秀珀の顔が強風に煽られるようにざわめき、目が赤くつり上がった。
「わぁ、本当にドブス」
無邪気に笑うメイファンの前から秀珀は飛び上がり、大聖堂の高い天井で止まる。
「ネズミどもに食い殺されるがいい」
四方八方から食欲を剥き出しにしたネズミが無数に出現し、メイファンめがけて押し寄せて来た。
「あぁ。なんか殺すのかわいそう」
そう言うなりメイファンは飛び上がり、頭に『気』で作ったプロペラをくっつけて空を飛んだ。
「なんだい、お前は?」秀珀は驚いて大きな口を開けた。「人間が飛べるわけが……」
チェンナの口から波動砲のように黒い光がカッと発射される。
黒い光は避けようのないスピードで秀珀の開けた大きな口へ飛び込んだ。