アゴスチーニ、現在のMotoGPの電子制御に苦言

個人的にはテクノロジーが多すぎるのはあまり好みではない。
今では電子制御を取り外してしまったら、ライダーは誰もバイクを乗りこなせないだろう。
私は勝利の責任と勇気の全てがライダーのモノとなって欲しいと思っているため、少しそれら(電子制御)を立ち止まらせたいと考えたりもする。
私が言いたいのは、勝つのはそのバイクを走らせるライダーであるということだ。
今は多くの電子制御が搭載されていて、ライダーが行なうたくさんのことを補助している。それと同時に、今の(バイクの)パワーは、役に立っていないとも考えている。
我々はショーとバトルを望んでいるが、電子制御はその目的にとって役立たない。
今のバイクは巨大なパワーを備えているが……昔、マイク・ヘイルウッドやフィル・リード、私、そしてケニー・ロバーツやバレンティーノ・ロッシの頃は120~150馬力しかなかった。
しかしショーがそこにはあった。
より多くのパワーがあるからといって、もっとショーが良くなるということではないんだ。
逆にパワーが大きければ、タイヤやブレーキ、シャシー、チェーンなどを限界まで追い込むことになり、危険も伴う。
今はテクノロジーに助けられていて、そうした技術を100%機能させられなければ、最も才能あるライダーでさえ、何もできないんだ。
だからそういったものを思い切って減らして、よりショーを増加させるのが良いんじゃないかと思っている。