http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1108/05/news039.html

 米調査会社IDCが8月28日(現地時間)に発表した世界スマートフォン市場に関する調査結果によると、第2四半期(4〜6月)の
出荷台数は、前年同期比65.4%増の1億650万台だった。3期連続で出荷台数が1億台を超えた。

 メーカー別のシェアでは、同社の調査で初めて米Appleが首位に立った。IDCのケビン・レスティボ氏は「スマートフォン市場に
は断然トップの企業は存在せず、上位5社の順位は簡単に入れ替わるだろう」と分析する。なお、IDCの第2四半期における世界
携帯電話市場の調査では、フィンランドのNokiaが出荷台数8850万台でトップだった。

 Appleが首位に立ったのは、NokiaがSymbianから米MicrosoftのWindows Phoneへとプラットフォームを移行させているタイミン
グでのことで、販売台数ではNokiaが最盛期に記録した2810万台にはまだ届いていない。とはいえ、Appleがこの記録をやぶる
のは確実だとIDCは予測する。

 2位の韓国のSamsungは「Galaxy S」が好調で、トップ5の中で最も成長率が高く、380.5%だった。コンスタントに端末をリリース・
アップデートすることで、同社は競合をリードしているという。

 3位のNokiaの出荷台数が2000万台を切ったのは2009年第3四半期以来初めてのことだが、同社が現在プラットフォームの移
行中であることを考慮する必要があるとIDCは言う。NokiaのWindows Phone搭載端末の第1号は年内に発売される見込みだ。

 カナダのResearch In Motion(RIM)はトップ5で成長率が(マイナス成長だったNokiaを除き)最も低かった。RIMは同四半期中、
ほとんど新機種を発売していないことに加え、同社の強みである企業向け市場に競合が攻勢を掛けてきていることが要因になっ
ているとIDCは分析する。同社は8月3日、新OS「BlackBerry 7」搭載の新モデルを発表した。

 5位の台湾のHTCは、3Dディスプレイや4Gへの対応など、高機能な新モデルをコンスタントに送り出すことで出荷台数を前年同
期比で165.9%伸ばした。同社は第3四半期の出荷台数目標を1300万台としており、通年目標の5000万台を達成できるとIDCは見
ている。