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ざくざくアクターズ SSスレ [転載禁止]©2ch.net
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0101創る名無しに見る名無し
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2015/06/09(火) 23:43:18.75ID:T093QK+j
投下したいけど、ちょっとだけグロテスク


壊した家族、壊れた私

 がちゃがちゃ
 厳重に幾重にも鎖と南京錠を施された扉の向こうが煩い。今日も愛しい招かれざる客が来たようだ。
「何の用かしら」
 決定的な不足を補え!と叫び震える身体を押さえつけながら強気で睨みつけるも、二人にはまるで効果が無い。当たり前だ、どこに満身創痍な娘に怯む親がいる。
 慈しみと悲しみを湛えた目がゆるりと弧を描いた。
「ああ可哀想にミア、こんなに震えて」
「大丈夫よ、パパとママが何とかしてあげるから」
「もう止めて!」
 伸びてきた手を渾身の力で弾く。乾いた音が響いた、はずなのだが私の震えもパパとママの微笑みも何も変わらない。
「今度は誰を殺した!?」
「お前は何も心配しなくていいんだよ」
 昔、滅多に遊べない私をさり気なく気遣ってくれた老婦人。頭を撫でながら飴玉をくれた細く柔らかく皺の寄った指をパパが踏みにじる。土に返ろうとしていたそれはざらりと形を崩し、床の埃と紛れて消えた。
「もう嫌よ、こんなの狂ってる!」
「貴女は私たちの自慢の娘。ラージュ家の誇りよ」
『お前んちお化け屋敷!』と悪態を吐いていた同い年の悪ガキ。妹をからかっては光速で駆けつけた私にしばかれてた彼の目はもう、何も映していない。血の気の抜けた身体はママが足蹴にしたら簡単に捩れ、歪な形で部屋の片隅に追いやられてしまった。
「殺して!殺せ!!」
 他人の眠りを、なにより命を犯しておきながらなおも浅ましく求めるこの生が堪らなく憎い。一族の秘術で蘇ったこの身体はちょっとやそっとのことでは傷つきすらしない。猛烈な飢えを抱えながら自ら逃れる術すら与えない、多くを奪いながら何も生み出さない、まさに禁忌。
「材料を疎かにしてはいけなかった」
「次は大丈夫、きっとミアも気に入ってくれるわ」
 加減のきかない身体は容易に掴んだ二人の服を切り裂き、下の肉を抉る。しかし二人はこちらを見ようとすらせず、どこも見ていない目で笑っている。
「おい。早く呼んできなさい」
――この部屋に誰を?
「それがね、さっきから呼んでるのに全然返事をしてくれないのよ。本当、困った子だわ……」
――『あの子』 呼んでどうする?
 震えの種類が入れ替わる。すがるように見上げた二人の顔は何らいつもと変わりがなくて。
 そして

「ヘル」
「ヘル。こっちに来なさい」
0102創る名無しに見る名無し
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2015/06/09(火) 23:44:39.01ID:T093QK+j
 妹が走り去った扉をぼんやりと見つめる。向こうは薄暗くて見通しがつかず、ぽっかりと虚無の穴が開いたようにも見えた。
 視線を落とす。両手の生首から流れ落ちる血の臭いがとたんにむわっと立ち込めて、堪らないとばかりに片方を持ち上げる。長い髪を掴んでいるからか、ちょうど良く口に入るそれをごくごくと喉を鳴らしながら身体に流し込んだ。
「あは、あはははは」
 ……身体が痙攣する。暴れる胃が腹筋を引きつらせ、それが契機となって積もり積もった感情が笑いとなって湧き出た。
 血の出が悪くなったそれを投げ捨て、もう片方に歯を突き立てる。肉は不味い。欲しいのは血だ。
「あっはっはっはっは……ははははははははははははははは!!」
 飲み込んだ傍から喉を逆流するので襟首は大惨事だ。
 全身が拒んでいるのか、目からも流れ落ちてくる。温もりを持たない体から流れるくせに、頬を伝う涙がとても熱く感じた。
 飲んでも飲んでも傍から吐き出すから喉が焼けるように熱い。今まで溜めてきた水分のほとんどを流す目は腫れ、まるで沸騰しているかのよう。
――そうやって押し返そうとしているのに、僅かに取り込んでしまったそれで今までないほどの活力が湧き出てくる、この呪われた身体よ! 
0104創る名無しに見る名無し
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2015/07/05(日) 23:00:46.88ID:sqfkFP9n
近頃話題のハグレ王国に、今日もお客が訪れた。
若い人間の男性で、なかなかのイケメンである。

「なにやってるんですか……」
「わぉん!(警備をしております)」

男は困惑しつつも、警備員を名乗る番犬を屋内の受付へと引っ張っていく。

「すいません、何かこの人、正門で変な事してるんですけど……下半身丸出しで」

ガタッ

炎牛「俺達もそうですよ」
雷狼「普通ですよ」

「あっ!?」

男は悟った。
ここは魔境なのだ。
そして自分はもう、逃れられない。
0105アントニオ猿L
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2015/07/09(木) 08:38:28.57ID:/oQJyYGR
『ロマンの祭日』#9

「…………!!」

マッスル兄ィの店で待っていた子供達は一様にアングリ顔をこちらに向けていた。
そんなに不思議な光景かしら?
素敵な騎士に助けられた妙齢の美女が、その逞しい腕に身を預けているのは予定調和だと思うけれど。

「……待たせて悪かったな。その、こちらのお姉さんも皆と一緒に遊ぶ事になった……ええと、名前は」

真の漢に照れた顔を向けられるのは……見ていて絵になるし、私としても光栄なものだ。
さて、名前か……満を持して巡って来た、シンデレラストーリーに相応しい名乗りを考えなくては

・今の私は、半日(ワッフル効果)で散り去る「幽世の花」のような存在……何それ?儚カッコイイ!
・私の正体を悟らせちゃ駄目だけど、匂わせたい……私だって女よ?乙女心を察しなさい!
・私といえば……「風」を「見」、知り、司る魔女!「トイレの花子」?……ちゃうわ!
・今日のコーディネートは「白のドレスシャツに赤チェックのツーピース。黄色のタイに薄桃色の日傘」
・胸は……結構あるの(Dは固い)。高高度の魔法は勿論、肉弾戦も得意なのよ?

天才的思考をする事0.06秒……ティンッと来た名前を、成る丈優雅に、優しげに口にしてみた。


「『風見幽花』というの。皆さん仲良くして下さいな(ニッコリ)」


……なぜかしら?私の本能が、
「一字違いだからギリギリセーフ!」
「この世界の創造神も東○SS書いてるから、リスペクトって事で責任うっちゃっておけ!」
「久々に来てみたけれど、このスレほとんど誰も見ちゃいないから大丈夫!」
……天才の私でさえ理解が及ばない警告と自己弁護を繰り広げている……


閑話休題


「ぐすっ、えぐっ……」
「うえぇぇん……」
「こ、殺されちゃう……」

なんでよっ!?殺さないわよっ!!?私が出来得る最大限の笑顔で挨拶したってのにっ!!!!
ベロベロスや地竜同様、この子らも「完璧人間拒絶シンドローム」罹患者か!?

「よしよし、泣くな、喚くな、慄くな……人を見かけで判断しちゃいけねぇ」

子供達を宥めにかかるマッスル兄ィの一言が、余計に私の胸に突き刺さる。
完全に自信喪失した私は子供達に背を向けて、しゃがみ込んだ。
……あぁ、今ならハッキリ解かるわ、漫画なんかでよく見る「地面にののじを書く」心情……


「まぁ、見てくれで色々と誤解を受ける気持ち、俺にはよく解かる……一時的なものだ、気にしなさんな」
しばらくして、事態を収拾したマッスル兄ィが私の肩を叩く。

「そうだよ。マッスル兄ちゃんがウチに初めて来た時よりマシだよ?」
「あたしは怖くないよ?お姉ちゃん、とても優しい人なんだって感じしたもん」
「造ったような笑顔が良くないんだと思うな?自然体で良いんだって。すぐにみんな懐くから!」
加えてマッスル親衛隊の頼れるお兄ちゃん、お姉ちゃんらが掛けてくれる励ましの声。

とてもありがたかったんだけれども、嬉しさだけじゃない感情も織り交ぜて、私は咽び泣いた……

続く
0107創る名無しに見る名無し
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2015/07/09(木) 09:34:05.00ID:/oQJyYGR
>>106
早々の感想感謝です
仕事に余裕が出来ましたので、またチョビチョビ書かせて頂きます
マオタワー、楽しみですよね……備えよう
0108創る名無しに見る名無し
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2015/07/09(木) 20:59:32.85ID:txpOlpQp
ここも渋も最近賑わってなくてさびC
きっとマオちゃんタワーがくる前の嵐の前の静けさだって信じてる
0109アントニオ猿L
垢版 |
2015/07/11(土) 11:21:47.15ID:f4YCOXwL
『読書テクニック』

「う〜、煮詰まってしまいました」

今、気晴らしの散歩をしている私は、ハグレ王国に籍を置くごく一般的なハグレの女の子。
強いて違うところを挙げるとすれば、アブノーマルな恋愛描写に興味があるってとこですネ―
名前はウズシオーネ。
そんなわけで、今日は初めて王国図書館にやって来たのです。

ふと見ると、受付に一人の若い(幼い)女性が座っていました

「(ンフッ!可愛いですねぇ……ハッ)」

そう思っていると、突然その女性は手元の引き出しから一冊の本を取り出し、
こちらに掲げて見せたのです。


「読まないか」


『仮面の告○(三○由紀夫)』……の漫画版。ん〜、そ〜ゆ〜のもアルのかぁ?


