ざくざくアクターズ SSスレ [転載禁止]©2ch.net
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>>159
ありがとうデース
ザクアク愛してるけどさすがに年数たってキャラの喋り方とかいまいち自信なくてこまる
クラマくんとかあまり使ってなかったから、さいてーな事ぐらいしか出てこない 「炬燵と悪魔」
大地が震え、慄然とした観客の悲鳴が闘技場の端々から聞こえる。
優れた力を有する竜人の中でも飛び抜けた才能を持ったリューコの真の姿が顕現する。
強大な竜の姿で嫣然と笑みを浮かべる竜の姿を睨むと、
膝が笑いそうになるのをグッと堪えて落ちこぼれは立ち上がった。
戦いは更に熾烈さを増していき、敵味方共に息を乱して余力がないのが伝わってくる
竜人であり、エリートである誇りに土を付けられてなるものかとリューコが咆哮する。
衝撃と共に強い熱が通り過ぎ、仲間たちの多くが堪らず膝をつく
そこを見逃さず強襲せんと迫る竜の背後に回り込む影がある。ゼニヤッタだ
拒絶の印。弱点である氷による奇襲で、不意にリューコの息が詰まり隙が生まれた。
「こたっちゃんいまですわ!」
ともだちの声。何度もブレスを受けてボロボロなのに。私を気遣う彼女の声がきこえた。
投げだしたコタツを踏み台にして飛び上がり、声が裏返りそうになるのも構わずに叫ぶ「ホワイトアウトぉ!」
――――
――
やがて白い靄が消えてゆき、仲間の姿と勝利したという現実が次第に見えてくる。
空気中の水分が氷結してキラキラと舞う中で駆け寄ってくる悪魔の笑顔に胸が熱くなる。
私の魂は囚われてしまったのかもしれない。冷たい悪魔に暖かさを感じながらぎゅっと彼女の手を握った。 リューコちゃんに炎龍の胆石なるものを貰った。皆が見ていない時にこそっと私に握らせてさっていった。
かなづち大明神によると熱を蓄積させておくことが出来る代物だそうな。持っていると暖かい。
コタツにはおあつらえむきで理解ある贈り物に隠そうとしても笑みが零れる。
拠点でコタツに潜って胆石の設置を終えたところで
ゼニヤッタがやってきて「ご一緒よろしいでしょうか?」とコタツをのぞき込む
「いいよー!」と返事をしてコタツにお招きして、リニューアルしたコタツの素晴らしさを彼女に伝える
「リューコちゃんも良い人だったじゃん!」「もっと仲良くなりたいなー」
興奮気味にそんなことをいうとゼニヤッタが少し目を伏せて何やら不満げな顔になりコタツに深く潜っていく。 ゼニヤッタと一番仲が良いのは自分だと思う。
彼女は悪魔だ。人とは違う時間に生きていて住む世界もきっと違う。
みんな、彼女をおそれているわけではないが、接し方に迷う場面が少しあるのかもしれない。
それを感じてか、どこか遠慮したり自分から距離をおいてるような後ろ姿が寂しく感じた。
だから自分だけは完全に背中を預けて無防備に振る舞うことで彼女の寂しさの一端でも引き受けられたら。そう思った。
ひんやりする手を握って無理やりコタツに引きずりこみ、驚く彼女の口をミカンで塞いだ日からともだちなのだ。
コタツの中でそわそわと動く手を捕まえて、にぎにぎすると、気持ちいい。
自分もあまり体温が高いほうではないがコタツに入ってると段々熱くなってくるので彼女のひんやり加減が丁度いい。
「やっぱり、ゼニゼニはヒンヤリ気持ちいじゃん!」そういって一度完全にコタツに潜り込み
ゼニヤッタの隣に並んで、機嫌を伺おうと顔を覗き込む。すると俯いてしまっていてお嬢さまのご機嫌は計り知れなくなった。
一辺に二人はさすがに狭い。
コタツから出るという選択肢のない私はやむをえずポジションチェンジしようとすると
「もう少し……」
うつ伏せの悪魔がごにょごにょ駄々をこねた。
一番の友達が自分に甘えてくれるのが嬉しい。
「えいっ。えいえいっ」
何気なくペタペタ角を触っていると伏せたままのゼニヤッタの耳が赤くなってることに気付いて急に恥ずかしくなる
「ご、ごめんね。つい綺麗な角だたから…」
少し振り返ったゼニヤッタが目を合わせずに言う
「こたっちゃんといえども、簡単に角を振れることを許しては悪魔としての沽券にかかわりますわ」
悪戯っぽく彼女は続ける。
「引き換えに何か頂戴しないと。」
「ふむ、ならばアーマードドラゴンの角に振れる権利をくれてやろう!」
そういって今度は私が深くコタツに潜って顔を伏せる。
彼女が求めているものは何となく私にもわかる。
しかし恥ずかしいし、今まで通りとはいかなくなりそうで正直怖い。
赤く染まる頬を熱のせいに。胸の高鳴りをしまい込んで。
どうも不器用で慣れない二人は
まだしばらくはコタツの中から出られない。 ゼニヤッタの誘い受けは至高。はっきりわかんだね
こどら視点でなくゼニヤッタ視点も見てみたいですわ(ウズウズ) 書き方だいぶ違うから別の人かな
複数ざくアクSS書くひとがいるというのはいいものだ 久々に書き込みを致します
当方、様々な事情がありまして
書き込めませんで申し訳ありません
恐る恐る
与えられたアイフォンから覗かせて頂いた所
素晴らしい投下主様が御降臨されて
感謝の極みです
「パピコの帳簿」
「炬燵の悪魔」
…とても、素晴らしかったです(濡)
体調を整えて、
破綻した書き込み環境を再構築して
中途の投下作品を完結出来るよう
努めます
はむすた様の水着イベント完遂を祈念しつつ
アントニオ猿L 大変失礼しました
「炬燵と悪魔」
でした
アナログ人間な者で
操作がイマイチ不自由でして
お許し下さい(代筆者が差し当り投下致します) 初めてオリジナルのストーリーを書くために
自キャラの人物像のイメージを固める目的で
比較対象としてのデーリッチさんのイメージ像を書いていたら
気が付くと目の前にマリーSSが広がっていました。
一体誰です?こんなことをしでかしたのは!
ウズ先生ですか、私の時間を返して下さいウズ先生!
夕日に向かって書き殴りはじめたはずなのに!
向かってるはずの夕日消えてるんですよウズ先生!!
でもどうしたんですウズ先生?
おかしいですよ!この作品上から下まで!
全部眺めても!イリーガルなエロティクスが!
全ッ然ないじゃないですかっ!
はぁ…ウズ先生?これがもし貴女の作品だとしたら
私は心底絶望しましたね。
あぁ、彼女の溢れ出るリビドーは枯れてしまったのか…
貴女の才能とは所詮ここまでのものだったのですね、と!
いいですか、ウズ先生。
妹思いも大変結構なことだと思います。
しかしそれで貴女の伸び代を潰すというのは
妹さん、シオーネさんも望んでいないことだと思うのです…
だから次こそ!次こそは溢れんばかりの!
フォービドゥンを!インモラリックに!書き集めるのです!
この世界の常識をぐっちょぐちょにハックするのは!
貴女の役目なのですよウズ先生!期待していますよ!
次から投下します、当レスを含め合計34レスの構成となります。
<ここから> 「はじまりのひ」
デーリッチ一人には己の希望や正義を守り貫く為の力がない。
しかし幸せを分かち合い人を信じる心があった。
力なき正義だった。
そして、私ことローズマリーは。
実家でのいざこざに嫌気が差して抜けだして。
どこかの誰かに付き従い、餌を頂き安定した生活を得るわけでもなく。
十分な量だろうと稚拙な考えで弾きだした値の路銀も底を突き。
今は生死の狭間を漂いながら、近隣にあるであろう村へ足を運んでいた。
呼気に湿気がまるで感じられず、
それでも発散されているであろう体内の水分が惜しく感じた。
実家を出る際にそのまま持ってきた魔法鍋。
元から自分の腕力で持ち運ぶようなことはせずに、
常に魔力で浮かせていたものだ。
その魔力も絶え絶えで、地面を引きずりながら移動させ、
稀に完全に魔力が尽きて鍋と地面が擦れる音が消えるのに気が付き
日陰で薬になる草・苔がないか探しながらしばらくの休憩を入れる。 水辺もなく日陰もない場所でこうなると尚更辛い。
そのような時は壷に軽く座るようによりかかり休む。
しっかりと座ってしまうと、再び立ち上がる為の活力を出す自信がないのだ。
過去に回復の為だと割り切り座り込んだことはある。
日差しの眩しさがとても辛くて、
まぶた越しの赤みを認識しながら目を閉じて過ごすと
気力が急速に失われていくのが感じられた。
このまま死に果ててもいい、そう思える程の虚脱感。
少し前に座り込んだはずの私は夕闇が迫る中、仰向けで目を覚ました。
動転し身体を起こし周囲を見回す。
座り込んだ結果、すっかり眠りこけていたのだ。
もし良からぬものが近づいてきていたら格好の餌食だっただろう。
元来体力的には脆弱な私だ。
遠くに休めそうな木陰があるのに、もう足が言うことを聞かない。
仕方なしに再び水辺もなく日陰もない、
とても辛く苦しい事を理解している休憩を否応なしに挟むことがある。
体力はほぼ回復しない、気力は大幅に削られる。
そしてこのような場所にはもう一つ辛いことがある。
辺りを見回す際の期待度も大分下がるのだ。 当然、水辺も日陰もない場所なら大概乾いている。
そんなところは苔が快適に生きていけない悪環境なのだ。
もう、何も体調の助けになる道具がない。
精神力も体力も使い果たしてしまった。
精々残っているのは捨てるべきだった安いプライドと、甘い考え。
よくもまあここまで捨てずに大事に抱えて歩いてきたものだ。
今更になって気付く。私は冒険に出る為の荷物を誤ったのだ。
そうして、そろそろそんな荷物もどうでも良くなって。
杖に頼り、緩慢に右…左…右…左…と視界に映る足を眺めていると、
とうとう目的地の村まで辿り着くことができたようだ。
極度の疲弊で思考は朦朧としているが、
絶望に沈んだ心は冷静だった。
そうだ、金も、売るものもなにもありやしない。
ここに辿り着いたところで得られるものがない。
それでも得る為の手段を考えなければ死んでしまう。 とても、惨めだ。
今は生業として身に付けた薬も口にできず。
ただ一欠片のパンですら私は得られないのか。
足元を見つめていた視界を閉じ、眉をしかめて歯ぎしりした。
それでも考えなくてはならない。
最速で実行可能な命の延長手段を。
まずは思考材料だ。材料がないままに悩むような素振りを見せるのは
馬鹿の考え休むに似たりと言うのだ。
私は最期の気力を振り絞り今を全力で生きる覚悟を決めた。
手足があるような感覚がしない、しかしただひたすらにその重さだけは感じ取れていた。
身体が行動に最適化されているのを感じる。
先程まではおぼろげだった視界はこの上なく澄みきり、
鈍く冷ややかに回っていた思考は猛烈な勢いで回転し熱が高まって、
半ば自慢だった脳を鬱陶しげに抱えていた首は直立する。 最大の効率で命を求めた私は…
すぐに、安物のパンにかじりつく薄汚れたハグレの子供を見つけた。
魔物退治でもしたか?それとも何かの下働きか…どうでもいいことだ。
暗い目で、じっと見つめ、あいつは、弱い。と理解した。
日差しの下加熱し続け回転を早める私の頭脳はほんの一瞬だけど。
何をやっているのだろう…。と、とても小さく呟いたが、
私は些細なノイズを聞き飛ばして、生存本能を加速させた。
これ以上のノイズはいらない。周囲を確認。
昼時だがこの小さな村ではむしろそれが好都合だ。
辺りに過度に人目に付く要素は見当たらない。
やめろ、と声がした。うるさい、ノイズは今の私の考えの邪魔だ。
ハグレのあいつが食べられて、
私が食べられないなんて状況。
それは不公平だ理不尽なことである十分な根拠だ
故にそれを覆すことは許されることだ私は実行する。
そうして、旅に出てからずっと重たかった安いプライドを。
肩からどさり、と落として私は足早に前進を始めた。 そして間もなく。
薄汚れ、所々破れ解れた深緑の衣と帽子。
そこから覗く生気を感じない土気色で乾燥した肌。
充血し赤紫色に染まり、上から見据えてくる光のない瞳。
ささくれだち、所々やや細く摩耗している長い木の棒。
異形と見紛う相貌で私は彼女と相対した。
きょとん、とした顔で、彼女は私を見上げた。
これからの私の凶行なんて、予想もせずに。
獲物は、瞬きを
ぱち、 ぱち。
2回行った。
獲物は足元にいる。腕を振り上げる必要はない。
上段から打ち下ろす一撃は強力だろう。
しかし今はその準備すら惜しい。
はやる気持ちを静かに落ち着かせながら、
私は現状の最適な一撃を求めた。
両腕で握りしめた杖に、体重を預けるようにしながら。
何かあったかのように、ふと余所見をするようにしながら。
ゆっくりと、腰を捻る。 当てる場所はどこが適切だろうか。
胴体は論外。致命的なダメージがあろうとも
致死までに逃亡の猶予がある。
両断する程の威力を出せるならば。
今このような状況にはなっていない。
即死を狙うなら首だろう。
しかし的が小さく命中精度に不安が残る。
決めた。どうせ慣れない体術だ。
正確に遂行しようとしてもどうしたってズレが出る。
狙いは首からこめかみ。
願うは頸動脈・顎部・眼・こめかみ、どれかへの的中。
深く、深く、腰を捻る。
戻るには限界だと身体が告げ。
反動による横薙ぎ一閃。 強い衝撃が両手に響き、彼女はパンを持ったまま草陰へと吹き飛んでいった。
勢いで杖を手放しそうになったがなんとか持ちこたえることができた。
手応えは十分、獲物の生死は未だ不明。
吹き飛ばした先からは草葉の擦れる音が聞こえる。
ゆっくりと、杖を頼りににじり寄る。
まだ草葉の音は鳴り止まない。
瀕死にはまだ至っていないことが伺える、残念だ。
草のひしゃげる音が強く聞こえ始めた。
恐らくは起き上がろうとする予兆に違いない。
しかし距離は十分な程に接近した。
位置関係は変わらず私が上、ハグレが下だ。
必殺の意志で、私は。
力なき両脚で標的の茂みへ飛び立ち、
全体重を乗せて深々と突き刺した。 疲労困憊の私の全身に響き渡ったのは、
とても懐かしい、感触だった。
足元には草葉茂り。
やや斜め前方の木陰には大小の石が転がり苔むしている。
望郷のような雑念を生存本能が振り払う。
致命の刺突は避けられた。
音からするにまだ近くにいるはずだ。
逃す前に次なる一撃を加えなければ。
棒を片手に追いすがろうと体重を傾ける。
棒が抜けない。
両手で掴み、両脚に力を込めても抜けない。
今使えない手段に長く構っている暇はないのだ。 棒は突き刺したまま放棄して。
草の擦れる音がよく聞こえる、獲物の蠢く場所へ急いで跳びかかった。
私の跳躍する音を察知して飛び退かれたのか、
私は強かに大地に顔面を打ち付けた。
このままではマズい。
私が下にいて奴が上にいることは避けなくてはならない。
奴が今どこにいるのかわからない!
私が今どこから攻撃されるのかわからない!
逃げているかもしれない!
逃がしてはならない!
立ち上がらなければ終わってしまう!
焦燥と闘争心だけを頼りに急速に立ち上がろうとする。
私の身体にこんな体力がまだ残っていたのか。 命を繋ぐ為の獲物、持たざるべき者、小汚いハグレ…
打倒の意志で膝を、腰を、首を伸ばす!
彼女は立っていた。目の前に、じっとこちらを見据えて。
その表情は厳しかった。
意外な位置にいることに一瞬思考を奪われた。
だが最も好都合だ、ありがとう見知らぬハグレよ。
頼むから、お願いだから大人しく私の糧となってくれ。
こいつを打ちのめすのに後どれだけ攻撃を加えればいいだろう?
私は一撃目によるダメージの確認を急いだ。
しっかり私を見据えている両目に当然ダメージはない。
額や頬の切り傷かすり傷…こいつは草の中でのダメージだ。
こめかみも首も損傷を確認できず。
これは腕でガードされたと見て間違いない。
全ての狙いが外れたが成果があるだけマシとしよう。 視線を少し下に向けると草に隠れているものの、
片腕に青い痣が確認できた。
少しその肩腕が引き気味な辺りを見ると
パンを持っているのもそっちの腕か?
私にとって現状どちらでも構わないか。
どちらの手であろうともパンを持ったままである限りは、
殴り合いの手数は私の方が多いのだから。
それにしてもここは足場が悪い。
ならばまた位置関係での優位を狙える手段として、
肉体を破壊する攻撃ではなく衝撃伝達に優れた攻撃を用いるべきだ。
闘争心でようやく握る力を得ていた拳を緩める。
指を軽く曲げ、手首を反らし…当時名前なんて知らなかったけど。
つまりは掌底の形だ。 彼女は相変わらず正面を向いて両手を下ろしたまま
厳しい表情をしている。
命を奪われる自覚がないのか?
