やんごとなき駄目ドラゴン』#1

「……と、言うわけで一部の気の荒い個体や血気盛んな若い者を除いて、基本的に竜族はテリトリーやタブーを
侵されない限り進んで他者を襲わない。古竜と呼ばれる格の高い竜ともなればその特徴は尚、顕著となる」

王国大学。竜人リューコを講師として招いての集中講義だ。

「よって切羽詰まった冒険の時には、刺激せずに通り過ぎる事をお勧めする。しかし多くの竜が財宝や伝説級の
武具を保持している為に、それを目当てに戦いを挑む冒険者も多くいる。心当たりがあるだろう?」
会場にクスクスと笑いが漏れる。大いに心当たりがあるのだから仕方が無い。

「先程竜族は無闇に戦わないと言ったが、覚悟して挑んでくる挑戦者は大歓迎だ。強者に戦いを挑まれ、それを
斥ける事、斥けられる事は最大の誉れだからな。むしろその為に日頃から宝物を溜め込んでると言っても良い。
これらのものは身も蓋も無い言い方をすれば餌なんだが、竜族側の真意は自らを退治する勇者には最大限の
寿ぎを持って応えたい。その褒賞がショボかったら自らの沽券に関わる、ぶっちゃけると見得だな。」
竜視点の戦いの論理。他ならぬ竜人からの言葉ゆえに説得力はいや増す。

「よって、竜族相手には十分に備えて、容赦無く、精一杯戦って貰いたい。そして勝ったなら、その事を大いに誇って
吹聴して欲しい。諸君らの今後の新たな竜退治伝説に期待する。御静聴ありがとう」
大きな拍手が沸き起こる。名高い竜人によるカリスマ溢れる講義であった。


その後は参加者各人に軽食や飲み物が配られ、幾分気楽な空気の中での質疑応答タイムとなった。

「竜と竜人はどう違うんですか?」
王国に来る前までJKだった雪乃は往年の勘を取り戻し真っ先に質問する

「竜人族は意外と種の歴史が浅い。発生条件に天然タイプと合成タイプとが存在する。
天然タイプは、人語を解する温厚な竜が人間と懇ろになってイタしたり、神として崇められた古竜が人身御供で
捧げられた娘と、折角だからとヨロシクやってしまった結果生まれた者だ。」

「……壊れてしまわないのでしょうか。竜とイタして……妄想が捗ります」
誰かが小声で呟いていたが、皆聞こえないフリをした。

「そして合成タイプは、少し昔にどこぞの神々がやたらと竜と多種族とを掛け合わせる実験に奔走した時期があ
って、少なくない竜人が生み出され放逐された。結果、従来稀にしか生まれず、互いに出会う事がなかった竜人が、
集まり、竜人同士の交配が進み、今では小さいながらコミュニティを形成するまでになった。この合成タイプの出現
が竜人族の発生の契機と言えるだろう。」

生命の創造。普段は様々な雑務に勤しむ神々も、偶には神ならではの仕事をこなすようだ。
余談だがハムスターも、ごく最近、とある森に番が目撃されたのを皮切りに、以後世界に広がっていったと言う。
閑話休題。

「竜人族の家格はどのようにして定まっておりますの?本人の実力?先祖の功績かしら?」
ヴォルケッタ子爵(笑)が扇子で口元を隠しつつ質問する。
主催者のマリーは、「はいはい、貴女はどっちもありますね……」といった様子で溜息をつく。

リューコはやや苦笑しつつ、
「強い先祖を持つ家の竜人は地力がそもそも高い。よって次代が受け継ぐ財産も多くなる。その財産を有意義に
用いて更に強くなる。結果、その竜人は発言権も強くなる。これが人間の言う家格というのかどうか……」

「しかし、やはり実力至上主義だな。どんなに金持ちでも弱ければ多種族に退治されて、ハイ、それまでだ。
むしろ……私やこどらのように偉大な古竜を先祖を持つ家系の者は、簡単に負けたりしたら、受け継いだ力
を生かせなかった愚か者と一般(竜)人以上の誹りを受ける。これが家格というならば難儀なものだな」

「ほう、ほう……ほへっ?」

ヴォルケッタを含む全員の視線が、軽食を食べてお腹がくちくなり、涎を垂らして午睡を満喫するこどらに注がれる。

続く
0078アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/26(日) 03:29:09.97ID:68Bp8ErD
『やんごとなき駄目ドラゴン』#2

「……こどらさんってエリートなんですの?」

ヴォルケッタの態度に、ニューコは可笑しくて堪らないといった様子で

「そこが人間と竜人の常識の違いだな。聞けば人間は当人がショボくても、先祖が偉かったり生まれた家が
金持ちだったりしたら、曲りなりにもそいつはエリート、お嬢様扱いをされるんだろう?
竜人にはそんな奇習は無い。生まれた子供は一定年齢に達したら一律、コミュニティに一つしかない学校に
放り込まれて切磋琢磨する。そこで揉まれて社会に出て、世界中から強いと認められる奴がエリートさ。
先祖も家も関係ない」

最強種族の一角として名高い竜人の豪快な理論。しかしある意味真っ当なエリート観ではないだろうか。

「さしずめ、私やこどらはエリート見習いの新人竜人って所かな。でもまぁ、人間の価値観で言うなら、
こどらはエリートっていうか良家のお嬢様かもしらんな。金持ちじゃないけど。
こいつの父方の先祖……というか未だ御存命な始祖様だが、ものすっごい竜なんだ。とにかく長生きなお方でな。
母方も、これまた有名な氷竜の血統だ」

あいも変わらず惰眠を貪るこどらの頭をポンポン叩くリューコ。

「んあ?……くぅ〜、すぅ〜」

目覚める気配は無い。

「竜人に自らの生まれの良さを誇ったり、他の高貴な血筋を敬ったりする風習は無い。むしろそういった背景を
持つ奴は、生まれつき高い能力を受け継いでいるという羨望から、やっかまれる事の方が多い。
そういう意味じゃこいつも苦労した口だな。私も昔は結構馬鹿にしていたし……
長くなったが、竜人の中では家格なんてものは定められておらず、ただ強い者が尊ばれ、弱いものは蔑まれる。
これが答えでいいか?」

「は、はい……」

一瞬、遠くを見るように目を細めてから、笑顔に戻ったリューコはどこか満足気に見えた。



ふとまどろみから目覚める。ありゃ、リューコちゃん帰っちゃったか。挨拶し損ねちゃった……残念。
なぜか皆の私を見る目が普段と違う気がする。
特に子供達が目をキラキラさせて図鑑を差し出してくる。曰く、

「ここに、こどらちゃんの御先祖様は載っているデチか?」

先祖?あぁ、おおじじ様とおおばば様の事かな?多分載ってると思うよ……ほら、ここと、ここ。

「す、すげぇー!かっこいいな、こたっちゃん!」

すごいのも、かっこいいのも私ではないんだけれども……まぁ、ヤボは止しにして素直に御礼を言っておく

私もいつか、二人みたいな立派なドラゴンになりたいな……明日からまた、本気だそう



古竜サヴァイバー=別名、世界で最も長寿なるもの。推定6億歳。恐竜の生き残りという説もある。幸運の龍。
             氷河期・大洪水・隕石衝突といった未曾有の災害、度重なる戦乱を地中で眠る事で乗り越えた。
             (※らんだむダンジョンアイテム図鑑、★エルダークローバー 参照)

白龍ダイアモンドアース=北の大地に住まう、寒気を司る龍神。雪女一族の祭神。
                (※同上、☆白龍の置物 参照)
0079創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/04/27(月) 00:13:30.19ID:lniq0eyE
面白いと思ってたま〜にSSスレ来てるけどさ
ピクシブとかに投稿したほうがいいんでない?
このスレ恐らくほとんどの人みてないぞw
0080創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/04/27(月) 00:24:47.84ID:lniq0eyE
付け加えで、アントニオ氏の作風好きなので仮にここに投稿し続けても玉に見には来るよ
0081創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/04/27(月) 05:18:38.54ID:fofOchXg
>>79
>>80

ありがとうございます
私、ピクシブでは見る・読む専なのです
そもそも自分が考えたものを投下するのは、ココが初めてで
とても気が小さいので、閲覧される方が少なそうなココであるからこそやれたというか……

今後勇気を振るって、より多くの方々の目に触れる場への投下にチャレンジする
事もあるかもしれません……が、当分はココで書かせて頂こうと思ってます
0082アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/28(火) 08:31:25.62ID:KajF0A26
『一夜のあやまち』

「ヅッチー……」
「あっ!」

週末の妖精王国。夜も深まるヅッチーと私の寝室、通称「愛の巣」(プリシラ命名)。
暖炉の火が煌々と照らしだしているのは、
薄いネグリジェのみを纏って仰向けに横たわる私に、全裸で馬乗りになっているヅッチー。

「いや、こんなはずじゃなかったんだ!」
いつもの勇ましさはどこへやら、顔を真っ赤にしてしどろもどろになっているヅッチー。

今にして思えば、昨夜のヅッチーはいつも以上に飲んでいた。
妖精王国温泉宿開店○周年記念パーティー……周りの妖精達がお祝いの言葉と共に満たす杯を延々と
乾杯の掛け声で干し続けていた。

箍が外れた結果が現在の状況である。

「うぅ……」
涙目になって悶えるヅッチーの姿に、私の嗜虐的な一面が顔を覗かせる。

「もう、ヅッチーったら、こんなに濡らして……」
詰る様な声を投げかけつつ、肌に張り付いてる濡れた薄物を脱ぐ。
……うむ、マナジャムドーピングした私の全裸も捨てたものじゃない。

「ご、ごめん」

泣き顔を覆って全裸アヒル座りするヅッチーなんて……激レアだ。
最大限の理性を持って劣情を押さえ込み、母性の仮面を被ってヅッチーを抱きしめる。

「怒ってないわ……だから泣かないで、ヅッチー」
「プリシラァ!ごめんよぅ!」

片手でヅッチーを撫でつつ、もう一方の手で布団の下に忍ばせたボタンを押す。
部屋の改装時に取り付けた隠しプリミラ(生命体自動追尾撮影機能付)。
小さなシャッター音は泣きじゃくる声で掻き消える。

ヅッチーとの全裸抱擁画像、ゲットだぜ!!!


