思考停止の「押忍押忍脳」じゃないから、構えの右手首の角度をはじめ、先入観無しで自身の体を実験材料としてユニークかつ説得力のある技術体系を生み出した。
しかし本人の純粋思考はともすれば狭量さを伴い、人材が離反する悪循環に陥った。
弟子は目指す高みを納得しつつも、常に「実現は不可能では?」「いつになったら極意を会得できるのか?」との疑念と格闘せざるを得なかった。
グレイシーの登場以降、敵を制圧する到達可能、検証可能な技術体系があることが知れ渡り、多くの若者はそちらへ行った。