私の脳は悲鳴をあげ続ける身体に鞭を打ち、
最適であろう体制に整え続ける。
掌底を構えた手を奥に、
顔は彼女の全体像を見つめながら体を顔に対して横に構える。
手前に構えた腕は力なくだらりと垂らし、
両足は肩幅程度に広げて、親指の付け根で大地に立つ。
正しいのかどうかはわからない。
ただ私の闘争本能がこうしろと告げたのだ。
膝の力を抜き脱力しながら上下に反動を付けて、
掌底を構える奥側を少し深く沈ませる。
沈んだ体重はそのまま前方に移動させながら!
腰を捻り奥に構えた腕を正面へ突き出し硬直させる!
私の今生み出せる最大の衝撃。
目の前の光景がスローモーションで見える。
これが彼女の最期なのだ、目に焼き付けてやろう。 彼女は直立不動だ。
彼女は直立不動だ。
彼女は直立不動だ。
彼女は上体を少し仰け反らし始めた。
彼女の上体が仰け反っていく。
彼女の上体が仰け反っていく。
彼女の上体が仰け反っていく。
彼女の額が眼前にある。
暗転。
私は強かに背中を打ち付け数度転がった。
全身が痛い。 それでもまだ、諦められない…
闘争心とも生存本能とも感じられない、
どす黒い執着が私を支えていた。
ゆらり、と私は立ち上がり。
ゆっ…くりと。彼女を見据えるため視線を向ける。
こちらへ向かってくる。
パンを持っていない。
どうでもいい。
彼女に掴みかかる。
彼女を揺さぶる。
彼女に振り払われる。
バランスを崩す。
彼女に掴みかかる。
彼女を揺さぶる。
彼女を握れてもいない手で殴る。
彼女に打ち下ろしで殴り落とされる。
精根尽きた。 彼女が私に行ったのは、正当な防衛権利としての暴力。
私は己のあっけなさ、愚かさに、情けなさにうち震えた。
余裕がない、体力の無駄だというのに、涙が溢れる。
感情をぶつける先がない。視界を歪ませ呼吸を乱しながら泣き咽ぶ。
身の安全を考えればどちらかがすぐに立ち去るべきだったというのに。
私は無防備に地に伏し無様に泣いて、
彼女は私を見下ろしていた。
生殺与奪の権利は完全に彼女にある状況だ。 私よりも小柄で弱そうな子供でも。
ただ私の上で脱力し、その膝を私の頚椎に落とすだけで。
一人の無謀な悪人がこの世を去るだろう。
あぁ、一日でこんなにも感情をぶつけたのは初めてだったなあ。
ふと、頭上から声がかかる。
正気とは思えない言葉が、私に向けられた。
「半分こ、するでち」 力ない我が身を仰向けに返して。
むくり、と重苦しい身体で起き上がった。
覇気のない暗い目で彼女を見上げる。
肌が見えうる至る所にある擦り傷切り傷。
痣のある腕。全て私が与えた傷だ。
それなのに。それだというのに。
何故か彼女は微笑んでいる。
剥き出しの悪意をぶつけられた相手に!
己の命を繋ぐ欠片を無償で譲り渡そうとしている。 正気なのか?ひょっとして馬鹿なんじゃないのか?
どちらでも構わない。私はなんとか動く腕を持ち上げて、
命を長らえる糧を共に噛み締めた。
当然ながら決して質の良いものではない。
しかしながら一欠たりともこぼしたくはない。
ほんの少量だけ口内に入るように噛みちぎり、
糖としての吸収が促されるように、
ゆっくりと、何度も咀嚼して。
声を出す喉も既に枯れていたが、精一杯の唾液を絡め、
また何度も咀嚼を繰り返して、ようやく飲み込む。
こんなに長い一口は今までに経験がない。
何度も、顎に強い疲労を感じても繰り返し、飲み込んだ。 一息を入れて顔を横に向けると。
彼女はこちらを見つめ微笑んでいた。
「良かったでち。」
あぁ、良かった。私はこれでまだ生きていられる。
見知らぬハグレに情けをかけられ惨めに倒れながらも。
命を長らえることができる。
私は彼女の微笑みに対して自分の命への安堵の笑みを返した。
待ち望む糖を歓喜して受け入れようとする私の頭脳が働きを始めた。 長らえたから、どうした?
私は自分の力で自分の命を救えなかった。
たまたま目の前の非常識がとても非常識な善意だったから。
こんな餓鬼の命が救われただけだ。
ただの僥倖?そんなものでは決してない。
私の目には彼女がこの世界に対して存在し得ないものとして映った。
しかしその起きるはずのない善意で私は救われた。
救われていなければ大地に伏したまま、また更に衰弱して、死んでいただろう。
先程まで持ち合わせていた邪魔者のプライドでも。
その力を糧にずっと一人でやれるだけやって生き抜いてきた。
そのプライドも、ついさっき自分の意志で落として捨てて。
その果てがさあ暴力だ、略奪だ、敗北だ。
無様だ。醜い。邪悪ですらあるだろう。 それに比べてこの隣で安穏と座る彼女は一体何だ。
流石に衰弱極まった私よりはずっと強かったが正直な所相当に弱いぞ。
失礼を承知で上から下まで見定めてもみすぼらしい格好。
安定した生活を得ているとはとても思えない。
この世界に跋扈するハグレ共と同じように。
あてもなくさまよう生活をしているのだろう。
そうして、どこともしれない場所で勝手に死んでいくんだ。
いや、この隙だらけな奴のことだからな。
誰かに騙されて、奪えるものは何もかも奪い搾取された後に死ぬのかな?
多分そちらの方が可能性として高いだろう。
こんな畜生を助ける位だ、私と別れた直後に他の誰かに騙されても不思議ではない。
この世界の常識で考えていると、彼女が残酷な最期を迎えるイメージしか浮かばなかった。 向ける先のない怒りがふつふつと湧き上がってきた。
この脆弱さに満ちた大きな善意が。
当然のように踏みにじられるであろうことが我慢ならない。
今にでも守らなければ、消えてしまうだろう。
私が守らなければ、消えてしまう。
ではどうしたものか。
怒りを抑えるのが元来苦手な私ではあるが、
たった今逃してはならない急務ができた為できる限り速やかに頭を切り替える。 案1、ストレートに行動を共にすることを提案する。
私だったら即答でお断りだ。
誰が略奪を目的とした凶行に及んできた相手と旅を共にするものか。
しかし快諾されそうな可能性があるのが逆に恐ろしい。
彼女にはもう少し危機感というものを抱くようになってほしい。
ともあれ、可能性を無碍に低くしてはならないので他の手段を追求しよう。
そうだな、私には彼女と行動を共にしたい理由がある。
だから適当な建前でもいいんだ。
彼女にもメリットがありそうな事実の条件をでっちあげて交渉手段としよう。
そうなると説得力を持った事実を突き付けることが有効になる。
あぁ、ちょうどいい証拠品がなんと0距離にあったぞ、手っ取り早くて助かる! 一人旅というのはとてもリスクが高いのだ。
自分の強みを活かして身軽に立ちまわる分には快適だが
いざ強みが通じない環境になればそこで詰みだ。
片方が故障で行動不能に陥ってももう片方がどうにかできることもある。
守りたいと決意した都合、事実でも騙すようなやり口は避けたいものだけど。
言いくるめて心理を揺さぶる為の事実列挙のネタは山程浮かんだ。
状況を利用した手段の提案、まずはこの路線で決まりだろう。 メリットの提示で揺さぶりをかけて…ここまではいいんだ。
彼女が私と行動を共にしてくれる可能性が大きく高まったと考えられる。
ただ。ここまでを達成するだけであればメリットなんて虚言ですら構わない。
彼女は私を疑いもなく信じるだろう。だが私は裏切ってはならない。絶対に。
メリットとして語る材料としては明らかである事実しか使わないつもりだ。
しかし彼女に安易に語ることができない、私が何としても解決せねばならないデメリットがある。
しかも説得力に満ちた不安材料がなんと0距離にある。酷い話もあるものだ。 たった今不足した、食い扶持の事である。
こればかりは正直メリットを説明できないし確実性のある手段が提案できない…!
