奥さんは奥さんで元々女子校時代に女性と恋愛関係にあったんだけど
その恋人が卒業と同時に男性への恋愛感情に目覚めたせいで
「あの時の関係は思春期の恋愛ごっこだった」と捨てられてしまった過去を持っている
で、攻めと受けの関係を応援しつつも複雑な目で見ていた
受けは受けで攻めが本当はノンケなのを知っているから不安に思っていた頃に
奥さんの過去を知ったせいで「自分の想いも思春期の気の迷いを引きずっているだけなんだろうか」
と感じてしまって衝動的に関係を持ってしまう
その時は恋愛関係というより連帯感みたいなもので繋がった二人って描写だった
(奥さんは多分無意識に受けを好きだったんだと思うが)

だけど最終的には愛情が生まれ、奥さんは心から受けを愛していたし
受けも奥さんがあの世に行った時には号泣した

多分作者さんは頭では「色々な人、色々な愛」
みたいなものを描きたいという方向に舵を切ってたんだろうけど
出来上がったものはそれ以上に「どう転んでも受けにやさしい世界物語」
って部分が目立ってしまっていて、そこはかなり批判されていた

ただ、そもそもBLに興味ない、否定的な人が読んだ場合
受けが女性と子供を作るのも、受けの子供が攻め似の子供への感情を「恋愛感情じゃなかった」と判断するのも
正しい選択だから何の問題もないと捉える可能性が高いので、
読む人にとってはかなり印象は変わると思う