「落ち着いた?」
「すん、すん……うん」
涙跡が残る顔に花の笑顔が戻る。やっぱりヅッチーは笑ってる顔が一番素敵だ。

「じゃあ、皆が起きて来ない内に後始末しましょうか」
「ほとんど乾いてる……残ってるのはプリシラの寝巻きと敷き布団ぐらいだ」

成る程、寝る前に消した筈の暖炉の前に、梁から吊った紐に掛けられたヅッチーの寝巻きと掛け布団。
私が目覚めたのは、私のを脱がそうとする直前だったわけね。敷き布団はどうするつもりだったんだろう。

「朝までちっさいファイア起こして炙り続けるつもりだった……」
「もし次があってもそれは絶対やめてね、危ないから」
私は氷精だっつーに……

なんとも拙いというか、可愛らしいオネショの証拠隠滅工作だ。

「みんなには内緒にしてくれよな?」
「ふふ、わかってる。二人だけの秘密ね。でもヅッチー?これからは夜八時以降のジュースは禁止よ?」

(※衝動に囚われて、つい……ごめんなさい。でも全裸が書けて満足です)
0084アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/30(木) 04:43:52.49ID:Fh0RdLmX
色々と妄想は捗りまくってるのですが、
まずは「禁じられた遊び」と「ロマンの祭日」を完成させたい所です。

特に「ロマン」はアマデ○スさんの如く、
「出来上がってるよ?ココ(頭を指差す)で……後は書くだけさ」
なんですが、筆不精な者でして(タイピングが不得手)……

でもケンコー的に徒然なるままに、書きたいもの(特に全裸とこどら)を書き殴って投下する、
我儘な投下主をどうか、詰ってください。

映画みたく、サリ○リさんが口述筆記してくれたらなぁ
0085アントニオ猿L
垢版 |
2015/04/30(木) 12:12:42.13ID:Fh0RdLmX
『悪魔は生きとし生ける者のパトロンです』#2

「今日は研鑽の為の勉強会なのだから、忌憚の無い意見は大歓迎だ。どうか遠慮しないで欲しい」
柚葉さんの自らに厳しく、他に優しい配慮には、本当に頭を下がります。
「はい……ごめんなさい、柚葉さん、正直に申し上げますと味がよく解かりません。私共魔族の舌には、薄味過ぎて」
「成る程。来店される御客様の客層の幅が広いハグレ王国においては、他所よりもその点に配慮すべきと言う事か。
皆様方よ、食ってばかりいないで聞け。今のゼニヤッタ嬢の素晴らしい提言をキチンとメモっておけよ?」

……御配慮感謝致します。あぁ、地上世界と、そこに住まう人々は、とても優しく、そして美しい。


「王国料理人連合会」。それは国民皆様の食事や、お土産やお店で食物を扱う方々が拠る、相互扶助組織です。
今日はその定例勉強会でした。
柚葉さんの粋な計らいと、想起した懐かしき家族の思い出を、日記に書き残したいと想い、筆を取った次第です。

会員はマッスルさん、キャサリンさん、柚葉さんに、私ことゼニヤッタの四名。
発起人兼、代表兼、事務兼、監査役兼、後援会長のミアさんは、
「私は天才的に味オンチらしいから(涙)、口は出さずお金を出すわ。あと面倒な周旋は私に任せて、頑張りなさい!」
世の誰もが希求する、理想的なオーナーを粛々と努めて下さっています。
自重や配慮も出来る天才なんて、歴史を紐解いてもいらっしゃいませんよね?……ミアさんはお出来になる方!
閑話休題でございます。

「俺は常々、この生魚を少ない飯で食わせる技には甚く感動してる。一見なんともしみったれてるが、一つ口に含むと
吃驚仰天。空腹に任せて掻き込んで良いモンじゃねえ!と思わせる何かがあるな。おい、誰か説明してくれ!」

「ミア様が仰るには、和国は狭くほっそい国土を海に囲まれ、資源は乏しいが四季の移ろいが顕著なトコロなんだと。
採れる限られた食物を神々へ感謝し、最高の工夫で食するのが礼儀らしいぜ?成る程、供される形式はあたかも
供物進膳!主体は食材そのもの。精緻な包丁捌きも、絶妙な味付けも引き立て役に徹している……奥ゆかしいぜ!」

……その時の私は、会員の皆様が舌鼓を打ちつつ絶妙な批評を披露される中、窮地に陥っていたのでした。

味がしない……

様々な事情で天から堕とされた神・天使の成れの果てが悪魔です。罪人の流刑地が豊かな土地である訳が無い!
地獄、煉獄、魔界、冥界……私達の棲息域は悉く、痩せた土地の救世主たる薩摩芋さえ育たない不毛の地!
同じく堕とされたあらゆる生命体を、互いに貪り合う修羅の世界!
結果、生命力も味も、地上から見れば得体の知れないような強靭な植物しか育たず、
また極地的な気候においての保存に耐える為に、極限の香辛料が求められたのでございます。
少ない食物を奪い合う、悪魔界を憂いた減浄と言う名の悪魔僧が、地上のテンジク・カラ・ナンバン等々より
多くの強烈な香辛料を持ち帰って、改良の後に広めた結果、悪魔界の戦争は終結し……(地上漫遊記演義)
閑話休題パートUでございます。

つまり、他生物基準で味オンチなんですの、私達……辛いモノに慣れてしまって……(しかたないじゃない×2!!)
(参照:デビルズブラッド=らんダン、イリスチャンラブ=ざくアク)
異種族共栄が如何に困難な事か!

しかし、恵まれた環境に生まれた者は、安易に不平不満を口にするべきでは無いと思うのです。
事実、イリスさんや私、悪魔っ子勢が王国から供される食事に文句を言った事は、一度たりとてありません……
×「こんなもの、高貴な私が口に出来るものではありませんわ!おとといおいでなさいな!ホーホッホ!」
○「初めて食べましたが、たいそう趣深い……とても個性的で結構なお味です。感動致しました」
……物語などでしばしば描かれる誤ったセレブ像と、実在する常識的なセレブの対応の差……御参考までに。

幼い頃、領民の方々が開催したニンニク収穫祭で供された料理を、私は残してしまいました。館に戻ってから、
「ゼニヤッタ……苦手で、食べきれなさそうなら、手を付ける前に、減らして貰わないといけないよ?」
厳しくも、慈愛に満ちた表情の父から受けた過酷な折檻。とても心地良く、懐かしく、苛烈な思い出……
対する、地上の現世を生きる人々のなんと穏やかな事か……これはまたこれで素晴らしい……


親愛なる父様、母様、兄様……色々困惑する事もあるけれども、私は今日も元気でございます!
(※ゼニヤッタちゃんは両親から愛され、大切に、厳しく、且つ進歩的《=人間賛歌》に育てられたようです)
0086創る名無しに見る名無し
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2015/05/03(日) 10:46:40.28ID:X1CpnD0R
『ロマンの祭日』#7

「(マッスルさんだ!これで勝つる!!)」

隠れニワカマッスルファンの私、ミアラージュは心中で黄色い声を上げた。
私は食物も男も、些少な奇異には囚われず、真に優れたものを愛でる。
食物に関しては味より栄養素を、男に関しては器量より漢気や侠気を……違いが解かる女なのだ!

『彼は王国きっての理想的な漢よ!』……かつてそう断言して、ドン引きして泣き出した愛する妹を慮って、
『冗談よw』……と取り繕って以降は、一切、殿方への賞賛をいっさい封印した私。
あぁ、そのマッスルさんが今、目の前に!!

「あぁ、もぅ駄目だ、お終いだぁ……」「マッスルさんや……」「に、逃げ……」
「動くな、兄ちゃん達……」

心疚しく無い者が聞けば安堵し、心疚しい者が聞けば震え上がる声を、一陣の風の如く発するマッスルさん。
背負われた童は目を輝かせ、レ○プ(未遂)魔共は凍りつき、私は濡れた……どこかは言わせないでよ!

「マッスル兄ちゃん?お仕事なの?」
「おぅ、太郎。途中ですまないが、みんなに伝えて来てくれ。マッスル兄ちゃんはすぐ戻るからってな」

見るからに聡そうな男の子は、わかった、と背から降りると、店の前で皆一緒に待ってるから、と言って駆け去った。
賢い子だ……おそらくマッスルさんが、日頃から懇意にしている孤児院のまとめ役の子なのだろう。

「お嬢さん、御無事ですかい?」
「え、えぇ、なんともありませんわ。おそらく、確実に、何かされるであろう直前でしたの……」

気丈に振舞いつつ、かと言って成す術なく途方に暮れていた健気な令嬢……という風体を精一杯装ってみた。
ホントは怖くもなんとも無いが、殺さずに済んだ正直な安堵が、私の演じたい儚さを演出してくれるだろう。

「ウチのシマで怖い想いをさせて申し訳ない。もう大丈夫ですから、安心して、ちとここで待っていておくんなさい」

心底申し訳なさげな表情を滲ませたマッスルさんは、レ○プ未遂魔達の手を引っ掴んで、私から少し離れた所へと
引きずっていき、そこで正座させた。

「……!!……???……!!!……」
「……!」「……!」「……!」
パァン!!パァン!!パァン!!

私は魔力を使って、ミアデビルイヤー(地獄耳)を発動、マッスルさんのヒャッハー達への説教を盗み聞く。曰く、

ハグレ王国の縄張りで不埒なマネをしちゃいけねぇ、種族問わずの仲良し世界の実現が、俺と王国の夢なんだ!!
邪魔する者の攻撃は全て受けきった後、捻り潰してやる、痛ぇぞぉ?死ぬぞぉ?兄ちゃん達も結構鍛えこんでるな?
その力を間違った方法に使っちゃいけねぇ、使い方が解からねぇなら俺が教えてやる、いつでも訊ねて来い!!!
マッスルさん、すんません! 俺達を導いて下さい! 生まれ変わりの証に一発ずつお願いします!
各人の能力を考慮しての、痛快な平手打ち!!!!!!

マッスルさん、かっけえぇぇ!!

「「「大変、申し訳ありませんでしたぁ!!!」」」
「どうか許してやっておくんなさい。こいつ等は、私が責任を持って立派な輩に育てます!!!!」

連絡を受けたモーモードリンクプレミアム会員達に、再教育プログラムの名の下、連行されたヒャッハー達の顔は、
自らの犯した罪への悔悟と共に、再出発への決意で輝いていた!

「御寛恕頂きありがとうございます!……王国としては償い様も無い失態だと思っております!申し訳ありません!」

「こちらこそ、危ない所を助けて頂きまして……でも、償い代わりと言ってはなんですが、お願いが……」

続く (※次回は、ミア×ニワで)
0088アントニオ猿L
垢版 |
2015/05/03(日) 12:35:38.53ID:X1CpnD0R
『ロマンの祭日』#8

「(解からん……どうしてこうなった!?)」
ハグレ王国産最強級赤牛こと、俺ニワカマッスルは困惑していた。

今日は日頃の営業努力で貯まった金を使って、週末毎に通ってる各地の孤児院や学童教育所の愛すべきガキ共
をハグレ祭りに招いて、盛大に遊ぶつもりだったのに……超絶の茶髪紫眼の美人が俺の腕にしな垂れ懸かってる!



「あのガキンチョらを祭りで遊ばせてやりてぇなぁ……」
と呟いた俺に、

「水臭いじゃないっすか!」
と、祭り当日の運営を請け負ってくれて、遊んでやって来なせぇ!と、送り出してくれた常連の野郎共。

「店は信頼の置けるジュリ姐はじめ、プレミアム会員で回しておきやすから、御心配なく!」
プレミアム会員って何だ?そんな制度、店長の俺は知らんぞ!?

まぁ、それはいいや……俺直々に筋肉帝王学を叩き込んだあいつらの事は信頼してるし、
そんなあいつらの気遣いを無碍にするのは、野暮の極みだ。感謝して楽しもう。
ジュリアさんが来てくれて指揮ってくれるなら間違いもあるまい。


各地のガキ共が御来場……多いな、さすがに。一斉に会すると50人を超える。
送り迎えの施設長やママさん方からは、沢山の差し入れと御礼の言葉。
結果、昼飯に皆で食べきれん量の御弁当、ありがたい……俺が用意していた食事代は、おやつと予定で
入れなかったアトラクションに回すとしよう。

各所にそれぞれ一人はいる、
「誰にも心を開かなくて、でもマッスルさんからは離れたくないようで……理解してあげて下さいね?」
「御存知の通り、この子はしっかりしてますので、どうかお引き回し下さいな」

と託された、引っ込み思案のお姫様連(お坊様)を全員抱き上げ、親分肌のマセガキ連(マッスル親衛隊)を
直近に侍らせて、まずはお化け屋敷や美術館を回る。
あれやこれやと水を向ければ、お姫(坊)様連は次第に俺から離れて、頼れる騎士に手を引かれ、新たな世界へ
旅立っていく。

「いいな?このお姫(坊)様はお前が責任を持って護ってやれ。お前を親衛隊きっての騎士と信じて任せるぞ!?」
「任せといて!」


昼食を喫する頃には、概ねのガキンチョ共は分け隔てのない友達同士になれた。
よし、昼食後は実践だ。

「イヨォシ!午後一発目は、リアル鬼ごっこやるぞ!鬼のマッスルさんから、みんなで協力して逃げきってみろ!
時間内に一人でも逃げ切れたら、俺が全員にブリちん駄菓子屋で何でも好きなものを一つずつ買ってやる!」
子供達の大歓声!ゲームスタート!手加減はしない……大人も子供も本気でやらなきゃ!!


そうして始まったゲームの最中、不埒な輩のオイタに遭遇……くそっ、水を差しやがる!
しかし、これも王国内で子供が気軽に遊べる為の大切な仕事、既に捕まえた、頭は良いが体がおっつかない太郎に
訳を説明しようとしたが、利口な太郎は直ぐに汲んでくれた……あんがとよ、お前には駄菓子二つ買ってやる!

説教を終えて、常連に再教育を任せた俺は、王国に好意を持って下さっているであろう来訪者にひたすら詫びた。

「こちらこそ、危ない所を助けて頂きまして……でも、償い代わりと言ってはなんですが、お願いが……
宜しければエスコートして頂けませんこと?素敵な騎士(ナイト)様」

続く
0089創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/05/08(金) 00:51:56.25ID:UgowUyxc
コッコッコ 足音が聞こえてくる 今か今かと待っていた姉御の帰還だ
「姉御ぉー!!」

「ハピコ? どうしたんだい?」 
ローズマリーはハピコの慌てた様子に驚きつつも状況を確認しようと質問する

「いや、姉御が各地視察に出かけた後からデチ公の様子がおかしいんですよ」
「?? 寂しかったのかな?」

「最初はそう思ったんですけどね、でも今までもサムサ村に外交で数日いないとかあったじゃないですか、だからおかしいなと思って気になっていたんですよ」
うん?っと状況が読めず相手に更なる情報を促がすマリーにハピコは

「それで、部屋に居るデチに対して聞き耳立ててたらキュア!とかヒール!を唱えてるんですよ」、と
回復魔法を唱えている事を伝えると途端に険しい顔になったローズマリーが
デーリッチが怪我をしているのかと不安を感じハピコに迫る

「それ、どういうこと?」

「あたしも、気になってるから相談してるんですよ だって問い詰めても 『大丈夫』とか『気のせいでち』としか言わないのですよ」

デーリッチが周りを不安にさせないようにしているが確実に何かを隠している事を察しローズマリーは急いで彼女の元へ向かった・・・
0090創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/05/08(金) 01:22:09.56ID:UgowUyxc
ズキ・・・ ズキ・・・ イタイ、イタイ・・・ こんな痛みは初めてだ

---デーリッチ!

「ーーエステルちん!?」

「ふぉ!? そ、そんな驚くなよ! 」

相手のリアクションに少し腰が引けたエステルだが、相手の見方に違和感を感じた。

「デーリッチ、具合、、、悪いんでしょ?」

図星を食らい一瞬硬直するも、ちょっと体調悪いだけだよと返す王

「嘘、隠しても分かるわよ だって貴方分りやすいもの」
0093アントニオ猿L
垢版 |
2015/05/11(月) 09:34:49.04ID:SYWLBHuy
グオオォォォ、投下仲間が御来臨なさりました。
ありがたや、ありがたや……
心から御再臨をお待ちしております。

ちとリアル世界に足りない頭を最大限、使わなくてはならない事案がありまして……
片付くまで、ロムらせて頂きます。
0094アントニオ猿L
垢版 |
2015/05/14(木) 16:00:33.89ID:TOcnwe9h
『竜虎激突』#1

「龍じゃん!!」
「虎でち!!」
キッカケは些細な事だった。

王国シンパのコレクターが、異次元から迷い込んだ稀覯漫画本「るろうに○心」(しかも全巻勢揃い)を献上した。
この出来事は漫画好きの王国民の心を楽しませ、物理勢の近接戦闘に対する意欲を改めて高らしめ、
また常時金策に勤しむ柚葉に和国剣術セミナーを開かせ小銭を稼がせる等、概ね王国に良い影響をもたらした。

が、王国の「最強の虎」「無敵の竜」を自称するデチ虎王・こどら竜公両名の闘争心に火をつけてしまったのだ。

「一度目は不覚を取ったけど、二度目の決戦に勝ったのは竜じゃん!?」
「ガチの戦闘に二度目はないでち!」
「私達だって普段の戦闘は敗北ノーリスクで、ボス戦はセーブ有りで無限再戦可能じゃん!?」
「ぐっ、でも竜の二度目の勝利は仲間の絆や、主人公補正のチートありきだから実力とは言えないでち!」
……完全にガキの喧嘩である。

周りの面々は、いつもの事だと相手にしない者。退屈しのぎにやいのやいのと煽る者、ひたすらオロオロする者等
様々だったが、

「お前達っ!強さを決するに女々しい言い合いしてるんじゃねぇ!!ビシッ!!!バシッ!!!(×2)」

我らがマッスル兄ぃの漢らしい往復ビンタ喧嘩仲裁(攻撃力、約3000)が炸裂する!
女性マジョリティ&武断国家であるハグレ王国には、
「女に手を上げるなんてサイテー!」
という、平和呆けた甘えた常識は存在し得ないのだ。加えてマイノリティである男性陣は良識を弁えた紳士揃い。
固めた拳で殴る事など決してせず、愛を込めた平手打ちを持って仲間を諭す……信念と愛とをもって!
「(殴るこっちの手や心の方がよっぽど痛いんだ!)」
閑話休題

「雌雄を決するなら口でなく互いの力で存分にやらねえか?そうするなら俺が後腐れないように、キチンと仕切らせ
てもらうが……どうだ?」
「「ふぁい……おれらいひまふ」」(意訳=頼んます)

仲裁された両名は、ほっぺたがとても痛々しい状態だが合意。
一週間後の12:30〜13:00、ハグレ王国竜虎決戦が開催される事が決定した。


基本8名パーティによる集団戦を専らとするハグレ王国では、珍しいタイマンバトル開催に沸き立った。
当日の決闘では、概ねなんでもアリアリガチンコ方式が採用される。それは以下の通り
・武器防具装備を認め、合体技を除くあらゆる特技・魔法・奥義の使用を許可する(タイマンだもんね)
・道具の使用は不可とする(ベル「解せぬ……何でもアリなのに……アイテムは邪道なの?」)
・王国業務に差し支えるので、戦闘時間は昼食後の30分間とする(終わらなかったら引き分け)

決戦三日前。召喚士三人娘による「竜虎大戦ぶった切り!新聞」が発行される。その記事を一部抜粋

猫「……いよいよ三日後に迫りましたがお二人の予想は如何でしょうか?」
桃「難しい所だけども、デーリッチかなぁ?物理・魔法両面に対応できるし、回復魔法のエキスパートでもある」
巨「私はこどらさんを推します。独自の回復技を持ち、物理面では鉄壁。アイテム無しではMPの限界が……」