そういえば、王国図書館は、今や世界に存在するあらゆる書物を集めつつあると噂になっていました。
そこはかとない腐臭を嗅ぎ取った私は、誘われるまま、ホイホイと、
新設されたアダルト関係書籍閲覧室(R-18)について行っちゃったんです。

彼女……ちょっと翳のある元帝国召喚士で現王国図書館の館長、と言えば分かると思いますが
「魔道の巨人」ことシノブさんです。

禁書閲覧もやりなれてるらしく、閲覧室に入るなり私を椅子に座らせてその膝の上に自分も座り、
逃れられない「トモ読み体勢」にされてしまいました。

「良かったんですか?ホイホイついてきて。私はウス=異本だって構わないで
読ませてしまう人間なんですよ?」

「こんなこと、初めてですけどいいんです……私、こういった本読むの、好きですから……」

「嬉しい事言ってくれるじゃないですか。それじゃあ、とことん熟読させてあげますからね」

いつの間に選んでいたのでしょうか。何冊もの稀覯本が目の前のテーブルに重ねられていました。
私はというと、先人達の織り成す目くるめく様な倒錯の世界に身を震わせて悶えていました。

ウズちゃんと私が共有する妄想の海が、一際大きなものへ広がって行く感覚。
否が応にもシノブさんのページを捲くる手の間隔が遅く、もどかしく感じてしまって……

「す、すごい……早く次のページを!」

「ん?もうですか?意外と速読なんですね?」

「すみません……色々と捗ってしまって、気ばかりが急いてしまうんです……」

「そうですか……いいことを思いつきました。貴女、これを音読して下さい」

「えぇ〜?ここで、声に出して読むんですかぁ?」

「女は度胸!何でも試してみるのです。きっと黙読とは違った悦びが得られますよ。
ほら、恥ずかしがらないで。読んでみて下さい」

続く?(早飯済ましてナニやってんでしょう……自分。お目汚し申し訳ないです……土下寝!)
0110創る名無しに見る名無し
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2015/07/12(日) 06:51:07.63ID:oV9jWr+L
『読書テクニック』〜酎編〜

自分の職掌である静謐を重んずる図書館で、ネチョ書籍を朗読させるなんて……なんて人なんでしょう
しかし、私はいつしか、そんなジュリアさん通報レベルの行為をしてみたい欲求に囚われて……

「それじゃ……読みます……」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(はあと)


「……ど、どうですか?」

「とてもお上手ですが……更に感情を込めて読んでみて下さい」

「それじゃ……込めます……」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(はあと♪)


「いいですよ……貴女の声で私自身が昂ぶって来るのが解かります……
しっかり!気を遣らないように!引き締めて!おきませんとね!!!」

「くぅっ!シノブさんっ!!」

この初めての体験は、普段一人での執筆活動や禁書黙読、瞑想(の名を借りた妄想)では
知ることのなかった絶頂感を私にもたらしました。

「あぁ〜っ♪」


あまりの激しい快感に、私は気を遣ると同時に目の前のデスクに上半身を突っ伏してしまいました。
……汗だくになった顔で本を傷めてしまわないように、空いたスペースに倒れ込めたのは僥倖でした。

「この分だと相当(劣情を)溜め込んでいたみたいですね……握りしめられていた腕が鬱血して
パンパンですよ」

「……ハァ、ハァ……」

「どうしました?」

「あまりに、捗って……こんな事したの、初めてですから……」

「でしょうね。私も初めてですよ(欺瞞)……ところでここに、こんな本もあるんですけれども、
これをどう思いますか?」

『”腐海”文書(著者不明)』……の金字人革装丁版極上挿絵付&耽美日本口語訳ぅ!!!?

古代エジプト王朝に始まり、アレストテレスやアレキサンドロス、果ては信長&蘭丸といった漢達の
「真夜中の夜の淫夢」を詳らかに叙述しているという、存在すら疑われる禁断の書!!!!!

「(このようなモノに出会えるなんて……」

私は眩暈を覚えました。
というのは、既に私の体の容量が一日で摂取し得る「腐力」を超えていた事が理由です。

「すご〜〜〜〜く……腐ってます……」

続く
0111アントニオ猿L
垢版 |
2015/07/12(日) 07:30:08.40ID:oV9jWr+L
『読書テクニック』(完ケツ編)

「腐っている……大いに結構。でもこのままでは私もおさまりがつかないんですよね」

「あっ!?」

「今度は私が読んであげますよ?」

「あぁっ!!」

「いいですよ……ウズシオーネさん、皮膚が汗ばんでいくのが解かります。少々引っ掻くぐらいの事は
多目に見ますから……」

「シノブさん……待って……」

「なんですか?今、達したばかりなのに。またトんでしまうんですか?底無しなんですね?」

「そ、そうじゃなくて……今度はこれを……」

私は一冊の本をシノブさんに差し出す


『卍(谷○潤一郎)』……劇画版、もう私の本日の腐量は満腹!別腹でお茶を濁すしかない!


「なんですってぇっ!?今度は百合ぃ!?……貴女、お酒じゃありませんが、
チャンポンはいけませんよ!?せめて日を改めなさい、節操のない!!!」

「しーましぇーん!!でも、もう、イッパイイッパイなんですぅ!!!」

「……しょうがないですねぇ、解かりました。ではこれを貴女が光子で私が園子で輪読しましょう。
同姓を互いに演ずる訳ですから、これはこれで写実的な快楽を得られるかもしれません」

「えぇ〜〜〜っ!?」


……と、こんな訳で。
私の初めての図書館体験は、グズグズな結果に終わったのでした……


通りがかって聞き耳立てていた大明神「……けしからん♪」


完(気まぐれで始めた事もキチンと終わらせよう、そうしよう!次は『ロマン』をやっつけます!)
0113創る名無しに見る名無し
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2015/07/16(木) 02:02:15.12ID:Bm4gqCrA
ハグレ劇場楽屋

マーロウ「はむすたブログの最終更新が来た時、お前なんつってた?」
ベル「”作者もテスト参加者も慣れてきたから、一週間ぐらいで更新来るかも”って言いました(涙目)」

マーロウ「一週間経つけど、更新来ましたか?」
ベル「来ませんでした(半泣き)」

マーロウ「じゃあオラオラ来いよオラァ!!!!!」

このままではベル君が酷い目にあってしまう!早く来てくれ!おまけシナリオ!!
0118アントニオ猿L
垢版 |
2015/08/02(日) 17:48:27.76ID:jRb9iox+
追加要素、楽しいですね

らんダンのマオちゃんカレー宿屋イベント大好きだったんで感激
賢いんだろうけれども、生活環境故の無知からウッカリ事案を起こす
以前からマリオンとカンヘルには似た者の気配を感じてました

追加要素のコンプリートの目処が立ったらまた書きたいです。妄想も捗ってます
0120アントニオ猿L
垢版 |
2015/08/07(金) 20:27:43.43ID:CVbZvLa6
『新作案内』#2

種族の壁を越えての共闘となった異次元戦争終結後、緩やかに人・ハグレ間融和がなされる中

ついにやって来た……空前の超能力ブーム!

契機はシノブが著した「次世代魔力の可能性〜サイキックパワーの謎〜」の出版だ。
この世界の慢性的なマナ不足の解消に一石を投じる本書は、魔道の大家の強烈な超能力押しも
あって魔法研究界隈では大いに注目されると同時に、そのSF的内容が世界の大小の子供達の
心を鷲掴みにした。

スプーンの売り上げは大好調、各地のサイキックショーに引っ張りダコと一躍、時の人となったヤエ
ちゃんの次なる野望とは、

「サイキック冒険活劇映画を作りましょう」

以下、その予告編映像を御覧頂こう




〜静謐な宇宙空間映像と徐々に盛り上がるBGM〜

「キャプテン・ネルトンが残した遺産……それは全宇宙を支配する力を秘める、最終兵器よ」

〜無意味に派手な宇宙船バトル映像〜

「クククッ、奴ならやるだろうさ。奴は超常の左目を持つ女」

〜濃厚なラブシーン(百合)のワンカット〜

「フフッ、彼女なら私の夢を叶えてくれる」

〜束の間の日常風景〜

「サイコブラスターは心で撃つんだぞ。心とは何か……マリィも最近少し、解かってきた」

〜夜の酒場の乱闘、雪山スキーチェイス、古代遺跡探索シーン等を順不同(コレ大事!)に継ぎ接ぎ〜

「ちっ、つい左目を開いてしまったわ」
「お前ハ……馬鹿な!死んだハズだ……」

〜最後にダンディな声のナレーター(マーロウ)で……〜

『「スペースヤエちゃん」第一部、「刺青シールの女〜失われたネルトンの遺産〜」、近日公開(照)』

〜メインキャスト字幕表示(括弧内=心情)〜

サイキック義賊ヤエ=サイキッカーヤエ (大成功よ。これは売れるわね)
アーマロイド・マリィ=マリオン (……最後は楽しかった……)
インビジブルボーイ(兼ナレーター)=マーロウ (今後は剣の道だけでは食べていけないので)
サマナー三姉妹 シェーン=シノブ (撮影の合間にサイキックパワーの秘密に迫ろう)
           ドミニコ=エステル (ヤエさんと競演出来るなんて。感激だなぁ)
           ギャサリン=メニャーニャ (なんで私まで……しかもすぐ死ぬ役)
女賊集団アイス・ゴリラ首領ツンドラ=イリス (ゼニヤッタがお店で忙しいから代役ネ)



第二部に続く……かも
はむすたさん、スペースヤエちゃんやってくれないかなぁ、タワーの固有装備なかなか出ないなぁ
0121アントニオ猿L
垢版 |
2015/08/19(水) 08:02:17.08ID:Byeo2r1C
『人形の記憶』     (鬱嫌いは回避願います)

いやぁぁぁ!!!……

なんか体にごてごてと銀色の板のようなものを貼り付けた男の人が、私の左目に尖ったものを突き刺した

私は知ってる。そんな事されたら死ぬって。村の男の子達が、虫や小さい動物達を捕まえてそうしてるのを
よく見たんだもん。その事が悲しくて、家に帰って父さんに話したら、

「キャサリンは正しいんだよ。そんな事はしちゃいけないことだ」
って頭を撫でながら言ってたもん

ある日、とんでもない目にあった
村にいきなりやって来た男の人達が、村の男の子達が虫や動物達にしていたような事を私達にし始めた

村の入り口に集まってた男の子達が真っ先にその餌食になった
突然の事でびっくりしたけど、いつも父さん、母さんが、
「良くない事をすると良くない目に会う。私達は良い事を一杯して幸せになろうね」
と、言っていたのを思い出して、なんとか気持ちを抑えたんだ
あの子達はいけない事をして、その罰を受けているんだって

でも、なにかがおかしかった

びっくりして家に帰る間に、いつも私達にお菓子をくれる広場近くに住んでいる優しいおばさんも血を一杯
流して倒れていた……あの日の虫や動物達のように

「あなたは商売をするには正直でお人良し過ぎる」
と言って父さんにお説教を言いながら、貧乏だったウチの家族に優しかった村長や、村の古老さん達
が目の前で串刺しにされていた……死んでる、間違いなく

