そもそもまどマギは魔法少女たちが全体的にS方向な印象があり
NPでもまどかに共感するという部分が意外だったので共感に対する全体的な内容には同意する。

しかし「取り柄と言えるものがない→人の役に立つことでしか存在意義を見出せない」という考えに
抽象的で飛躍が見られるという点については余り首肯できないかな。
まどかの場合理念としてそう言っているのではなく環境に対する単に漠然とした目標であり
そのための具体的な何かすら未発見なのではないかという印象。

別途挙げられているキャラについてはよくわからないんだが
比較するならまどかはE型でなくI型のため環境に馴染みさえしていれば
それほどあれこれ手を出すわけではなさそうという言い方はできるかもしれない。
またI型であってもNeを持っている場合であれば
あれをすればこれをすればと考える事はするのではないかと思う。

繰り返しになるがまどか自身が現環境に何かの不満不足といったものがない
というのは要素として非常に大きいものではないかと思う。
そもそもまどかの場合はなんでもできるのに何もしないとさやかに罵倒される場面もあり
人の役に立ちたいという部分に大きな渇望があるようには見えないので
まどかを語るのにここに焦点が当たること自体に違和感がある。
逆に言うとここくらいしか特徴的な意思表示もないということではあるんだろうが。

まどかがもしそれほど自分の力不足を感じ誰かの役に立ちたいと思うのならば
魔法少女になるかどうかの選択にはもっと観念的に悩み或いは即座に飛びつき
さやかの活躍を聞くにあたっては己の力不足や覚悟のなさに憤って切歯扼腕するのではないかと思う。
クラスメイトや有能な父母に対するコンプレックスも見えるだろう。
この辺りについてさっぱりしているというか
自己の感情には基づいているんだろうが自己の理念に基づいた自己批判や葛藤がない
というのが視聴していて理解の難しかった所でもある。

以上の理由から思春期特有の漠然とした不安感はあれど
日々を大過なく過ごしていて自己の存在意義や根底に関わる悩みとは無縁
というのがまどかのキャラクターでそのあたりがFiSe的でもあるのではないかなと思う。。