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SS・小説創作の初心者のためのスレ 4筆目
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0001創る名無しに見る名無し
垢版 |
2010/08/08(日) 01:17:49ID:F3EUgR0t
自分もSSや小説を書いてみたい。
でも、慣れている人に混じってスレに作品を投下するほど度胸はない。
そんな人のためのスレです。
一次創作、二次創作問わず、どんなに下手な文章でも気兼ねなく書き連ねてOK。
このスレのコンセプトは「初心者に向けて優しく懇切丁寧にアドバイスする」ことです。
批評ではありません。

誰だってみんな最初は下手でした。
ここは、初心者のための練習と実力向上を目指したスレと思ってください。
雑談も歓迎します。
アドバイスが欲しい場合や、文章作法に関して質問がある時などは
その旨に関して書き込んでおくと
SS書きさんが時々立ち寄って色々優しく教えてくれるはずです。

荒らしは徹底して無視してください。


アドバイスする人へ:
あくまで、初心者の向上のために共に力になるという目線で書いてください。
ここは投下者が批評を望まない限りにおいては、批評するスレでは あ り ま せ ん。
そもそもこの板自体、創作発表を主眼とした板です。
書く人、読む人ともに、批評に関しては、創作文芸板、同人ノウハウ板などを利用することもできますのでご一考ください
加えて、読み手同士の議論はスレ違いです。二次的批評は場を移してください。


前スレ:
SS・小説創作の初心者のためのスレ 3筆目
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1249926980/

関連スレ:
【雑談】 スレを立てるまでもない相談・雑談スレ22
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1277126035/

【褒めて】優しい感想を付けて貰うスレ【伸びるよ】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281197722/
0546創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/14(金) 02:17:04.15ID:tEqSLgs+
彼女が結婚をするらしい。
喫茶店のカウンターに隣同士で座って写メを見せてもらった。
すごくハンサムな男。
イタリア料理店の店長で、背も高いらしい。
完璧に勝ち目はない。
私は捨てられる。

ユキはいつものように人をバカにした態度で、私に突然の結婚をつげた。
「ミホ。おめでとうは?」
おもしろそうに私をみつめてくる。
次に私がなんて言うのか楽しみにしている。
この状況を楽しんでる。
私はそのテンションにのっかる気分じゃない。
自分でも驚いたのだが、私はショックを受けている。
もともとドイツにいる彼女とは遠距離恋愛だった。
彼女が仕事で日本に戻って来るときに会うだけ。
「お前が男と付き合えるなんて知らなかった」
「私って結構モテるみたいでさ。意外」
はははと笑って、ユキはオレンジジュースを飲む。
決して美人とは言えない。目が小さく一重で、冷たそうに見える。鼻は高くてキレイだ。パサつく髪が肩まで伸びている。
どちらかといえば男っぽく女にしては粗野な印象をうける。
性格は最悪で、30近くになるのに思春期をいまだに引きずっている。
こんな女と結婚したがるイケメンってなんなんだ。
でもさっき見た写メでは二人幸せそうにほほえんでいた。違和感がなかった。
はっきり言ってお似合いだ。
「ちょっと、ミホ。顔色悪いんだけど」
「うるせー」
「あははは。私に捨てられる」
「黙れっ」
私はイライラして、アイスティーをいっき飲みした。
「日本で式あげるんだ。彼の実家の方でね」
「ああ。そう」
私は気分が悪くなってきたので、そろそろ帰りたい。
席を立とうとしたら腕をひっぱられた。
「痛っ」
「待てよ」
「なんだよ」
ヒステリー女みたいに私は言った。
悔しくて悲しくて恥ずかしいけど泣いてしまいたい。
泣くなんてユキに負けるみたいで嫌だけど。
「さよなら、ミホ。今まで楽しかった」
そう言って子どものように笑う。やっぱり何か楽しそうに。
たぶん私がこんなに動揺しているのがおもしろいのだろう。こういう女だった。
「結婚式には来てよ」
「わかった」
私は後ろを振り返らず、店をでた。
深呼吸をしてできるだけ彼女の記憶を消そうと努力する。
でも浮かんでくるのはただユキの笑顔だけ。


書き始めたばかりで、どこをどのようになおしたらよいのか、
全くわかりません。
お時間のある方、どうかよろしくお願いいたします。
0547創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/14(金) 15:41:29.59ID:CoaRYrvn
もっと本を読んでとにかくもっと書くといいと思う。ここでなんか聞くより実はそれが一番効くんだ。
0549創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/17(月) 18:44:32.90ID:42LtV2LT
>>547>>548
どうもありがとうございました。

もっといっぱい本を読んで、いっぱい書きたいと思います。
エピソードを入れた方がよかったのですね。
参考にさせていただきます。
0550創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/20(木) 18:05:22.79ID:cUhqBQb/
1/6
私が通った大学は安土桃山時代の会戦跡地で有名な町にあります。
ちいさな町全体が戦場跡地のようなもので、山菜採りなどしていると今なお人骨や朽ちた剣、矢じりなど見つかる。そんな町でした。

二回生を終えた春、友人五名と近隣の温泉街へ一泊旅行に行きました。車は私が出しました。
そして旧街道は老舗の茶店がある丁字路に近づいた時、私はこれ迄一度も感じたことのない違和感を感じたのです。
何かが嫌な感じで丁字路の土手の上にあって、私の胸を重たくしてくる。
後に思い返して言葉にするならこうした感情が、丁字路を過ぎるまでのごく僅かな時間の中でわき上がりました。
しかしその時はすぐにこれを忘れました。

正午過ぎ、温泉街の一角にある宿に着き荷物を預けると、私は急に疲れを覚えたので横になり、皆は散歩に出ました。
やがて私は夢を見ました。
ひとりの少年が泣いている夢。
ぼうっと浮かび上がる影のようなその姿が、少年であることだけは何故か分かるのです。
彼にも私が見えているようで、数回目が合ったように思います。
その度に彼のさびしさがじんと伝わるのに、黙って眺めるしかできない。彼を慰めたいと思うのですが、どうしても声が出ないのです。
やがて少年との距離が次第に遠ざかっていくように感じました。直線的な距離ではない、距離の深さが増す感覚とでも言いましょうか、少年のさびしさをそのように感じているのに、夢の私はやはり何もできず無力で苦しかった。
眠りから覚めてもその夢が忘れられず、目を瞑ったままぼんやりしていると、不意にピシッ、と、板床を踏み鳴らすような音が廊下の方から聞こえてきました。
私は、誰か帰ってきたなと思いましたが、旅館の床は錆茶色のリノリウムです。そのことに気づきおかしいな、と思った瞬間、またピシッ。
私は目を開けました。
その音は前よりはっきりとして、確かに人の足音が立てるものではない。
ピシリ。
ピシリ。
それはこの部屋にゆっくり近づいてくるようでした。
ピシリ。音はもう部屋の前からするようです。私は跳ね起きると入口の前に立ち、引き違いを一気に開けました。
廊下には人影はもちろん何かが移動してきた形跡もありません。私はまた例の音が鳴りはしないかと数分ほどそうしていましたが、何も起こりませんでした。
0551創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/20(木) 18:06:02.94ID:cUhqBQb/
そして部屋に戻ろうと戸を閉めようとしたその時、部屋から廊下へ一脈の風が吹き抜けました。部屋の窓は閉め切っていたはずなのですが。
一瞬どきりとしましたが、私は元々あまり細かいことを考えない性分で、さっきからどうもおかしい何かおかしいと呟きながら窓の閉まりを確認しました。やはり窓は全部ぴたりと鍵がされています。
そして部屋付きのユニット・バスを覗いた時、鏡に何かぼうっとしたものが見えるように感じました。
それはどことなく夢で見た少年を連想させ、よく確かめようとしたその時、私の携帯が鳴りました。
私の具合を心配したRからでした。
しばらく休んだことで元気になった私は、失ってしまった旅の時間を取り戻すべく、皆の元へ駆けつけました。
皆は口々に身体の具合を尋ねてきました。しかし私は不思議な夢を見たこと。妙な音と風のこと。鏡に何かが見えたかも知れないことを話しました。
笑いとばす者、怖がる者、帰って鏡を確認しようという者、反応はまちまちでした。それから古い街並みを皆でゆっくり歩き陽が陰る頃、私達は旅館に帰りました。
旅館に着くと早速鏡を見に行った者はがっかりしていましたが、やはり何も映っていなかったそうです。
私もあれは錯覚だと思っていましたし、これといって話に山がある訳でもなく、話題は大学のこと、将来の夢と転じ、皆で夜中過ぎまで語り合いました。

