0409創る名無しに見る名無し
2019/05/06(月) 21:01:10.91ID:P0miyObd「誰に?」
「さて、誰だったかな……?
遠い昔の事だ。
嘗ての私は過去を振り返る事をしなかった。
あの頃は気にも掛けず、笑い飛ばしていたが……。
今なら何と無く解る気がする」
「それで、結局何なのだ!?
貴様は何が言いたい!」
「私達は既に愛を知っている……と言う事だ。
バニェス、貴様にとって価値のある物は何だ?
失いたくない物、存在を認められる物。
私にとって、それはマクナク公だった。
……否、違うな。
マクナク公は私にとって永遠の存在だった。
決して失われる事の無い、揺るぎ無き偉大な存在。
それに認められる事で、自分も又、永遠の一部になろうとしたのか……」
丸で話が解らないと、バニェスは切り捨てる。
「一体どうしたのだ?
マクナク公に捨てられて、精神が壊れたのか?」
「ああ、私の精神は一度破壊された。
そして目覚めた、生まれ変わったと言うべきなのかも知れない。
私は愛せる物を探したいと思う。
今までは存在価値を認められる事ばかりに、心が向いていた。
今度は、自分が存在価値を認める物を見付ける」