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死ぬ前に善いことをします。
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0001旅坊主
垢版 |
2020/03/24(火) 20:49:13.85ID:04ETID4v
「毎日毎日会社と家の往復の繰り返し。あなたはこの

 まま人生を終えるのですか!?」



「人生を変えるにはまず行動をしましょう」



「私はこのビジネスを始めて2年で月収1千万円まで成

 長することができました。あなたにもきっとできま

 す」

.

.

.

「高崎君!聞いてるのか!!!」



「あ、はい...」



「まったく、君もこの会社に入って3年目だろう。

 正直、君の後輩たちの方が仕事ができるぞ。情けな

 いとは思わんかね?」



「はい...申し訳ございません。以後気を付けます」



「もういい戻りなさい。まったく、なんだって人事部

 はあんなやつを採用したのか...」
0005旅坊主
垢版 |
2020/03/24(火) 20:53:34.91ID:04ETID4v
兎にも角にもずっと電車に乗っているわけにはいかないので、適当な駅で降りた。

本来降りるはずの駅のから5駅離れた「仁淀」という駅だ。

改札を出ると膨大な量の着信履歴に気づいた。

機内モードにしていたから電話に気づかなかったのだ、と自分に言い聞かせる。

いっそホームにでも飛び込んでしまおうかと思ったが、それはかなりの人に迷惑がかかると思ったのでやめた。

とりあえず、駅周辺をブラブラと歩くことにした。

初めて降りる駅だからか、ちょっとした旅行をしている気分になった。

もうかれこれ2時間ほどこの町を歩いた。

田舎過ぎず、かといって都会過ぎず良い街だった。
0006旅坊主
垢版 |
2020/03/24(火) 20:56:04.21ID:04ETID4v
一番人に迷惑をかけずに死ぬにはどうしたらいいだろうか

そんなことを考えていたら、ふと目に留まった。

「ホームレス」だ。

この街にもホームレスはいるのかぁと思い、いつもならお得意の上を見ず下だけを見る戦法で

自己を肯定できるのだろうが今回はそうはいかないらしい

いつもなら横目に立ち去っているのだろう。

しかし俺は今死のうと思っている。

なら、死ぬ前に何かいいことでもしておこうかとそのホームレスに弁当を買ってやることにした。

財布には2千円入っている。俺はスーパーに行き599円のから揚げ弁当を買った。

ついでにお茶とデザートにアップルパイも買ってやった。

我ながら親切だと思った。

そして俺はホームレスの目の前まで歩き、何か手遊びをしている彼に声をかけた。

「これ、どうぞ」

「あぁ」

彼は力なく言った。

見たところ、年齢は50か60のあたりだろうか。

髪も髭も伸び散らかしていて、境目が分からなくなっていた。

しかしどうも返事が鈍い。俺は少し声のボリュームを上げた。

「僕はもう死のうと思います。ですが、最後に善いことをしようと思いました。これを食べてく

 ださい」

彼は少しの間じっと僕を見た。

そして、さっきより少しだけ大きな声で

「あぁ、そうかい」

そう言った。
0007創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/03/24(火) 23:45:54.97ID:X45abkza
ウンコ
0008創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/05/22(金) 08:34:32.01ID:Ww2BWDcv
ホームレスは弁当に手をつける前に、
ふと顔を上げ、「ワシの名は秋田、秋田与平」と名乗った
秋田与平は割り箸をパキリと割ると、弁当の白米と唐揚げと福神漬けを一気に喰らい尽くすと、アップルパイを一口で平らげ、お茶飲み干し、満足そうに大きなゲップを吐いた
秋田与平を名乗るホームレスは突き出した腹をさすりながら、
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