私は苦悩と苦悶に歪みそうになる表情を、できる限り平静なまま維持することに努めた。
平静を装っていたがやはり表情に出ていたのか。
彼女が不安げに、心配げな表情で私の顔を軽く覗きこむ。 どうか、その表情を収めてくれ。
私が君を守るから。私が君の優しさを、なんとしてでも守りぬくから。
私が持っていた最期の荷物。捨てられたのかどうかは定かじゃない。
けれども私の心はふと軽くなり、同時に重い決意が詰め込まれた。
不確かな道となるが許してくれ、名も知らぬ君よ。
私はそれなりに頭が働く方だから。
普通の限界なんて超える位、この頭を使って君を守りぬいてみせる。 私が守り、君が居てくれるなら。君の心がその地の何かを変えるだろう。
変わった何かが、世界を巡り、君を幸せにする何かになってほしい。
君が幸せにしたこの世界で、また誰かが幸せになれるように。
共に生きていこう。せめて私が君にしてやれることが何もなくなるまで。
できることならば、君が私の最期を見届けるまで。
心は、決まった。 「…あの、」
「なんでち?」
「…先程は突然乱暴を働いて、本当に、本当に…すまなかった。」
「もうすっかり平らげてしまったけども、君にとって貴重な食料だったんだろう?」
彼女は否定も肯定もせず、ただこちらを見つめ、微笑んでいる。
また、涙が溢れそうになってくる。
「ありがとう…」
彼女は嬉しげに、軽く頷いた。 「感謝として…私が今君に譲れる物が何もない。」
「だからせめて…」
涙と嗚咽で声が塞がる。伝えたい事が伝えられない。とても苦しい。
惨めな私を、彼女はずっと隣で時に心配げに、時に優しく見守っていた。
どれだけ経ったかわからない。
日の加減からして1時間は経っていないはずだろうが…
私は相当彼女を待たせてしまっていた。
「…ようやく落ち着いた、ありがとう。」
彼女から分け与えられた命が、体と心に満ちたのか。
思考も意識も明瞭、身体は節々が痛むが行動に仔細なし。 「私の名前はローズマリー。一応…薬師をしている人間だ。」
一応。薬師として生計を立てるどころか、
自分の命すら繋ぎ切れていないので一応という他ない。
「このご時世一人旅は不安だからね…」
事実であり口実。彼女に断る理由があるのならばそれも仕方がない。
「君も旅の生活をしているなら、共に行こう。」
手荷物なんてほとんどない。だけど旅の準備はもうできている。 こうして、私と小さな王様との旅が始まった。
<ここまで> 終わりました。他の物書いてたのに。
全部ウズさんのせいだ。
後俺が借りに来たメニャシノ本はどこですか?
いいんですか?帰りますよ帝都。ほんとうに良いんですか?
あっやめてくださいパンドラとか探しますんで
ズブーブ大湿原じゃなくてメニャーニャ大平原が俺に読まれるのを
待ち望んでいるんですお願い返さないで返s 度重なる余計なレスにつきましては誠に申し訳ございません。
この通り反省の色は微塵もない所存でございます。
念の為ストーリーの栞。
>>175 書き上げた後の後書きです
>>176-208 ストーリー
>>209,210 レス消費数宣言を通り越したレス 連日、いえ数時間ぶりの投下となり申し訳ございません。
この度も反省の気持ちは断じてございません、どうかご容赦下さいませ。
次から投下します、当レスを含め合計8レスの構成となります。
<ここから> 「-ハグレ- 金槌地獄達。」
(引用:はむすたブログ ざくアク水着イベント製作日記11)
>> エステルさんのフレイムウォールは暑さ軽減する効果はないということか…やはりサービスピンクは先手を取ってフレイムを打つしかできないんだな!!
>そう、サービスピンクは一芸に秀でているが、難しいことは苦手なのだ……!
>とにかく、フレイムを、フレイムを撃たせてやってくれ……!
そうですか、サービスピンクは難しいことが不得手と来ましたか。
とても悲しいことだと私は思います。
先手を取ってフレイムを撃つ、ただこれだけでいい…
通るさ、私が通す!いつだってそうやって生きてきた!(RESIST)
彼女はいつだって先頭に立ち輝き!
そして真っ先に青い空色のゲージを空にして!
友が見えぬ果てに行こうとも瀕死に這い蹲っていても!
遥か高みに遠かれども!道無き道をこじ開けて!
頑張ってきたんですよ!ろくに露出もしないのに!!
旅の行きがけには我先にとメンタルアレコレを買い漁り!
仲間の危機を素早く察し正義を貫く輝きを放ち!
腰に手を当て青いビンの中身をイッキしながら汗を輝かせた!
常に密着したスパッツに、汗で密着したシャツ!
とても素晴らしいことだと思いますやはり貴女は真なるサービスピンク! そんなエステルさんが活き活きと過ごせない世界。
私はそんな事は誤っていると思います。
世界が認めようとも私が認めません。
共に歩む世界が過ちに進みかけているのであれば!
言葉と行動で過ちを正すというのが在り方というものでしょう!
しかし不得手は不得手で仕方がないことです。
このハグレ王国は多様性を尊重する世界、私は良き国に出会えました。
各々の長所があれば襲いくる七難八苦、物の数ではありません。
よってサービスピンクにはサービスピンクとしての
真価、いえ…進化を発揮して必要があると、私は思うのです。
水中での活躍はまず置いておきましょう。
炎の使い手のメインステージはやはり陸上。
乾燥した大地の元であればその激しさは更に増すことでしょう!
しかし夏のこの暑い中熱い炎なんてわざわざ使うのか…
まあまあ結論を急ぐべきじゃあありません。
使う必要なんて作ればいいのですからね! 料理…は止めた方が適切でしょうね、
彼女であれば一瞬でからあげに見える何かを作り上げ
皿に残るは黒い炭。なんですか、それを燃料に料理でも作りましょうか。
止めましょう、次のフェイズに移る頃合いです。
そうです、夏の集まりと言えばキャンプファイアーは欠かせない要素です!
その点火役を彼女に一任しましょう。もちろん水着姿で!
火を付ける所があれば我先にと最大火力のフレイムをブチ込む彼女です。
きっと盛大に大きく広がる美しい炎を焚き上げてくれることでしょう。
彼女は炎の召喚士、自らの炎で焼け焦げる心配はありません。
いつも着ているあの服だって、自らの炎への対策を怠っているはずがないのです。 しかしその日に限っては都合が違うのです…水着イベントですよ?
色々露出する為のイベントじゃあないですか…防御が緩いのは、必然と言えます。
美しく激しく燃える海辺、悪戯な火の粉が、ふっと…彼女の肩や腋下を掠めるのです。
白い果実を支える糸は断たれ、桃色の布地が滑りだすのですよ!
肌を擦れる違和感にすぐに気付くエステルさん、急いで腕で柔らかな果実を覆うのでしょう!
覆うのが間に合わなければ僥倖、例え間に合わなくたっていい…!
勇気に溢れし王国のアサルトショットガン!鮮烈!爆炎!サービスピンク!
そのエステルさんが!恥じらいに頬を赤らめて!
険しい冒険と秘めたる意志とは裏腹に細い腕で、
焦りを胸に小さな桃色を奥に秘めようとするのでしょう…!
その局地的桃源郷を照らすは先程彼女が点けた情熱的な炎。
人の本能を刺激する炎。彼女の痴態がより美しく、扇情的に映るのです… 嗚呼、最上の結果です。エステルさん、貴女は海と相性が悪いのではなかったのです。
重要なのは戦略、戦術、立ち回り、その状況に適したアドリブによる最適化なのです!
はぁ、はぁっ、はぁっはぁっ…!輝かしい王国の未来に興奮して呼吸が荒くなってきました。
いえ、ご心配には及びません。タンカも不要ですよ、私は極めて正常な状態ですから。
さぁ!心配事も消えたことですし、王国の未来をこれからも共に歩んでいきましょう!!
え?単独パンドラXYZランダム座標?マナオニオン特盛りゲート一人前?
あはは冗談キツいですよ、追放なんてあの昔の1回でこりごりですってば だから、ゴッドフェアリーとしての全身全霊で方角も距離も時も世界をも超えて。
必ず帰ってきますから、ご心配なく。
<ここまで> 後書き
元々秘密は知っていた。
しかし気にも止めず平静に日常を過ごしていた。
しかしある日、ある言葉が私の心に引っかかったのだ。
(引用:はむすたブログ ざくアク水着イベント製作日記10)
>> サービスピンクさんがサービスしてる…!早く大明神に特大担架を!
>大明神大往生。
>怒首領蜂みたいになってきたぞ……!