次の日はチェック・アウトを済ませると古刹名刹を巡り、正午過ぎに帰路に着きました。
そして帰り道も半ばを過ぎた頃、Aが隣の市にある楽器屋に寄って欲しいと急に言い出しました。
その楽器屋は帰り道を途中から外れ解散場所に遠ざかる位置にあるので早く帰りたいと主張する者もいました。
しかしAは、今日必要なものを切らしていて一旦帰宅すれば夜のレッスンに間に合わなくなるから、皆に迷惑を掛けるけどお願いしますと食い下がったので、それなら仕方ないと楽器屋に向かいました。
車から駆け出して行ったAの買物は五分もかからず終わりました。
ここからなら旧道より早く帰り着く道もあり、遠回りの割に時間はそれほど費やさず解散地点に着きました。
皆と別れ下宿に向かってほどなく携帯が鳴りました。
見るとAからの着信で、これから私の下宿に来るというのです。
0552創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/20(木) 18:06:41.12ID:cUhqBQb/
「今日は忙しいんじゃなかったの?」
私は問いかけにAは真剣な声で答えます。
「ごめんなさい、さっき言ったことはみんな嘘なの。そのことで大切な話があるから是非時間を空けて欲しいの」
私は運転の疲れより興味が勝りました。
「いいよ、どんな話?」
「K君が見た男の子の話」
どう返事をしたものか分からず、しばらく考えてから「もうその話はいいんじゃない?」と答えました。
すると意外なことに「でもK君は見たよね」断言するような言葉遣いをするのです。
私は皆とのやり取りを思い返してみましたが、そう言えばAとはこのことについて会話をした覚えがありません。
「……Aはあの話を信じるの?」
「もちろん信じるわ。だからこれから行くの。K君にはどうしても話さないといけないことがあるから、準備したら急いで行きます」
そう言ってAは電話を切りました。
下宿に着いてもAの言葉が頭の中に渦をまいていました。
もちろん信じる。私に話さないといけないことがある。
十分ほどしてノックされた扉を開けると普段とは別人のように厳しい顔つきをしたAがいました。私はその変わり振りに気圧されました。
コーヒーを勧めるとAは丁寧にお礼を言い、それから私をじっと見据え話しはじめました。
皆に嘘をついてまで遠回りをしたのはあの丁字路を避ける為であり、それなりの理由を考える必要があったこと。
あの丁字路に「何か」がいたこと。
「何か」はAを頼りについてきたが、Aは幼い頃からそうした現象に慣れており、旅行中しっかり防いでいた為「何か」は私に現れたのだろうこと。
私の話を聞いて、旅館でのあの怪現象をAは全部現実のものとして感じられたのだという。
「何か」の存在を否定する訳ではありませんが、これまで一度もそうした体験がない私は、にわかにAの話を信じる気にはなれませんでした。
しかしあの丁字路で私が感じた不安。私は皆に夢や鏡のことは話しましたが、丁字路のことは誰にも言いませんでした。Aにこの話を聞かされるまで、私が忘れていたくらいです。
会話が途絶えると沈黙が落ちました。
Aは急に気弱な表情に変わり、思いきったという風に告げ足しました。
「K君には本当に申し訳ないことをしたと思ってるの。このままだと、あの子はまたK君のところにやってくるから……」
「うん?またやってくるってどういうこと?」
0553創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/20(木) 18:07:19.22ID:cUhqBQb/
Aが返事をしないので、私は少し苛立ちました。
「旅館で見たのは一度きりだし、やっぱり錯覚なんじゃないの?歯磨きしてる時だってそんなのなかったしさ」
「それは、私がいたから」
そう言えばさっきこの子、旅行中は防いでるとか言ってたっけ。
旅先での怪談程度なら笑い飛ばせます。しかしこれはもう人の下宿に押しかけてまでする話ではない。私は少しづつ不安になっていきました。
見えない存在、理解不能のモノがじわりと近づいてくる感覚。そしてAは言いました。
「あの子、いるの。今も。ここに」
「おいおいおい、洒落になってないから!」「間違ってもそれ嘘なんかじゃないよな?」
Aが嘘などつかないことは知っていましたが、軽いパニックに襲われた私にAは辛抱強く語り続けました。
「本当にごめんなさい。だから、もう出てこないようにちゃんとしないといけないの」
「K君は一度眠って疲れをとって、夕方にでも目が覚めたら一緒にあの土手に行きましょう」
「私のお婆ちゃんも来てくれるから安心だから。お婆ちゃんはその道のプロだから」
しかしこの時の私の気持ちを正直に綴るなら「私がこんな目に会うのはこの女の所為だ」ということです。さすがに言葉にはしませんでしたが、それが伝わってしまったらしくAはもう一度「ごめんなさい」と力なく呟いて俯きました。
その姿を見て、何の落ち度もないばかりか私の為に進んで骨を折ろうと言ってくれるAを疫病神のように思ってしまったことを恥じる気持ちがうまれ、私は謝り、Aの提案を信じて実行するので是非力を貸して欲しいとお願いしました。
目が覚めた時Aの隣に和服姿の上品な女性が座っていました。
「Aの祖母です。Aから詳しい話は聞いています。何も心配いりませんよ」
そう言ってくれた時、なんとも言えない安心感に包まれました。
「可哀想な子だから、ちゃんとしてあげましょうね」
「よろしくお願いします」

次の角を曲がれば丁字路が見える処でお婆ちゃんが「さてそろそろ着くわね」と言い私の方に向きなおりました。
Kさん、Aはあなたの為によく頑張ってくれたのよ。
もしあなたが、ほとんどの人が感じ取れないもの、でも確かに存在するものを感じとれたとしたら。それは素敵なことだと思う?
0554創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/20(木) 18:08:02.24ID:cUhqBQb/
「僕にはそうした力がないので想像するしかありませんが……、辛いことも多いのではないでしょうか」
お婆ちゃんは優しく笑い、そう、辛い思いに慣れてしまうの、と言いました。
Aは唇をかんで私を見ています。
私はあの少年のことを話しに来てくれたAの決意が、ようやく少しだけ分かりました。
彼女も怖かったのです。自分の力が、人の無理解が。私の部屋で私が彼女を責めたことが。それでも彼女は私にとっての最善策を必死に考えてくれていたのです。
私はこころからありがとうと言いました。Aはびっくりしたようにちいさく首を振ると泣きそうな瞳で微笑みました。

夕陽に照らされた丁字路から土手にあがると拡がる草地は美しくもさびしく、広々としてかなしく、まるであの少年そのもののように感じられます。
この子が産まれた場所で還してあげるのが私の流儀。Kさんの力も貸して下さいね。
Kさんは夢の中でこの子から何を感じたの?
かなしさとさびしさです。
そう。この子は深い孤独の淵に縛られ、人界を見続きてきた可哀想な子なの。それで人を不幸にすることもない、本当に綺麗な心の持主なの。
だからKさん、あなたにも付いて来て貰いました。さぁそこに立って、この子のことを思い描いて。
私はお婆ちゃんが言うとおりに立ちました。
それからお婆ちゃんは、一言一言を区切るように静かに言いました。
「さあ、この子とひとつになりましょう」

目の前にひろがるのは何の変哲もない夕陽に染まる草むら。
少年が産まれた場所。そして還るべき場所。
東に向かう雲の陰が空の端まで拡がって、不意に背中を押されるような感覚がありました。そして急激に景色が色を失い、私も消えてしまうのかと思ったぎりぎりの処でもう一度、あの音を聞きました。
「ピシッ」
その瞬間、世界は割れた硝子のように粉々になりました。後に拡がるのはひたすらの闇。
Aもお婆ちゃんの姿もありません。しかし不思議と怖くなく、あの子の心の世界にいるということだけは分かりました。
それから、ひとしずくのなみだが私の額に落ち、頬を伝い、唇を濡らしました。

少年はみたび私の前に現れました。今度ははっきりとした姿で。
彼は髪も眉毛も焼け抜け、全身を無数の刀創が覆い、左目は潰れています。皮膚は焦げ、服は煤に汚れ、ぼろぼろに千切れています。
0555創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/20(木) 18:08:36.75ID:cUhqBQb/
その姿を見れば少年が苦しんできたもの、かなしんできたものの一端に触れるには充分でした。
しかし残された右目の輝きは曇りなくなみだをたたえ、握りしめた手をもう片方でしっかりと掴み、祈るように、必死に答を求める願いはたったひとつのことでした。
分かった、約束する。
そう応えると少年はゆっくりと瞳を閉じました。
それから両手をゆっくりほどき、私の胸に置き、顔をうずめ、はじめは静かに、やがて大声で泣きました。夢や鏡の中で見せなかった、感情を爆発させて。
私はそっと少年の肩に手を置きました。すると少年が受けたすべての痛みが私に流れ込みました。
たったひとりで、何百年もの間なみだそのものとなった痛み。
もう大丈夫、そう繰り返しました。
ふと気づけば、彼の身体は次第に淡い虹の光りにつつまれていきます。
それが輝きを増して、全身を真っ白に、目を開けていられないくらいぱっと輝いた瞬間、彼の肩に置いた私の手はすっと身体をすり抜けました。
そして辺りが暗闇に戻ると、もうそこに少年の姿はありませんでした。
彼はどこに行ったのだろう。
きっともうたくさんの友達や優しい家族の元で幸せになったのだろうか、そう思った時。
「ありがとう」
私が聞いた最初で最後の少年の声でした。
私の意識は、そこで途切れました。

気がつくと私はAに抱きかかえられ草地に寝かされていました。
「K君、よかった、気がついた」
Aは顔をくしゃくしゃにして泣いていました。
私は気を失い倒れていたようです。
「あの子は還っていきましたよ、あたたかい風になって、あなたをくるっと一周してね」
お婆ちゃんは変わらぬ笑顔です。
「ありがとうございました。とても貴重な体験ができました」
身体を起こそうとしましたが、力が入りません。
「動いちゃだめ、じっとして」
「すぐ元気になりますよ。でもしばらくはそうしていなくてはね」
「そうですか、分かりました。Aをもう少しお借りします」
すると笑わせようと思ったのに、彼女は余計に泣くのです。
「ありがとう、Aのおかげであの子の声を聞くことができた」
彼女は頷いて、なみだが私の額に落ちました。
それはとてもあたたかい、なつかしいなみだでした。

0556創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/09/22(土) 12:42:22.06ID:I/3guGtE
文章を書くときのコツ「1ヶ月ほどして、もう一度読み返せ」ってのが、
実に当てはまりそうな文だ。
多分、指摘するようなことは、それをやれば自分で気づけると思う。


>そして旧街道は老舗の茶店がある丁字路に近づいた時、私はこれ迄一度も感じたことのない違和感を感じたのです。

「旧街道は」はなくていいと思う。
後に出てくる「旧道」との絡みがあるなら、もっと説明しとかんと絡んでこないよ。

旧道を通っていくと老舗の茶店がある丁字路を通るのですが、そこに近づくと私はこれ迄一度も感じたことのない違和感を感じたのです。


>何かが嫌な感じで丁字路の土手の上にあって、私の胸を重たくしてくる。

「丁字路の土手」って何? 「丁字路の脇にある土手」?
後のほうで、土手の上には草地が広がっていることになっているけど、ココで書いたほうが混乱は少ないと思うぞ。

丁字路の脇にある土手の上には草地が広がっているんですが、そこにある何かが嫌な感じで、私の胸を重たくしている。

>やがて少年との距離が次第に遠ざかっていくように感じました。直線的な距離ではない、距離の深さが増す感覚とでも言いましょうか、少年のさびしさをそのように感じているのに、夢の私はやはり何もできず無力で苦しかった。

「そのように」が前文で説明している「少年のさびしさの伝わりかた」のようにも見えるけど、ココは、こんな感じの意味でしょ。

やがて少年との距離が次第に遠ざかっていくように感じました。直線的な距離ではない、距離の深さが増す感覚とでも言いましょうか。
その深さが少年との距離だけでなく少年のさびしさをより深く感じさせていたのに、夢の私はやはり何もできなかった。自分の無力さが苦しかった。

