小便で腐るというのは半分当たってるかどうかという程度。

構造物が地面に接する部分を地際部と呼び、弱点として扱う。
例えば都市高速道路の高架も鋼構造ならば、地際部が10センチほどコンクリートで嵩上げしてある。
これは水たまりができるのを防ぐためで、雨上がりはともかく常に地際部は乾いた環境にしておきたいためにわざわざコンクリートを使っている。

木製の柱も同じで、地際部には色々な手が打ってある。全ては腐らせる菌の繁殖を防ぐためで、これは立小便などの栄養を与えずとも木と水分があれば進行してしまう現象。
コンクリートで嵩上げする場合もある。これを根巻きと呼ぶ。
銅板が巻いてある事もある。銅の殺菌作用で腐敗を防ぐもので、バカにできないような効果がある。公園の四阿などに多い。
何も施してなさそうに見える丸太には、クレオソートなどの薬品が打ち込んである。塗っただけでは植物の細胞壁に阻まれて浸透しないので、柱が丸ごと入る真空釜に入れて気圧を下げてから薬剤を注入、加圧して内部深くに強制的に染み込ませる。
真空釜が無い大昔はプールに沈めていたらしいが、発癌物質なので色々大変だった。
今も加圧注入は盛んにしているけど、今使っている薬品の毒性は小さい。木片を口に入れても大丈夫だとか言うけど本当かな。

今度木柱を見かけたら地際部を観察してみてください。