0071創る名無しに見る名無し
2019/01/15(火) 19:02:41.79ID:+KBZoJKgクローテルと公爵は、お互いにつかれを知らないままに戦い続けました。
このままではらちが明かないと思ったクローテルは、魔神像をこわそうとします。
あれこそが公爵の力を支えている源だと感じたのです。
ところが、公爵はクローテルの意図を分かっていました。
「魔神様をねらっているな?
そうはさせぬぞ!!」
公爵はクローテルを突き飛ばすと、わずかにひるんだすきに無数の魔物におそわせます。
クローテルが魔物を振り払うのに苦労していると、そこへ黒い雷を落としました。
「どうだ、やみの雷は!
そのままくたばれぇ!!」
公爵は雷を落とし続けて、魔物もろともにクローテルを攻撃します。
魔物どもは黒こげになって死んでしまい、クローテルも剣を地面に落としてしまいました。
「やっと死んだか!
しつこいやつだったが、このわしの敵ではなかったな!」
公爵は高笑いします。
雷に打たれ続けてクローテルも真っ黒にこげていましたが、まだ死んではいませんでした。
暗やみの中でクローテルの白い目が光ります。
それにオッカ公爵は恐れを感じて、身ぶるいしました。
「な、何だ、お前……。
お前の様な者が……。
ええい、死ね、死なぬかぁ!」