>皆は口々に身体の具合を尋ねてきました。しかし私は不思議な夢を見たこと。妙な音と風のこと。鏡に何かが見えたかも知れないことを話しました。

「しかし」は要らない。句読点の選択がオカシイ

皆は口々に身体の具合を尋ねてきました。私は不思議な夢を見たこと、妙な音と風のこと、鏡に何かが見えたかも知れないことを話しました。

>私もあれは錯覚だと思っていましたし、これといって話に山がある訳でもなく、話題は大学のこと、将来の夢と転じ、皆で夜中過ぎまで語り合いました。

つながりがオカシイ。

私もあれは錯覚だと思っていましたし、これといって話に山がある訳でもなかったので、話題は大学のことや将来の夢と転じ、皆で夜中過ぎまで語り合いました。

>その楽器屋は帰り道を途中から外れ解散場所に遠ざかる位置にあるので早く帰りたいと主張する者もいました。

ここもつながりがオカシイ。というか、句読点や接続詞の使い方がオカシイ。

その楽器屋を通ると帰り道を途中から外れることになり、また解散場所から遠ざかる位置にあるので、早く帰りたいと反対する者もいました。

>ここからなら旧道より早く帰り着く道もあり、

最初にも書いたけど、「旧街道」と「旧道」と統一して。
最初の「旧街道」と絡ませないなら、もう少しちゃんと書いて。

そこからなら行きに使った旧道より早く帰り着く道もあり、
0557556の続き
垢版 |
2012/09/22(土) 12:44:12.05ID:I/3guGtE
>皆に嘘をついてまで遠回りをしたのはあの丁字路を避ける為であり、それなりの理由を考える必要があったこと。
>あの丁字路に「何か」がいたこと。
>「何か」はAを頼りについてきたが、Aは幼い頃からそうした現象に慣れており、旅行中しっかり防いでいた為「何か」は私に現れたのだろうこと。
>私の話を聞いて、旅館でのあの怪現象をAは全部現実のものとして感じられたのだという。

箇条書きにするなら、徹底して。最初のなんか、遠回りをした理由と嘘をついた理由がゴッチャになってる。
あと、分かりやすさのためなら、順序を考えた方がいい。
Aが気づいたり行動したことを時間順で並べるとこうなる。

あの丁字路に「何か」がいたこと。
「何か」はAを頼りについてきたこと。
Aは幼い頃からそうした現象に慣れており、旅行中しっかり防いでいた為「何か」は何も出来なかったこと。
私の話を聞いて、旅館での怪現象を「何か」が起こしたことだと気づいたこと。
Aがしっかり防いでいた為「何か」は私に現れたのだろうと推測したこと。
遠回りをしたのはあの丁字路を避ける為であること。
丁字路を避けるように言うと、逆に興味本位で近づこうとするかもしれないので、皆に嘘をつく必要があったこと。


>その姿を見て、何の落ち度もないばかりか私の為に進んで骨を折ろうと言ってくれるAを疫病神のように思ってしまったことを恥じる気持ちがうまれ、私は謝り、Aの提案を信じて実行するので是非力を貸して欲しいとお願いしました。
>目が覚めた時Aの隣に和服姿の上品な女性が座っていました。

これはなあ。
まず、前文、長すぎ。

その姿を見て、何の落ち度もないばかりか私の為に進んで骨を折ろうと言ってくれるAを疫病神のように思ってしまったことを恥じる気持ちがうまれてきました。

ココで切ったらいいと思う。
で、その後、Aの提案を実行して、「目が覚めた時」になるんだろうけど、一言あっていいだろ。

私は謝り、是非力を貸して欲しいと逆にお願いしました。
Aの提案どおり、夕方ごろまで眠りました。

でも、ココの話の流れ、えらい不自然なんだよな。
男の一人暮らしのアパートに女がやって来て、常識では信じられないような話をして、
「アナタは一人で夕方まで寝ててください。私の身内がもうじき来ます」
「はい寝ます」
いくら何でも無用心すぎないか?

>「よろしくお願いします」

>次の角を曲がれば丁字路が見える処でお婆ちゃんが「さてそろそろ着くわね」と言い私の方に向きなおりました。

ココも省略しすぎ。
丁字路まで歩いていったんだよな?
1度車で行ったところに、歩いていくんなら、一言欲しい。
車で近づいているのかと思ったので、混乱した。

全般的に、句読点や文の長さに気を配ってもらったら、もっと良くなると思う
0559ごんべえ
垢版 |
2012/10/31(水) 00:46:57.22ID:iMOpWNap
「辛い事ばかりで、もうとっくに心は枯れ果てました」
 スーツ姿の男は独白する。
「私は今年で四十になりますが、もう諦めるのにも慣れてしまいました。
 長いこと会社勤めをしておりました。会社には精一杯尽くしてきたつもりです」
 そこは、夜の倉庫のようだ。酷く暗い空間を何本もの蝋燭の光が淡く照らしている。
 老若男女問わず様々な人種の人間が男を取り囲む様に座っている。
 あなたは、それを上空から俯瞰している。
「どんなことを言われたって厭な顔せずに勤めてきました。それなのに……」
 すすり泣く声が周囲に木霊する。
「たった一度のミスで私は会社から追放されたのです。あんまりでしょう。あんなに尽くしてきた人間にこの仕打ちは
あんまりです」
 男は激昂して涙を流しながら怒鳴り散らす。
「……ああ、私としたことが、お見苦しいところをお見せしました。ご容赦を。
 家族は先にあちらへ送りました。後は私たちが逝くだけです」
 平静を取り戻した男は、そう言うと懐から黒光りした何かを取り出した。
 男を取り囲む人々も同じものを取り出す。
 あなたはそれが拳銃だという事を確認する。そして、あなたも連中と同じものを取り出し、その銃口をこめかみに当てている
ことに気付き戦慄を覚える。
「それでは皆さん、良き旅路を」
 そう言うと男は、取り出した拳銃の銃口をこめかみに当て、

引き金を引いた。

 爆発音が部屋中に木霊する。それを切欠に次々と銃声が響く。
 そうしているうちに、あなたの拳銃の引き金を握る指にも徐々に、あなたの意思とは関係なく力が加わり、徐々に徐々に引き金が
引かれていく。

 そうして、銃声は響き渡る。
 さて、あなたは最後に何を思ったのだろう?
 それは、あなたが死ぬ間際に考えることなのかもしれない。

もし、宜しければ批評をお願いします。
0561ごんべえ
垢版 |
2012/11/01(木) 06:41:35.58ID:WW0zvex9
私の実力が批評を戴けるレベルに達していないということで解釈させて頂きます。

謝罪を述べておきます。

神聖なスレを駄文で穢してしまい済みませんでした。
0563創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/11/02(金) 00:46:11.75ID:sWxzklmE
別に神聖なスレでもないが。

>>559 は小説じゃないだろ。
試しにテキストエディターに貼り付けて、「あなた」を「彼」に置換してみ。


主人公の目の前で人が自殺しました。主人公が死にました。おしまい
0564創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/11/19(月) 06:07:25.27ID:Xi6UIJO/
.
0565創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/11/20(火) 02:52:02.29ID:ZVtFaUMv
以前から暖めていた設定を元に来年度から本格的な創作活動に入り、最終的には電子書籍での販売を目指しています
以前の設定と冒頭部分に関して感想をいただき、創作活動に反映したいと考えております
ゲーム化アニメ化を初め英字版の発売等世界的な展開を考えていますので盗作・盗用は厳重に禁止です

こちらに関して良かった点、悪かった点など率直な感想をお願いします
http://plaza.rakuten.co.jp/idoldead/
0566創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/11/22(木) 18:33:40.61ID:6YAdwje5
>>559
映画のワンシーンのように印象に残る冒頭
中々引き込まれた。
0567創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/11/25(日) 19:43:17.58ID:HmaFz5UI
http://junko717.exblog.jp/
I wanna be a pop star 君をもっと夢中にさせてあげるからね
テカテカの小便小僧 羽根を広げ小便小僧にしてあげよう君だけに
君に出会えた喜びと君に会えない淋しさの
両方を手に入れて小便小僧は走り出す
空も飛べない僕だけど孤独を謳う夜だけど
その頬に 微笑みを与えられたなら
初めて君を抱きしめた瞬間に
神様が僕に下した使命は君だけの小便小僧
I wanna be a pop star 君をもっと夢中にさせてあげるからね
キラキラのpop star 羽根を広げ小便小僧をにしてあげよう
I wanna be your pop star 君をぎゅっと小便小僧にしてあげるからおいで
キラキラのpop star 羽根を広げ小便小僧にしてあげよう君だけに
隠していたい暗闇も君はそっと拾い上げて
大切な僕なんだとてくれた
光へと続く道を歩いて行こう
傷かばうこの右手は君と手をつなぐために
You're gonna be my pop star 僕をもっと小便小僧にさせてよ微笑んで
キラキラのpop star その瞳で僕を小便小僧に魔法をかけて
You are my only pop star 僕をぎゅっと抱きしめたらもう離さない
キラキラのpop star その瞳で僕を小便小僧に魔法をかけて今すぐに
恋に落ちたら誰もが誰かの小便小僧
神様が僕に下した使命は君だけの小便小僧
I wanna be a pop star 君をもっと夢中にさせてあげるからね
テカテカのpop star 羽根を広げ小便小僧に魔法をかけてあげよう
I wanna be your pop star 君をぎゅっと抱きしめて小便小僧にぃてあげるからおいで
キラキラのpop star 羽根を広げ小便小僧に魔法をかけてあげよう君だけに
0568創る名無しに見る名無し
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2013/03/31(日) 21:58:40.64ID:YSRfDzjK
〜と言った。〜と思った
ばっかりです。あとなんか散漫

あと二次でオールスター的なのが書きたいんですが、原作独特の世界観とか
出てくる人の関係性とか説明すると、原作で本何冊分もの内容になります
小学生の読書感想文みたいに要約ばっかり…正直昔の漫画みたいに
「詳しく知りたかったら原作読んでネ」みたいにしたいw
0570創る名無しに見る名無し
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2013/04/13(土) 08:39:49.04ID:JHRZC0Fi
ぐらい我慢しなければならない、というケースも多い
。その間に仕事や会社そのものがなくなってしまう
可能性さえある。[ワ北 11日 木場崇之]
 とはいえ、そういう
大手企業は社内教育システム
や福利厚生などはしっかりしているだろうから、入
社した場合は5年くらい仕事のやり方を
0571創る名無しに見る名無し
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2013/04/13(土) 15:01:19.61ID:nCVZ1kei
>>568
そのオールスター的な作品を、どういう人に向けて書こうと思っているか、によるね。

