「わかってるとは思うけど、高校行ってないって相当なハンデだよ?」ヤーヤが言う。
「うん」本当はあたしも高校行きたかった、とムーリンは思った。
「今は猫も杓子も大学行ってるから。そんな中で中卒だと……」
「中学も……中退した」
「中学中退!?」ヤーヤがびっくりした声を上げる。
「おかしな子でしょ」ムーリンは俯いてしまった。「……嫌いになった?」
ヤーヤは少し空のほうを向いて考えると、すぐに言った。
「いいと思うよ」