彼女は自信の無さそうな声で、ワーロックの正体に関する考察を披露する。

 「詰まり……。
  詰まり、こう言う事か?
  お前は魔導師でも無いのに、独自の判断で反逆同盟と戦おうとしているのか?
  そんな事を魔導師会が許す訳が無いと、知っていながら?」

 「いや、魔導師会と連絡は取っている。
  しかし、私は一般人と言うだけだ」

 「民間の掃除屋か何か?
  そんな物があるか知らないが……」

 「それも違う。
  仕事ではない。
  どちらかと言うと、ボランティアだ」

 「魔導師会は人手不足なのか……。
  それとも……」

 「確かに、魔導師会は人手不足だ。
  特に外道魔法に関する知識が豊富な人材に関しては」

 「お前は民間の研究者か?
  外道魔法の?」

 「違う。
  少し外道魔法使いと交流があるだけの者だ」

散々推理を外した白い法衣の女性は、ワーロックの答に興味を持った。

 「お前は共通魔法使いでありながら、外道魔法使いとも知り合いなのか……。
  それでは私の話を聞いた事はあるか?」