例えば、初見の人(原作を知らない人)に対するその二次元ネタへの入り口になるような作品にしたいのなら、
むしろ原作におけるキャラの個性であったり、世界観におけるギミックの一部であったりだけを
取り上げて、詳しく知りたい人は〜とやった方が、むしろよかったりする事がままある。
何も全てを全て作品内で説明しなければ、初見の人には全く通じなくなってしまう、というわけではないからね。

とはいえ、初見の人にも通じる内容にしようと思う場合は、オールスター的な物という選択自体が
微妙な物であるといえるかもしれない。オールスター的な物、つまりは登場する人物の数、
設定の数が多い物を書こうとし、尚且つそこに初見の人への配慮を組み込もうとすると、
どうしたって情報量は増える。原作からいくらかはまとめて削れるとしても、原作において何冊分も
費やして開陳されてきた情報をいくらまとめようとも、その量が膨大な物になることは避けられない。

場合によっては、オールスターという題材を用いる以上、初見ではない(元ネタを知っている)人に
対するつもりで書いた方がいい場合もあるかもしれない、というのは頭の隅にでも置いておいた方がいい考えかもしれないね。

あと、〜と言った、思ったの連発に関しては、本を読む時にプロの作家がその辺りをどうクリアしているのか、
というのを意識して読むのが一番効果的だよ。最初は好きな作家の真似になって、やたらと苦笑し始めたり、
やたらと会話劇っぽくなったりするかもしれないが、慣れてくると自分なりの書き方というのも見いだせると思う。
0572創る名無しに見る名無し
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2013/04/19(金) 21:10:38.36ID:6qIePiSv
「あぁ!ミーナちゃんは知ってるもんね!世界は皆繋がってるって!」
ミーナちゃんは真っ黒でツヤツヤした絨毯みたいな毛並みのかわいい猫。私はいつもミーナちゃんを抱きしめるの。
「猫は違うよ。猫は違う。勿論君も違う。美奈はそう思ってる?」
とん、と私の腕から逃れてジャンプする。目の前のテーブルに飛び乗った。長い尻尾でバランスをとって。
「そう、美奈は仲間外れなの。皆は繋がってるから私だけを置いて行く事が出来る!ずるい!ずるい!」
キィ、キィ。
カーペットを敷くべき床はフローリングが丸出しで、私が踏む度に音をたてる。
「それならどこかを断ち切ってみればいい。繋がりはどこを通っているか知っているの?人間の皮膚と皮膚の間のコードを通っているのさ。」
ペロリと舌で前足を舐める。
人間なんかの何倍も可愛いくて、生きるべき命なんだ猫は。
「それを切って、私のコードを繋げばいいの?それなら出来そうだね!」
キィ、キィ。
椅子をひっくり返す勢いで立ち上がると床がまた鳴る。
床も。床もなんだね。床に必要な物がある。
「ところでミーナちゃんは絨毯みたいな毛並みだね」
「それはありがとう。でも絨毯になるのはごめんだね」
「君を絨毯なんかにしないよ!でも世界には絨毯が必要。君の代わりに誰かに絨毯になってもらう必要があるね」



「人間の皮の、カーペット」
「イカレてんなあの娘」
「あぁ、いつも猫とひとり芝居してたぜ」
0575創る名無しに見る名無し
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2013/05/02(木) 21:07:38.43ID:JDeUFLCI
シーシェパード
0577創る名無しに見る名無し
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2013/05/05(日) 23:08:40.06ID:deY5it8h
ちょっと質問
ファンタジー世界の戦争モノ書こうと思ってるんだけど、
読者から見て各国が違和感無く動くにはどういうジャンルを押さえたらいいだろう?
今は財政学、市場原理、世界戦争史について本で勉強してる
あと魔法は現代兵器に近いモノがあるから現代軍事に関しても調べる予定
0578創る名無しに見る名無し
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2013/05/05(日) 23:58:15.41ID:g7eGVg1G
ファンタジー世界だとなぁ。

たとえば、非常識極まりないコトをやらかしても、「神託があったから」で終わっちゃうぞ。
さすがに「神託」は無しにするにしてもだな。
味方の兵士1万人生贄にささげて、100万人に相当するような魔物呼び出すとか、
相手の将軍の髪の毛を手に入れて、呪いをかけるとか、
敵国のど真ん中で、魔界への門を開いて魔物を暴れさせるとか、
神様にマナを降らしてもらって、食糧補給に当てるとか、
パッと思いつくだけでも、普通の読者が違和感覚えるどころじゃない状況が出てくるわけで。
0579創る名無しに見る名無し
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2013/05/06(月) 00:17:37.20ID:SX95/OM0
あー…先に異能とは何たるかについて決めないと話にならんのか…
神の存在とか魔法の体系、魔力の概念、属性やら何やら
知識よりもどれだけ練られるかが大事なのかな
魔法の有無で人間の価値観も変わってくるんだろうし
0580創る名無しに見る名無し
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2013/05/06(月) 13:26:13.59ID:KGE4U7Pa
伝勇伝なんかは良かった気がする
国ごとに魔法を分けているから国の印象が強くなってた
魔法や道具の名前はちょっと厨臭いけど

それに主人公とヒロインが強すぎるおかげで魔法の限界が明確になっている
0581創る名無しに見る名無し
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2013/05/10(金) 05:43:10.61ID:wPRdx/q0
>>577
とりあえず、本音と建前を用意しておけばOKかと。

表向きの戦争理由と、その裏にある何かをしっかり用意しておけば、
その中身がしっかり考証できてなくてもなんとなくそれっぽく見える。

戦争もので何を書きたいかにもよるが、戦争自体を書きたいんじゃなくて、
戦争という背景の中の局地的なイベントを書きたいんであれば、
考証しっかりしないというのが一番楽だし現実的でもある。

考証はし始めると結構マジでキリがなくなったりするからなw
0582577
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2013/05/10(金) 16:45:04.06ID:4sG7qT3Q
>>581
表向きは宗教的事由、本音は資源と労働力とかそんな感じでいいんだろうか
中世の宣教師なんかも政治的な立場が存在してたし
詳細に描写するのは局地的なイベントなんだけど、全体の流れとして違和感無く展開したいなー、と
ごく一般的な戦術に対して相手が何の対策も取ってないとか、そういうのは変だなと思って
0583創る名無しに見る名無し
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2013/05/12(日) 02:21:20.55ID:uP5GeRTq
歴史学的にどうこうよりも、
小説内でそういう気配をちゃんと出しておく方が違和感なくすと思うよ。
伏線張っておけば、それでいいんじゃないの
0584創る名無しに見る名無し
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2013/05/13(月) 01:14:02.04ID:uVM0hdHG
放課後

晶「帰んのかよー、どうせ暇だろ健介ww」

健介「まぁ…」

晶「ちょっとこっち来いよ」

健介「勘弁してください」

晶「おっし、ここは滅多に誰も来ねーからさw」ヌギヌギ

健介「体育倉庫…いや、なんで脱いでるんですか」

晶「あー、勝負下着じゃねーけどお前だからいいだろww」

健介「意味が…」

晶「いーじゃねーかおめーも期待してたんだろwwwほれほれ、興奮してんだろ童貞ww」

健介「説明を…」
0588北川鏡花 ◆7dIyMjzeNOKH
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2013/05/14(火) 17:32:44.45ID:oRroXr4A
地の文とか正直書くの面倒臭い
売れてる小説に限って地の文少ないよなww
0589創る名無しに見る名無し
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2013/05/14(火) 18:56:21.21ID:/JhfC5jR
地の文が少なくて台詞ばかりなのはむしろライトノベルに多いと思うが
書けばいいというものでもないけど、無いと状況説明が難しい

売れてる小説ってどんなだ?
俺の読んだ限りでは台詞多めで売れてる小説って『かもめのジョナサン』くらいしか知らないけど
0590創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/05/15(水) 00:01:38.47ID:cOx1m/+z
会話文ばかりじゃなくて、キャラクターの表情や心情の変化、
発言によってその場の雰囲気がどう変わったかとかいろいろと説明しないと伝わらないよ
とくにラノベは中高校生などの若い世代が読むんだから、そういう描写を丁寧に書かないといかん
0591創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/05/15(水) 00:16:17.75ID:X3tx+3R5
地の文にしろ台詞にしろ、練りこめば少ない文章量でも伝えるべき事を伝える事は可能だが
読むテンポやそれによる読者の情報の受け取りかた、思考の構築変化など、その量すらも、作品そのものを動かす要素になる
書き連ねた一語一句、それに意味があるのであれば、お好きにどうぞ
考えたくないというのならば、他人の真似をしたほうが幸せ
0592創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/05/16(木) 02:29:56.24ID:ZmKcKbp6
>>582
まあ、本格的な戦記物を書こうとでも思ってない限りは、そういうのは
フレーバーにとどめておいた方が無難。突き詰めればキリがなくなるものだから。

最近話題になったまおゆうとかでは、表向きは悪の魔王の打倒、真の理由は
戦争によって発生する軍需他の経済的理由だったりしたけれど、原作はともかく、
アニメではその数字的なあれこれまで細かく描かれていたわけではなく、
単に「軍需によって成り立つ経済もある」という言及がある程度だったりしたしね。

原作ではそこら辺かなり詳しく説明とかがあったと伝え聞いたりもしたが、
実際の所は知らん。

>>588
地の文が少ないというのは、一人称の地の文を地の文と認識していないが故の勘違いじゃないかな。

俺が読んでる割と売れてると言われてる小説では、地の文に会話セリフとかが織り込まれてるのが
多いような気がするが、気のせいかもしれない。
0595スイス、シルシ、ヤオヤ
垢版 |
2013/06/01(土) 00:18:09.70ID:d+ha323c
「しりとり…りす」
「す、す、スイス」
「…寿司」
「し…印」
「質屋」
「なんか嫌なのが来たな。や、や…八百屋」
「厄年」
「…歯科医師」
「し、んかんせん」
「あ!"ん"がついたからお前負け!」
「…つまんないや」
「まぁな…」
「お兄ちゃんはしりとりが強かったよね」
「文系だからな」
「お兄ちゃんのマリオ、返さないと」
「お前が持ってたのかよ!」
「全クリしちゃった…はは」
「おいこら」
「本当は昨日お兄ちゃんに見せるつもりだったのに」
「さっさと出せよ」
「…あ、六時だ。お通夜が始まっちゃう」
「お通夜?そんなの聞いてないぞ?」





