「じぇじぇじぇじぇじぇ!!!!!」
ムーリンがそう叫んだ数瞬後、部屋中にパンという軽やかな破裂音が響き渡った。
姉御は何が起こったのかもわからず、ただ呆然とする。
壁には大量の血が飛び散り、3人のチンピラは原型をとどめない肉塊に変わっていた。
金髪の少女はただ元の場所に立っている。ただしその顔は狂気に歪んだ笑顔の仮面をつけていた。
「お……お前、まさか……!」姉御はピストルを構えると、即発砲した。
しかし銃弾は天井に穴を空けた。彼女は既にバラバラにされており、無造作に切り取られた唇が宙を飛びながら、言った。
「『暴れ牛』……」