【リレー小説】腹のゆるい透明人間、黒田権蔵
2050年、東京都の黒田研究所では日夜、所長黒田権蔵による研究が行われていた。
黒田は腹がゆるくしょっちゅうトイレに行ってはいたが研究は順調だった。
ある時黒田は透明人間になる薬を発明し、それを自分で飲んだ。
その瞬間から黒田は透明人間になったのであった。 黒田は外に出てみたが糞が透けて見えているので通行人に凝視された。
通行人からは糞が空中浮遊しているように見えた。 そして、透明な身体は光が細胞を透過しているので、網膜も光が透過している。
そのため、この透明人間黒田は、光を認識できないので、視覚が無いのであった。
黒田「何も見えましぇ〜ん…」 血液も透明なので赤血球が無いので黒田は少なくとも哺乳類ではない。
アメーバである。 アメーバ黒田は透明になりながらも触覚を使い街の中を進んだ。
すると黒田の前にギャルが現れた。 黒田につまずいたギャルのバッグからヘアマニキュアがこぼれ落ち、黒田の身体にふりまかれた。 黒田「キシャアアア!」
黒田の身体は煙を上げて溶けた。
後には黒い跡が残った。 すると黑い残りかすがもぞもぞと動き1か所に集まりだした。 黒い残りカスが集まってできたのは漆黒のゴキブリだった。
カサカサ カサカサ カサカサ カサカサ カサカサ 黒田ゴキブリは闇夜に飛び去り、ニ度と帰ってこなかった。 そう、黒田ゴキブリは地元を離れて都心に向けて飛び立っていったのだった。
その後ろを赤いドローンがつけていった。 ゴキブリは1匹見つけると30匹はいるという。
なので黒田ゴキブリが1匹いるということは黒田ゴキブリは30匹いるということである。
さらにその30匹にそれぞれ30匹がいて、またそれぞれ30匹がいて、またまたそれぞれ30匹がいてと続くのである。
空は黒田ゴキブリで覆いつくされ真っ暗であった。
赤いドローンは黒田ゴキブリの雲に飲み込まれて、通信は途絶えた。 全世界の空がゴキブリで覆われた。
日光が当たらない植物は枯れ果て未曾有の食糧難となった。 黒田♂「お待たせ〜」
黒田♀「お待たされっ!プンプン」 黒田Gは交尾を重ね、その数を加速度的に増やしていった。
人類は絶滅の危機に瀕していた。
地球防衛長官「このままでは人類が滅びてしまう」
世界大統領「我々の希望はサジタリウスがスーパーゴキジェットクリーナーを持ち帰ることだけだ」 街は荒れてそこには人々の無惨な姿があった
人々に人間らしさはなかった 名も無いその青年は荒れ果てた街から離れて海沿いの教会に避難していた 白い教会は潮風にさらされて壁の板が傷んでいる
青年は老神父のためにまきを切って運んだ 老神父は青年に告げた
「もう食糧がない。街に行ってくれないか」
青年はうなずく 青年はバッグに斧、そして革手袋をつけると錆びた自転車にまたがった
「二、三日で戻ります」 青年は自転車を漕ぐと海沿いの道から森の中へ続く道へ入った
青年は自転車を漕ぎ続けた 森を抜けるとその道には廃車が点々としていた
人々の亡骸も少なくなかった 亡骸の中にまだ新鮮な人間が倒れていた
青年は自転車を降りるとその人間に近づいた その人間は女だった
女の頬はやつれ痩せている
青年は女の背負うバッグに手をかけた 青年が女のバッグを漁っていると女がうっすらと目を開いた 女は「あなた…どこへ行くの…」とかすれ声で言う
青年は「街」と返事をした 「街に行ってはダメ…地獄よ…あそこは…」
「知ってます」 「乳母車に気をつけて……」
女はそう言うと目を閉じて動かなくなった 青年は街の入口にたどり着くと街の看板の下に自転車を倒した 看板の近くにバイクのタイヤが積み上げられている。
青年はそれを横目に街に入っていった。 「おう、にいちゃん、どこに行くんだ?通行料を払わずに通るつもりかい?」 一方、黒田のクローンが研究所で身を覚ました。
黒田クローン「何だこの荒れようは…?」 外には1300人のモヒカン達が押し寄せていた。
