「非常に珍しいことではないか」
賃貸住宅市場に詳しい農林中金総合研究所の古江晋也・主任研究員はそう話す。
古江氏が珍しいと驚くのは、日本銀行が今年1月に公表した「地域経済報告」の記述だ。
この中で日銀は「多くの地主等が短期間のうちに貸家経営に乗り出した結果、貸家市場全体でみると、需給が緩みつつあるとの声が聞かれている」
「実際、賃貸物件の仲介業者等からは、郊外の築古物件など相対的に魅力の乏しい物件を中心に、空室率の上昇や家賃の下落が見られるとの声が聞かれている」などと、賃貸住宅市場の現状に警鐘を鳴らしている。