白い月の下で、あなたを食べたい
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ここは愛する人を食べたくなる世界。
愛していない人はどうでもいい通行人。
嫌いな人はただ殺し、愛する人を味わって食べるのみである。
愛し合う二人は互いを食べ合う。
髑髏のように白い月がいつでも空にあるから、
人間の影は後ろ暗く、紅く染まってしまう。
こんな世界で人々はどう愛し合うのだろうか? 瑪依瑠(メイル)は今日も駅でそのひとを見る。
いつも清潔なスーツを着た、20歳代後半ぐらいの平凡な会社員。
恋なんかしたことがなかった。だからこんな気持ちは知らなかった。
食べたい、あのひとを。無性にそう思う。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています