また、柔道国体選手から総合格闘家に転身し、PRIDEなどの大舞台で活躍したあるプロ選手のレントゲンも、相当にショッキングでした。
肘関節や膝関節の周囲に、解剖学上、正常ではありえない骨が無数にみられたのです。これを専門用語で異所性骨化(いしょせいこっか)といいますが、本来骨でない場所に骨ができてしまう状態のことを言います。

この選手の場合、膝関節とその周囲の筋や靭帯の断裂、挫滅などに伴う出血が基質化して骨ができてしまいました。私は医師になって10年以上になりますが、レントゲンを見ながら完全にフリーズしてしまったのはこの時だけです。

そして驚くべきことに、膝の状態は最悪でしたが、この選手はまだ現役で闘い続けています。上に行くにはここまで身体を酷使せねばならない、という競技の世界の苛酷さを改めて実感させられたレントゲンフィルムでした。

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