なるへそ 会話文だけって難しいな
0596創る名無しに見る名無し
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2013/07/01(月) NY:AN:NY.ANID:fLSxHa4T
ブーン系小説というものしか書いた事がないんだけど、少しお固い感じで
物語を書いてみたいなと思っているので導入部分を投下してみる。
回りくどい表現ばかりでアレだろうけど
0597創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/07/24(水) NY:AN:NY.ANID:PaKCW5CN
>>596
待ってるんだが、いつ投下されるんだろう?
0598創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/07/24(水) NY:AN:NY.ANID:tJQKmAFS
SS作者のみなさん、よければフォローしてください……!
https://twitter.com/omochidenight
0599創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/07/24(水) NY:AN:NY.ANID:4A/4kqTy
渋でオリジナルの小説を書いていますが、反応が芳しくありません
あそこで高評価を戴くとなると、やはり二次創作、腐向けが大きいんでしょうか
0601創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/07/24(水) NY:AN:NY.ANID:4A/4kqTy
勿論そうです
そうなんですが、全く需要が無く読まれもしない場所に自分の作風で延々書いているんじゃ無意味かなと思ってしまったもので
0605創る名無しに見る名無し
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2013/07/27(土) NY:AN:NY.ANID:Xl2zA3mE
>>604
できれば内容についてのコメントがほしかったが、助言ありがとう。
0606創る名無しに見る名無し
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2013/07/28(日) NY:AN:NY.ANID:sxr7Htad
非日常世界にいきなりぶん投げられて、
概要を把握する間もなく二人の主観的な感情と唐突な背景設定をたらい回し
挙動がどちらのものか整理するのも億劫になるし感情移入もできないまま終わる

なにを描きたいかは知らないが、個人的には壊される側に依って、
もっと丁寧に感情を積み上げていったほうが無難かなとは思った
0607創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/07/28(日) NY:AN:NY.ANID:md7jWi9M
感情移入はさせようと思ってなかったからいいとして、この設定をSSでやるべきじゃなかったとは思ってる。
ともかくありがとう。
0608創る名無しに見る名無し
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2013/07/28(日) NY:AN:NY.ANID:sxr7Htad
うーん、感情移入って言い方が悪かったかな
この場合視点が定まっていない事で、ストーリーとしての主体性を欠いているんじゃないのって話

感情移入させないなら、もっと俯瞰で、舞台そのものの描写に注力していいはずだ
別に構成さえしっかりやればSSとしても成立すると思うけどね
0609創る名無しに見る名無し
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2013/07/28(日) NY:AN:NY.ANID:md7jWi9M
まず描きたかったのは、リオがミラに対して「本当はロボットなのに偽の記憶を盲信しながら戦うのはかわいそう」と思いながらも、最後は実は自分もロボットでしたという落ち。

そのうえで、同時にミラの内面から偽の記憶を盲信している様子を描きたかったから、三人称多元視点を選んだというわけだけど、他にやりかたあったかな?
0610創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/07/29(月) NY:AN:NY.ANID:EcZwt87o
それぞれの内面を描くから、それぞれに寄るっていうのはいささか短絡的じゃないの
XはYの心情を把握する、あるいは把握しようとする事もできる
Xの行動の動機を読者はそれまでの情報によって推し量る事もできる
設定は仕掛けであって目的じゃないのだから、一切を言葉にして開示する必然性もないんじゃなかろうか
0611創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/07/31(水) NY:AN:NY.ANID:C5tmt6Oy
設定上、リオはミラを倒した経験が既にあるわけだけど、
捉えた経験があることにして、ミラのことを全部分からせて、
回想シーン入れて、副官なり参謀なり相手にミラのことを
徹底的に解説させたらよかったと思う。
男が待ってるところとか、小さいころに苛められてたこととか、含めて。
読者が、「なんでココまで敵兵士の内面とか経験とかまで分かるんだ?」って、
不思議に思わせて、最期にばらした方がいいでしょ。
0612創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/08/02(金) NY:AN:NY.ANID:481SWzEn
>>603
みんな大枠から言ってるけど、細かい点が気になるタチなんで、その観点から言わせてもらおう。
まあ、そういうのが気になって、感情移入できない読者もいる、ということで。

>彼女の薄れゆく意識をつなぎとめるのは、
>彼女が立ちあがり続ける理由、
>ミラの目はうつろだった。彼女はいっそ、まどろみに身をまかせてしまいたかった。

満身創痍の兵士としか思えないんだけど、ミラは何で弱ってるの?
設定上、大怪我すると部品が見えちゃうんだから、怪我してないんでしょ

> 彼女が立ちあがり続ける理由、それは失った戦友のためではなく、ましてや彼女の祖国ハモニート王国のためですらない。

「立ち続ける」じゃなく、「立ちあがり続ける」ってことは、何度か転ばされてるんだよな。
相手も転ばせることが出来るなら、怪我くらいさせろよ。

「ましてや」「すらない」の使い方がおかしい。

「それは失った戦友のためですらなく、ましてや彼女の祖国ハモニート王国のためでもない。」

>所変わり、攻め入るハモニート王国に対するのは、陸続きの隣国、アモン共和国である。

「所変わり」の意味が分からん。
「ところ変わって、攻め入るハモニート王国に対する、陸続きの隣国、アモン共和国では…」?

>アモン共和国が「軍神の棲む国」と呼ばれ、一時代の覇者であった時代もかつてはあった。

この設定と矛盾してる文があるぞ。そもそも、この設定必要?

>ミラの祖国ハモニート王国と、リオの祖国アモン共和国の二国間の国力には絶対的な差がある。
>アモン共和国とは内乱によりおこった新興国である。まだまだ国として成熟期を迎える前の青い果実にすぎない。そのために市民らの志は高くとも国力は乏しい。

絶対的な差がある強国がいるのに、「一時代の覇者」とか、
「新興国」「国として成熟期を迎える前の青い果実」「市民らの志は高くとも国力は乏しい。」

>しかしそれも今となっては昔の話。当時では最新鋭の兵器も、時代が変わればアンティークとなる。

この文章はいらんだろ。
今回の話し、アンティークに最新鋭の兵器が負けた話しだぞ。

>壮麗に節くれだった手

「壮麗「で」節くれだった手」だろ

>「かつて無敵を誇った我が第八連隊。くしくも破るは単機の隻眼」

何が「くしくも」なんだ?

>「黒獅子とはほまれ高きガーデンローズ家の家紋。私をその名で呼ぶことは許さん」

何で許さないの?
「ガーデンローズ家など、どこにもないのだ……」なんでしょ?

>指の隙間からのぞく柄に、装飾された獅子が高貴な臭気を放つ。

句点は要らない。「指の隙間からのぞく柄に装飾された」まで、獅子に繋がる修飾だろ。
あと、「高貴な臭気」って何だ?
0613612続き
垢版 |
2013/08/02(金) NY:AN:NY.ANID:481SWzEn
>>603
>タイミングはこれでよいというほどに完璧だった。

「これでよいというほどに完璧」?
「天井の神々でさえ、『これでよい』というほどに完璧」とか、そういう意味?

> 先をとったミラの一撃がリオをとらえた。
> が、遅かった。
> なぜならリオがとったのはミラのそのまたさきをいく先々の先。

コレはいかんだろ。
読者をミスリードするのはかまわんが、ウソは行かんぞ。

「先をとった」ってコトは、ミラが先手を取ったんだろ。
「リオがとったのはミラのそのまたさきをいく先々の先。」
ミラが後手を踏んだ、ってコトだ。
読者をミスリードするために作者がウソを書くのはルール違反だ。

> だから知っている。生きながらにして自らの死を視る感触がいかなるものであるのかを。

どこから、「だから」が来たんだ?
「生きながらにして自らの死を視る」経験をリオが持ってても、今回のエピソードには関係ないよ。

>可動限界を最大15%まで超えることを可能とした玉砕兵器。

根本的に、物量が圧倒的に上の国が、こういう無茶苦茶な兵器を使う理由が分からんのだが。
15%の性能増強より、普通に兵器を15%増量した方が強いでしょ。

>反帝国派の技術班チーム
>腐敗したアマニア帝国の再編を託された

リオを作ったのは、反帝国派と帝国再建派のドッチなんだ?

>「神よ、・・・・・・」

リオは、何を言ってるんだ?
つーか、神に言うな。言うべき相手はお前の設計者だろうが。
0614創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/08/28(水) NY:AN:NY.ANID:yUNQb0B9
ろくに小説も読んだこともないのに、今度無謀にも小説系のSNSに
ライトノベルなんかを投稿していきたいなと思っております。
以下あらすじなんですが


 ロクサナ。

 およそ840年前ほどから先住民たちが暮らすこの大陸は、今まさに空前の好景気にあった。
 外洋をまたぐための”航海”という手段。それが確立されてからというもの、大陸のまわりを囲む遠隔の島々からは様々な人種がつどった。
 
 多くの商人たちが訪れるここロクサナでも、最も活気の溢れる場所が、中央の都”ローウェル”だ。
 名物としては周辺の森で散見できる蚕が生み出す繭。
 それを紡いで作られた上質な布繊維である”絹”は、離島からも求める声の止まないほどに、大いに珍重とされた。

 ここでは一流の商人たちが一同に会して、金の成る木を求めてはこぞって眼を光らせる。
 とりわけ彼らを惹きつけた商いの方法とは、街から街へと渡って調度品や特産物を売り買いする交易だった。
 
 ”夢を掴む場所”

 多くの人々の憧れが寄せられるこの街は、通称”眠らぬ街”とも呼ばれる。 
 先々で売り歩くための商品。それらをどっさりと積み込んだ馬車が往来する光景の、決して途絶える事がない街だった。

 ―――そんな、活気の熱にあてられた商人たちの引く荷車の隣を、今日も一人の男が歩く。

と、ありがちなファンタジーの世界観で交易路の商人馬車を護衛する傭兵を書きたいのですが、
タイトルに入れようと思ってるシルク、とか、ロードではおかしな感じでしょうか?
そういうのもオリジナルで言葉をひり出すべきなのか、よろしければご教授下さい。
0615創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/08/29(木) NY:AN:NY.ANID:OHL4Mp8p
>>614 『無謀にも』っておっしゃってるけど、あらすじは読みやすかったです。
ひらがなと漢字の割合がちょうどいい塩梅だし、説明も簡潔明瞭ですし。
設定もおもしろそうだし、うまくいきますように!