他人へのレス、しかしその応答は興味深い。
だから、両手を叩き、指を鍵盤の上で滑らせて声を上げたのだ。
届くかどうかなんてわからないけど、声にすることはできた。
私はそれで満足だった。
平静な日常がまた巡る。
いつも眺めている文字列を聞き流す。
いつか叫んだ声が、こだまになって反響してきた。
(引用: ttp://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/gameama/1470398139/404 )
>404 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2016/08/11(木) 00:10:10.45 ID:vGMA1SbV [1/2]
>サイキックむちむちポークもシューティングネタだと最近になって知った
私は反響の元となった場所へ手と指を走らせた。
(引用:はむすたブログ ざくアク水着イベント製作日記11)
>> 大明神大往生、大明神大復活、大明神最大往生、なぜだろう…サービスピンクの出番のはずなのにサイキックむちむちポークの出番である気がしてならない…!
あの日の声が、断片的ではあるけどもそこにあった。
(引用:はむすたブログ ざくアク水着イベント製作日記11)
>完全にシューティングやっ……!
>大往生、大復活の流れは当時爆笑した記憶があります。
>恥も臆面も無く堂々と大復活!!
虚空でも構わないと発した声。返ってきた返事がとても暖かかった。
あぁ、ちょっとでもエロいの書けて良かった。これで俺のリビドーが僅かながらに発散されたぞ。
SAN値うなぎ登りで精がついてリビドーリチャージハイハイハイハイハイパースタンバイ。
投下についての栞
投下宣言 >>211
ストーリー >>212-217
後書き なんらかのインタラプトが入らなければ多分 >>218 この度は反省の色も見せずに申し訳ない気持ちが全くありません。
ハイハイハイパーは…スタンバイじゃない、レディだ! ※注訳
この物語はざくざくアクターズのエンディングイベントである要素を含んでおります。
閲覧なさる場合はどうかご同意の上で行うようお願い申し上げます。
ご同意頂けずに閲覧する場合は自己のご責任の上でご自由になさってください。
あれでしょう、18禁を18歳未満が見ちゃうようなそういうのってありますよね
肉体としてはとっくに発情期迎えているはずなのに禁止されっぱなしってなんですか
溜まっちゃいますよね、当然溜まっちゃいましたよね?よね?ふふふ隠したって無駄なんですよ
そういう溜まったフラストレーション、フェチシズム、エロチシズムの急激な解放、奔流。
私はそういうものに美学を感じます、あぁその窮屈さから開放してさしあげたい、放たせてあげたい。
正面から浴びせられたい、ぶっかけられたい、どきどきどきどき…vはぁはぁはぁはぁっv
なんです?私はメンタル面の話しかしておりませんよ?決してフィジカルなエロスの話はしておりません。
そう!プラトニックな愛!愛といえばラヴァーズ!エロース!そうこれは神聖な祈りの言葉の紡ぎ。
故に、これは健全の極み、極致と言える祝詞にも等しいのデス!嘘じゃないデスヨー?ユーシー?
ビコーズ…男性であるベル君の乳首はぁ…ビューティホゥなペールピンクであってもデスネ?
当然さぁ…セーフティであるはずデショウ…?だから見せナヨその2つのチェリーをヨォ…?
私としてはさ、トリプルチェリー揃えりゃ大満足なんデスケドね?なかなかそうも行かないんデース…
ホワィナット?と思うデショウ?でもそこまでのローの露出はローに引っかかるからフォービドゥンなんデスヨ…
トリプルチェリー揃えて戴いて、ボーナスどっぷどぷのエクスタシィーv 最高じゃあないデスカ…
アーハーン?他にも胸部露出している男性陣はいるだろうッテ?アァ、いたっけなあ、ビーフデスケド。
バット…、ノーマルマッスルになりつつあったヤツが…?シット…ありえない。インポッシボゥ…。
正にビフォーアーンドアフター!素敵になったじゃないデスカ!?
私としてはデスネ?どーせ、牛だろう?汁でも出してりゃいいんじゃないデスカ、MDとか、肉汁とか。
みたいに思っていたんデスケドネ…こいつはサデンリィマッソゥ…ニワカマッスルに相応しい美しさデス。
あ゙ー…これは、イェス、イェス、ウェイタモゥメント…ふぅ…ハァ…っv フュー…リトル。ちょっとだけ。
魂が手繰られるような心持ちになりマシタヨ?ちょっとこいつはヤりすぎデスネェ…v
個室でパンプアップのデモンストレーションでもしていただきましょうか?
ハフン?パンプアップ。ご存じない?血を全身に巡らせてぇ、筋肉とかをボリュームアップ!するんデスヨ。
ヒヒヒ…そのブーメランの下に3本目のホーン、隠しているダロウ…?
私が両手隠している時ニィ、両手出さナイノカ?って聞かれた時私は出しマシタヨネエ…?
だからお前も出さなきゃさあ!イーヴンじゃねえんだアーンダースタァァァン!?
ヘイ、ヘイ、ヘイヘェェイ!!さぁレッツパンプアップ!!ンー?ヘルプが必要デスカァ?
お手伝いにハート握ってあげマスカァ?それともホーンを握ってほしいデスカァ?
お望みはスクイーズアーンドオープントゥハート? それともハンドシェイクトゥホーン?
そーれっパンプアップv パンプアップv チアーでリードしてあげマスヨォ?
サードホーンはホワットカラー?クリムゾン?ナットオア…ワインレッド?
早く出しちゃえよその奥の手をヨォ…お前は炎属性、私は氷属性、ブチ撒けたら、気持ちいいと思いマスヨ?
…シット、ストップストップ。何かインビジボゥなボーダーが危険信号を鳴り響かせているようデス。
ハフン…、多分こいつはキングに頼んでもブッ壊してもらえない類のボーダー…デスネ
ファ<ピー>ク!!…興が醒めました。何か面白いことでも探しに行きマスヨ。…シーユーv
大丈夫。これはセーフ。仮にアウトな言葉が含まれていても<ピー>音が入っております。
だから大丈夫だって誰かが勢い良く滑車回しながら言ってた!
ホワッツ!?注訳で4096byteOver!?どういうことデス!?ホワッツハプン!?ま、削りましたケドネ。
次から投下します、当レスを含め合計 レスの構成となります。
投下についての栞 <推定>
投下宣言 >>220
ストーリー >>221-242
余文>>243 『夕闇グルームアンダーエンド』
この物語は蛇足である。
ひょっとしたら生じていたかもしれない過去。
ひょっとしたら生じていたかもしれなくとも消え去った過去。
夕闇の下に。
淡く。
緩やかに。
消えたかもしれない。
在りえたかもしれない。
そんな過去のお話。 ――あぁ、私は消滅したのだ。
とても心優しい、小さいのにとても大きなあの国王様も帰路について。
私を支えてくれたシノブのイメージも、その源を失い世界の中に薄れていった。
私の心は、とても満たされている。とても…幸せに満ちている。
それはおかしい。
私は消滅したのだ。
何故、現在において私の心は満たされているのだ。
何故、私はこのようなことを考えられているのだ。
私の姿は見えない。なのに考えている私がいる。
どうなっているのだろうか。 異常事態だ。しかし間違いなく世界は消えつつある。夜が迫ってくる。
何もない夜が。明日の来ない夜が。闇が。世界があるべき形を迎える為に仄かな明かりを塗りつぶしていく。
終りに向かって緩やかに、曖昧に、ぼかしながら塗りつぶしていく。
かの国王の気配は感じられない、彼女も無事帰ることができたのだろう。
そうであれば想像と創造の力の源はもう何も存在しない。
きっと…緩やかに終りを迎えている最中に過ぎないのだろう。
エステルにメニャーニャ。彼女達には本当に酷いことをしてしまった。
私の自分勝手な嘘の為に随分不自由していたことだろう。
あぁ、彼女達もまた私のように実体もなく意識が残っていたりするのだろうか。
それとも意識も完全に消え失せたのだろうか。
もし消え失せたのであれば、安らかに眠れたのだろうか。 生きる決意を固めたシノブの脱出に死力を尽くして協力してくれていたね。
一方、嘘が暴かれた私は守り、愛し合っていたかったシノブまでを含めて、
常識を超えてシノブを助けに来た友人まで一緒くたに乱暴に傷つけて…
私はなんと身勝手なことだろうか。
この世界はシノブのイメージによって創られた世界だ。
シノブの中そのものと言ってもいい…はずだったが
その創造者がこの世界にいない。
だからこの世界は急速に闇に溶けていきつつある。
身体が存在しないのだから視えることもない筈なのに
周囲に仄暗さを感じる。
