睡眠も食事も必要ないが性欲だけはある男の話
俺は睡眠も食事も必要としない。
だが、その代わりに人よりも性行為をしなければならない。
一日性行為をしないだけで、俺は簡単に死ぬ。
生きるためなら俺は何だってした。
女にモテるために筋肉をつけたり、足りない運動神経を努力で補ったり、肌のケアや匂いに気をつけたり、金で一晩寝てくれる女を探したり、その金を稼ぐために勉強を頑張り一流企業へ就職したり。
いまや俺は周囲から尊敬されエリートと呼ばれるまでに至るが、ヤリチンであることに変わりはなかった。 両親は俺のこの体質についてある程度の理解は示している。
幼い頃は摂食障害の治療などを積極的にさせていたが、やがて医者から止められた。
この体質には病名などは付けられていない。
だが医者が言うには、俺は一生これと付き合っていかねばならないのだと言う。
言っておくが、自慰もひとつの手段だ。
一人で解決できるのならばそれに越したことはない。
だが、あまりにも続けていると味気がなくなってしまう。
周囲が言う、毎日同じメニューの飯が出たときと同じ気持ちなのだろう。
中にはそれでも平気という人間もいるだろうが、俺はそんなの耐えられない。
とんだクソ野郎だ、俺はさっさと○んでしまえばいいんだと思う。 俺がいつものように職場の帰り道を歩いていると、今日約束をした女が駅前に立っていた。
待ち合わせまで時間があるし、今日は確かホテル前で会う予定だったはずだ。
彼女はどこか落ち着かない様子だったが、必要以上の接触はしたくない。
俺は視線も合わさず、その場を立ち去った。
続く 彼女は要らない。俺はひたすらオナニーにふけった。
オナニーは最高だ。なにより無料だからな、
オナニーを続けて30年。俺は45歳になっていた。 いつしか俺は75歳になつていたが、オナニーはまだまだ続く。
朝昼夕と一日3回のオナニーはやめられない。
生涯現役である。 すごいじゃない。その身体どう維持してるの？
医師の彼女は言った。眼が舌舐りをしていた
不要だけどよく食い、不要だけどよく眠り、必要だから働き、必要だから鍛えて、えーと、運動する
すごい。わたしも運動したいな
俺が応えると彼女は言った。かたちのいい唇の間に舌先が覗いた
すごいじゃない、おじいちゃん。実際いくつなの？
学生らしい彼女は言った。彼女の指と掌が、彼女の愛蜜の残る、まだ大きさと硬度を保った俺の陰茎を弄んでいた
きみのおじいちゃんよりは上だよ。もう忘れた。おじいちゃんだからね
すごーい。じゃあさ、あの人と知り合い？誰だっけあれ……ノブナガとかタンジローとか？
半分嘘の俺の返しに、彼女は陰茎を握る掌指に力を込め、光る瞳と身体を寄せた。彼女の控えめな乳房と乳首を脇に感じた
舌と唇を絡めた後、なにか、なぶる という漢字のいやな印象も湧く
そんな俺の腰を跨ぐ細身な彼女の体重はやさしく可愛らしく思えた 手前もやっておいて今更、と思いながら
なぶるの早くね？早すぎるのも嫌われるって昔の女子は言ってたよ
とも思った そうだ。オナニーのためなら俺は何回でも生き返る。オナニーのためなら神をも殺せる。
セックスなぞオナニーと比べれば面倒なだけのカス行為である。
あの淫乱女医もぶち殺して地獄へ送ってやった。
そして俺は今日もオナニーを続けるのだ 今日から俺はオナニストC h i n k oを名乗ることにする。 
