悪魔のとりでの残がいから、人型の巨像が現れました。
オッカ公爵は、それを見上げて言います。

 「見よ、あれが魔神様だ!」

巨像の足元からは黒いもやが吹き出し、その中から無数の魔物たちが飛び立って行きます。
あれが悪魔を生み出しているのだと知ったクローテルは、かがやく剣を振るって魔物を切りふせ、
魔神像に向かって突撃しました。
その前に公爵が立ちはだかります。

 「貴様ごときに魔神様をきずつけさせるわけには行かぬ!
  下がれ、下郎め!」

オッカ公爵はやみをまとって黒い剣とよろいを身に着けました。
そして大きな体にふさわしい大きな剣で、地面をなぎ払います。
クローテルは剣をとんでよけ、あっと言う間に公爵に近づいて、かがやく剣を叩きつけました。
しかし、剣は黒いよろいに弾かれてしまいます。

 「フハハハハ、バカめ!!
  どんなに力を持っていようが、やみの力に敵う物か!!
  死ね、死ね、死ねぇい!!」

公爵は剣を振り回して、クローテルを切り刻もうとします。
クローテルは公爵の攻撃をよけながら、弱点を探していました。