0423創る名無しに見る名無し
2019/05/10(金) 18:40:30.96ID:0FnPa1Gnバニェスは立腹して言う。
「何が可笑しい!!」
「いえ、貴方から、そんな言葉が聞けるとは思っていなくて……」
「ああ、そうだろう。
貴様は私より下位の存在だからな。
高位の物の寵愛を受けるのは、望外であろう!」
堂々と威張るバニェスが、サティには微笑ましく映っていた。
「でも、1番じゃないんだね……」
「それは貴様とて、そうであろう!
貴様は己の命より、大事な物があるのか!?」
「ある」
「それは何だ!?」
「魂の故郷である、このエティー。
そして私が生まれ育ったファイセアルスも」
「その為なら死ねると言うのか?」
「今まで、そうだった筈だよ。
だから、貴方とも戦った」
「そ、そうなのか……」
サティの淡々とした物言いに、バニェスは己が卑小な存在に思えた。