上半身を鍛える筋トレ「ベンチプレス」。スクワットやデッドリフトと並んで「筋トレBIG3(ビッグスリー)」と呼ばれ、ターゲットとなる筋肉は胸、肩、腕の広範囲に渡り、複数の関節動作を含むコンパウンド種目でもあります。

 ベンチプレスは、ベンチで仰向けに寝転んで、バーベルの両端に重量プレートで負荷を調節する「バーベル・ベンチプレス」が一般的でしょう。しかし、今回ご紹介するのはバーベルの代わりにダンベルを使った「ダンベル・ベンチプレス」です。

ダンベル・ベンチプレスのメリット
 バーベルの代わりにダンベルを用いることで、以下の利点が挙げられます。

動作範囲が大きい
 バーベルを用いた場合、両手の位置は握ったところに固定されて、動作中に変えることはできません。一方、ダンベルを用いた場合、両腕の動きが自由なので、より大きく腕や肩を伸ばしたり、肘を曲げることも可能になります。動作範囲を広げることで、より多くの筋肉を動員させ、筋肉にかかる負荷を増やすことができるので、ベンチプレスの効果が高まります。

左右の腕にバランスよく負荷をかけることができる
 左右の腕の筋力に偏りがある場合(多くの人は利き腕の方が強くなります)にバーベルを用いると、バーベルがバランスを調整するため、強い方の腕が弱い方の腕を助けてしまい、筋力の不均衡がそのままになってしまうことがあります。その点、ダンベルでは左右の腕がそれぞれ独立して働かなくてはいけませんので、弱い方の腕も鍛えることが可能です。