決戦前日。ハピコ・イリス共同胴元によるトトカルパッチョ(賭けクジ)が発売開始。

苔「デーリッチに私のへそくり総額。国王を信じられない参謀がいる訳無いだろう?」
雷「国王&魔法組同士のよしみでデーリッチ買いだ!プリシラ、金額は任せるぜ!?(氷「うん、ヅッチー♪」)」
地「もけっ!」(椅子「フフ、『竜は強いっ!』だとさ。ハピコ。こいつにこどら500G頼む」)
赤「ドラグーン通貨使えるか?駄目か……小切手は?そうか、じゃあ100000G分、こどら勝利で切ってくれ」
銭「うぅ、私は、その……引き分けってクジはございますか?」

続く
0095創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/05/14(木) 19:52:10.78ID:h6KXljQm
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

キャラを漢字一文字で表すとどんな感じになるのか気になった
0097アントニオ猿L
垢版 |
2015/05/16(土) 15:40:28.53ID:yCO6jmn6
『竜虎激突』#2

決戦当日。近くの村から大量に献上された山菜を、かき揚げ蕎麦で楽しんだ後、王国総員は拠点外特設ステージ
に集結した。

「これより第一回王国竜虎決戦を開催する。様々な経緯から、本日、王国が誇る竜虎に雌雄を決して貰う運びと
なった。両方とも雌なんだが細かい事は言いっこ無しだ。皆にはその行く末を見届けてもらいたい!」
見届け人兼、進行兼、審判のニワカマッスルの開会宣言が朗々と轟く。

「両名に言っておくが、この神聖な戦いに卑怯な真似をしやがったら、そいつは永遠に軽蔑されるであろう!」
観客総員が『(お前は紅豚のマ○マユートのボスか!?)』と言うツッコミを堪えて、万雷の歓声と拍手を送る。

「両者、前へ!」

北から虎王デーリッチ。人型ハグレにしては鋭い犬歯を一層尖らせ、グルルルッと唸り声上げつつ獲物を狙う虎
の如く四つん這い姿。前足(前腕)のハンダで覆った爪先で、石舞台をギャリリッっと火花を立てながら掻き威嚇!

南より竜公こたつドラゴン。ギャオォォォンンと地を轟かす咆哮を放ちつつ、こたつ蜜柑の空き瓶に詰められた
得体の知れない液体を口に含んで、口元に近づけたマッチに向かって霧を吹き、特大の焔を吐き出す!

……なに?そのエンタ〜ティナ〜な演出、異世界のレスラーじゃあるまいし……

すぐさまマッスルさんの往復ビンタが両名に炸裂!
デーリッチの爪は爪切りで適度に整えられ、こどらのアルコール瓶とポケットのマッチは取り上げられた。

「「えんひつらっれわ……(直訳=演出だってば……)」」

折角、腫れが引いたところだったのに……両者は都合10000程HPを削られての決戦開始と相成った。
幸い、両名とも運値が高いので沈黙は免れた。

「では30分一本勝負っ!はじめぃっ!!」
ぐわあぁ〜〜ん
キャサリン愛用の中華鍋を銅鑼に見立てた渾身の合図で試合開始!

速さに勝るデーリッチのチクタクロッド二連撃がこどらに炸裂!
倍近くの運アドバンテージでこどらはスタン!
更なるチクタク二連撃で再度のスタン!
一連の連携で貯まったTPを駆使したデーリッチのレベルカンスト覇王拳!

舞台上が猛攻の粉塵に覆われる!
計3ターンで30000超のダメージを叩き出した……

椅「やるなぁ、デーリッチ!あれで回復役だもんなぁ、物理投擲勢も形無しだぜ」
福「ウフフ、とても鮮やかなコンボですねぇ、惚れ惚れしますわ……しかしながら……」
茶「あれは観客サービスで、挨拶代わりといった所じゃろ……効果は、無いな」

王国三大老が懇切丁寧な解説を述べて下さる中、しだいに視界が晴れていく。そこには……

「ふ、さすがは我らの国王様だね、デーリッチ……ブリリアントニウス!……でもね?」
次第に晴れてゆく視界の中、

「これは、いわゆる『競技』じゃないんだわ。技が巧みな者、多彩な魔法が扱える者が勝つんじゃないの……」
全くこたえた様子の無い様子のこどらが、

「最後まで倒れない者の勝ちなのよ!!!」
凶悪な微笑を浮かべて佇んでいた

「そんな台詞は、最後まで立っていた時に言うでちよ!!!」

続く
0098アントニオ猿L
垢版 |
2015/05/16(土) 16:10:51.90ID:yCO6jmn6
>>95、96
一字表記は行き当たりばったりで……これだ!!って言う拘りは今の所無いんですよ
桃=エステルに対して、クーちゃんやヴォル子爵なんかはどうしようかと、考えあぐねております

また「赤さん」を即座に突っ込んで頂いて、とても感激してます
0100創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/06/09(火) 16:13:57.79ID:6m2Ikqux
規制かかってるのかこれ
0101創る名無しに見る名無し
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2015/06/09(火) 23:43:18.75ID:T093QK+j
投下したいけど、ちょっとだけグロテスク


壊した家族、壊れた私

 がちゃがちゃ
 厳重に幾重にも鎖と南京錠を施された扉の向こうが煩い。今日も愛しい招かれざる客が来たようだ。
「何の用かしら」
 決定的な不足を補え!と叫び震える身体を押さえつけながら強気で睨みつけるも、二人にはまるで効果が無い。当たり前だ、どこに満身創痍な娘に怯む親がいる。
 慈しみと悲しみを湛えた目がゆるりと弧を描いた。
「ああ可哀想にミア、こんなに震えて」
「大丈夫よ、パパとママが何とかしてあげるから」
「もう止めて!」
 伸びてきた手を渾身の力で弾く。乾いた音が響いた、はずなのだが私の震えもパパとママの微笑みも何も変わらない。
「今度は誰を殺した!?」
「お前は何も心配しなくていいんだよ」
 昔、滅多に遊べない私をさり気なく気遣ってくれた老婦人。頭を撫でながら飴玉をくれた細く柔らかく皺の寄った指をパパが踏みにじる。土に返ろうとしていたそれはざらりと形を崩し、床の埃と紛れて消えた。
「もう嫌よ、こんなの狂ってる!」
「貴女は私たちの自慢の娘。ラージュ家の誇りよ」
『お前んちお化け屋敷!』と悪態を吐いていた同い年の悪ガキ。妹をからかっては光速で駆けつけた私にしばかれてた彼の目はもう、何も映していない。血の気の抜けた身体はママが足蹴にしたら簡単に捩れ、歪な形で部屋の片隅に追いやられてしまった。
「殺して!殺せ!!」
 他人の眠りを、なにより命を犯しておきながらなおも浅ましく求めるこの生が堪らなく憎い。一族の秘術で蘇ったこの身体はちょっとやそっとのことでは傷つきすらしない。猛烈な飢えを抱えながら自ら逃れる術すら与えない、多くを奪いながら何も生み出さない、まさに禁忌。
「材料を疎かにしてはいけなかった」
「次は大丈夫、きっとミアも気に入ってくれるわ」
 加減のきかない身体は容易に掴んだ二人の服を切り裂き、下の肉を抉る。しかし二人はこちらを見ようとすらせず、どこも見ていない目で笑っている。
「おい。早く呼んできなさい」
――この部屋に誰を?
「それがね、さっきから呼んでるのに全然返事をしてくれないのよ。本当、困った子だわ……」
――『あの子』 呼んでどうする?
 震えの種類が入れ替わる。すがるように見上げた二人の顔は何らいつもと変わりがなくて。
 そして

「ヘル」
「ヘル。こっちに来なさい」
0102創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/06/09(火) 23:44:39.01ID:T093QK+j
 妹が走り去った扉をぼんやりと見つめる。向こうは薄暗くて見通しがつかず、ぽっかりと虚無の穴が開いたようにも見えた。
 視線を落とす。両手の生首から流れ落ちる血の臭いがとたんにむわっと立ち込めて、堪らないとばかりに片方を持ち上げる。長い髪を掴んでいるからか、ちょうど良く口に入るそれをごくごくと喉を鳴らしながら身体に流し込んだ。
「あは、あはははは」
 ……身体が痙攣する。暴れる胃が腹筋を引きつらせ、それが契機となって積もり積もった感情が笑いとなって湧き出た。
 血の出が悪くなったそれを投げ捨て、もう片方に歯を突き立てる。肉は不味い。欲しいのは血だ。
「あっはっはっはっは……ははははははははははははははは!!」
 飲み込んだ傍から喉を逆流するので襟首は大惨事だ。
 全身が拒んでいるのか、目からも流れ落ちてくる。温もりを持たない体から流れるくせに、頬を伝う涙がとても熱く感じた。
 飲んでも飲んでも傍から吐き出すから喉が焼けるように熱い。今まで溜めてきた水分のほとんどを流す目は腫れ、まるで沸騰しているかのよう。
――そうやって押し返そうとしているのに、僅かに取り込んでしまったそれで今までないほどの活力が湧き出てくる、この呪われた身体よ! 
0104創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/07/05(日) 23:00:46.88ID:sqfkFP9n
近頃話題のハグレ王国に、今日もお客が訪れた。
若い人間の男性で、なかなかのイケメンである。

「なにやってるんですか……」
「わぉん!(警備をしております)」

男は困惑しつつも、警備員を名乗る番犬を屋内の受付へと引っ張っていく。

「すいません、何かこの人、正門で変な事してるんですけど……下半身丸出しで」

ガタッ

炎牛「俺達もそうですよ」
雷狼「普通ですよ」

「あっ!?」

男は悟った。
ここは魔境なのだ。
そして自分はもう、逃れられない。
0105アントニオ猿L
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2015/07/09(木) 08:38:28.57ID:/oQJyYGR
『ロマンの祭日』#9

「…………!!」

マッスル兄ィの店で待っていた子供達は一様にアングリ顔をこちらに向けていた。
そんなに不思議な光景かしら?
素敵な騎士に助けられた妙齢の美女が、その逞しい腕に身を預けているのは予定調和だと思うけれど。

「……待たせて悪かったな。その、こちらのお姉さんも皆と一緒に遊ぶ事になった……ええと、名前は」

真の漢に照れた顔を向けられるのは……見ていて絵になるし、私としても光栄なものだ。
さて、名前か……満を持して巡って来た、シンデレラストーリーに相応しい名乗りを考えなくては

・今の私は、半日(ワッフル効果)で散り去る「幽世の花」のような存在……何それ?儚カッコイイ!
・私の正体を悟らせちゃ駄目だけど、匂わせたい……私だって女よ?乙女心を察しなさい!
・私といえば……「風」を「見」、知り、司る魔女!「トイレの花子」?……ちゃうわ!
・今日のコーディネートは「白のドレスシャツに赤チェックのツーピース。黄色のタイに薄桃色の日傘」
・胸は……結構あるの(Dは固い)。高高度の魔法は勿論、肉弾戦も得意なのよ?