ただ、質問の意図がちょっと把握できていないのですが……
タイトルにシルクやロードという言葉を使おうか使うまいかで迷っているのですか?
『シルクロード』となると私だと、世界史で習うアジアの絹の道が思い浮かんじゃうので、世界観がヨーロッパ系ならちょっとミスマッチに思いますが、
『ロード 〜シルクを護る男〜』というかんじで、切り離されてたらとくにそんなことはないと思いますし、オリジナルな造語よりも、内容が推測しやすくなって読んでみようかという気分になります。
あくまで私個人の意見なので、最終的にはなにをすべきか、よりも、614さんが何をしたいかだと思います。
0616創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/08/29(木) NY:AN:NY.ANID:2uLpBu0o
>>615

ご返信頂きましてありがとうございます。
はい、「シルクロードの○○」というタイトルを考えてましたが、やはりそう感じられますか。
おっしゃる通り「ホニャララの○○」といった造語だと内容が伝わりづらいかなと思いまして。

タイトルの見栄えばかり考えてましたが、大いにヒントを頂きました!
設定がどういう内容か推測しやすいものにするべく、もう一度頭ひねってみようと思います。
頑張ってみます。ありがとうございました!
0617きおく
垢版 |
2013/08/29(木) NY:AN:NY.ANID:51G093oS
「大切なこと忘れてる気がする…」
「…はぁ?」
「…なんで喧嘩なんかしたんだっけ?」
「おまえが…プリン食べたから」
「ごめんごめん忘れてた…ごめん」
「…」
「私、君のほっぺた殴ったっけ?」
「…いや、このアザは生まれつき」
「そうだっけ?なんか、殴ったことあるような」
「…まさか」
「君、そんな弱かったっけ?」
「うっせぇな」
「…あんたの撃った銃弾は、俺の右肩をかすった。惜しかったね」
「お前のアホみたいに堅い拳で俺の頬は真っ赤に腫れた」
「悪かったな」
「殴り返す前に殺されたから、しょうがねぇよ」
「本当に、すまなかった」
「殺さなきゃ殺される。それが戦争だ」
「国境なんか無い場所に行こう」
「喧嘩の続きはそこでな」
「…ん」
「なんだよ」
「今なんかあった?」
「…知らん」

「…大切なこと忘れてる気がする」
0618創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/09/08(日) 12:34:36.57ID:k9VTiMJW
アクセル・ワールドの能美や
少し古いですかサモンナイト3のイスラのような
見る人に不快感をもたせるための性格設定はどう思いますか?
敵役はこれぐらい気違いな方がいいという人もいるけれど
楽に敵役を作るための逃げのように思えてしまいます
けれど自分もよくそのようなキャラ設定に逃げます
設定のきちんとした確固たる芯があるような敵役を作るには
どういうところに気をつけるといいですか?
0620創る名無しに見る名無し
垢版 |
2013/09/08(日) 19:04:44.66ID:p+fd8xsw
「こんなもの、もともと私達には扱うことなど出来なかったんだ」


今、世界中で新しいあるエネルギー源が注目されている。
そのエネルギー源はイグニスと名付けられた。
ある一人の男が偶然的に発見されたイグニスは人類にかつて無いほど莫大なエネルギーを与えた。
しかしその扱いは難しく、使い方を一歩間違えればその周囲を草木一本残らない荒野にする代物であった。
それは人類には扱いきれないものかのようにすら思え、人々の中には悪魔の力だと恐れるものすらいた。
しかし人類の進歩は凄まじかった。
多大な犠牲を払いながらも実験を重ね、ついにはイグニスを安全に運用できると断言できるまでにその運用技術を磨いた。
そして多くの場所でイグニスは使われ、人々はイグニスに依存した。
もはやイグニスなしでは生活出来ないほどに。

しかし、その日は突然に訪れた。
イグニスの使用済み燃料を適切な処理をせずに投棄したことが切っ掛けだった。
イグニスの力は人類に牙をむいたのだ。
周囲にあふれる死の匂い。

男の村には50人あまりの村人が住んでいた。
しかし生き残りは男だけだろう。
自然豊かな村だったはずなのに、今男の目の前に広がるのは赤茶色の土と、小雨にうたれジュウジュウと音をたてている
黒い木だったものだけで、きっと村人たちはイグニスに溶かされてしまったのだろう。

男はつぶやいた。

「こんなもの、もともと私達には扱うことなど出来なかったんだ」

男は倒れた。もはやまわりにイグニスが起こす反応はなかったが、イグニスは反応を終えてもなお、死の煙をまき散らし人を死に追いやる。


原始時代、人類が生存競争の中で強力な武器、火を扱い始めたばかりの頃の話である。

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「ちっ、燃料切れかよ」
男はもごもごとつぶやいた。
男は咥えていたタバコを箱に戻しながらライターを道路の端の方へ向けて投げた。
ライターには男には既に見慣れた、一昔前であれば恐怖の対象であり、さらにその少し前には希望の象徴であったマークが入っていた。
街中にはこのマークが溢れている。
頭の硬い老人共の作った、古い古い法律に未だに縛られているせいだ。
しかし最近ではそんなマークはなくしてもいいんじゃないかとテレビで仕切りに宣伝している。
この男もなくしていいのではないかと思っていたし、多くの人はそう思っている。
そのマークは近々なくなり、きっと原子力マークなどという言葉を知っている人は近い将来いなくなるのではないだろうか。
0621創る名無しに見る名無し
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2013/10/11(金) 19:05:09.89ID:BER4mOTF
0622マレイの休日1 1/2
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2013/10/12(土) 21:44:43.47ID:Ox0AfYwA
 犬族地区には犬族が営む商店が立ち並ぶ通りがある。
犬族の求道精神に満ちた通りは、他族まで知られるほどどの店も有名だ。
犬族はその特徴として、突きつめる気質があると知られている。
その気質は犬族の求道、といわれる。
細工物屋も食べ物屋も、人族と同じ器用な手で、しかし並の人族ではもちえない気概を持って
職人が作り上げた商品が並ぶ。
 だから通りは遠くからも訪れる客の喧騒に満ちている。
どの客も期待以上の物に出会って、笑顔で行き交っていた。

 その通りのなかの突き当たりに公園があった。公園は食べ物を持ち込んでいる者もいたが比較的静かだ。
公園にまで、嗅覚に劣る人族マレイにもわかる美味しそうな匂いが満ちている。
 しかしマレイはふらふらと公園に設置された椅子に腰をかけた。
顔を手で覆い、はああとため息とも呻きともつかない声を漏らした。
 傍らには連れのイズがいた。イズはマレイと神殿が擁護する神子(みこ)へ誕生日祝いを買いにきていた。
「買う物が決められない程度で悲壮感ありすぎだろ」
呆れた様子で熊族の神官が言う。熊族で傭兵や狩人を選ばず、神官になった変わり種。
しかしやっぱり熊族によくいる筋肉ムキムキの武闘派だった。
 神殿は人を護る機関だ。犯罪取締から医療、子守まで引き受ける。
イズは犯罪取締部所属だ。普段は穏やかだが、動物族特有の警告音、唸り声をあげさせるとやばいと恐れられている。
0623マレイの休日1 2/2
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2013/10/12(土) 21:45:52.14ID:Ox0AfYwA
「…違うよ」
通称子守部、神子付きのマレイは覆った手の中で呟く。
イズは優れた聴力で聞き取り「何が?」と穏やかに促す。
――さすが取調べに定評のあるイズだ、とマレイは思う。
確かにうっかり促されるまま吐いてしまいそうだ。
だが、これを言うと激怒されるかも。しかし言わないと。
ここからまた2時間かけて徒歩で帰るのだ。日があるうちに帰りたい。――
神官は緊急時以外は騎乗できない規則があるのが辛いところだった。

「財布を落としました…」
自白してちらりと指の間からイズを伺う。
イズもどうするか考えているのだろう。腕組みをしている。
「…でさ、支部に借りるって手もあ…、」
警告音がイズの喉から聞こえて口をつぐんだ。
マレイもわかっている。犬族地区神殿支部長の求道精神が問題だ。
美しい筋肉の求道者である支部長は警戒すべき存在だった。
彼は美筋肉を自ら創るのも好きだが、他人の筋肉をも鑑賞し真剣に愛でる……そういう道を走っていた。
犬族から見るとどうか知らないが、人族のマレイには
迷惑な道に迷いこんでいるように見える。

 腕組みを解き、武闘派イズは言い放つ。
「街を出て辺境で狩だ。中央神殿に帰るのは明日の朝だ」
自力で金を稼ぎ補填する案か。確かに道理だが休みが肉体労働になるのは避けたかった…。
だが仕方ないとマレイは帯剣しているのを確認してよろりと立ち上がった。
(マレイの休日1終わり)
0624創る名無しに見る名無し
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2013/10/12(土) 23:06:05.80ID:IzL0JAW1
独特の世界観が素敵だね。
これからってときに…続きを!
あと、始めに投下しようとしたスレでもOKだと思いますよ?!一応、スレルールあるけど、自分は許容範囲です。
あとからそういうのはついてくるから、迷うぐらいなら投下はエブリシングウェルカムなんだじぇ!
0625創る名無しに見る名無し
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2013/10/13(日) 09:07:12.10ID:Wrq5BIEy
>>624
ありがとうございます。
獣人だけど耳尻尾オンリーだから…
設定変えて投下できないか考えたけど無理があってやめた。
0626マレイの休日2 1/2
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2013/10/13(日) 10:08:14.14ID:Wrq5BIEy
 犬族の求道、猫族の執念。
この二つが合わさったのが犬族商店通りの名店「ドイルとナーサのお店」。
犬族ドイルと、ドイルの妻である猫族ナーサが営んでいた。
名前の緩さと対称的に、厳しく素材を吟味し、慎重に調味された料理で
里から出ないエルフさえも訪れるという噂だ。
最近になって土産用の焼き菓子も始めたという。マレイは店の前にいた。
この焼き菓子を神子に贈りたいと思っていた。

