「聞いて」
次女のキンバリーが立ち上がり、マルコムから頼まれていた通りのことを話し出す。
「最近みんな、手柄を競ったり技を自慢したりしてるけど……」

「あぁ、キム。わかっているよ」
ジェイコブが未来の妻に言うように言った。
「競争のし甲斐がある。誰が一番多く日本人を殺せるか……」

「ジェイお兄ちゃん、聞いて」
キンバリーは言葉を遮った。
「競争とかじゃなくて、今はみんながひとつにまとまって、外敵から家族を守るべき時なの」