天才的思考をする事0.06秒……ティンッと来た名前を、成る丈優雅に、優しげに口にしてみた。


「『風見幽花』というの。皆さん仲良くして下さいな(ニッコリ)」


……なぜかしら?私の本能が、
「一字違いだからギリギリセーフ!」
「この世界の創造神も東○SS書いてるから、リスペクトって事で責任うっちゃっておけ!」
「久々に来てみたけれど、このスレほとんど誰も見ちゃいないから大丈夫!」
……天才の私でさえ理解が及ばない警告と自己弁護を繰り広げている……


閑話休題


「ぐすっ、えぐっ……」
「うえぇぇん……」
「こ、殺されちゃう……」

なんでよっ!?殺さないわよっ!!?私が出来得る最大限の笑顔で挨拶したってのにっ!!!!
ベロベロスや地竜同様、この子らも「完璧人間拒絶シンドローム」罹患者か!?

「よしよし、泣くな、喚くな、慄くな……人を見かけで判断しちゃいけねぇ」

子供達を宥めにかかるマッスル兄ィの一言が、余計に私の胸に突き刺さる。
完全に自信喪失した私は子供達に背を向けて、しゃがみ込んだ。
……あぁ、今ならハッキリ解かるわ、漫画なんかでよく見る「地面にののじを書く」心情……


「まぁ、見てくれで色々と誤解を受ける気持ち、俺にはよく解かる……一時的なものだ、気にしなさんな」
しばらくして、事態を収拾したマッスル兄ィが私の肩を叩く。

「そうだよ。マッスル兄ちゃんがウチに初めて来た時よりマシだよ?」
「あたしは怖くないよ?お姉ちゃん、とても優しい人なんだって感じしたもん」
「造ったような笑顔が良くないんだと思うな?自然体で良いんだって。すぐにみんな懐くから!」
加えてマッスル親衛隊の頼れるお兄ちゃん、お姉ちゃんらが掛けてくれる励ましの声。

とてもありがたかったんだけれども、嬉しさだけじゃない感情も織り交ぜて、私は咽び泣いた……

続く
0107創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/07/09(木) 09:34:05.00ID:/oQJyYGR
>>106
早々の感想感謝です
仕事に余裕が出来ましたので、またチョビチョビ書かせて頂きます
マオタワー、楽しみですよね……備えよう
0108創る名無しに見る名無し
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2015/07/09(木) 20:59:32.85ID:txpOlpQp
ここも渋も最近賑わってなくてさびC
きっとマオちゃんタワーがくる前の嵐の前の静けさだって信じてる
0109アントニオ猿L
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2015/07/11(土) 11:21:47.15ID:f4YCOXwL
『読書テクニック』

「う〜、煮詰まってしまいました」

今、気晴らしの散歩をしている私は、ハグレ王国に籍を置くごく一般的なハグレの女の子。
強いて違うところを挙げるとすれば、アブノーマルな恋愛描写に興味があるってとこですネ―
名前はウズシオーネ。
そんなわけで、今日は初めて王国図書館にやって来たのです。

ふと見ると、受付に一人の若い(幼い)女性が座っていました

「(ンフッ!可愛いですねぇ……ハッ)」

そう思っていると、突然その女性は手元の引き出しから一冊の本を取り出し、
こちらに掲げて見せたのです。


「読まないか」


『仮面の告○(三○由紀夫)』……の漫画版。ん〜、そ〜ゆ〜のもアルのかぁ?


そういえば、王国図書館は、今や世界に存在するあらゆる書物を集めつつあると噂になっていました。
そこはかとない腐臭を嗅ぎ取った私は、誘われるまま、ホイホイと、
新設されたアダルト関係書籍閲覧室(R-18)について行っちゃったんです。

彼女……ちょっと翳のある元帝国召喚士で現王国図書館の館長、と言えば分かると思いますが
「魔道の巨人」ことシノブさんです。

禁書閲覧もやりなれてるらしく、閲覧室に入るなり私を椅子に座らせてその膝の上に自分も座り、
逃れられない「トモ読み体勢」にされてしまいました。

「良かったんですか?ホイホイついてきて。私はウス=異本だって構わないで
読ませてしまう人間なんですよ?」

「こんなこと、初めてですけどいいんです……私、こういった本読むの、好きですから……」

「嬉しい事言ってくれるじゃないですか。それじゃあ、とことん熟読させてあげますからね」

いつの間に選んでいたのでしょうか。何冊もの稀覯本が目の前のテーブルに重ねられていました。
私はというと、先人達の織り成す目くるめく様な倒錯の世界に身を震わせて悶えていました。

ウズちゃんと私が共有する妄想の海が、一際大きなものへ広がって行く感覚。
否が応にもシノブさんのページを捲くる手の間隔が遅く、もどかしく感じてしまって……

「す、すごい……早く次のページを!」

「ん?もうですか?意外と速読なんですね?」

「すみません……色々と捗ってしまって、気ばかりが急いてしまうんです……」

「そうですか……いいことを思いつきました。貴女、これを音読して下さい」

「えぇ〜?ここで、声に出して読むんですかぁ?」

「女は度胸!何でも試してみるのです。きっと黙読とは違った悦びが得られますよ。
ほら、恥ずかしがらないで。読んでみて下さい」

続く?(早飯済ましてナニやってんでしょう……自分。お目汚し申し訳ないです……土下寝!)
0110創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/07/12(日) 06:51:07.63ID:oV9jWr+L
『読書テクニック』〜酎編〜

自分の職掌である静謐を重んずる図書館で、ネチョ書籍を朗読させるなんて……なんて人なんでしょう
しかし、私はいつしか、そんなジュリアさん通報レベルの行為をしてみたい欲求に囚われて……

「それじゃ……読みます……」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(はあと)


「……ど、どうですか?」

「とてもお上手ですが……更に感情を込めて読んでみて下さい」

「それじゃ……込めます……」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(はあと♪)


「いいですよ……貴女の声で私自身が昂ぶって来るのが解かります……
しっかり!気を遣らないように!引き締めて!おきませんとね!!!」

「くぅっ!シノブさんっ!!」

この初めての体験は、普段一人での執筆活動や禁書黙読、瞑想(の名を借りた妄想)では
知ることのなかった絶頂感を私にもたらしました。

「あぁ〜っ♪」


あまりの激しい快感に、私は気を遣ると同時に目の前のデスクに上半身を突っ伏してしまいました。
……汗だくになった顔で本を傷めてしまわないように、空いたスペースに倒れ込めたのは僥倖でした。

「この分だと相当(劣情を)溜め込んでいたみたいですね……握りしめられていた腕が鬱血して
パンパンですよ」

「……ハァ、ハァ……」

「どうしました?」

「あまりに、捗って……こんな事したの、初めてですから……」

「でしょうね。私も初めてですよ(欺瞞)……ところでここに、こんな本もあるんですけれども、
これをどう思いますか?」

『”腐海”文書(著者不明)』……の金字人革装丁版極上挿絵付&耽美日本口語訳ぅ!!!?

古代エジプト王朝に始まり、アレストテレスやアレキサンドロス、果ては信長&蘭丸といった漢達の
「真夜中の夜の淫夢」を詳らかに叙述しているという、存在すら疑われる禁断の書!!!!!

「(このようなモノに出会えるなんて……」

私は眩暈を覚えました。
というのは、既に私の体の容量が一日で摂取し得る「腐力」を超えていた事が理由です。

「すご〜〜〜〜く……腐ってます……」

続く
0111アントニオ猿L
垢版 |
2015/07/12(日) 07:30:08.40ID:oV9jWr+L
『読書テクニック』(完ケツ編)

「腐っている……大いに結構。でもこのままでは私もおさまりがつかないんですよね」

「あっ!?」

「今度は私が読んであげますよ?」

「あぁっ!!」

「いいですよ……ウズシオーネさん、皮膚が汗ばんでいくのが解かります。少々引っ掻くぐらいの事は
多目に見ますから……」

「シノブさん……待って……」

「なんですか?今、達したばかりなのに。またトんでしまうんですか?底無しなんですね?」

「そ、そうじゃなくて……今度はこれを……」

私は一冊の本をシノブさんに差し出す


『卍(谷○潤一郎)』……劇画版、もう私の本日の腐量は満腹!別腹でお茶を濁すしかない!


「なんですってぇっ!?今度は百合ぃ!?……貴女、お酒じゃありませんが、
チャンポンはいけませんよ!?せめて日を改めなさい、節操のない!!!」

「しーましぇーん!!でも、もう、イッパイイッパイなんですぅ!!!」

「……しょうがないですねぇ、解かりました。ではこれを貴女が光子で私が園子で輪読しましょう。
同姓を互いに演ずる訳ですから、これはこれで写実的な快楽を得られるかもしれません」

「えぇ〜〜〜っ!?」


……と、こんな訳で。
私の初めての図書館体験は、グズグズな結果に終わったのでした……


通りがかって聞き耳立てていた大明神「……けしからん♪」


完(気まぐれで始めた事もキチンと終わらせよう、そうしよう!次は『ロマン』をやっつけます!)
0113創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/07/16(木) 02:02:15.12ID:Bm4gqCrA
ハグレ劇場楽屋

マーロウ「はむすたブログの最終更新が来た時、お前なんつってた?」
ベル「”作者もテスト参加者も慣れてきたから、一週間ぐらいで更新来るかも”って言いました(涙目)」

マーロウ「一週間経つけど、更新来ましたか?」
ベル「来ませんでした(半泣き)」

マーロウ「じゃあオラオラ来いよオラァ!!!!!」

このままではベル君が酷い目にあってしまう!早く来てくれ!おまけシナリオ!!
0118アントニオ猿L
垢版 |
2015/08/02(日) 17:48:27.76ID:jRb9iox+
追加要素、楽しいですね

らんダンのマオちゃんカレー宿屋イベント大好きだったんで感激
賢いんだろうけれども、生活環境故の無知からウッカリ事案を起こす
以前からマリオンとカンヘルには似た者の気配を感じてました

追加要素のコンプリートの目処が立ったらまた書きたいです。妄想も捗ってます
0120アントニオ猿L
垢版 |
2015/08/07(金) 20:27:43.43ID:CVbZvLa6
『新作案内』#2

種族の壁を越えての共闘となった異次元戦争終結後、緩やかに人・ハグレ間融和がなされる中

ついにやって来た……空前の超能力ブーム!

契機はシノブが著した「次世代魔力の可能性〜サイキックパワーの謎〜」の出版だ。
この世界の慢性的なマナ不足の解消に一石を投じる本書は、魔道の大家の強烈な超能力押しも
あって魔法研究界隈では大いに注目されると同時に、そのSF的内容が世界の大小の子供達の
心を鷲掴みにした。

スプーンの売り上げは大好調、各地のサイキックショーに引っ張りダコと一躍、時の人となったヤエ
ちゃんの次なる野望とは、

「サイキック冒険活劇映画を作りましょう」

以下、その予告編映像を御覧頂こう




〜静謐な宇宙空間映像と徐々に盛り上がるBGM〜

「キャプテン・ネルトンが残した遺産……それは全宇宙を支配する力を秘める、最終兵器よ」

〜無意味に派手な宇宙船バトル映像〜

「クククッ、奴ならやるだろうさ。奴は超常の左目を持つ女」

〜濃厚なラブシーン(百合)のワンカット〜

「フフッ、彼女なら私の夢を叶えてくれる」

〜束の間の日常風景〜

「サイコブラスターは心で撃つんだぞ。心とは何か……マリィも最近少し、解かってきた」

〜夜の酒場の乱闘、雪山スキーチェイス、古代遺跡探索シーン等を順不同(コレ大事!)に継ぎ接ぎ〜

「ちっ、つい左目を開いてしまったわ」
「お前ハ……馬鹿な!死んだハズだ……」

〜最後にダンディな声のナレーター(マーロウ)で……〜

『「スペースヤエちゃん」第一部、「刺青シールの女〜失われたネルトンの遺産〜」、近日公開(照)』

〜メインキャスト字幕表示(括弧内=心情)〜

サイキック義賊ヤエ=サイキッカーヤエ (大成功よ。これは売れるわね)
アーマロイド・マリィ=マリオン (……最後は楽しかった……)
インビジブルボーイ(兼ナレーター)=マーロウ (今後は剣の道だけでは食べていけないので)
サマナー三姉妹 シェーン=シノブ (撮影の合間にサイキックパワーの秘密に迫ろう)
           ドミニコ=エステル (ヤエさんと競演出来るなんて。感激だなぁ)
           ギャサリン=メニャーニャ (なんで私まで……しかもすぐ死ぬ役)
女賊集団アイス・ゴリラ首領ツンドラ=イリス (ゼニヤッタがお店で忙しいから代役ネ)



第二部に続く……かも
はむすたさん、スペースヤエちゃんやってくれないかなぁ、タワーの固有装備なかなか出ないなぁ
0121アントニオ猿L
垢版 |
2015/08/19(水) 08:02:17.08ID:Byeo2r1C
『人形の記憶』     (鬱嫌いは回避願います)

いやぁぁぁ!!!……

なんか体にごてごてと銀色の板のようなものを貼り付けた男の人が、私の左目に尖ったものを突き刺した

私は知ってる。そんな事されたら死ぬって。村の男の子達が、虫や小さい動物達を捕まえてそうしてるのを
よく見たんだもん。その事が悲しくて、家に帰って父さんに話したら、

「キャサリンは正しいんだよ。そんな事はしちゃいけないことだ」
って頭を撫でながら言ってたもん

ある日、とんでもない目にあった
村にいきなりやって来た男の人達が、村の男の子達が虫や動物達にしていたような事を私達にし始めた

村の入り口に集まってた男の子達が真っ先にその餌食になった
突然の事でびっくりしたけど、いつも父さん、母さんが、
「良くない事をすると良くない目に会う。私達は良い事を一杯して幸せになろうね」
と、言っていたのを思い出して、なんとか気持ちを抑えたんだ
あの子達はいけない事をして、その罰を受けているんだって

でも、なにかがおかしかった

びっくりして家に帰る間に、いつも私達にお菓子をくれる広場近くに住んでいる優しいおばさんも血を一杯
流して倒れていた……あの日の虫や動物達のように

「あなたは商売をするには正直でお人良し過ぎる」
と言って父さんにお説教を言いながら、貧乏だったウチの家族に優しかった村長や、村の古老さん達
が目の前で串刺しにされていた……死んでる、間違いなく

他にも、日頃から「良い人」と思っていた人達がみんな、死んでるみたいな姿を見た

おかしい、と思う中でそれでも信じてた
ウチの家族は大丈夫だと……私には切り札がある

きっと、私が「良い人達」と思っていた人達も、家族だけしかいない時に、他の人の悪口を言ったりしたんだ
そうに違いない……父さん、母さんは言ってたもの

「お天道様は見てるんだよ。だから誰も見ていない時にこそ、私達は良い子でいようね」
って

ようやっと家にたどり着いた私が目にしたのは……帰宅中に見た

「こうなっても仕方がない」
「まさかこうなるなんて」

と思った人達と同じ姿の父、母、姉だった


これは夢だよね、そうでしょ?だって私、毎日、精一杯真っ当に生きてたよ?そうだよね?姉さん……

ただいま、父さん、今日も楽しかった、あ、そうだお手伝いしよう、母さん、おゆはんのお手伝いするよ?……

そうよ…父さんも…母さんも…姉さんも…とっても素敵で…誰も…憎まず…感謝して…毎日…暮らしてたんだから…


ここは魔女の館の交霊の間、何者も寄せ付けないこの場所で
一人の少女が新たな霊が降りた人形を、涙を流しつつ抱きしめていた

続く(導入です)
0123創る名無しに見る名無し
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2015/09/05(土) 20:04:14.26ID:cA2VVfjh
『人形の記憶』#2     (ZNR嫌いは回避願います)


徐々に意識が覚醒していく……

かけがいのない大切な家族との幸せな思い出……

トラウマと言って差し支えのないおぞましい記憶……



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



蘇生した私を 「大丈夫だから……」 と抱きしめてくれた誰よりも優しいあの人の笑顔……

不思議な館の愉快な仲間達との何より楽しい日々……あぁ、今日も無事に目覚める事が出来た……

生前の記憶なんて全くない……あるのは原因不明の片目の痛みだけ……昨日同様、幸せいっぱいの一日が今日も始まるんだ……


寝床から体を起こそうとして、それが誰かにしっかりと抱きしめられて困難である事を悟る
穏やかな顔で寝息を立てる顔に目を向ける

神に妬まれし者
異才の魔女
名門ラージュ家の麒麟児

私が考えて世間に流布した私の主、ミア様の二つ名
「貴女の気持ちは嬉しいけれども、控えて頂戴……私はそんなに大それた存在じゃないわ」
類稀な力を持ちつつも謙遜の気持ちを忘れないミア様は、やはり立派な方だと思う
「(正直恥ずかしいから勘弁して……小学校にも行きづらくなっちゃう!)」


しばらく寝顔を眺めていると、
「うぅ〜ん……キャシー、おはよう……」
「おはようございます、ミア様」

私のおでこに優しくキスしてくださるミア様に力一杯抱き着く朝の儀式が、私に一日の活力をもたらしてくれる

「よっと」
ハグレ・人間両対応の王国寮の大きめ・高めのベッドから飛び降り、鼻歌でリズムを取りながら、
体の活性化させる体操に勤しむミア様の姿は、可愛らしい小動物のようでいて、えもいわれぬ神秘的な妖艶さをも醸し出している

……全裸だから

昔、なぜミア様は全裸で就寝されるのかと聞いたことがあった
「寝る時に下着で体を締め付けるのは健康に良くないわ。それにレディたる者、香水のみを纏って眠るものよ」
「そっすか」
ちなみにミア様が纏うのは、ミア様自家製コロン「シャネろ!bT」

体操を終えたミア様は、少し離れたベッドで未だ眠り続ける妹御を起こしに掛かる
「ヘル、朝よ。おっきしなさい」
「うぅ〜ん、あと13分……」
「朝食の先着限定納豆を取り損ねたく無いでしょ?ほら、頑張って!」

さぁ、今日も一日頑張りますか!

続く (ZNR:全裸ですこぶるつきの出来るミアは私の生き甲斐です!)
0125創る名無しに見る名無し
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2015/09/07(月) 18:08:32.57ID:NQfgL02c
『人形の記憶』#3  (ヘルがZNRでも構わんのだろう?という人はお読み下さい)

「んふぅ、おあよぅ、おねぇちゃん」
「はい、おはよう。さ、顔洗って、服来て食堂に行きましょうね?」
「ふわあぁ、まだ眠いですわ」
「眠気を覚ましてあげるからシャンと立ちなさい」
……言うまでも無いがヘルさんも全裸である

ミア様との再会まではNGRJ(ネグリジェ)ぐらいは纏って就寝していたらしいが、尊敬する姉からのアドバイスを
愚直に信じて今ではすっかり私室裸族である……纏っているのはナチュラリストの嗜み、椿油5滴だけだ

立ち上がっても未だ鼻提灯を拵えてるヘルさんの乳袋を、牽引式パンチングマシーン見立て、
ミア様が眠気覚ましのボクシングを見舞う……ビシッ、バシッ、(プルン、プルン)
「いたた、あら、おはようお姉ちゃん」
「はい、改めておはよう、ヘル。今日も良い天気よ。支度なさいな」

カミソリミアのパンチをモロに胸に受けて「いたた」で済んでしまうヘルさん……天才一家の血を感じざるを得ない
ヘルさん固有ギフトの「愛されボディ」は伊達ではないのだろう……耐久力も、サイズも……

王国寮各私室に最近になって取り付けられたユニットバスのシャワーを3人で浴びる
コレの設置に際しては、既存入浴施設を統括し、建設技術を保有する渦潮先生&彼女の信条的同志である
かなちゃんが難色を示したが、内務用プリミラ(盗撮カメラ)運用権限のある王国三家老(マリ・プリ・メニャ)
が鬼気迫る説得&懐柔(脅迫&プリミラ運用権限の一部共有)を行った為に、無事設置と相成った
何も知らない国民は朝シャワーが使えるようになって幸せ、関係者は劣情を処理する手段が増えて幸せ
所謂win-winである

交代でシャワー口を互いにやり取りし洗顔し寝汗を流しながら、歯磨きなどしつつ今日の予定を確認し合う
「マオタワー巡りは午前で終わるらしいわね。図鑑コンプしたし。午後はどうする?」
「私はいつも通りっす。店番します」
「私は買い物に行こうかな。人形用の布地の在庫の補充でもしようかと」

現状、ラージュ家3名の全裸揃い踏みである!想起せよ!!

入浴後、各々着替えを済ませていよいよ出勤の段になって
「私、タワーマラソン終わったらそのまま買い物に行きますから。お姉ちゃん何か必要なものはあるかしら?」
「そういえばデスソース(激辛)が切れ掛かってるわね。お願いしても良い?はい、これ。おつりはいらないわ」

『は〜い。キャサリンちゃんは何か欲しいものある?』

胸が、締め付けられるような感覚……
高速で回る走馬灯のような記憶……
その光景は見覚えがあるような、ないような……

「何もいらないから、無事に帰ってきて……お願い……」

「えっ?あれ、キャサリンちゃん?……あぁ……『大丈夫よ、キャシー。私は決して貴女を一人にはしないわ』」


ふと気付くと、私はなぜかヘルさんに抱きしめられていた
「ちょっ!何してんすか?」
「あら?ごめんなさいね?キャサリンちゃんがあんまり可愛いから、つい抱きしめたくなっちゃって」
「勘弁して下さいよっ!!」
なぜか、いつまでも抱きしめられたくなってしまう愛されヘルさんボディを振り払って
「いってきま〜す」


「ヘル、ありがとう……」
「私にもちょっと解かるから……少しでも助けになれたらいいな……家族ですもの」

続く  (ウチのラージュ姉妹はハグレに混ざっても尚、主力から外せない超人類!!)
0127アントニオ猿L
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2015/09/09(水) 15:13:18.13ID:Ck6HqGi3
『オーナーこどらの日常 〜変化〜』

「痛ててて、リューコちゃん、痛いよ、もうちょい優しく」
「我慢しろ。悪くなった肉を穿り出しておかないと竜人と言えども治りが遅くなる」

ここはこたつ喫茶一号店の会計席炬燵
日課のタワー巡りで思わぬ負傷を負った私に、赤さんことリューコちゃんの懇切丁寧な治療行為
毒爪で削がれた大腿の傷口の周囲を、スピ○タスで消毒を施したリューコちゃんの爪で抉り出し
口に含んだ同液体を霧状に吹き付けつつ、竜人の秘薬を擦り込み包帯を巻いていく荒療治
興味本位で近くで見ていた子供らの何人かが卒倒した……ごめんね人間には刺激的過ぎるよね

「うっし、完了」
「あんがと」

処置を終えて、お礼代わりに炬燵みかん製貴腐酒のコルクを開けて二人酒をしばし楽しむ


少し前になるが、リューコちゃんが意を決して
「赤は、実は偽名だったんだ……」
と、隠していた顔を見せてくれた
「え、貴女、リューコちゃん?」
実はも何も、会員カードを作る為に名付けたのは私だ……驚くフリは上手く出来ていただろうか


『強さって何だ?振り向かない事、躊躇わない事、媚びぬ!恐れぬ!省みぬ!……』
こんな傍若無人をして滅ぼしきれない強さを誇るのが竜人である……だからこそ記憶力が御粗末なのだ
反省する必要がないんだもん。諌める勇気のある奴もいないしね

そんな中、私の一族は長生きの家系で且つ多種族に対して穏健派だったから教育方針が
「人の話はよく聞きましょう。周りは私達を置いてすぐ死ぬから忘れないようにしましょう。争うぐらいなら寝てましょう」
だったんで、竜人族の中で例外的に記憶力が人間並みに発達している


閑話休題


「正体を隠してるって、嘘ついてるみたいで嫌だったんだ。今後はまた、かつてのこどらとリューコみたいに付き合いたい」

竜人族は強い
だからあるがままで生きていても誰も咎めない
正直に生きていられる……その事を誇りに思っている
だからこそ……他人もそう出来ると疑わない
それが出来ない他人の弱さを理解出来ないし、理解しようとも思わない
なんだか柚葉さんの語る和国の鬼みたい、強くて、不器用で……

一度は時限的天元突破した私がリューコちゃんを下したが、仲間の存在や応援があっての勝利だ
真っ当なタイマンだったら、どうなっていたかは解からない
誇り高いリューコちゃんだからこそ、一度着いた勝負にとやかくは言わなかった
替わりに、竜人最底辺だった私がなんとか自立した理由を御忍びで見に来てくれた

その上で私と再度お友達になりたいと言ってくれた
私は大きな決心をしてカミングアウトしてくれたリューコちゃんの勇気に感動していた

だからこそ、私はハッキリと言おうと思う、勇気を奮って

怖いよ……初見でマリオンちゃんのカウンターレーザー食らったあの瞬間よりも

「リューコちゃん、私の答えの前に、私はリューコちゃんに、言って欲しい事があるよ?」

続く   
0129創る名無しに見る名無し
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2015/09/12(土) 19:14:49.17ID:g/f6Gs6v
『マオちゃんの世界征服日記』

○月×日
今日は魔王タワーの営内点検(大魔王様総回診とも言う)を行った。
側近の3魔王始め、魔王タワーの幹部を侍らせて各地を巡る……大物感が半端なく、とても気分が良い
館内放送からは異世界の加○隆とか言うあーちすとの作った曲が厳かに流れる
「(今日は”○てしなき野望”か……さすがはグーフィー。いいセンスじゃ)」

点検指揮官のグーフィーは、ある失態で降格しようかとも思っていたが、一度ぐらいは名誉挽回の機会を
与えようと、雑務全般をやらせてみたが奴には周旋の才があったらしい。こういう仕事はソツ無くこなす
配下の良い点を見つけ、伸ばす……これぞカリスマ!のぶれす・おぶりーじゅ!さすがはマオちゃんじゃな!

「大魔王様。帝都に遊びに行きました際に買って参りました、御菓子でございますわ。」
「うむ、大儀じゃ」

「大魔王様。一緒に写真撮ってもいいですか」
「うむ、ポーズはこれで良いかの?」

「大魔王様。匂い嗅いでも良いですか?ハァ、ハァ……」
「た、たわけっ!朝、シャワーを浴びたから匂いなどせんわい!!」


子飼いの配下達の巡察を終え、客人ボス達への謁見と会食へ

「大魔王様。御麗しき御尊顔を拝し奉り恐悦至極に存じます。」
「うむ、タコさんも健勝そうで何よりじゃ。近頃タワー内はちと乾燥してる故、御自愛なされよ」

「御機嫌ようマオちゃん。今日は新しい御召し物なのねぇ。とっても素敵だわぁ」
「ミトナさんも、おにゅーの髪飾りじゃな?とても似合っておるぞ」

「コウチョー!この料理めっちゃ美味い!」
「おねーさん、ジュースのおかわり頂戴!」
「とても食べ切れんわぁ、重箱持ってきたから帰りに包んでもらお!」
「……ウチの子達が色々と申し訳ない」
「なんの、賑やかで結構な事じゃ」

会食を終えて、定例会議を行う。今月も魔王タワー異常無し


「御疲れ様でした、大魔王様。以後は如何お過ごしになられますか?」
秘書淫魔が御茶を運んできた。甘さマシマシのロイヤルミルクティーが最近のわしのお気に入り
「王国寮に戻る。夕食は向こうで摂るからの。後の事はよしなに」
「御意のままに」

寮に戻る道すがら、人造人間工房に足を運ぶ

「邪魔するぞ、ヘルちん……アレが出来たとミアから聞いたから寄らせてもらったんじゃ」
「いらっしゃい、マオちゃん、出来てますよ。マオちゃんは全額前払いだから助かりますわ」
「良い仕事人には敬意を払うものじゃ。それと、これは魔王タワー新名物の蟹缶じゃ。御祝儀がわりに」
「あらあら、うふふ、ありがとう。また何かあったら言って下さいね」

王国寮にて……受け取った品物を開いて悦に入っていると
「マオちゃん、それはなんだ?」
同室のマリオンが、鼓笛隊の螺子を巻きながら尋ねてきた
「ふふん、マリオンには特別に見せてやろうかの」
「ぬいぐるみか……尻尾が9本もある……とても綺麗な狐さんだな」
「名前は、『コノハ』と言うんじゃ。ほれ、コノハ、マリオンとミニマリ達に挨拶せい」
今日は良い夢が見れそうじゃ

続く (竜人コンビに続く、可愛いコンビをちょくちょく投下していきたいと思います)
0130アントニオ猿L
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2015/09/12(土) 19:27:28.17ID:g/f6Gs6v
思いついたままに、碌にプロットも無く、60行を書き散らしている関係で
続き物がなかなか投下出来ないで申し訳ありません

ガチえちぃのも今後投下してみたいなぁとも思うんですが、アリなんですかね?ココは
0131創る名無しに見る名無し
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2015/09/13(日) 23:00:06.44ID:z4mudMtj
俺は気にしないけど気になるなら渋にあげた方がここより反応もあっていいんじゃない?
0132アントニオ猿L
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2015/09/17(木) 02:57:52.95ID:dI+fskkW
『新作案内』


黄昏の神々達の中で繰り広げられる権謀術数

”天界の良心”愛の女神ラヴァーズ。失脚

カンヘル「変化を望まぬ古き神々がついに牙を剥いた」
アナンタ「母さんはどうなるの?」

処刑までの猶予は49日
だんじょん村は突如、神々の先遣隊の奇襲に見舞われる
孤立無援の状況

レイチェル「食料は残りわずか……神の加護を失って畑は壊滅的でございます」
かな「材料無しでは合成も出来ません……くっ、私にはもう、セクハラトークぐらいでしかを手助けが出来ない」

満を持して動き出した強大な古代の神々

?「六魔が去り、ガイアが滅びた今こそ、神が再び世界の支配者となる」
?「穏健派首脳を拘束した今、9割方の神々は我等の味方」
?「かねてより進めていた計画の実行を」
?「………くすっ」

絶望的な状況の中で、種族・次元の壁を超えて結集する仲間達

ウンディーネ「案ずるな!サラマンダーにも、シルフにも、ノームにも、我が頭を下げて協力を取り付けた」
グラニュー「ラヴァーズは私にとって強敵と書いて友と読む仲です!見捨てはしません」
Fの神様「ラヴァーズさんは親友です。異世界で、私が御世話になっている王国の仲間を御連れしますわ」
レディ・ミラ「神々は相も変わらず傲慢ですねぇ。新型イルヴァの実験台になってもらって……あぁ、せっかく
       の機会ですから、異世界旅行中のマリオンも呼び戻しますわぁ。久しぶりに顔をみたいですし」
煉獄姫ニャル「神側の一極支配は我々魔族との協定違反よ。そんな事するなら遠慮は無用ね?
         いいわ、文通友達で腕っこきの冥界皇女と魔界舞姫に来てもらうから」
アイマン「私も黙っていられません。大商人の底力、お見せしましょう……
      この世で最も憎まれた最強のぼったくり商人、猫田大明神を召喚します」
「「「「「それだけはやめてぇ」」」」」

それぞれの想いが交錯する中の開戦前夜

シズナ「こんな時に、マオちゃんがいてくれたら……」
アイ「お姉ちゃん、マオちゃんは必ず来てくれるよ!ガイア戦の時を思い出して!」
シズナ「私のモチベーションも更に上がるんだけれども……」
アイ「モチベーションだけかよっ!!」

アナンタ「ベネっち……今回の件が片付いたら……結婚しよう!」
ベネット「はいはい(呆れ)」
カンヘル「アナンタ、私達は血が繋がっている訳では無いから……その、遠慮は要らないんだぞ?」
めがちゃん「あ、もしもし?ヘルパーさん?おっつ〜、ハグレ王国さん向けに扉開くから座標ヨロ♪」


空前絶後の大決戦の火蓋が今、切って落される!!!


ハグレ名画座期待の新作
『らんだむダンジョン2 〜スペースヤエちゃんと異界の戦士達〜』
近日公開

初演鑑賞者特別付録「サイキックスプーン改」

続く        
0134創る名無しに見る名無し
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2015/09/19(土) 23:27:42.43ID:wHl9Fqpc
『充実するハグレ王国』#1

ごく最近、ウズちゃんが昼間でも半覚醒(肉体シオーネ主導、精神ウズシオーネ共用)出来るようになりました
今日は普段は想像(妄想)と私の日記、或いは私との脳内会話でしか王国を知らないウズちゃんに王国案内
をしていこうと思うのです
「(と、言うわけでウズ先生、今日は張り切ってイきましょう)」
『ヨロシクね、シオーネ』

ウズシオーネ・完全体のフィールドワークの一日が始まる


〜朝食〜
「どうしたらヘルのように(色々と)大きくなれるんじゃ?」
「特に意識はしてないんですけど、牛乳は毎食飲みますよ。どんな料理でも牛乳は欠かせません」
「むむむ、わしは今日から毎食おかゆミルクじゃ!」
「マリオンには牛乳は効果がない……同輩、なんとか上位互換(身長)をパーツ作れないか?」
「大明神やメニャーニャにも相談したんだが、この星の現在の科学力じゃちとシンドそうだな」
「くっ、ミラは惚けた所はあるが、なかなかどうして、凄い優秀だったのだな、見直した……」

「(どう?カワイイでしょう?創作意欲を掻き立てられませんか?)」
『うん、でもロリは規制が厳しそうなんだよなぁ……ア○ネス的に』
……ロリ新作「こうすればもっと強くなれるのか?」、保留&検討


「両腕を怪我すっと、さすがに不便だな」
「タコさんやハイトロン相手に前面に躍り出て手の負傷ぐらいで済むのはあんたとこどらぐらいだよ、全く……
今日は私が食べさせてやんよ。ぶきっちょだからシリアル掬うぐらいしか手助け出来ないけどさ」
「充分だ、今日大事を取っておけば明日には超回復だ。ありがとな」
「……どういたしまして、全く、あんたってやつは……ま、いつも手伝ってもらってるしね」

「(うふっ!見ましたっ?ハピコさんの赤ら顔なんて滅多に……捗りますわぁ)」
『これは滾るわぁ!正統派カップルの甘酢的アトモスフィア!ぐへへへへぇ』
……長編「貴方が屈むとちょうどいい」執筆中


「イリスさんのお取り計らいで、冥界産家畜の生肉を朝から賞味できるようになりましたわ」
「やはり、咀嚼している内にブラッドが口からオーバーフローする様なモノでないとネ。パワーが出ないヨ」
「仰る通り」
口から血を滴らせながら朝食を満喫する悪魔令嬢達……ともすると野蛮で粗野に見えてしまう筈なのに、
完璧なテーブルマナーや気品溢れる立ち振る舞いがそれを艶麗に見せてしまう、フシギ!
ふと手元のナプキンで口元の血を拭う仕草など、同姓の我々の目から見てもいたく蠱惑的だ……

「(ハッキリ言いましょう!……エロスであると!!)」
『神々の恩寵を断たれた者達が辿り着いた境地ね……ろあろあえっちんぐ!!』
……大作「ハグレ失楽園」構想中、挿絵ではなくプリミラを用いたポートレート風でイきましょう、ソウしましょう!


「おはよう、みんな」
「おはようございます、アルフレッドさん」「先輩、おはようござ〜っす!」

「エステル先輩、歯磨き前に大口開けて欠伸しないで下さいよ、匂います!」
「んだとっ!?」「くすくすっ♪まぁまぁ」

「ほらほら、ヅッチー汚れてるわ(フキフキ)」「うむぅ」
「デーリッチ、また『だけ食い』になってるよ?」「好きなものを取っといてるんデチ!これは譲れん!」

『本命のこの辺はまだ、私の妄想の域を出ないわね……刺激不足』
「(まぁまぁ、まだ今日は始まったばかりですから……期待していて下さいな)」

続く (店舗活動とか、風呂とか、夜に繋げたいです)
0136アントニオ猿L
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2015/09/23(水) 08:14:34.95ID:hDnwjJGu
『後はお任せします』#1

この世界に生きる全ての存在にとって、この世界が、かけがえのない素晴らしいものだと思ってもらう事
その為の努力を続ける事……その為にハグレ王国は戦うんでち……


「起きて」
鈴の鳴るような声に呼び起こされた
「……おはよう」

「もう目を覚まさないのかと思った……」
抱きついてくる幼い体を精一杯抱き止めた
「出かける時には、一声掛けるわよ」

よほど心配だったのか、泣きじゃくりながら胸に顔を押し付けて来る彼女に、事実を伝えるのはそれなりに躊躇われた

「今日、行くわ」
私だって馬鹿じゃない、自分の体の事ぐらいわかる
思えばヒトの身でよく生きたものだ……140年……からは勘定が面倒になって数えていない

「……じゃあ、盛大にしないとね」
理解が早くて助かる
「皆に伝えてくれる?」

かねてより周囲にお願いしておいた
自分が『出発』する時には、賑やかに送って欲しいと
少女は自分のもとを離れて部屋から出て行った


少女に呼び出された近しい者に手伝ってもらって、久方ぶりに正装を身に纏った
戦闘着だが、たとえこの世界を創造した神に謁見するとしても、私はこれを着るだろう
一族の若い者が気を遣って、少々豪奢な工夫を凝らしてくれた
本気で戦闘に臨むなら煩わしいが、生涯唯一のハレの日の晴れ着なのだからと、試行錯誤してくれた様子が思い出される

着終えて姿見に映った自分の姿を、衰えた目で眺めてみると
すっかり白くなった髪に思いの他映える私の渾身の一張羅
「あらあら、歳を取るのも悪くないわ。皆、見て……素敵でしょう?」
思わず、腰掛から立ち上がってなるたけ軽やかにステップを踏んでみる

「当然よ」
「母様はやはりこの姿でなくては」
「ん歳を取るぅのぉはぁ♪ステキなっコトでっすぅ♪」
「大ばば様、とっても綺麗」


さすがに会場まで歩くのはシンドいので、浮遊式車椅子に座っての移動となった
廊下にはプリミラで写した王国の日々の思い出が、色褪せることなく鎮座している
私が一つ一つの写真について思い出を語っていると、一族の若い者が
「ばーちゃん、ソレ100回は聞いたから」
と、笑いながらぶぅたれるのを、年長者が苦笑しながら嗜める姿もいつも通りだ……皆、涙を流している以外は


会場への大扉が開かれると、そこには多くの友人達の顔が見て取れた


続く
0139アントニオ猿L
垢版 |
2015/11/19(木) 23:51:24.42ID:IJKHFkEd
ざくアクコラボカフェ感謝記念で書き込みます

素晴らしい事ですね
歩いて行ける距離なので、はむすたさんにお会いして敬意を払えればと期待して土曜の昼頃伺うつもりです

ナマケモノですが「オーナーこどら」や、「マオちゃん日記」、「新作案内」を続けつつ、「禁じられた」や「ロマン」、「お任せ」をゆっくりながら完結したい
と決意を新たにしております
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