 マレイは中央神殿祭事部(通称子守部)の神子付き神官だ。
神子は身体の清浄を保つために限られた食材しか食べられない。
一年に一度の誕生日に食べるくらいはお目こぼしされるので買ってやりたい。
しかし神殿から預かった財布を落とした責任をとり、
今から街を抜け、辺境に跋扈するリザード狩に行かなければならない。
てっとり早く現金収入が得られるのがその方法だった。
そして明日早朝には中央神殿に出勤しなければならない。

 マレイはいまだ窮地にあった。今焼き菓子を手にいれないと店が閉まる。
0627マレイの休日2 2/2
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2013/10/13(日) 10:09:27.87ID:Wrq5BIEy
連れの熊族イズは、犬族の友人の武器屋に剣の調整をしにいっている。
リザード跋扈地域に近い地区に住む犬族と熊族は武闘派が多く気が合うのだ。
熊族の荒事好きは、熊族の勇猛、と言われる。高名な狩人の多くは犬族と熊族だった。

 単なる人族であるマレイはまた、待ち合わせ場所の公園に戻りため息をついた。
ツケ払いの交渉ができないかと思ったが、遠くからの一見客も多い商店通りだ。
有名店である強気もあってかツケ払い不可らしい。詰んだ、とマレイがうなだれていると
「さっきからここで座って見てみりゃ、行ったり戻ったりでため息ばかり」
と兎族の年寄りが話しかけてきた。
「若いもんが情けない。恋か、借金か、どっちだ」
さすがは機を見るに聡く恋と商売に生きる種族だ、とマレイは思う。
兎族の機敏。他族からは怯懦と侮られることも多いが。
「むしろ借金したいんです」とマレイは呟き、兎族に情けなく笑ってみせた。

 マレイはそこで兎族の高利貸に引っかかることになった。
0630創る名無しに見る名無し
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2013/10/15(火) 21:18:23.50ID:4KplCs6Y
223
0631創る名無しに見る名無し
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2014/01/07(火) 02:52:53.54ID:C8ZeAA3n
「…なんで喧嘩したんだっけ?」
「…忘れてた!」
「女の子をグーで殴らないでよぉ…」
「…あぁもう喧嘩は疲れた」
「あれ?ん、いや…なんだろう。気のせいかな」
「どうかしたのか」
「うーん…大したことじゃないよ」
「何だよ。言ってみろよ」
「私って日本人だよね?」
「俺はそうだと思ってたけど、違うのか?」
「そうかぁ。私は日本人…。分からなくなってたなぁ」
「お前は昔からそうだよな。若年性アルツハイマーもほどほどにしとけよ」
「ごめんごめん。ねぇ、私は何処で生まれたっけ?」
「俺と同じ長崎だろ」
「そっか。ねぇ、私の生年月日はいつだっけ」
「俺と同じ年、平成七年の六月四日だよ」
「そう。ねぇ、私は二十年前何してたっけ」
「俺と同じ軍に居ただろ?」
「そうだっけ。ねぇ、どうしてあんな事になったんだっけ」
「お前が邪魔したんだよ。俺が地雷の上を歩こうとしていたのに。馬鹿だなぁ」
「忘れていたよ」
「俺は右足だけで済んだけどお前は顔が吹っ飛んだ。馬鹿だったな。まだ昨日の喧嘩は決着がついていなかったのに」
「そうだったね」
「あの後大変だった。村に帰ったって、ママは俺が軍に入る時に殺したから。右足の無い役立たずの餓鬼を引き受ける人なんていなかった」
「ごめんね。でも私は忘れていなかったよ、あの時は。君は国のために死にたがってる事を。だから邪魔したんだよ」
「俺は村で、でっけえ鳥に突かれながら死んだ。お前が最後に言ったことを思い出しながら。おぼえてるか?」
「喧嘩の続きは地雷の無い所で」
「覚悟しろよ。ぶん殴ってやる」
「やだなぁ…あれ?ん、いや…なんだろう。気のせいかな」
「どうかしたのか」
「うーん…大したことじゃないよ」
「何だよ。言ってみろよ」
「私って日本人だよね?」
0632創る名無しに見る名無し
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2014/01/22(水) 04:25:22.20ID:8FVKwzB1
 
0633創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 17:26:17.08ID:cIubkamk
短編らしきものを書いてみたが文章の稚拙さが良くならない
どうすれば改善出来るだろうか……

「はぁ……あいつ怒ってんだろうなぁ」

 そんなことを呟きながら俺は今、デパートの中を全速力で走っている。
 目的地はデパート中央に位置する時計台。
 そして約束の時間はとっくに過ぎている。

「ま、まさかもう帰ってたりしてないよな?」

 沸点の高い彼女に限ってそんなことはしないとはわかっているが、結局その可能性も捨
てきれなかったりする。
 ――もし怒って先に帰っていたらどうしよう。どう謝ればいいだろうか。
 そんな不安が脳を支配する。

 遅刻とは大抵自分に原因がある。
 寝坊だとか、途中でトラブルにあっただとかその理由は様々であるが、今日の俺の場合
は単に寝坊だった。
 連絡すべきだったのは十分承知だ。
 しかし、家に携帯を置いてきてしまったため現在彼女に連絡を取ることは出来なかった。
 彼女の電話番号もうろ覚えだった。
 途中でトラブルにあったなら彼女も多少は考慮してくれただろうと思うが、現実は非情
である。
 ここまで何も問題は生じなかった。

「はぁ……はぁ……」

 流石に疲れた。
 俺は立ち止まり、息を整えるために壁にもたれかかる。
 そして大きく深呼吸をする。
 デパートの中のモワッとした空気と、正面に見えるコーヒーショップから漂うコーヒー
の独特な香りが全身に染み渡る。
0634創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 17:28:18.21ID:cIubkamk
 こんな空気でも酸素は足りているらしい。
 息は整い、身体もすぐに楽になった。
 俺は壁から離れ、時計台のある方を向く。
 それと同時に自分の時計を確認し、あと何分で目的地に着くのか計算する。
 急げば数分で着きそうだった。

「さて、出発しようかな」

 体制を整え、真っ直ぐと目の前に広がる長い道程を見据える。
 もう古いデパートなので、通行人も少なく全速力で走っても人とぶつかることはなさそ
うだった。
 走り出そうと足を踏み出した――その瞬間。

「――すいません。この辺りで小さな女の子を見かけませんでしたか?」

 突然後ろから声をかけられた。
 同時に俺の身体はビクッと体を震わせる。
 家族公認のビビりである俺はこういう状況に弱い。
 叫びこそしなかったものの、心拍数は相当上がっているはずだ。
 バクバクと血液を必死に送り出す心臓を抑え、軽く深呼吸をする。
 ふぅ……焦ったぜ。
 今の自分の顔を見られたくないのですぐにでもこの場を去りたかったが、流石に無視す
るわけにはいかないので声がした方を振り返る。
 そこには二十代後半かと思われる女性が一人立っていた。

「えっと……小さな女の子ですか」
「はい、私の娘なのですが先程この辺りではぐれてしまって――五歳位の子です」

 自分の記憶を探るがそんな女の子は見ていない。
0635創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 17:28:59.47ID:cIubkamk
「いえ、見ていませんが」
「そうですか……すみません、引き止めてしまって」

 女性の顔は青く、まるで大切なものを目の前で失ったかのような悲しみに満ちていた。
 本当に困っている人なら手伝ってあげたかった。
 しかし自分にも予定というものがある。
 今は時計台に一刻も早く向かわなければならなかった。
 現実は非情である。

 …………非情?
 俺はふと、先程考えていた言い訳を思い出した。
 ――途中でトラブルにあったなら多少は考慮してくれただろう――
 もしこの女性を助けていたと言ったら、今時計台で寂しく待ってるかもしれない彼女に
許してもらえるだろうか。
 要はアリバイ作りである。
 ……そんなことを考える俺はつくづく最低だと思う。
 しかし、別に俺と彼女は恋人ではないのだ。
 多少時間にルーズになっても大丈夫だろう。
 彼女が怒って帰ってしまったとしても後で言い訳すればいい。
 俺は自分の中でこの問題を無理矢理解決させた。

「ちょっと待ってくださ〜い!」

 思いついたらすぐ行動。
 俺は、この場を去り既に十メートル程遠くに離れていた女性を大声で引き止める。
 人が少ないとはいえ大声はまずかったかもしれない。
 気付いたらその場にいた人が一斉にこちらを見ていた。
 女性も振り返りこちらを不思議そうに見つめている。
0636創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 17:30:12.59ID:cIubkamk
 もう後戻りは出来ない。
 俺は周囲の視線に戸惑いながらも女性の元へ向かった。
 そして――

「娘さん探しに俺も手伝わせてください!」

 俺は女性に頭を下げた。
 人が頭を下げるのはお願いする時と、謝罪する時だ。
 使い方は恐らく間違っていない。
 しかし、女性の反応は芳しくなかった。
 何も言わずポカンと口を開けている。

「あ……あのー」

 暫くの沈黙の後、たまらず俺は口を開く。
 これは流石に女性も反応してくれた。

「……じゃ、じゃあお願いしてもいいですか?」
「はい!」

 よっぽど娘のことが大事なのだろうか。
 藁にもすがりたい思いだったのだろうか。
 自分で言うのも変だが普通は断ると思う。
 俺だったら断る。
 他人に迷惑を掛けたくないからだ。

「私は神田と言います。えっと……貴方は」
「俺は上野です」
「上野君ね。申し訳ないけど娘を見つけたら私に連絡してくれるかしら」
0637創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 17:31:13.46ID:cIubkamk
 そういって彼女はメモとシャープペンシルを取り出し、何かを書き始めた。
 多分電話番号や娘の特徴を書いているのだろう。
 俺は記憶力が弱いのでメモに必要なことを書いてくれると非常に助かる。