他にも、日頃から「良い人」と思っていた人達がみんな、死んでるみたいな姿を見た

おかしい、と思う中でそれでも信じてた
ウチの家族は大丈夫だと……私には切り札がある

きっと、私が「良い人達」と思っていた人達も、家族だけしかいない時に、他の人の悪口を言ったりしたんだ
そうに違いない……父さん、母さんは言ってたもの

「お天道様は見てるんだよ。だから誰も見ていない時にこそ、私達は良い子でいようね」
って

ようやっと家にたどり着いた私が目にしたのは……帰宅中に見た

「こうなっても仕方がない」
「まさかこうなるなんて」

と思った人達と同じ姿の父、母、姉だった


これは夢だよね、そうでしょ?だって私、毎日、精一杯真っ当に生きてたよ?そうだよね?姉さん……

ただいま、父さん、今日も楽しかった、あ、そうだお手伝いしよう、母さん、おゆはんのお手伝いするよ?……

そうよ…父さんも…母さんも…姉さんも…とっても素敵で…誰も…憎まず…感謝して…毎日…暮らしてたんだから…


ここは魔女の館の交霊の間、何者も寄せ付けないこの場所で
一人の少女が新たな霊が降りた人形を、涙を流しつつ抱きしめていた

続く(導入です)
0123創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/09/05(土) 20:04:14.26ID:cA2VVfjh
『人形の記憶』#2     (ZNR嫌いは回避願います)


徐々に意識が覚醒していく……

かけがいのない大切な家族との幸せな思い出……

トラウマと言って差し支えのないおぞましい記憶……



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



蘇生した私を 「大丈夫だから……」 と抱きしめてくれた誰よりも優しいあの人の笑顔……

不思議な館の愉快な仲間達との何より楽しい日々……あぁ、今日も無事に目覚める事が出来た……

生前の記憶なんて全くない……あるのは原因不明の片目の痛みだけ……昨日同様、幸せいっぱいの一日が今日も始まるんだ……


寝床から体を起こそうとして、それが誰かにしっかりと抱きしめられて困難である事を悟る
穏やかな顔で寝息を立てる顔に目を向ける

神に妬まれし者
異才の魔女
名門ラージュ家の麒麟児

私が考えて世間に流布した私の主、ミア様の二つ名
「貴女の気持ちは嬉しいけれども、控えて頂戴……私はそんなに大それた存在じゃないわ」
類稀な力を持ちつつも謙遜の気持ちを忘れないミア様は、やはり立派な方だと思う
「(正直恥ずかしいから勘弁して……小学校にも行きづらくなっちゃう!)」


しばらく寝顔を眺めていると、
「うぅ〜ん……キャシー、おはよう……」
「おはようございます、ミア様」

私のおでこに優しくキスしてくださるミア様に力一杯抱き着く朝の儀式が、私に一日の活力をもたらしてくれる

「よっと」
ハグレ・人間両対応の王国寮の大きめ・高めのベッドから飛び降り、鼻歌でリズムを取りながら、
体の活性化させる体操に勤しむミア様の姿は、可愛らしい小動物のようでいて、えもいわれぬ神秘的な妖艶さをも醸し出している

……全裸だから

昔、なぜミア様は全裸で就寝されるのかと聞いたことがあった
「寝る時に下着で体を締め付けるのは健康に良くないわ。それにレディたる者、香水のみを纏って眠るものよ」
「そっすか」
ちなみにミア様が纏うのは、ミア様自家製コロン「シャネろ!bT」

体操を終えたミア様は、少し離れたベッドで未だ眠り続ける妹御を起こしに掛かる
「ヘル、朝よ。おっきしなさい」
「うぅ〜ん、あと13分……」
「朝食の先着限定納豆を取り損ねたく無いでしょ?ほら、頑張って!」

さぁ、今日も一日頑張りますか!

続く (ZNR:全裸ですこぶるつきの出来るミアは私の生き甲斐です!)
0125創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/09/07(月) 18:08:32.57ID:NQfgL02c
『人形の記憶』#3  (ヘルがZNRでも構わんのだろう?という人はお読み下さい)

「んふぅ、おあよぅ、おねぇちゃん」
「はい、おはよう。さ、顔洗って、服来て食堂に行きましょうね?」
「ふわあぁ、まだ眠いですわ」
「眠気を覚ましてあげるからシャンと立ちなさい」
……言うまでも無いがヘルさんも全裸である

ミア様との再会まではNGRJ(ネグリジェ)ぐらいは纏って就寝していたらしいが、尊敬する姉からのアドバイスを
愚直に信じて今ではすっかり私室裸族である……纏っているのはナチュラリストの嗜み、椿油5滴だけだ

立ち上がっても未だ鼻提灯を拵えてるヘルさんの乳袋を、牽引式パンチングマシーン見立て、
ミア様が眠気覚ましのボクシングを見舞う……ビシッ、バシッ、(プルン、プルン)
「いたた、あら、おはようお姉ちゃん」
「はい、改めておはよう、ヘル。今日も良い天気よ。支度なさいな」

カミソリミアのパンチをモロに胸に受けて「いたた」で済んでしまうヘルさん……天才一家の血を感じざるを得ない
ヘルさん固有ギフトの「愛されボディ」は伊達ではないのだろう……耐久力も、サイズも……

王国寮各私室に最近になって取り付けられたユニットバスのシャワーを3人で浴びる
コレの設置に際しては、既存入浴施設を統括し、建設技術を保有する渦潮先生&彼女の信条的同志である
かなちゃんが難色を示したが、内務用プリミラ(盗撮カメラ)運用権限のある王国三家老(マリ・プリ・メニャ)
が鬼気迫る説得&懐柔(脅迫&プリミラ運用権限の一部共有)を行った為に、無事設置と相成った
何も知らない国民は朝シャワーが使えるようになって幸せ、関係者は劣情を処理する手段が増えて幸せ
所謂win-winである

交代でシャワー口を互いにやり取りし洗顔し寝汗を流しながら、歯磨きなどしつつ今日の予定を確認し合う
「マオタワー巡りは午前で終わるらしいわね。図鑑コンプしたし。午後はどうする?」
「私はいつも通りっす。店番します」
「私は買い物に行こうかな。人形用の布地の在庫の補充でもしようかと」

現状、ラージュ家3名の全裸揃い踏みである!想起せよ!!

入浴後、各々着替えを済ませていよいよ出勤の段になって
「私、タワーマラソン終わったらそのまま買い物に行きますから。お姉ちゃん何か必要なものはあるかしら?」
「そういえばデスソース(激辛)が切れ掛かってるわね。お願いしても良い?はい、これ。おつりはいらないわ」

『は〜い。キャサリンちゃんは何か欲しいものある?』

胸が、締め付けられるような感覚……
高速で回る走馬灯のような記憶……
その光景は見覚えがあるような、ないような……

「何もいらないから、無事に帰ってきて……お願い……」

「えっ?あれ、キャサリンちゃん?……あぁ……『大丈夫よ、キャシー。私は決して貴女を一人にはしないわ』」


ふと気付くと、私はなぜかヘルさんに抱きしめられていた
「ちょっ!何してんすか?」
「あら?ごめんなさいね?キャサリンちゃんがあんまり可愛いから、つい抱きしめたくなっちゃって」
「勘弁して下さいよっ!!」
なぜか、いつまでも抱きしめられたくなってしまう愛されヘルさんボディを振り払って
「いってきま〜す」


「ヘル、ありがとう……」
「私にもちょっと解かるから……少しでも助けになれたらいいな……家族ですもの」

続く  (ウチのラージュ姉妹はハグレに混ざっても尚、主力から外せない超人類!!)
0127アントニオ猿L
垢版 |
2015/09/09(水) 15:13:18.13ID:Ck6HqGi3
『オーナーこどらの日常 〜変化〜』

「痛ててて、リューコちゃん、痛いよ、もうちょい優しく」
「我慢しろ。悪くなった肉を穿り出しておかないと竜人と言えども治りが遅くなる」

ここはこたつ喫茶一号店の会計席炬燵
日課のタワー巡りで思わぬ負傷を負った私に、赤さんことリューコちゃんの懇切丁寧な治療行為
毒爪で削がれた大腿の傷口の周囲を、スピ○タスで消毒を施したリューコちゃんの爪で抉り出し
口に含んだ同液体を霧状に吹き付けつつ、竜人の秘薬を擦り込み包帯を巻いていく荒療治
興味本位で近くで見ていた子供らの何人かが卒倒した……ごめんね人間には刺激的過ぎるよね

「うっし、完了」
「あんがと」

処置を終えて、お礼代わりに炬燵みかん製貴腐酒のコルクを開けて二人酒をしばし楽しむ


少し前になるが、リューコちゃんが意を決して
「赤は、実は偽名だったんだ……」
と、隠していた顔を見せてくれた
「え、貴女、リューコちゃん?」
実はも何も、会員カードを作る為に名付けたのは私だ……驚くフリは上手く出来ていただろうか


『強さって何だ?振り向かない事、躊躇わない事、媚びぬ!恐れぬ!省みぬ!……』
こんな傍若無人をして滅ぼしきれない強さを誇るのが竜人である……だからこそ記憶力が御粗末なのだ
反省する必要がないんだもん。諌める勇気のある奴もいないしね

そんな中、私の一族は長生きの家系で且つ多種族に対して穏健派だったから教育方針が
「人の話はよく聞きましょう。周りは私達を置いてすぐ死ぬから忘れないようにしましょう。争うぐらいなら寝てましょう」
だったんで、竜人族の中で例外的に記憶力が人間並みに発達している


閑話休題


「正体を隠してるって、嘘ついてるみたいで嫌だったんだ。今後はまた、かつてのこどらとリューコみたいに付き合いたい」

竜人族は強い
だからあるがままで生きていても誰も咎めない
正直に生きていられる……その事を誇りに思っている
だからこそ……他人もそう出来ると疑わない
それが出来ない他人の弱さを理解出来ないし、理解しようとも思わない
なんだか柚葉さんの語る和国の鬼みたい、強くて、不器用で……

一度は時限的天元突破した私がリューコちゃんを下したが、仲間の存在や応援があっての勝利だ
真っ当なタイマンだったら、どうなっていたかは解からない
誇り高いリューコちゃんだからこそ、一度着いた勝負にとやかくは言わなかった
替わりに、竜人最底辺だった私がなんとか自立した理由を御忍びで見に来てくれた

その上で私と再度お友達になりたいと言ってくれた
私は大きな決心をしてカミングアウトしてくれたリューコちゃんの勇気に感動していた

だからこそ、私はハッキリと言おうと思う、勇気を奮って

怖いよ……初見でマリオンちゃんのカウンターレーザー食らったあの瞬間よりも

「リューコちゃん、私の答えの前に、私はリューコちゃんに、言って欲しい事があるよ?」

続く   
0129創る名無しに見る名無し
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2015/09/12(土) 19:14:49.17ID:g/f6Gs6v
『マオちゃんの世界征服日記』

○月×日
今日は魔王タワーの営内点検(大魔王様総回診とも言う)を行った。
側近の3魔王始め、魔王タワーの幹部を侍らせて各地を巡る……大物感が半端なく、とても気分が良い
館内放送からは異世界の加○隆とか言うあーちすとの作った曲が厳かに流れる
「(今日は”○てしなき野望”か……さすがはグーフィー。いいセンスじゃ)」

点検指揮官のグーフィーは、ある失態で降格しようかとも思っていたが、一度ぐらいは名誉挽回の機会を
与えようと、雑務全般をやらせてみたが奴には周旋の才があったらしい。こういう仕事はソツ無くこなす
配下の良い点を見つけ、伸ばす……これぞカリスマ!のぶれす・おぶりーじゅ!さすがはマオちゃんじゃな!

