「普段は何も出来ねぇ娘っ子だが、キレたムーリンはそれを実際に、やった。アイツがキレたら最強なんだ」
「ハハハ! そっかぁ」
「今まではモーリンが、妹がキレないよういつも側についていたが、それがなくなったからには家の中に原子爆弾が放置してあるようなもんだ」
「ハハハ! 安心して眠れないね、兄貴?」
「お前もだ、バカ」
「なるほどわかった。安心して眠るためにムーリンを殺すんだね?」
ちゃんと声を潜めて会話できたガンリーをジェイコブは褒めた。
「そういうことだ。賢いな、ガンリー」
褒められたガンリーは目に見えて有頂天になる。