 …………
 二分位待っただろうか。
 ようやく彼女はメモを引き剥がし俺に手渡す。

「ここに電話番号と娘が着ている服の特徴が書いてあるので、もし見かけたらこの電話番
号で私に場所を教えてください」

 受け取ったメモを見ると一番上に電話番号が書いてありその下に事細かく、娘が着てい
るであろう服の特徴について書かれていた。
 これだけ書いてあれば見間違いは絶対にあり得ないと思う。
 それだけ書かれている内容は鮮明だった。

 暫くメモを読んでいると俺はあることに気が付いた。
 娘の名前が書いていなかったのだ。
 名前がわかれば、呼び止めることも出来るし、誘拐犯だと間違われる可能性も幾らか減
るだろう。
 俺はすぐに彼女に聞いた。
 彼女も書くのを忘れていたらしく快く教えてくれた。

「娘の名前は――」

 …………………………
 ……………………
 ………………
0638創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 17:31:44.34ID:cIubkamk
 …………

「キョーコ?」
「うん。私はキョーコ」

 今、私の目の前には一人の少女が立っている。
 いや、少女というより幼女と言った方が的確か。
 キョーコと名乗るその幼女は私がこの時計台に着いた時には既にいた。
 誰かを待っているのだろうか。

「ねぇ、キョーコちゃん。どうしてここにずっといるのかな?」
「キョーコは今は迷子中なんだぁ。迷子になったら動いちゃダメだってお母さんに言われ
たの」

 なるほど。
 迷子だったか。
 それにしても中々しっかりした考えを持った子だ。
 迷子になったら動かないようにするのは実に効率的な対処法だと思う。
 私は迷子になったことはないので本当に効率的かどうかはわからないけど。

 時計台からゴーンと定時を知らせる音が鳴った。
 実は私も長い間この時計台で待たされている。
 連絡も報告もない。
 ここまでくると、私の方が間違っているかもしれないと考えてしまう。

「まさか忘れてたりしてね」

 思わずため息が出る。
 今日は彼と二人で買い物をする予定だった。
0639創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 17:32:30.32ID:cIubkamk
 そしてファッションセンスの乏しい私に代わって彼には服を選んでもらうはずだった。
 つまり彼は今日の買い物には必要不可欠だったということ。
 もしかしたら、急いでこっちに向かっているかもしれない。
 そう思ってこの時計台でずっと彼を待っているのだが一向に来る気配はない。
 私が途方に暮れていると、そばに居たキョーコが私に話しかけてきた。

「ミキお姉ちゃんも迷子なの?」

 ちなみに私の名前は北島美希だ。
 我ながら結構気に入っている。

「いいえ、私は人を待ってるの」
「人? んーお母さん?」
「違う違う――でも大切な人なの」
「そっかぁ〜、じゃあ待ってあげないとね」

 自己紹介に始まり先程から何度か会話を交わしているが、彼女と話していると自然と私
も笑顔になりつい時間を忘れてしまう。
 話の内容が面白いというよりも彼女自身に惹きつけられてしまうのだ。
 これが若さの力というものだろうか。
 かくいう私も未成年なので若さにはまだ自信はあるが。

 …………
 更に時間が経った。
 堪忍袋の緒は既に切れかけている。
 つま先で床を蹴る回数も増えた。
 ふと、私はキョーコの方を見る。
 彼女は苦しそうに腹をさすっていた。
 長い間人混みの中にいるせいで体調が悪くなってしまったのだろうか。
0640創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 17:33:22.34ID:cIubkamk
 私がそばに駆け寄ると彼女の腹はグーッと音を鳴らした。

「あ……ミキお姉ちゃん。キョーコはお腹が空いちゃったみたいです」

 必死に笑顔を作っているようだが顔色は悪い。
 たかだか腹が空いた程度なのだが彼女……いや、この位の歳の子には結構深刻な問題な
のだろう。
 そろそろ彼女も限界が近づいていたようだ。
 私は彼女を迷子センターに連れて行くことに決めた。
 最初からそうするべきだったのかもしれない。

 持ってきたカバンから携帯を取り出し素早く文章を打って行く。

 宛先:上野伸也
 件名:遅いっ!
 本文:貴方が全然来ないので私はもう帰ります。
 言い訳なんか聞かないからね。

 今から迷子センターに向かうことは伏せておこう。
 変な風に追求されても答えるのが面倒だしね。

「送信っと……」

 …………………………
 ……………………
 ………………
 …………

「何処にも居ませんね」
0641創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 19:31:03.22ID:hkjpX4XC
 俺と神田さんは一度合流していた。
 かれこれ一時間程捜し続けていたのだが、何処を探しても見つからなかった。
 時計台も一応見に行ったが既に誰もいなかった。

「ど、どうしましょう。もし誘拐にでもあっていたら――」

 彼女の顔は一時間前より更に生気を失っていた。

「もっと細かい場所まで捜しましょう。まだこのデパートの中にいるはずです」
「そうね……。上野君、もう少しの間だけ付き合ってくれるかしら」
「見つかるまで付き合いますよ」

 本音だ。
 今更断れないのもそうだが、今は純粋に彼女に協力してあげたい。
 当初の目的なんてとっくに忘れていた。

「自分の娘を一人にしてしまうなんて親として失格ね」
「そんなことはないですよ、迷子なんて小さい子にはよくあることです」

 自分は子供を持っていないので彼女の心情を完全に理解することは出来ないが、それで
も彼女の抱える心の苦しみは痛いほどわかった。

「私ね……親に酷いことされて育ってきたから、自分が子供を持ったら絶対にそんなこと
をしない親になりたい、沢山の愛情を注いであげるんだ、そう思っていたの」
「そうだったんですか……」
「それに私の親は最後に――いえ、今はこんなことを話している場合じゃないですよね」

 彼女の目からは既に涙が出始めていた
0642創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 19:32:07.26ID:hkjpX4XC
 彼女がどれだけ娘のことを愛しているのか、俺には想像がつかない。
 想像がつかない程、娘に対する彼女の愛情が深いのだ。
 彼女は本当に良い親だと思う。

 その後、長話するわけにもいかないので、すぐに捜索を再開した。

 ……………………
 ………………
 …………
 ……

 私たちは今、迷子センターへ向けて歩いている。
 迷子センターは時計台からはあまり遠くないのだが、暫く歩いていると疲れたのかキョー
コは床に座り込んでしまった。

「ミキお姉ちゃん、お腹空いたよぉ〜」
「もうちょっと我慢して。もうすぐ迷子センターに着くから、ね」
「一歩も動けないよぉ〜」
「……」

 何というか――こういうところはちゃんと五歳児だ。
 泣き出さないだけまだマシだろう。

「……ねぇ、キョーコちゃん。何か買ってきてあげようか」

 彼女の目は途端に輝きを取り戻す。
 そしてキラキラと目を輝かせこちらを見つめてくる。
 何か高いものを買わされるのではないだろうか。
 私は身構える。
0643創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 19:33:00.96ID:hkjpX4XC
「ポテト! ポテトが食べたい!」

 ……何だポテトか。
 身構えていた分力が抜けた。
 ポテトはこの近くで売っていただろうか。
 辺りを見回すとファーストフード店が近くに見つかった。

「キョーコちゃん。あそこのお店に入ろうよ」
「ポテト食べれるの?」
「食べれ――」

 彼女は私の言葉まで聞かず店に走って行ってしまった。
 腹が空いて一歩も動けないのではなかったのだろうか。
 離れてしまうと危険なので私もすぐに彼女を追いかけた。

「ちょっとキョーコちゃん。先行ったらダメでしょう」
「ポテトっ、ポテトっ」

 店の中で座っていた彼女を見つけた。
 既に彼女はポテトの世界に入ってしまっている。
 私は「待ってて」と一言残しポテトを買いに行った。
 もう私が保護者のようだ。
 財布を取り出し残金を確認する。
 流石にポテトくらいは買えそうだった。
 私は列に並び、ポテトの値段を確認しながら注文が出来るのを待った。
 幸いお昼時は過ぎており店にはそれほどの客はいない。
 ふと、一度キョーコが座っている席を確認する。
 素直に待っているようだ。
0644創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 19:33:50.09ID:hkjpX4XC
 そうこうしてるうちに私の注文の番になったのでポテトを二つ頼んだ。
 店員がテキパキとポテトを持ってくる。
 私は素早く代金を支払い、ポテトをその手に小走りでキョーコの元へ向かう。
 彼女は――ちゃんと待っていた。

「ポテト買ってきた?」
「買って――あっ!」

 彼女は既にポテトを袋から出して、口に入れていた。
 また話を最後まで聞かずに……
 怒りが込み上げてきたがまだ小さいので許す。

「キョーコのお母さんはポテトも食べさせてくれないんだぁ……」
「えっ……」

 突然のことなので驚いた。
 まさか私に彼女の母親に対する愚痴をぶつけてくるとは。

「それどころか、毎日キョーコのこと脚で蹴るんだよぉ。すぐに怒るし、タバコばかり吸っ
てるし」

 言葉が出ない。
 この子は親に虐待でもされているのだろうか。
 だとすればどうすればいい。

 ――答えは簡単だった。
 私に出来ることは何も無い。
 彼女の家庭事情がどうであれ、赤の他人である私が介入することは出来ない。
 私が今、彼女に出来ることは迷子センターに連れて行くことだけ。
0645創る名無しに見る名無し
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2014/03/30(日) 19:34:38.67ID:hkjpX4XC
 たったそれだけだ。

「ミキお姉ちゃん。行こ。」
「う……うん」

 そんなことを考えているうちに彼女はポテトを食べ終えたようだ。
 私の分まで食べてしまったところを見ると余程腹が空いていたのだろう。
 彼女の満腹そうな笑顔を見ていると、私は心配になってきた。
 このまま彼女を迷子センターに連れて行ってもいいのだろうか。
 もし、彼女が虐待を受けているのなら元の親に返す訳にはいかない。
 返す……訳には……いか……な……。

 …………
 相手は親だ。
 やはり返さなければならない。
 赤の他人にはやはり何もできないのだ。

 グイグイ。
 キョーコが袖を引っ張ってきて私は我に返る。
 考え事に集中しすぎてたようで、いつの間にか私は立ち止まっていた。

「ゴメンね。じゃあ出発しようか」
「はーい」

 私たちは、改めて迷子センターに向けて歩き始める。
 そして、それに合わせたかのように館内放送が流れようとしていた。

「ピンポンパンポーン!

 ……………………
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