詐欺


唯一大陸に於ける詐欺の形式には様々な物がある。
投資詐欺、魔法詐欺、商品詐欺、募金詐欺等々、年々新しい物が生まれ、数え切れない。
その主な『標的<ターゲット>』は老人、若者、そして魔法資質の低い者である。
主として、判断力の弱い人間が狙われる。
これに対抗する為に愚者の魔法を利用出来るのだが、事は簡単では無い。
先ず、愚者の魔法を相手に掛けると言う事が難しい。
見知らぬ相手に行き成り魔法を掛けるのは、失礼な事とされている。
だからと言って、当たり前の事だが、「掛けて良いですか?」「はい、どうぞ」とはならない。
縦しんば、相手の了解を得たとしても、素直に掛かってくれると思うのは早計だ。
相手に知られたくない事があれば抵抗するし、それは当然の権利で違法な事でも何でも無い。
寧ろ、相手の了解も得ずに愚者の魔法を掛ける方が、法的には危うい。
然りとて、相手に信用して貰わなければ、詐欺は成立しないので、詐欺師も手を考える。