今私は既にシノブとは離れた場所にある存在なのだ。
…そう考えると酷く寂しい。心細い。
涙を溢れさせる涙腺は…存在しない。 エステル、メニャーニャ…彼女達は寂しくなかったのだろうか
ただ消えるだけで再びシノブの夢にすら出られない可能性だってある。
仮にシノブが私達についての夢を見たとしても、
出てくるのが「この創られた世界で生まれた虚像」である私達である保証もない。
寂しくはなかったのだろうか…不安ではなかったのだろうか…
いいや。
仮に寂しかったとしてもだ、エステル、メニャーニャ。
それでも君達はシノブが未来へ進む為のことを考えていたのだろう。
つくづく、私は臆病だったと思い知らされる。
そして、その臆病者の前に現れたのが小さくも勇敢な国王様、か…
通常ならば、私が侵入に対して何の邪魔もする必要のない世界。
もっとも、あの忌々しい蚊には憎しみしか湧かなかったものだがね。 小さな世界で、穏やかに、ささやかに。愛し合いながら。
それが仮初であっても、短いものであっても平和に終わって死んでいく…
そんなことを望んでいた。それでも少しでも長く共に居たかった。
あの小さな国王様が命がけで助けに落ちてこなければ私は…
最も大事な、愛しいシノブを、守るべき、かけがえのない大切なシノブを…
ありがとう、小さな国王様…デーリッチ、といったね。
非常識な現れ方をした君には本当に驚いたものだよ
とても危機感を覚えたね、どうにか早くご退場いただく為に頭がいっぱいだったものだ。
くく、自嘲めいた何かが心の奥底から湧いてくるよ。
それにしても、侵入を拒む為に立ちはだかった時に浴びた炎も、
シノブがこの私に愛を叫びながら、それでも全力でぶつけてきた絶大な炎も、
とてもとても、熱かった。 未来へ進む意志が熱かったのだ。
生きる意志が熱かったのだ。
彼女らが放つ心の炎が、私という闇には。
あまりにも熱すぎて、あまりにも眩しすぎたのだ。
そう考えれば、あの場所で妨げることに成功するはずがない。
シノブが突き進む未来へ生きる為の道を妨げることができるはずがないのだ。
そしてあの小さな王、そして大きな国。
ただの協調性とも、ただの多様性とも言えない。
個の、集の輝きに満ち溢れていた。
それでいてとても優しかった…。 はぁ、一通り回想に耽ってしまったな…それにしても暗いなぁ…、本当に、昏いなぁ…。
世界から明るさが、光が、失われていくのを存在しない肌で感じる。
本来ならば既に消えている自我。
回想を終えて沈黙する自我。
このまま静かに消えていくべき自我。
その自我が。
ふと、考えてはならない事柄に手を伸ばした。
優しき国王、デーリッチ。彼女が私の為にこの世界に呼んでくれたのは
確かにシノブの姿をしていた。
そして私をささやかな力で支えてくれたことが。
とても心強かった。
嬉しかった。
暖かかった。
しかしその実どうだろうか? そのような行動を取るということは。
デーリッチ、彼女の中ではシノブはとても優しい子として認識されて、
そのようなイメージ体として生み出したのかもしれない。
その時、虚像であるシノブであっても、私の心は確かに満たされたのだ。
しかし、だ。
当のシノブ本人はどうだ。
先に私が消滅したものと思い先に帰っている。
本物のシノブは私があの執念に心を燃やしたまま消滅したものと認識している。
己の嘘が招いた事態だ、自業自得だ、それでも。
最後の真実を知らずにすれ違ったまま終わるなんて、切なすぎる。
愛されなくとも良いとは言った。
言ったのだが。
誤解が残っていることに、未練ができてしまった。 しかしもう終わったことなのだ。
重い、自責の思いが心を包む。
重く垂れ下がった心の手は。
更に深い闇に指を伸ばし、そして掴んだ。
私は何がしたかったのだろう。
父親としてシノブを守りたかった。
父親としてシノブと一緒に過ごしていたかった
父親としてシノブに愛されていたかった。
父親としてシノブを愛していたかった。
しかしそれは。
シノブが実の父親。
「虚像である私」ではない、
「本物の私」の死亡原因になったことで。
奇遇にもこの世界が造られて、私が生まれて。
「虚像である私」が「本物の私」を代行することになったのが切欠だ。 だから。
シノブはこの世界にいる間はずっとずっとこの虚構である私ではない。
「本物の私」から愛情を注がれていると思っていて。
「本物の私」に対して愛情を注いでいると思っていて。
「本物の私」に守られていると思っていて。
「本物の私」と愛し合っていると思っていて。
ずっとずっと。
「虚像である私」の存在を通して。
「本物の私」に感情を向けていたのではないのか?
「虚像である私」がいくらシノブに愛情を注ごうとも、
シノブは既に存在しない「本物の私」からの愛であると感じ取り。
「虚像である私」から既に存在しない「本物の私」にシノブの愛情は流される。 私は、シノブと虚無を繋ぐパイプでしかなかったのではないか。
しかしそれすらも、「虚像である私」が「本物の私」であるかのように
シノブを騙して、嘘をついて、いくつもの自由を奪ってまでして
無理矢理に、強引に自分勝手に振る舞ったことが原因なのだ。
失うのが、怖かったのだ。
この世界が生じることになった経緯については、シノブにはとても不幸なことだっただろう。
しかしこの私にとっては又とない絶好の機会だったのだ。
偽りの世界で、本性を偽ってでも一緒に過ごしていたかったんだ。
「本物の私」が一緒に過ごせなかった時を一緒に過ごしていたかったんだ。
「本物の私」を死なせてしまったことで傷ついたシノブを守ってあげたかったんだ。
過ごしていたかった守っていたかった愛したかった愛されたかったずっとずっとずっと。
しかしシノブの心には本来「本物の私」が知らない大事な友との思い出があって。
あの時の私には誠に不都合なことに一緒に現れてしまった。
「本物の私」が死んでいることを知る彼女達の存在は非常に厄介だった。 だから、シノブの心を縛ってでも彼女達を黙らせた。
私がシノブと共に過ごす時ことを失う可能性をどこまでも排除したかったのだ。
シノブに鍵をかけて、シノブの友に鍵をかけて、私にも鍵をかけて、
鍵は私が管理する。
私は封を決して解かない、閉ざされた世界。
シノブと共に過ごし緩やかに最後を迎える。
愛に満たされたグランドフィナーレ、それが私の理想だった。
だがそこに。
正に文字通りに鍵、しかもマスターキーを持って国王様は降ってきた。 憎かった、一刻も早く出て行ってほしかった。
しかし彼女は救いだったのだ。何度思い返しても…思い返しても感謝し足りない。
考えてみれば、私の嘘で生まれた私の虚しいパイプとしての繋がりも。
彼女が断ち切ってくれたのかもしれないな…
私の虚構が暴かれた時。私が虚構だと暴かれた時。
そこからシノブは急激に真実を取り戻しはじめたね。
あの私の虚構の中過ごした日々の愛情が。
全て「虚像である私」に向けられていなかったとしても。
それでも、私が最後に全力で道を妨げたあの時だけは…
あの時だけは、この「虚像である私」に対して愛を叫んでくれていたのだろうか。
それとも、あれも既に存在しない「本物の私」に対して向けられたものだったのだろうか。 その真偽はわからない。
「虚像である私」自身に向けられているものであればとても幸せなのだが。
そうであることを確認する術はない。
しかし真偽不明でも。
「虚像である私」自身に本物のシノブの愛情が向けられた可能性が存在することが
たまらなく嬉しいのだ。
仮にあのまま終わりを迎えていたとしたら。
「虚像である私」は一片たりとも「本物のシノブ」の愛情を向けられることなく
シノブは偽物によって生み出された愛を抱えて、
嘘と誤解にまみれたまま…闇に溶けて消えていったのだろう。
私の嘘による最悪の結果は避けられた。
シノブは未来へ向かって着実に歩みだしている。
幸せな結末だ。
そうだ、これでいいんだ。 私自身のささやかな未練など…どうでもいいことなんだ。
それなのに。
とても寂しい。
シノブに会いたい。
例え私が虚像で虚構で既に存在価値がなかろうとも。
守り続ける資格がなくても。
愛される資格がなくても
愛を注ぐ資格がなくても
それでも私はシノブに会いたい。会ってシノブに謝りたい。
できることならば健やかな日々を過ごせているのかを知りたい。 …きっとあの王国のことだ、どうせ賑やかに楽しく毎日を過ごせることだろうけども。
待てよ、とても賑やかというのもあの子には少し考えものかな?
シノブはとても気の小さな子だからあの中でうまくやっていけるのだろうか。
そこまで干渉するのは過干渉、親バカというものだろうか、どうだろう…?
