「アスカ、今日ヤらせろよ」
「え?」
「いや、だからヤらせろって言ってんだよ」
アスカと目があった。その瞬間、アスカの顔が強張った。一瞬だったが、はっきりと表情が曇ったのが分かる。
「あとでいつものラブホに来い」
「……はい」
「じゃ、あとでな」
そう言うとケンスケはその場を去った。
「なにやってんのアスカ?」
「シンジ……ごめん」
僕は、アスカがなぜ謝るのか分からなかった。
「……何に対して謝ってるの?」
「あたしは……」
「また抱かれるんだろ……?」
「え?」
「ケンスケにまた抱かれるんだろ?気にしないでいいよ」
そう言っても、アスカの表情が明るくなることはなかった。それどころか、さらに沈んでいるようだった。僕はケンスケに腹を立てていた。でも男として僕がケンスケに勝てる所は一つもない。今日もアスカはケンスケとセックスをするんだ。