残しておいた微量の『気』でチェンナはまだ飛んでいる。
メイファンは秀珀の身体を乗っ取ると、その口を動かして言った。
「ここに赤いおかっぱの娘が来てるだろう。出せ」
「きっ……来てないよ!」
「え〜? ここじゃねーのか。まぁ、いいや。私達も追われてる。ここに泊まらせろ」
とりあえず秀珀の神通力を奪って床のネズミ達を引っ込ませると、メイファンはチェンナを着地させた。
「とりあえず、酒、ある?」