IRONMAN 2016年7月号

 先生ご自身も46歳の時にボディビル競技へ復帰をされましたが
この時のトレーニングのやり方で若い時と較べて
変えたことがあれば教えてください。

石井 復帰した時はスクワットをあえてやりませんでした。
    やはり50〜60歳になると腰を痛める人が多くて
    それこそ脊柱管狭窄症にでもなってしまうと
    その後の人生がとても辛いものになってしまいます。
    スクワットは重い負荷で背中に強い圧迫を加えるので
    そういった点で注意した方がいい種目です。
    特に私の場合は若い頃のトレーニングでかなり無理を
    していたこともあり、腰だけでなく膝を痛める危険性も
    あるスクワットは避けました。

    また、スクワットをやらなかったのはやはり腰が怖いのと、
    スクワットはトレーニングにどうしても時間がかかるんです。
    アップをして2、3セットもやったら15分はすぐ経ってしまうので、
    スクワットはとてもできない。
    時間が掛かって仕事と両立できなくなってしまうので、
    足のトレーニングは15分と決めていました。

 復帰された2001年は、日本クラス別85kg級で6位、日本社会人
マスターズ40歳以上の部で優勝されました。
具体的には15分で脚をどうやってトレーニングされていたのですか?

石井 脚の日はまずデッドリフトから入っていました。
    デッドリフトも腰に負担の強い種目ではありますが。
    正しいフォームが分かっていればスクワットより腰を痛める危険性が
    少ない種目です。
    大腿四頭筋や大殿筋も使えますし、このデッドリフトをなるべく
    ショートインターバルで3、4セットやります。