「オラァ,黒田出てこいやー」 大勢のモヒカンたちを見て黒田クローンは恐ろしくなった。
黒田クローン「く、黒田は今いないよ!」
インターフォンでそう告げると黒田クローンは再び培養液の中に入り眠りについた。 黒田の塩対応に激怒したモヒカン達は暴徒と化し、建物の中に雪崩れ込んだ。
モヒカン「く ろ だ く ろ だ く ろ だ」
モヒカン達は次々と黒田クローンが入っている培養液に飛び込んだ。 モヒカン達は培養液の中で合体してキングモヒカンになった キングモヒカンは培養ケースを突き破り研究所の天井を突き破った。火を吐くキングモヒカンは街を焼き尽くすのだった。 黒田はその様子を見ていたが研究所内の核シェルターに避難して難を逃れた。
キングモヒカンは核シェルターを踏みつけながら言った。
「おら!出てこい!」ガンガン 核シェルターの扉が開くとビーム光線がキングモヒカンの両足を貫いた。
「ぎゃー!!」
中から光線銃を持った黒田クローンが現れて言った。
「呼んだかい?」 キングモヒカン「結婚しよう」
黒田クローン「!!!?」 黒田クローン「俺と結婚したいなら神父を連れてきな」
黒田クローンは光線銃の引き金を引いた。
「ぎゃあああ!!」ジュワ~ キングモヒカンは頭のモヒカンをブーメランのように黒田クローンに投げた。
キングモヒカン「これが俺の結婚指輪だ!」
黒田クローンは光線銃で撃ち落とした。 キングモヒカン「ひどい!ひどいわ!」
キングモヒカンは悲しみの力でダークキングモヒカンへと進化した。 キングモヒカンダークは黒田クローンに抱きついた。
黒田クローン「なんだ?この力は、ぐっ動けねぇ」
キングモヒカン「酷いわ、こんなに愛しているのに」
ベキ、ゴキ
黒田クローン「ぐわっ、ほ、骨があ」
キングモヒカンダーク「ああっ、愛が止まらないのよ〜」
キングモヒカンダークの抱擁はさらに強くなっていった。
ブシュワッ!
黒田クローンの口から血と共に内臓が噴き出た。
キングモヒカンダーク「ああっ、あなた、どうしたの?何故動かないの?」 キングモヒカンダークは黒田をむしゃむしゃと食べた。
キングモヒカンダーク「これであなたとひとつ…」
するとキングモヒカンダークの顔が黒田クローンの顔になった。
キングモヒカンダーク黒田「研究しなきゃ。。」 そして三年の月日が経った。
モヒカンダーク黒田「やった、ついに謎が解けた!全てはこの公式であらわされるんだ!」
これが後に人類史上最高の発見と言われる1+1=3の法則である。 モヒカンダーク黒田はその足でドイツに向かった。
ドイツで開かれる科学者シンポジウムでその公式を披露するつもりなのだった。 モヒカンダーク黒田「これが私が発見した公式です」
モヒカンダーク黒田「この公式を使えば1+1=3になります」
シンポジウムの科学者「ざわざわ・・・」 科学者モーゼ「数学を根本から覆す発見だ!」
科学者「こいつを幽閉しろ!」
科学者たちがモヒカンダーク黒田を捕まえようと襲いかかった。 アイーン シュタイン「待て、この公式は人類を救う一つの解答だ!」
エロイン ハップルルン「なにを言うか、この公式は人類はおろか地球いや、宇宙を滅ぼすぞ!」 オイラン「この公式は危険すぎる!この男と共に封印するべきだ!」
しかしモヒカンダーク黒田の姿はそこにはなかった。
モヒカンダーク黒田は透明になりこの場をやり過ごそうとしていた。 科学者たち「あの男が消えたぞ」
ざわ・・・ざわ・・・
モヒカンダーク黒田はその様子を見てほくそ笑んだ。 科学者「この電磁波スキャナーを使おう」
科学者たちはスキャナーの光線であたりを照らした。
するとモヒカンダーク黒田の居場所がわかってしまった。
アイーンシュタイン「逃げろ!モヒカンダーク黒田!」
アイーンシュタインが科学者たちの前に立ちふさがった。 アイーンシュタイン「相対性理論ウォール!」
アイーンシュタインがマシンを取り出してそう叫ぶとアイーンシュタインの周囲にバリアーが張られた。
モヒカンダーク黒田はバリアーにはじき出されて窓を突き破って外に飛び出した。 そこにいた科学者もすべてはじき出されて外に飛び出した。
アイーン シュタイン「あれ? 俺またなんかやっちゃいました?」 窓を突き破ったモヒカンダーク黒田は隣のフランクフルト屋に突き刺さっていた。 フランクフルト屋に突っ込んだモヒカンダーク黒田の頭にはフランクフルトの串が刺さっていた。 親父の嫁「あらやだ、この人頭に串が刺さってフランクフルトだよ」
親父「がはは!!」 モヒカンダーク「いてて、長く生きてれば頭にフランクフルトの串が刺さることぐらいあるわな」
モヒカンダークは光線銃を取り出すとフランクフルト屋を破壊した。
親父「俺の店が!!」
嫁「あんたぁ~!」 親父はモヒカンダークをフランクフルトにして、フランクフルトコンクールに出品した。
さすがは熟練の技である。金賞を受賞してしまった。 親父は審査員を買収した。
親父「これで最優秀賞は俺様のものだ」 だが審査員は裏切って他の者にプラチナ賞を与えた。
親父は怒りに任せて嫁を張り倒した。
「あんたぁ~!」 空気嫁の頭がふわふわと浮いて口を開いた。
空気嫁「あんたぁ~!」 親父の頭も外れてふわふわと浮いた。
「幸恵~~~」 審査員はフランクフルトになったモヒカンダークを食べた。
すると審査員の顔がモヒカンダークになった。
モヒカンダーク審査員「プラチナ賞を授与する」 空気嫁と親父の生首がモヒカンダーク審査員にまとわりついた。
親父「お前は俺の最高傑作だ」
空気嫁「店頭に並べてあげるわ」 モヒカンダーク審査員は大量のフランクフルトを親父たちの口に突っ込んだ。
モヒカンダーク審査員「お前らは不合格ぅ!」 親父と空気嫁の生首は絡み合って一つになり、胴体と手足が生えた2つ顔のフランクフルト怪人になった。
フランクフルト怪人「クシー!」 フランクフルト怪人はスキル「どこでもフランクフルト」を発動させた。
モヒカンダーク審査員を始め、会場の全員がフランクフルトになった。
フランクフルト怪人「クシー!フランクフルトが食べ放題じゃあクシー」 フランクフルトになった人間たちは身動きは取れないが意識はあった。
男A「ちくしょー、どうなってるんだ!」
女A「いや!だれか助けて!」 フランクフルト怪人「クシー!おいしそうだクシー!」
男A「うわあああ!」
フランクフルト怪人はバクバクとフランクフルトを頬張った。
赤いケチャップがフランクフルト怪人の口から垂れた。 審査会場にふらりと武術家が現れた。
武術家「怪人め。成敗してくれる」 だが、あっさりと武術家はフランクフルトになってしまった。
フランクフルト怪人「お、おでに近づく者はフ、フランクフルトになるんだな」
そう言うとフランクフルト怪人は武術家フランクフルトをモリモリと食べた。
ピコーン
スキル、フランクフルトが食べ放題になりました。 フランクフルト猫はフランクフルト怪人の腹めがけて突撃した。
フランクフルト怪人「ごふっ!」
怪人の口からケチャップが飛び散った。 そして数ヶ月が過ぎた。
世界の全てがフランクフルトとなった。
フランクフルト「クシー」
フランクフルト「クシークシー」
フランクフルト「ク、クシー」 フランクフルトA「クシー?」
フランクフルトB「クシー///」
フランクフルト達は自由恋愛を始めた。 フランクフルトC「クシー!」
フランクフルトA「ク、クシー」
フランクフルトB「クシークシー!」 フランクフルトC「クシー!」
フランクフルトB「クシー!」
フランクフルト達は突つき合いをはじめた。 フランクフルト達の突き合いによって磁場が歪み異空間が現れた。
世界中のフランクフルト達がそこに吸い込まれていく。
「クシー!」「クシー?!」「クシー!」 >>74
そして異空間からアメリカンドッグが現れた。
次々とアメリカンドッグに食べられるフランクフルト達。
フランクフルトA「クシーッ」
フランクフルトB「クシャーッ」
フランクフルトC「クシクシーッ」
そこに現れたのがフレンチドッグである。