「大魔王様。帝都に遊びに行きました際に買って参りました、御菓子でございますわ。」
「うむ、大儀じゃ」

「大魔王様。一緒に写真撮ってもいいですか」
「うむ、ポーズはこれで良いかの?」

「大魔王様。匂い嗅いでも良いですか?ハァ、ハァ……」
「た、たわけっ!朝、シャワーを浴びたから匂いなどせんわい!!」


子飼いの配下達の巡察を終え、客人ボス達への謁見と会食へ

「大魔王様。御麗しき御尊顔を拝し奉り恐悦至極に存じます。」
「うむ、タコさんも健勝そうで何よりじゃ。近頃タワー内はちと乾燥してる故、御自愛なされよ」

「御機嫌ようマオちゃん。今日は新しい御召し物なのねぇ。とっても素敵だわぁ」
「ミトナさんも、おにゅーの髪飾りじゃな?とても似合っておるぞ」

「コウチョー!この料理めっちゃ美味い!」
「おねーさん、ジュースのおかわり頂戴!」
「とても食べ切れんわぁ、重箱持ってきたから帰りに包んでもらお!」
「……ウチの子達が色々と申し訳ない」
「なんの、賑やかで結構な事じゃ」

会食を終えて、定例会議を行う。今月も魔王タワー異常無し


「御疲れ様でした、大魔王様。以後は如何お過ごしになられますか?」
秘書淫魔が御茶を運んできた。甘さマシマシのロイヤルミルクティーが最近のわしのお気に入り
「王国寮に戻る。夕食は向こうで摂るからの。後の事はよしなに」
「御意のままに」

寮に戻る道すがら、人造人間工房に足を運ぶ

「邪魔するぞ、ヘルちん……アレが出来たとミアから聞いたから寄らせてもらったんじゃ」
「いらっしゃい、マオちゃん、出来てますよ。マオちゃんは全額前払いだから助かりますわ」
「良い仕事人には敬意を払うものじゃ。それと、これは魔王タワー新名物の蟹缶じゃ。御祝儀がわりに」
「あらあら、うふふ、ありがとう。また何かあったら言って下さいね」

王国寮にて……受け取った品物を開いて悦に入っていると
「マオちゃん、それはなんだ?」
同室のマリオンが、鼓笛隊の螺子を巻きながら尋ねてきた
「ふふん、マリオンには特別に見せてやろうかの」
「ぬいぐるみか……尻尾が9本もある……とても綺麗な狐さんだな」
「名前は、『コノハ』と言うんじゃ。ほれ、コノハ、マリオンとミニマリ達に挨拶せい」
今日は良い夢が見れそうじゃ

続く (竜人コンビに続く、可愛いコンビをちょくちょく投下していきたいと思います)
0130アントニオ猿L
垢版 |
2015/09/12(土) 19:27:28.17ID:g/f6Gs6v
思いついたままに、碌にプロットも無く、60行を書き散らしている関係で
続き物がなかなか投下出来ないで申し訳ありません

ガチえちぃのも今後投下してみたいなぁとも思うんですが、アリなんですかね?ココは
0131創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/09/13(日) 23:00:06.44ID:z4mudMtj
俺は気にしないけど気になるなら渋にあげた方がここより反応もあっていいんじゃない?
0132アントニオ猿L
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2015/09/17(木) 02:57:52.95ID:dI+fskkW
『新作案内』


黄昏の神々達の中で繰り広げられる権謀術数

”天界の良心”愛の女神ラヴァーズ。失脚

カンヘル「変化を望まぬ古き神々がついに牙を剥いた」
アナンタ「母さんはどうなるの?」

処刑までの猶予は49日
だんじょん村は突如、神々の先遣隊の奇襲に見舞われる
孤立無援の状況

レイチェル「食料は残りわずか……神の加護を失って畑は壊滅的でございます」
かな「材料無しでは合成も出来ません……くっ、私にはもう、セクハラトークぐらいでしかを手助けが出来ない」

満を持して動き出した強大な古代の神々

?「六魔が去り、ガイアが滅びた今こそ、神が再び世界の支配者となる」
?「穏健派首脳を拘束した今、9割方の神々は我等の味方」
?「かねてより進めていた計画の実行を」
?「………くすっ」

絶望的な状況の中で、種族・次元の壁を超えて結集する仲間達

ウンディーネ「案ずるな!サラマンダーにも、シルフにも、ノームにも、我が頭を下げて協力を取り付けた」
グラニュー「ラヴァーズは私にとって強敵と書いて友と読む仲です!見捨てはしません」
Fの神様「ラヴァーズさんは親友です。異世界で、私が御世話になっている王国の仲間を御連れしますわ」
レディ・ミラ「神々は相も変わらず傲慢ですねぇ。新型イルヴァの実験台になってもらって……あぁ、せっかく
       の機会ですから、異世界旅行中のマリオンも呼び戻しますわぁ。久しぶりに顔をみたいですし」
煉獄姫ニャル「神側の一極支配は我々魔族との協定違反よ。そんな事するなら遠慮は無用ね?
         いいわ、文通友達で腕っこきの冥界皇女と魔界舞姫に来てもらうから」
アイマン「私も黙っていられません。大商人の底力、お見せしましょう……
      この世で最も憎まれた最強のぼったくり商人、猫田大明神を召喚します」
「「「「「それだけはやめてぇ」」」」」

それぞれの想いが交錯する中の開戦前夜

シズナ「こんな時に、マオちゃんがいてくれたら……」
アイ「お姉ちゃん、マオちゃんは必ず来てくれるよ!ガイア戦の時を思い出して!」
シズナ「私のモチベーションも更に上がるんだけれども……」
アイ「モチベーションだけかよっ!!」

アナンタ「ベネっち……今回の件が片付いたら……結婚しよう!」
ベネット「はいはい(呆れ)」
カンヘル「アナンタ、私達は血が繋がっている訳では無いから……その、遠慮は要らないんだぞ?」
めがちゃん「あ、もしもし?ヘルパーさん?おっつ〜、ハグレ王国さん向けに扉開くから座標ヨロ♪」


空前絶後の大決戦の火蓋が今、切って落される!!!


ハグレ名画座期待の新作
『らんだむダンジョン2 〜スペースヤエちゃんと異界の戦士達〜』
近日公開

初演鑑賞者特別付録「サイキックスプーン改」

続く        
0134創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/09/19(土) 23:27:42.43ID:wHl9Fqpc
『充実するハグレ王国』#1

ごく最近、ウズちゃんが昼間でも半覚醒(肉体シオーネ主導、精神ウズシオーネ共用)出来るようになりました
今日は普段は想像(妄想)と私の日記、或いは私との脳内会話でしか王国を知らないウズちゃんに王国案内
をしていこうと思うのです
「(と、言うわけでウズ先生、今日は張り切ってイきましょう)」
『ヨロシクね、シオーネ』

ウズシオーネ・完全体のフィールドワークの一日が始まる


〜朝食〜
「どうしたらヘルのように(色々と)大きくなれるんじゃ?」
「特に意識はしてないんですけど、牛乳は毎食飲みますよ。どんな料理でも牛乳は欠かせません」
「むむむ、わしは今日から毎食おかゆミルクじゃ!」
「マリオンには牛乳は効果がない……同輩、なんとか上位互換(身長)をパーツ作れないか?」
「大明神やメニャーニャにも相談したんだが、この星の現在の科学力じゃちとシンドそうだな」
「くっ、ミラは惚けた所はあるが、なかなかどうして、凄い優秀だったのだな、見直した……」

「(どう?カワイイでしょう?創作意欲を掻き立てられませんか?)」
『うん、でもロリは規制が厳しそうなんだよなぁ……ア○ネス的に』
……ロリ新作「こうすればもっと強くなれるのか?」、保留&検討


「両腕を怪我すっと、さすがに不便だな」
「タコさんやハイトロン相手に前面に躍り出て手の負傷ぐらいで済むのはあんたとこどらぐらいだよ、全く……
今日は私が食べさせてやんよ。ぶきっちょだからシリアル掬うぐらいしか手助け出来ないけどさ」
「充分だ、今日大事を取っておけば明日には超回復だ。ありがとな」
「……どういたしまして、全く、あんたってやつは……ま、いつも手伝ってもらってるしね」

「(うふっ!見ましたっ?ハピコさんの赤ら顔なんて滅多に……捗りますわぁ)」
『これは滾るわぁ!正統派カップルの甘酢的アトモスフィア!ぐへへへへぇ』
……長編「貴方が屈むとちょうどいい」執筆中


「イリスさんのお取り計らいで、冥界産家畜の生肉を朝から賞味できるようになりましたわ」
「やはり、咀嚼している内にブラッドが口からオーバーフローする様なモノでないとネ。パワーが出ないヨ」
「仰る通り」
口から血を滴らせながら朝食を満喫する悪魔令嬢達……ともすると野蛮で粗野に見えてしまう筈なのに、
完璧なテーブルマナーや気品溢れる立ち振る舞いがそれを艶麗に見せてしまう、フシギ!
ふと手元のナプキンで口元の血を拭う仕草など、同姓の我々の目から見てもいたく蠱惑的だ……

「(ハッキリ言いましょう!……エロスであると!!)」
『神々の恩寵を断たれた者達が辿り着いた境地ね……ろあろあえっちんぐ!!』
……大作「ハグレ失楽園」構想中、挿絵ではなくプリミラを用いたポートレート風でイきましょう、ソウしましょう!


