「わかりました」マルコムは一礼すると、聞いた。「モーリンの葬式は?」
「せん。お前の母さんの時と同じだ」
「わかりました」
そう言うとマルコムはオリビアのほうを向いた。キンバリー及びモーリンとムーリンの実の母親だ。
「お義母さん」
マルコムが声を掛けてもオリビアはケタケタと笑っていた。
父はなぜか気の狂った妻を施設には入れず、別室に閉じ込めもせず、同じ部屋で暮らしていた。
「お元気で何よりです」
マルコムはその場で短くモーリンへの黙祷を捧げると、部屋を出て行った。