「あの芸も使ってな」
「そうなのね」
「勿論他の芸でもだ」
「カラスとかジャンケンとかお鬚のダ
ンスとか」
思えば色々あります。
「そういうので」
「そうしてくれている筈だ、だからこ
こな」
是非にというのです。
ウヨ君は微笑んだままベガスちゃんに
応えてさらにお話しました。

「悲しまないでおこう」
「そういうことね」
「とはいっても俺はお笑いの芸は出来
ない」
この辺りキャラクターでしょうか、ウ
ヨ君はお笑いは出来ないのです。
「物真似は無理だ」
「ではここは私が」
こう言ってヨハネ君がその殿さまの恰
好で出て来ました。
「似合うでしょうか」
「割かしな」
ウヨ君も応えます、そうして彼の真似
を見るのでした。