「おはよう、みんな」
「おはようございます、アルフレッドさん」「先輩、おはようござ〜っす!」

「エステル先輩、歯磨き前に大口開けて欠伸しないで下さいよ、匂います!」
「んだとっ!?」「くすくすっ♪まぁまぁ」

「ほらほら、ヅッチー汚れてるわ(フキフキ)」「うむぅ」
「デーリッチ、また『だけ食い』になってるよ?」「好きなものを取っといてるんデチ!これは譲れん!」

『本命のこの辺はまだ、私の妄想の域を出ないわね……刺激不足』
「(まぁまぁ、まだ今日は始まったばかりですから……期待していて下さいな)」

続く (店舗活動とか、風呂とか、夜に繋げたいです)
0136アントニオ猿L
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2015/09/23(水) 08:14:34.95ID:hDnwjJGu
『後はお任せします』#1

この世界に生きる全ての存在にとって、この世界が、かけがえのない素晴らしいものだと思ってもらう事
その為の努力を続ける事……その為にハグレ王国は戦うんでち……


「起きて」
鈴の鳴るような声に呼び起こされた
「……おはよう」

「もう目を覚まさないのかと思った……」
抱きついてくる幼い体を精一杯抱き止めた
「出かける時には、一声掛けるわよ」

よほど心配だったのか、泣きじゃくりながら胸に顔を押し付けて来る彼女に、事実を伝えるのはそれなりに躊躇われた

「今日、行くわ」
私だって馬鹿じゃない、自分の体の事ぐらいわかる
思えばヒトの身でよく生きたものだ……140年……からは勘定が面倒になって数えていない

「……じゃあ、盛大にしないとね」
理解が早くて助かる
「皆に伝えてくれる?」

かねてより周囲にお願いしておいた
自分が『出発』する時には、賑やかに送って欲しいと
少女は自分のもとを離れて部屋から出て行った


少女に呼び出された近しい者に手伝ってもらって、久方ぶりに正装を身に纏った
戦闘着だが、たとえこの世界を創造した神に謁見するとしても、私はこれを着るだろう
一族の若い者が気を遣って、少々豪奢な工夫を凝らしてくれた
本気で戦闘に臨むなら煩わしいが、生涯唯一のハレの日の晴れ着なのだからと、試行錯誤してくれた様子が思い出される

着終えて姿見に映った自分の姿を、衰えた目で眺めてみると
すっかり白くなった髪に思いの他映える私の渾身の一張羅
「あらあら、歳を取るのも悪くないわ。皆、見て……素敵でしょう?」
思わず、腰掛から立ち上がってなるたけ軽やかにステップを踏んでみる

「当然よ」
「母様はやはりこの姿でなくては」
「ん歳を取るぅのぉはぁ♪ステキなっコトでっすぅ♪」
「大ばば様、とっても綺麗」


さすがに会場まで歩くのはシンドいので、浮遊式車椅子に座っての移動となった
廊下にはプリミラで写した王国の日々の思い出が、色褪せることなく鎮座している
私が一つ一つの写真について思い出を語っていると、一族の若い者が
「ばーちゃん、ソレ100回は聞いたから」
と、笑いながらぶぅたれるのを、年長者が苦笑しながら嗜める姿もいつも通りだ……皆、涙を流している以外は


会場への大扉が開かれると、そこには多くの友人達の顔が見て取れた


続く
0139アントニオ猿L
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2015/11/19(木) 23:51:24.42ID:IJKHFkEd
ざくアクコラボカフェ感謝記念で書き込みます

素晴らしい事ですね
歩いて行ける距離なので、はむすたさんにお会いして敬意を払えればと期待して土曜の昼頃伺うつもりです

ナマケモノですが「オーナーこどら」や、「マオちゃん日記」、「新作案内」を続けつつ、「禁じられた」や「ロマン」、「お任せ」をゆっくりながら完結したい
と決意を新たにしております
0140創る名無しに見る名無し
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2015/11/20(金) 02:26:51.58ID:/E2RcRGV
カフェ土曜か、俺日曜かなー
まぁチョロチョロ書いてくれ、楽しみにしてるで
0141アントニオ猿L
垢版 |
2015/11/21(土) 20:00:57.81ID:5Um7Pjby
ここを覗いてらっさる方は2〜3人位かと思っていたんですが、カフェにてその奇特な方にお会いできました。感激です
また待ち時間中、楽しくお話しして下さった千葉のお兄さん、ありがとうございました
またはむすた様関連のイベント等があればお会いしたいです

書き下ろしの缶バッチはコンプできました。しゃ〜わせです
0142創る名無しに見る名無し
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2015/11/21(土) 20:05:13.34ID:GQwtcFdE
マジかよ・・・今日ほど離島に住んでる自分を恨んだことはないわ
こんなに辛いなら知らなきゃ良かった・・・吐きそう
0143アントニオ猿L
垢版 |
2015/11/21(土) 21:08:05.30ID:5Um7Pjby
なんか、すんません……舞い上がった報告書いて、猛省いたします

でも、ゲーム内でとりっぱぐれのアイテムが無いようにあれだけ気を使って下さるはむすたさんの事です
今回のリアルアイテムについても、色々と考えて下さるのでは?と推察いたします

改めて、ごめんなさい
0145創る名無しに見る名無し
垢版 |
2015/11/22(日) 15:23:35.64ID:fiUfPbE6
楽しかったなら良かったな はむすたさんには会えなかったのか
そういった報告はしてほしいのでまたあればよろしくw
0147創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/01/03(日) 02:00:05.71ID:w7u3kDsR
おめえら!2016年来たから景気づけにいつものアレいくぞーっ!

1、2、3、ハイッ!
「ログレス最高!」



まだまだぁー!!
1、2、3、ハイッ!
「2016もログレスで決まり!!」

                             ./ ̄ ̄ ̄\
                      ,,,----、,,..../   _  _ヽ \\\  \\  \
                   ,,-'''"::::ヽ、   |   ⌒(, )⌒ |\\\
                  /:::::::::::::::::||    |   / ィ==ァヽ | \\ \ \  \
                 /::::::::::::::::::://   ヽヽ  .! .!_! i/ 、 \\\  \ \
                  |::::::::::::::::::/",,,メメ‐〈''''ヽ,,,,,,... ー,,,,人\\\  \\
                 \:::::::-''"ヽ、    ゙''''" ,,,,-‐,  /:/  \\\  \\
                   >\  \゙ヽ、    /殺///\\\\ \ \\\
                 // ̄ ̄"ヽ、     ゙‐''",,/____\\\  \\
                / /::::::::::::::::::::::::::|===''"、  ̄ ̄       ̄'''ヽ、\ \\\\
                /|:::::::::::::::::::::::::::::| \\  ゙'''ヽ      ,,-''''"""''ヽ\ \\\\
                \|:::::::::::::::::::::::::::::|\ \ ゙ヽ‐       /─、    ノ\\\\
                 ゙、::::::::::::::::::::::/::::::::゙ヽ‐-----‐、''''ヽ'''"    ヽ,,/\\ \\
          ,,-‐──-、,,,_ ]三二、/ ゙'ヽ、::::::::::::::::::::::::\ヽ\\  \\  \ \\
        /     ,,,;;; \゙''ヽ-、;;ヾ'''\゙ヽ、゙"〉:::::::::::::::::::|──、\ \\\ \ \ \\
       /  ..:;;;    ;;;;;;;,,,\   ゙''''ヽ、 \-‐|::::::::::::::::::/    ゙'"\\\\   \\
      |   ≡=    ,''''" '"\     ゙''''‐-ヽ==、-''"  \ \\  \  \
      /゙、   / レ   |     /゙、          ゙'''ヽ、,,_  ヽヽヽ   ヽヽ   \
     / |  / //  ,,,,,|,,    ノ  |              ヽ, ‐ ‐ - -二
     ヽ \ヽ| |/\  三\   |≡/|三三三            | 三 三二
     ゙、 \\/  \  = ヽ-" //三三三=====─    / 三三二
      ゙、    |   =ヽ,,,,,    /三三三三三二二二二ニ/三二──三
       ゙ヽ、  |   三三三=/三三三二二ニ──''''''''''"三 三 三 二
         ゙ヽ─-----──"─''''''''''"" ̄三 三 三二 二───

                2016年と聞いて駆けつけるログレス
0148創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/01/03(日) 02:00:19.36ID:M2X6O/lD
ログレス神
0150創る名無しに見る名無し
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2016/06/10(金) 00:15:54.14ID:dxOXM5Q7
「ハピコの帳簿」


○月×日
村の子供が私を天使と呼んだので信仰を集める仕事をする。
ハグレにとってお金ほど大事なものはない。

○月×日
山賊からお金を巻き上げることに成功。ちょろい。

○月△日
住み家にしてた小屋が荒らされる。潮時のようだ。
しかしお金さえあればどうにでもなる。

○月□日
山賊に捕まったところをハグレの少女たちに助けられる。
ついていけば美味しい思いを出来そうだ。

○月▽日
暮らしは意外と安定している。ローズマリーの力が大きい。
しかし彼女なしでは立ち行かないので許可をとって商売を始める。

○月◇日
詐欺の件を吹聴されると商売に影響が出るので、村に謝罪してまわる。
ローズマリーが一緒についてきて私よりも深く頭を下げた。
再会した子供は未だに私を天使だと思ってるようだ。ストラップを渡す。

△月×日
ローズマリーが目を光らせてるので牛が落とした財布を素直に返す。
2割要求したところマッスルドリンクを貰った。いらない。新入りのこたつに渡す。

△月△日
こたつがお返しのミカンを緊張しながら持ってきて、デーリッチの字で書かれた台本を読みながらお礼を述べる。
こっちまで照れくさくなるので通りがかった牛を蹴った。
0151創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 00:17:29.95ID:dxOXM5Q7
(続き)

◇月○日
デーリッチとローズマリーが深刻な顔をして先日会った召喚士の話をしている。
召喚士にはあまり良い感情をもってなかったが気まぐれに偵察を申し出た。
さっきまで召喚士の心配をしていたのに、今度は私の心配をはじめる。