しかし実の父親の虚像であるこの私が親バカなどというのも滑稽なことだ。
あぁそれでも心配だ。
…いや、それもきっと杞憂に過ぎないのだろう、あの輝く心の持ち主達が共にいるのだから。
何が相手であろうとも…きっと、共に乗り越えていけるだろう。 私が仮に会いに行ったとしてあの子は果たして許してくれるだろうか…
…楽観的な推測ではあるけども、きっと許してくれるのだろうな。
どうだろうか、あの子の優しさに少し依存し過ぎた考えではないだろうか?
あの子も少しばかり何かに依存しがちな子だからな。
虚像としての私が言うのもなんだが遺伝だろうか?
しかしシノブはいざとなった時は芯の強い子だ、良く…本当に良く…育ってくれた。
こればかりは「私」からの遺伝かどうかわからないな、何しろ私は臆病に、道を誤ってしまったのだから。
私が道を間違えてシノブの手を無理矢理に引いていっても、道を間違えずに進んでくれた。
それを助けてくれたあの国王様には本当に感謝が絶えない。
もしあの子に謝罪を伝えられたのならば、次はあの国王様に感謝を伝えに行こう。
仮に、シノブに許されたのならば…その日は少しだけシノブが住む素晴らしい王国に長居をしてみたい。
あぁ、「もしも」「もしも」「もしも」「もしも」「もしも」…もしもだらけだ。
それでも願いたい、祈りたい、叶えたい…。 王国を見て歩き、あの小さな王様が何を築き上げたのか。
シノブがどのような友を得るのか。私はこの目に収めたい。
そしてもしまた王国に行くことができたのならば、
今度はシノブとあの王様と、強い記憶に残っていた彼女ら二人に。
何かちょっとした贈り物でもしてみたいな。
あの王様はきっと育ち盛りだ、甘いお菓子なんてきっと喜びそうだ
エステルにメニャーニャ、彼女ら二人はどうだろうか。
糖分などを気にするであろう難しい年頃だからなあ…
そうだな、酸味のある洋菓子かフルーツでも贈ろうじゃないか シノブには…美味しいものもいいのだが、
それに加えて何か形に残るような物をプレゼントしたい。
私は、「虚像である私」だから。紛い物なのだ。実の父親ではない。
だからせめて…そのような私でも存在したことを。
「虚像である私」自身が愛を向けていたことを。
彼女の思い出の中に留めていて欲しいんだ。
あぁ、もう真っ暗だ。暗い昏い…世界が、儚い。
それでもまだ考えることができているのは幸か不幸か。これも心配するだけ無駄だろうか。 あぁ、考えれば考える程、一度は満たされた心が未練で満ち足りなくなってしまう。
考えるのを止めてしまおうか。
それでもシノブの事を想い続けていたい。 会いたいなあ…愛してるよ、シノブ。
-くらいせかい、おわり- 後書き
自我とは秩序とは混沌とはとかなんだか面倒臭気なことを頭の中でぐだぐだぐだぐだぐーるぐるしておりましたら
いつの間にやら黒くて図太いシノブパパにとんとんと肩を叩かれまして即落ち直行ゲームオーバーの結果
このような文章を書き上げるBADENDルートに入っておりました。
何故だ。シノブの世界に侵入した覚えはないぞ。何も知らないシノブちゃんに悪いことしたいんですけど!?
何も知らないシノブちゃんに嘘八百とかイケナイこととか<ピ―>とか<ピ―>とか<ピ―>とか吹き込みたいよ!!
絶対にゃーにゃちゃん飛んでくるから!でもえすてるさん!公式で誤字らしき表記でえるてるさんとか書かれたえすてるさん!
えるてるさんの名前がすごく似合うね!でもこっちこないでね!かなちゃんは性的対象だけど君はなんだか性的対象じゃないんだ!
やめろよ!「みんなを守るよ」とかやめろよ!私が攻めるんだよ!タイマンじゃなきゃ必中MHP4割6連とかいう詐欺攻撃できないだろ!?
でけえよどけよ!どすどす!!じゃねえよ!何グリズリークロー両手持ちしてんだよズルいだろそれ!
ようしお前見てろよえるてるさんがそんなズルをするなら魔道の巨人の巨○を両手持ちするぞ!あっやめてくださいパパ4割6連ズルイですあっあっあっ
投下についての栞
投下宣言 >>220
ストーリー >>221-242
余文>>243 最初の投下時点でレス数を数えて書き足しているはずが書き忘れていることに気がついた。
これはこれからの私の書き下すレス数が未知数、つまりずっと俺のターンになることを意味しているのではないか。
しかし問題が一つある。
既にずっと俺のターンだ。
いい加減終われよ俺のターン。 「ぅおーーい!!!お参りに来てやったぞー!」
静寂を破り、野太い少女(?)の声が響いた。…のも一瞬、すぐに微かな水音のみが存在する、冥い空間に戻る。
「ちょっと先輩、いきなりデカい声出さないでくださいよ。鼓膜破る気ですか」と、やや神経質そうな小柄な少女。
「あーゴメン!なんかテンション上がってさハハ」
スラリとした快活そのものな少女、大きな意志の強そうな瞳が印象的である。
「楽しいですかコレ?オバケ屋敷探検みたいだから?」
「いやそれもあるけどさ、なんか気がスッキリするよ。何となく」
「……そうですか」
言いながら二人はゴソゴソと何か取り出したりそれを並べたりそこらの石を蹴飛ばしたりしていた。
暗い地下空間を潜り抜けて辿り着いたそこは、無数の機械の残骸が散らばった広間だった。しかも地下水で半水没している。
「用事がなかったら絶対来ない場所ですね」
「終わった?じゃ火ぃ着けてっと」
と言うと、並んだ蝋燭を撫でるように指を一降り、仄かに闇を照らす暖かな火が灯る。
「うちの王様の差し入れだよ、手作りキャンドル」
「あとは遺品回収か」
それまでほとんど無言だった獣人が呟いた。サバザバと水没地帯に入っていく。
計三人の探索者はしばらく機械の残骸を漁っていたが、2,3時間ほどで小柄な少女が[もういい]と声を掛けた。
「結構あったなあ」と背の高い少女。
三人が集めたバネのようなものが小山になっている。
「ええ、マクスウェルも随分集めてたみたいですが、分析して自分でも合成したらしいですね」
それは今は知る者もいない、特殊な形状記憶合金であった。
生物のマナに感応して容易に伸び、爆発的に収縮する。つまり『人工筋肉』である。
「私はモーター式の兵器ばかり作ってたからよく解りませんけど」
「なんかアイツらしいな、自分がマッチョに成りたいってか」
「…彼の墓碑に供えるべきか」獣人が問う。
「うーーん…一個返す、あとは形見ってことで貰う」
背の高い少女の答えに、小さい方の少女が吹き出した。
「じゃマクスウェルが化けて出ても先輩の責任ってことで」
背の高い少女が何か言い返しかけたが、「いや、何よりの供養だろう」と獣人が先に口を開いた。
その後、暫したわいのない談笑をし、持参してきた饅頭のようなものを食べ、2,3個ほどを簡易な墓碑に供えた。
「じゃあそろそろ行こうか」
帰り道、背の高い少女は途中一度だけ振り返り、あまり口を開くこともなくまっすぐ進み続けた。 ☆ 日本人の婚姻数と出生数を増やしましょう。そのためには、☆
@ 公的年金と生活保護を段階的に廃止して、満18歳以上の日本人に、
ベーシックインカムの導入は必須です。月額約60000円位ならば、廃止すれば
財源的には可能です。ベーシックインカム、でぜひググってみてください。
A 人工子宮は、既に完成しています。独身でも自分の赤ちゃんが欲しい方々へ。
人工子宮、でぜひググってみてください。日本のために、お願い致します。☆☆ ユーフォニアとかキャサリンは主人の自慢話でもしてるんだろうか。 家で不労所得的に稼げる方法など
参考までに、
⇒ 『武藤のムロイエウレ』 というHPで見ることができるらしいです。
グーグル検索⇒『武藤のムロイエウレ』"
1104SMSAWK SSは初心者ですが、脳内に思い浮かんだものをつらつらと書いていきます。
水着イベントで数値化されたのを見て思いついたものです。
『知力1のバラ』
1話:始まりのバラ
混ぜる、混ぜる、混ぜる。
この世界の両親から教わった薬学の知識を必死に反芻する。
分量も手順も、何度も何度も確認した。
混ぜる、混ぜる、混ぜる。
今回も目標は気付け薬。同じような薬の中でも、ただ気分がスカッとする程度のもの。
薬学の教材にも最初のページに載っている導入的な調剤だ。
混ぜる、混ぜる、混ぜる。
背後から不安と緊張が入り混じる両親の視線を感じる。
そんな余計な視線を感じ取っているというのは集中力の欠如だろうか。
混ぜる、混ぜる、混ぜ……
手が止まる。もうこれ以上混ぜる必要はない。
目の前には混沌とした色と不快な臭いを放つ鍋。
…………ああ、今回も失敗だ。 薬剤の調合には素材の分量と正しい手順、そして何よりもマナの調整が必要とされる。
自分のマナが数値化されているわけでもなく。
この容量に対してマナを3込める、なんて自分でわかるはずもなく。
つまりこれに関しては完全にセンスと経験しかない。
そして私にはセンスがカケラも無い様だ。
両親が私をやんわりと慰める。
大丈夫だよ、父さん、母さん、落ち込んではいないよ。
私にはやるべきことがある。
23回目になる無駄になった鍋の中を冷めた目で見つめる。
父は何より患者を優先した。母も同じく。結果儲けは必然と少なく。
魔物があちこちで闊歩するこの世界で、材料を集めることは容易ではない。
調合に失敗する度に両親の食事から彩りが減ることを知っている。
申し訳なく思う。けれども、まだ諦めるわけにはいかない。
私にはやるべきことがある。 私の名前はローズマリー。
両親が薬剤師を営んでいる家の一人娘。
この情報だけだと何処にでもいそうな人物だけど、実はちょっと特殊だったりする。
物心ついた頃から両親から聞いた話や本を読んでこの世界のことを知る。
召喚という、別世界から無機物や生物を呼び込む技術が存在する世界。
100%同じかどうか、それは分からないけども。
記憶の中にあるひとつの物語が幼い頭に思い浮かんだ。
ざくざくアクターズ。
私はこの世界に似た物語を知っている。
ハグレと呼ばれる、異なる世界からこの世界に召喚された人たちの物語。
どうしてこの様な記憶があるのか分からないけども、
おぼろげながら私の立ち位置はこの世界にとってとても重要だった気がする。
自惚れだろうか?
