38センチの頃は
「あんたの腕は寝づらいわ笑」
なんて文句言われながらも寄り添って寝ていたんだ
腕が太くなってきたという自信と、前の男よりも逞しいのだという優越感に浸ったもんだ
40センチを超えた頃から、朝目覚めるといつも空っぽの腕の中
42センチの今は枕としての役割を終えてしまった
頭の重さで腕が痺れる、そんな朝は二度と来ないのだろう
また一つ筋肉の代わりに大切なものを捨てた気がする
そんなことを思いながら今日もプロテインを飲むのだった