偵察中に妙な高揚感が沸き上がってきて、無駄に飛ばして帰るも息絶え絶えになった。
外で待っていた牛が心配しているような面持ちで駆け寄ってくるので調子を整えてから蹴った。


▽月◇日
雪乃とジーナの買い出しに付き合って村によると、子供がよってきて福ちゃんクローバーをくれた。
何かのお礼らしい。雪乃が押し花にしてあげますとの申し出に断りを入れようとしてるところを合流したジーナに見られた。
少し笑われた気がして腹が立ったので、帰り次第、牛を探して蹴った。
牛も慣れた調子で、何か良いことでもあったのか?などと抜かすので今度は強めに蹴った。

    (⌒⌒)
   (⌒\/⌒)
   (_/\_)
    (_人_)
    /
  _/
0152創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 00:52:23.37ID:AT4Lk3pO
何か久しぶりにレス増えてると思ったら投下されてるし出来がいいしでびっくりした
苦労したハグレ達がだんだん馴染んでいってる感じでほっこりした
0154創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 07:41:54.57ID:dxOXM5Q7
起きて確認したらAA滑ってる…
個人的にはセリフのみで進行して細かくオチがつくSSが好きだから頑張って書いてみる
0155創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 08:08:25.53ID:dxOXM5Q7
〜王国談話室〜

ローズマリー「勉強会?」

ヅッチー「そうだ! ただし今回はローズマリーが生徒でヅッチーが先生だ」

ローズマリー「また何か変なことを企んでるんじゃないだろうな……」

ローズマリー「まあいいや、それで何の勉強なんだい? 妖精の関係の常識だとか一度勉強してみたいと思ってたんだ」

ヅッチー「ギャグセンス」

ローズマリー「え?」

ヅッチー「ギャグセンス」
0156創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 08:10:05.77ID:dxOXM5Q7
ヅッチー「マリー、認めよう。これは必要なことなんだ」

ローズマリー「えっ!? そんな深刻な顔をするような話かな? たまに皆の反応が芳しくないのは知ってたけど」

ヅッチー「みんな多かれ少なかれマリーには世話になったから……」

ローズマリー「あれっ!? 皆が遠慮して空気を読んでるみたいなこと!? ヅッチー、冗談もほどほどに……」

ティーティー「いや別にの……」

ローズマリー「え!?」

ヘルラージュ「そ、その……なんというか……」

ローズマリー「え!?」
0157創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 08:12:01.09ID:dxOXM5Q7
ローズマリー「……わかったよ。認めるよ。私にはユーモアのセンスが欠けているようだ」

ローズマリー「気を遣われるようなレベルだとは未だに信じがたいけど」

ヅッチー「地竜ちゃんなんて氷耐性ないから……」

ローズマリー「これ耐性関係あるのかな?ないよね?」

ローズマリー「ともかく、不本意ながらユーモアについてご教授願おうじゃないか」

ヅッチー「とりあえずだな、着地地点の見えないダジャレはやめよう」

ローズマリー「下手な洒落はやめなしゃれっ。こういうことだね」

ヅッチー「」
0158創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 08:19:56.83ID:dxOXM5Q7
ヅッチー「そもそもマリーはツッコミキャラとして確立してるだろ? 無理して笑いを取る必要ないと思うんだ」

ローズマリー「ごめん、謝るから、早々に匙を投げないでもらえるかな」

ヅッチー「まず、ボケが過多なハグレ王国でマリーにボケられてもツッコミに回れる人がいないんだ」

ローズマリー「じゃあ一体どうやったら笑いをとれるっていうんだ? もはや手詰まりみたいじゃないか」

ヅッチー「マリーがどうしてもっていうならヅッチーが秘策を教えてやらんでもないぜ」

ローズマリー「……やっぱり皆みたいに一度は笑いの中心に立ってみたいってのはあるし、ヅッチー、教えてくれないかな?」

ヅッチー「まず、おもむろに服をだな……」

大明神「!」ガタッ

ローズマリー「わかった。ツッコミ頑張る」


――――
―――


ローズマリー「これでも前に本で勉強したんだけどな。畑勇者のとれたて新鮮ギャグ100連発っていう……」ブツブツ

マオ「!」ガタッ


おしまい
0159創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 15:58:03.79ID:AT4Lk3pO
ぶっちゃけ惰性でこのスレ覗いてたけど、はじめてガチで面白いSSみたきがする。
最後の本はバナナとだけ書かれたページがあるんですね、わかります
0161創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/10(金) 22:19:27.86ID:QB832LMh
>>159
ありがとうデース
ザクアク愛してるけどさすがに年数たってキャラの喋り方とかいまいち自信なくてこまる
クラマくんとかあまり使ってなかったから、さいてーな事ぐらいしか出てこない
0164創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/17(金) 02:18:44.48ID:78r/hqg0
「炬燵と悪魔」

大地が震え、慄然とした観客の悲鳴が闘技場の端々から聞こえる。
優れた力を有する竜人の中でも飛び抜けた才能を持ったリューコの真の姿が顕現する。
強大な竜の姿で嫣然と笑みを浮かべる竜の姿を睨むと、
膝が笑いそうになるのをグッと堪えて落ちこぼれは立ち上がった。

戦いは更に熾烈さを増していき、敵味方共に息を乱して余力がないのが伝わってくる
竜人であり、エリートである誇りに土を付けられてなるものかとリューコが咆哮する。


衝撃と共に強い熱が通り過ぎ、仲間たちの多くが堪らず膝をつく
そこを見逃さず強襲せんと迫る竜の背後に回り込む影がある。ゼニヤッタだ
拒絶の印。弱点である氷による奇襲で、不意にリューコの息が詰まり隙が生まれた。
「こたっちゃんいまですわ!」
ともだちの声。何度もブレスを受けてボロボロなのに。私を気遣う彼女の声がきこえた。
投げだしたコタツを踏み台にして飛び上がり、声が裏返りそうになるのも構わずに叫ぶ「ホワイトアウトぉ!」


――――
――


やがて白い靄が消えてゆき、仲間の姿と勝利したという現実が次第に見えてくる。
空気中の水分が氷結してキラキラと舞う中で駆け寄ってくる悪魔の笑顔に胸が熱くなる。
私の魂は囚われてしまったのかもしれない。冷たい悪魔に暖かさを感じながらぎゅっと彼女の手を握った。
0165創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/17(金) 02:21:03.19ID:78r/hqg0
リューコちゃんに炎龍の胆石なるものを貰った。皆が見ていない時にこそっと私に握らせてさっていった。
かなづち大明神によると熱を蓄積させておくことが出来る代物だそうな。持っていると暖かい。
コタツにはおあつらえむきで理解ある贈り物に隠そうとしても笑みが零れる。

拠点でコタツに潜って胆石の設置を終えたところで
ゼニヤッタがやってきて「ご一緒よろしいでしょうか?」とコタツをのぞき込む
「いいよー!」と返事をしてコタツにお招きして、リニューアルしたコタツの素晴らしさを彼女に伝える

「リューコちゃんも良い人だったじゃん!」「もっと仲良くなりたいなー」
興奮気味にそんなことをいうとゼニヤッタが少し目を伏せて何やら不満げな顔になりコタツに深く潜っていく。
0166創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/17(金) 02:28:21.02ID:78r/hqg0
ゼニヤッタと一番仲が良いのは自分だと思う。
彼女は悪魔だ。人とは違う時間に生きていて住む世界もきっと違う。
みんな、彼女をおそれているわけではないが、接し方に迷う場面が少しあるのかもしれない。
それを感じてか、どこか遠慮したり自分から距離をおいてるような後ろ姿が寂しく感じた。
だから自分だけは完全に背中を預けて無防備に振る舞うことで彼女の寂しさの一端でも引き受けられたら。そう思った。
ひんやりする手を握って無理やりコタツに引きずりこみ、驚く彼女の口をミカンで塞いだ日からともだちなのだ。

コタツの中でそわそわと動く手を捕まえて、にぎにぎすると、気持ちいい。
自分もあまり体温が高いほうではないがコタツに入ってると段々熱くなってくるので彼女のひんやり加減が丁度いい。
「やっぱり、ゼニゼニはヒンヤリ気持ちいじゃん!」そういって一度完全にコタツに潜り込み
ゼニヤッタの隣に並んで、機嫌を伺おうと顔を覗き込む。すると俯いてしまっていてお嬢さまのご機嫌は計り知れなくなった。
一辺に二人はさすがに狭い。
コタツから出るという選択肢のない私はやむをえずポジションチェンジしようとすると

「もう少し……」

うつ伏せの悪魔がごにょごにょ駄々をこねた。
一番の友達が自分に甘えてくれるのが嬉しい。

「えいっ。えいえいっ」

何気なくペタペタ角を触っていると伏せたままのゼニヤッタの耳が赤くなってることに気付いて急に恥ずかしくなる

「ご、ごめんね。つい綺麗な角だたから…」

少し振り返ったゼニヤッタが目を合わせずに言う

「こたっちゃんといえども、簡単に角を振れることを許しては悪魔としての沽券にかかわりますわ」

悪戯っぽく彼女は続ける。

「引き換えに何か頂戴しないと。」

「ふむ、ならばアーマードドラゴンの角に振れる権利をくれてやろう!」

そういって今度は私が深くコタツに潜って顔を伏せる。
彼女が求めているものは何となく私にもわかる。
しかし恥ずかしいし、今まで通りとはいかなくなりそうで正直怖い。

赤く染まる頬を熱のせいに。胸の高鳴りをしまい込んで。
どうも不器用で慣れない二人は
まだしばらくはコタツの中から出られない。
0168創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/18(土) 05:30:46.14ID:l8V7vRBK
ゼニヤッタの誘い受けは至高。はっきりわかんだね
こどら視点でなくゼニヤッタ視点も見てみたいですわ(ウズウズ)
0169創る名無しに見る名無し
垢版 |
2016/06/19(日) 00:33:33.27ID:0F3/ek+P
書き方だいぶ違うから別の人かな
複数ざくアクSS書くひとがいるというのはいいものだ
0171アントニオ猿L
垢版 |
2016/07/08(金) 20:56:14.33ID:MZvTWFUE
久々に書き込みを致します

当方、様々な事情がありまして
書き込めませんで申し訳ありません

恐る恐る
与えられたアイフォンから覗かせて頂いた所
素晴らしい投下主様が御降臨されて
感謝の極みです

「パピコの帳簿」
「炬燵の悪魔」

…とても、素晴らしかったです(濡)