それでも、未だ見ぬ仲間と呼ばれるキャラ達との出会いに期待している自分がいる。
そのためにも、自分の役割をきちんとこなせる必要があると思う。
浮ついた気持ちで24回目の調合に取り掛かる。
……結果はご想像の通り。 ファンタジーの代名詞である魔法はこの世界では一般的であり、
私には炎を扱う才能があった。
……いや、語弊がある。才能は無かった。
スキル書と呼ばれる魔法を覚えるための魔道書がある。
少ないお小遣いを貯めて初めて買ったスキル書は、
初心者向けとされるファイアの魔法。
文字通り炎を出す魔法なのだが、最初は火花すら出なかった。
魔法を発動するには大気中と体内のマナを使用するのだが、
私にはその体内のマナの量が少なかった。
失敗したとしてもしっかり消費するようで、マナが枯渇するとひどい疲労感が襲う。
日中は薬学、夜中に両親の目の盗んでは魔法の習得に励んだ。
ちまちまと練習し続け、1年たって指先に火が灯った時は狂喜乱舞したものだ。
ファンタジーの代名詞である魔法を自分が使えるんだよ?
私の気持ちも少しはわかって欲しい。
……両親にとても心配されたのも覚えている。
ともかく、2年以上かけて私は一般的なファイアと呼ばれる魔法を使えるようになった。 辺り一面に劈くような断末魔が響き渡り、
目の前でこんがりと焼けた魔物が倒れ付す。
茂みに身を隠しながら注意深く周りを観察する。
裕福ではない家庭で薬師の仕事を続けるには、
材料を買っているだけでは赤字になるわけで、
自分達で材料を拾い集めるフィールドワークは必須である。
当然、魔物と戦闘することを考慮しなければならない。
この地域の魔物は弱く、私の魔法でも十分対応できるが、
数で襲われると万が一のことがある。
カモフラージュのために着込んだ記憶にある緑の外套は
周囲の風景によく溶け込んだ。
……元々このような意図があったのかもしれない。
近くに他の魔物がいないことを確認し、
引き続き警戒しながら倒れた魔物に近づく。
完全に息を引き取った魔物を見て、ようやく私は一息ついた。
首もとの汗を拭き取りつつ、焼け焦げた魔物と自分の手を見比べる。
私が魔法で燃やしたのである。
ファンタジーでよくあるような格好良く剣を振り回し、
魔法でなぎ払うような爽快感はなく。
ただただ形容しがたい不快感が体に纏わりつく。
急な浮遊感を感じ、ハッとなって私は足元を見た。
…………私の両足は確かに大地に着いていた。 後書
何故微妙に転生ものっぽくなったか不明。
思いついたとこしかかけないので駆け足ダイジェストになる予定。
続くかも未定。
お目汚し大変失礼しました。 >>255
宇宙忍者の出身の方でしょうか?
まだまだ冷え込みますのでご自愛ください。
B級グルメをご賞味頂き誠にありがとうございます。
まだここ見てる方がいらっしゃるんですね。
続きは日曜日までには、と考えております。
駄文ですが何卒よろしくお願いいたします。 SSは初心者ですが、脳内に思い浮かんだものをつらつらと書いていきます。
表がなにやら騒がしいですが、裏でこっそりやっていけたらなと思います。
『知力1のバラ』
2話:動き出すセカイ
…………これも駄目だ。
私は溜息をつきながら手に取った果実を頬張る。
口内に広がる適度な甘酸っぱさ、味だけ考えれば満点の出来ではあるが、
求めているのはこれではない。
視線を前に向けると、そこには泉を中心とした畑の様な風景が広がっている。
フィールドワーク中に見つけた植物の種を手当たり次第埋めた結果だ。
私はここでとある効果を持った果実を育てられないかと企んでいる。
それは将来私にとって重要な役割を持つキーアイテム。
マナを大量に含んだ果実。及び、それをジャム状にしたもの。
そう、マナジャムだ。
それを摂取することで、私の不足しがちな体内のマナの代用にする。
つまり外付けバッテリー。
ジャム状にすることでおそらく携帯性を向上させたそれは、
間違いなく私の将来を大きく左右する。
刻々と迫るタイムリミットからくる不安を振り払うように次の果実を手に取る。
私には時間が無い。 火照った体の熱を地面の土が奪っていく感覚を不快に思う。
いつものようにマナを使い果たして地面に倒れ付した私の率直な感想だ。
震える腕で体を表にひっくり返せば、澄み切った空に漫然と輝く星と月。
急激に冷えていく体温に自然と体は震え、歯がカチカチと音を鳴らす。
泣きそうになるのは寒さのせいだけだろうか。
私には時間が無い。
ローズマリーが物語に参入する最初の契機は、家出することだと記憶にある。
たしか患者重視の父と継母の価値観が合わなかった事が原因の
家庭内環境に嫌気が差し、家から飛び出したそうだ。
つまり、何らかの理由で今の母が亡くなる可能性があるという事。
確かに母は体が弱いようで、最近はよく体調を崩している。
刻一刻と予定通りに世界は進んでいく傍ら、
放り出された自分に対して焦りが生じる。
もう16歳だ。あとどれくらい猶予がある?
スタートラインは遠い彼方。
薬学の習得は疾うの昔に諦めている。
……才能が無かったのだ。 自分の手の小指だけを曲げてみて欲しい。
大抵の人は同時に薬指も曲がるはずだ。
理屈としては小指と薬指の神経がとても近い所にあるため、
脳が混乱して区別できないらしい。
訓練すれば分けて曲げることも出来るし、
当然最初から小指だけ曲げれる人もいる。
私は魔法の適正はこれに似ていると考えている。
炎、氷、雷といったメインとされる属性や、
水や風、土といった珍しいとされる属性がある中で、
多くの場合、生涯習得できる属性は1つとされている。
つまり、自分にあった属性(小指)がある。
私の場合はそれが炎だった。
……まともに使えるのに2年以上かかったが。
では、2つ目の属性を習得しようという事は何を意味するのか。
自分の手の小指の横にもう一本指があったと仮定しよう。
そしてその指だけを曲げてみて欲しい。
その感覚を想像出来るのなら今からあなたは2属性を使いこなす魔法使いだ。
……今日も土の上で体力の回復を待つ。
以前そのまま寝落ちてしまい、両親から大変心配された。
ベッドに戻る前にせめて後5分、5分だけでもと足に力を入れる。
薬学を捨てた私が追いつくにはこれしかない。
見上げた夜空は滲んでいてよく見えなかった。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています