0741創る名無しに見る名無し
2019/09/06(金) 19:27:02.07ID:X6On0u4a「ギャニャーーーーッ!!
ビシャラバンガーー!!」
ニャンダコーレはビシャラバンガの背に爪を立てたが、彼は微動だにしない。
その儘、黒騎士の剣を左の肩口に受け、右の首には漆黒の獣の牙が立つ。
「コレ、離れろっ!!」
ニャンダコーレはビシャラバンガの首に食い付いた漆黒の獣の目を、自らの鋭い爪で引っ掻いたが、
少しも怯ませられなかった。
「くっ、やはり打撃は通じないのか、コレ……!」
「狼狽えるなと言っているだろう、ニャンダコーレ」
ビシャラバンガの声は変わらず落ち着いている。
見れば、黒騎士の剣は振り抜かれる事無く、肩口で止まっている。
漆黒の獣の牙も同じだ。
深く突き立っているが、食い破る様な事は無い。
出血も心做しか少ない。
ビシャラバンガは大きな両の手の平で、確りと黒騎士と漆黒の獣の頭を掴んだ。
「行くぞ!!
見ろ、これが己の技だ!」
ビシャラバンガの背中から、魔力の翼が生える。
「コ、コレが翼!!」
ニャンダコーレは目を見張り、直ぐに彼の背中から飛び降りて、数身の距離を取った。