体調を整えて、
破綻した書き込み環境を再構築して
中途の投下作品を完結出来るよう
努めます

はむすた様の水着イベント完遂を祈念しつつ

アントニオ猿L
0172アントニオ猿L
垢版 |
2016/07/08(金) 21:06:12.00ID:MZvTWFUE
大変失礼しました

「炬燵と悪魔」

でした


アナログ人間な者で
操作がイマイチ不自由でして

お許し下さい(代筆者が差し当り投下致します)
0175ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 00:53:17.81ID:vTZVMCeX
初めてオリジナルのストーリーを書くために
自キャラの人物像のイメージを固める目的で
比較対象としてのデーリッチさんのイメージ像を書いていたら
気が付くと目の前にマリーSSが広がっていました。
一体誰です?こんなことをしでかしたのは!
ウズ先生ですか、私の時間を返して下さいウズ先生!
夕日に向かって書き殴りはじめたはずなのに!
向かってるはずの夕日消えてるんですよウズ先生!!
でもどうしたんですウズ先生?
おかしいですよ!この作品上から下まで!
全部眺めても!イリーガルなエロティクスが!
全ッ然ないじゃないですかっ!
はぁ…ウズ先生?これがもし貴女の作品だとしたら
私は心底絶望しましたね。
あぁ、彼女の溢れ出るリビドーは枯れてしまったのか…
貴女の才能とは所詮ここまでのものだったのですね、と!
いいですか、ウズ先生。
妹思いも大変結構なことだと思います。
しかしそれで貴女の伸び代を潰すというのは
妹さん、シオーネさんも望んでいないことだと思うのです…
だから次こそ!次こそは溢れんばかりの!
フォービドゥンを!インモラリックに!書き集めるのです!
この世界の常識をぐっちょぐちょにハックするのは!
貴女の役目なのですよウズ先生!期待していますよ!

次から投下します、当レスを含め合計34レスの構成となります。
<ここから>
0176ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 00:54:35.36ID:vTZVMCeX
「はじまりのひ」

デーリッチ一人には己の希望や正義を守り貫く為の力がない。
しかし幸せを分かち合い人を信じる心があった。
力なき正義だった。

そして、私ことローズマリーは。
実家でのいざこざに嫌気が差して抜けだして。
どこかの誰かに付き従い、餌を頂き安定した生活を得るわけでもなく。
十分な量だろうと稚拙な考えで弾きだした値の路銀も底を突き。

今は生死の狭間を漂いながら、近隣にあるであろう村へ足を運んでいた。
呼気に湿気がまるで感じられず、
それでも発散されているであろう体内の水分が惜しく感じた。

実家を出る際にそのまま持ってきた魔法鍋。
元から自分の腕力で持ち運ぶようなことはせずに、
常に魔力で浮かせていたものだ。

その魔力も絶え絶えで、地面を引きずりながら移動させ、
稀に完全に魔力が尽きて鍋と地面が擦れる音が消えるのに気が付き
日陰で薬になる草・苔がないか探しながらしばらくの休憩を入れる。
0177ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 00:55:50.17ID:vTZVMCeX
水辺もなく日陰もない場所でこうなると尚更辛い。
そのような時は壷に軽く座るようによりかかり休む。
しっかりと座ってしまうと、再び立ち上がる為の活力を出す自信がないのだ。

過去に回復の為だと割り切り座り込んだことはある。
日差しの眩しさがとても辛くて、
まぶた越しの赤みを認識しながら目を閉じて過ごすと
気力が急速に失われていくのが感じられた。

このまま死に果ててもいい、そう思える程の虚脱感。
少し前に座り込んだはずの私は夕闇が迫る中、仰向けで目を覚ました。
動転し身体を起こし周囲を見回す。

座り込んだ結果、すっかり眠りこけていたのだ。
もし良からぬものが近づいてきていたら格好の餌食だっただろう。

元来体力的には脆弱な私だ。
遠くに休めそうな木陰があるのに、もう足が言うことを聞かない。
仕方なしに再び水辺もなく日陰もない、
とても辛く苦しい事を理解している休憩を否応なしに挟むことがある。

体力はほぼ回復しない、気力は大幅に削られる。
そしてこのような場所にはもう一つ辛いことがある。
辺りを見回す際の期待度も大分下がるのだ。
0178ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 00:57:24.09ID:vTZVMCeX
当然、水辺も日陰もない場所なら大概乾いている。
そんなところは苔が快適に生きていけない悪環境なのだ。

もう、何も体調の助けになる道具がない。
精神力も体力も使い果たしてしまった。
精々残っているのは捨てるべきだった安いプライドと、甘い考え。
よくもまあここまで捨てずに大事に抱えて歩いてきたものだ。
今更になって気付く。私は冒険に出る為の荷物を誤ったのだ。

そうして、そろそろそんな荷物もどうでも良くなって。
杖に頼り、緩慢に右…左…右…左…と視界に映る足を眺めていると、
とうとう目的地の村まで辿り着くことができたようだ。

極度の疲弊で思考は朦朧としているが、
絶望に沈んだ心は冷静だった。

そうだ、金も、売るものもなにもありやしない。
ここに辿り着いたところで得られるものがない。
それでも得る為の手段を考えなければ死んでしまう。
0179ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 00:58:20.94ID:vTZVMCeX
とても、惨めだ。
今は生業として身に付けた薬も口にできず。
ただ一欠片のパンですら私は得られないのか。
足元を見つめていた視界を閉じ、眉をしかめて歯ぎしりした。

それでも考えなくてはならない。
最速で実行可能な命の延長手段を。
まずは思考材料だ。材料がないままに悩むような素振りを見せるのは
馬鹿の考え休むに似たりと言うのだ。

私は最期の気力を振り絞り今を全力で生きる覚悟を決めた。
手足があるような感覚がしない、しかしただひたすらにその重さだけは感じ取れていた。
身体が行動に最適化されているのを感じる。

先程まではおぼろげだった視界はこの上なく澄みきり、
鈍く冷ややかに回っていた思考は猛烈な勢いで回転し熱が高まって、
半ば自慢だった脳を鬱陶しげに抱えていた首は直立する。
0180ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 00:59:23.29ID:vTZVMCeX
最大の効率で命を求めた私は…
すぐに、安物のパンにかじりつく薄汚れたハグレの子供を見つけた。
魔物退治でもしたか?それとも何かの下働きか…どうでもいいことだ。

暗い目で、じっと見つめ、あいつは、弱い。と理解した。
日差しの下加熱し続け回転を早める私の頭脳はほんの一瞬だけど。
何をやっているのだろう…。と、とても小さく呟いたが、
私は些細なノイズを聞き飛ばして、生存本能を加速させた。

これ以上のノイズはいらない。周囲を確認。
昼時だがこの小さな村ではむしろそれが好都合だ。
辺りに過度に人目に付く要素は見当たらない。
やめろ、と声がした。うるさい、ノイズは今の私の考えの邪魔だ。

ハグレのあいつが食べられて、
私が食べられないなんて状況。
それは不公平だ理不尽なことである十分な根拠だ
故にそれを覆すことは許されることだ私は実行する。

そうして、旅に出てからずっと重たかった安いプライドを。
肩からどさり、と落として私は足早に前進を始めた。
0181ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:00:29.57ID:vTZVMCeX
そして間もなく。
薄汚れ、所々破れ解れた深緑の衣と帽子。
そこから覗く生気を感じない土気色で乾燥した肌。
充血し赤紫色に染まり、上から見据えてくる光のない瞳。
ささくれだち、所々やや細く摩耗している長い木の棒。
異形と見紛う相貌で私は彼女と相対した。

きょとん、とした顔で、彼女は私を見上げた。
これからの私の凶行なんて、予想もせずに。

獲物は、瞬きを
ぱち、 ぱち。
2回行った。

獲物は足元にいる。腕を振り上げる必要はない。
上段から打ち下ろす一撃は強力だろう。
しかし今はその準備すら惜しい。
はやる気持ちを静かに落ち着かせながら、
私は現状の最適な一撃を求めた。

両腕で握りしめた杖に、体重を預けるようにしながら。
何かあったかのように、ふと余所見をするようにしながら。
ゆっくりと、腰を捻る。
0182ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:01:37.75ID:vTZVMCeX
当てる場所はどこが適切だろうか。
胴体は論外。致命的なダメージがあろうとも
致死までに逃亡の猶予がある。
両断する程の威力を出せるならば。
今このような状況にはなっていない。

即死を狙うなら首だろう。
しかし的が小さく命中精度に不安が残る。

決めた。どうせ慣れない体術だ。
正確に遂行しようとしてもどうしたってズレが出る。
狙いは首からこめかみ。
願うは頸動脈・顎部・眼・こめかみ、どれかへの的中。

深く、深く、腰を捻る。
戻るには限界だと身体が告げ。
反動による横薙ぎ一閃。
0183ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:02:46.06ID:vTZVMCeX
強い衝撃が両手に響き、彼女はパンを持ったまま草陰へと吹き飛んでいった。
勢いで杖を手放しそうになったがなんとか持ちこたえることができた。
手応えは十分、獲物の生死は未だ不明。

吹き飛ばした先からは草葉の擦れる音が聞こえる。
ゆっくりと、杖を頼りににじり寄る。
まだ草葉の音は鳴り止まない。
瀕死にはまだ至っていないことが伺える、残念だ。

草のひしゃげる音が強く聞こえ始めた。
恐らくは起き上がろうとする予兆に違いない。
しかし距離は十分な程に接近した。
位置関係は変わらず私が上、ハグレが下だ。

必殺の意志で、私は。
力なき両脚で標的の茂みへ飛び立ち、
全体重を乗せて深々と突き刺した。
0184ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:03:49.45ID:vTZVMCeX
疲労困憊の私の全身に響き渡ったのは、
とても懐かしい、感触だった。

足元には草葉茂り。
やや斜め前方の木陰には大小の石が転がり苔むしている。

望郷のような雑念を生存本能が振り払う。
致命の刺突は避けられた。
音からするにまだ近くにいるはずだ。
逃す前に次なる一撃を加えなければ。

棒を片手に追いすがろうと体重を傾ける。
棒が抜けない。
両手で掴み、両脚に力を込めても抜けない。
今使えない手段に長く構っている暇はないのだ。
0185ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:04:53.17ID:vTZVMCeX
棒は突き刺したまま放棄して。
草の擦れる音がよく聞こえる、獲物の蠢く場所へ急いで跳びかかった。
私の跳躍する音を察知して飛び退かれたのか、
私は強かに大地に顔面を打ち付けた。

このままではマズい。
私が下にいて奴が上にいることは避けなくてはならない。
奴が今どこにいるのかわからない!
私が今どこから攻撃されるのかわからない!
逃げているかもしれない!
逃がしてはならない!
立ち上がらなければ終わってしまう!

焦燥と闘争心だけを頼りに急速に立ち上がろうとする。
私の身体にこんな体力がまだ残っていたのか。
0186ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:05:54.19ID:vTZVMCeX
命を繋ぐ為の獲物、持たざるべき者、小汚いハグレ…
打倒の意志で膝を、腰を、首を伸ばす!
彼女は立っていた。目の前に、じっとこちらを見据えて。
その表情は厳しかった。

意外な位置にいることに一瞬思考を奪われた。
だが最も好都合だ、ありがとう見知らぬハグレよ。
頼むから、お願いだから大人しく私の糧となってくれ。

こいつを打ちのめすのに後どれだけ攻撃を加えればいいだろう?
私は一撃目によるダメージの確認を急いだ。

しっかり私を見据えている両目に当然ダメージはない。
額や頬の切り傷かすり傷…こいつは草の中でのダメージだ。
こめかみも首も損傷を確認できず。
これは腕でガードされたと見て間違いない。
全ての狙いが外れたが成果があるだけマシとしよう。
0187ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:07:01.54ID:vTZVMCeX
視線を少し下に向けると草に隠れているものの、
片腕に青い痣が確認できた。
少しその肩腕が引き気味な辺りを見ると
パンを持っているのもそっちの腕か?

私にとって現状どちらでも構わないか。
どちらの手であろうともパンを持ったままである限りは、
殴り合いの手数は私の方が多いのだから。

それにしてもここは足場が悪い。
ならばまた位置関係での優位を狙える手段として、
肉体を破壊する攻撃ではなく衝撃伝達に優れた攻撃を用いるべきだ。

闘争心でようやく握る力を得ていた拳を緩める。
指を軽く曲げ、手首を反らし…当時名前なんて知らなかったけど。
つまりは掌底の形だ。
0188ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:08:10.73ID:vTZVMCeX
彼女は相変わらず正面を向いて両手を下ろしたまま
厳しい表情をしている。
命を奪われる自覚がないのか?

私の脳は悲鳴をあげ続ける身体に鞭を打ち、
最適であろう体制に整え続ける。

掌底を構えた手を奥に、
顔は彼女の全体像を見つめながら体を顔に対して横に構える。
手前に構えた腕は力なくだらりと垂らし、
両足は肩幅程度に広げて、親指の付け根で大地に立つ。

正しいのかどうかはわからない。
ただ私の闘争本能がこうしろと告げたのだ。

膝の力を抜き脱力しながら上下に反動を付けて、
掌底を構える奥側を少し深く沈ませる。
沈んだ体重はそのまま前方に移動させながら!
腰を捻り奥に構えた腕を正面へ突き出し硬直させる!
私の今生み出せる最大の衝撃。

目の前の光景がスローモーションで見える。
これが彼女の最期なのだ、目に焼き付けてやろう。
0189ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:09:33.90ID:vTZVMCeX
彼女は直立不動だ。
彼女は直立不動だ。
彼女は直立不動だ。
彼女は上体を少し仰け反らし始めた。
彼女の上体が仰け反っていく。
彼女の上体が仰け反っていく。
彼女の上体が仰け反っていく。
彼女の額が眼前にある。
暗転。

私は強かに背中を打ち付け数度転がった。
全身が痛い。
0190ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:10:33.94ID:vTZVMCeX
それでもまだ、諦められない…
闘争心とも生存本能とも感じられない、
どす黒い執着が私を支えていた。

ゆらり、と私は立ち上がり。
ゆっ…くりと。彼女を見据えるため視線を向ける。

こちらへ向かってくる。
パンを持っていない。
どうでもいい。

彼女に掴みかかる。
彼女を揺さぶる。
彼女に振り払われる。
バランスを崩す。

彼女に掴みかかる。
彼女を揺さぶる。
彼女を握れてもいない手で殴る。
彼女に打ち下ろしで殴り落とされる。

精根尽きた。
0191ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:11:30.73ID:vTZVMCeX
彼女が私に行ったのは、正当な防衛権利としての暴力。
私は己のあっけなさ、愚かさに、情けなさにうち震えた。

余裕がない、体力の無駄だというのに、涙が溢れる。
感情をぶつける先がない。視界を歪ませ呼吸を乱しながら泣き咽ぶ。
身の安全を考えればどちらかがすぐに立ち去るべきだったというのに。

私は無防備に地に伏し無様に泣いて、
彼女は私を見下ろしていた。
生殺与奪の権利は完全に彼女にある状況だ。
0192ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:12:31.13ID:vTZVMCeX
私よりも小柄で弱そうな子供でも。
ただ私の上で脱力し、その膝を私の頚椎に落とすだけで。
一人の無謀な悪人がこの世を去るだろう。
あぁ、一日でこんなにも感情をぶつけたのは初めてだったなあ。

ふと、頭上から声がかかる。
正気とは思えない言葉が、私に向けられた。
「半分こ、するでち」
0193ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:13:37.81ID:vTZVMCeX
力ない我が身を仰向けに返して。
むくり、と重苦しい身体で起き上がった。
覇気のない暗い目で彼女を見上げる。

肌が見えうる至る所にある擦り傷切り傷。
痣のある腕。全て私が与えた傷だ。

それなのに。それだというのに。
何故か彼女は微笑んでいる。
剥き出しの悪意をぶつけられた相手に!
己の命を繋ぐ欠片を無償で譲り渡そうとしている。
0194ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:14:40.92ID:vTZVMCeX
正気なのか?ひょっとして馬鹿なんじゃないのか?
どちらでも構わない。私はなんとか動く腕を持ち上げて、
命を長らえる糧を共に噛み締めた。

当然ながら決して質の良いものではない。
しかしながら一欠たりともこぼしたくはない。

ほんの少量だけ口内に入るように噛みちぎり、
糖としての吸収が促されるように、
ゆっくりと、何度も咀嚼して。

声を出す喉も既に枯れていたが、精一杯の唾液を絡め、
また何度も咀嚼を繰り返して、ようやく飲み込む。
こんなに長い一口は今までに経験がない。
何度も、顎に強い疲労を感じても繰り返し、飲み込んだ。
0195ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:16:25.45ID:vTZVMCeX
一息を入れて顔を横に向けると。
彼女はこちらを見つめ微笑んでいた。
「良かったでち。」

あぁ、良かった。私はこれでまだ生きていられる。
見知らぬハグレに情けをかけられ惨めに倒れながらも。
命を長らえることができる。

私は彼女の微笑みに対して自分の命への安堵の笑みを返した。
待ち望む糖を歓喜して受け入れようとする私の頭脳が働きを始めた。
0196ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:17:29.87ID:vTZVMCeX
長らえたから、どうした?
私は自分の力で自分の命を救えなかった。
たまたま目の前の非常識がとても非常識な善意だったから。
こんな餓鬼の命が救われただけだ。
ただの僥倖?そんなものでは決してない。

私の目には彼女がこの世界に対して存在し得ないものとして映った。
しかしその起きるはずのない善意で私は救われた。
救われていなければ大地に伏したまま、また更に衰弱して、死んでいただろう。

先程まで持ち合わせていた邪魔者のプライドでも。
その力を糧にずっと一人でやれるだけやって生き抜いてきた。
そのプライドも、ついさっき自分の意志で落として捨てて。
その果てがさあ暴力だ、略奪だ、敗北だ。
無様だ。醜い。邪悪ですらあるだろう。
0197ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:18:33.30ID:vTZVMCeX
それに比べてこの隣で安穏と座る彼女は一体何だ。
流石に衰弱極まった私よりはずっと強かったが正直な所相当に弱いぞ。
失礼を承知で上から下まで見定めてもみすぼらしい格好。
安定した生活を得ているとはとても思えない。

この世界に跋扈するハグレ共と同じように。
あてもなくさまよう生活をしているのだろう。
そうして、どこともしれない場所で勝手に死んでいくんだ。

いや、この隙だらけな奴のことだからな。
誰かに騙されて、奪えるものは何もかも奪い搾取された後に死ぬのかな?
多分そちらの方が可能性として高いだろう。
こんな畜生を助ける位だ、私と別れた直後に他の誰かに騙されても不思議ではない。
この世界の常識で考えていると、彼女が残酷な最期を迎えるイメージしか浮かばなかった。
0198ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:19:43.44ID:vTZVMCeX
向ける先のない怒りがふつふつと湧き上がってきた。
この脆弱さに満ちた大きな善意が。
当然のように踏みにじられるであろうことが我慢ならない。

今にでも守らなければ、消えてしまうだろう。
私が守らなければ、消えてしまう。
ではどうしたものか。

怒りを抑えるのが元来苦手な私ではあるが、
たった今逃してはならない急務ができた為できる限り速やかに頭を切り替える。
0199ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:21:12.15ID:vTZVMCeX
案1、ストレートに行動を共にすることを提案する。
私だったら即答でお断りだ。
誰が略奪を目的とした凶行に及んできた相手と旅を共にするものか。
しかし快諾されそうな可能性があるのが逆に恐ろしい。
彼女にはもう少し危機感というものを抱くようになってほしい。

ともあれ、可能性を無碍に低くしてはならないので他の手段を追求しよう。
そうだな、私には彼女と行動を共にしたい理由がある。
だから適当な建前でもいいんだ。

彼女にもメリットがありそうな事実の条件をでっちあげて交渉手段としよう。
そうなると説得力を持った事実を突き付けることが有効になる。
あぁ、ちょうどいい証拠品がなんと0距離にあったぞ、手っ取り早くて助かる!
0200ぶっつけのえる ◆RollMmr/PM
垢版 |
2016/08/11(木) 01:22:12.91ID:vTZVMCeX
一人旅というのはとてもリスクが高いのだ。
自分の強みを活かして身軽に立ちまわる分には快適だが
いざ強みが通じない環境になればそこで詰みだ。
片方が故障で行動不能に陥ってももう片方がどうにかできることもある。

守りたいと決意した都合、事実でも騙すようなやり口は避けたいものだけど。
言いくるめて心理を揺さぶる為の事実列挙のネタは山程浮かんだ。
状況を利用した手段の提案、まずはこの路線で決まりだろう。
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