大体、人の名前の名付け方は決まっています。
先ず多いのが、良い意味の言葉から名付ける。
『愛<ラヴ>』、『勇気<ブレイヴ>』、『豊饒<フェルティリ>』、『太陽<ソール>』……素晴らしい響きです。
偉人に肖(あやか)る事もあります。
「グラン」、「アシュ」、「イセン」、「ウィルカ」……。
親の名前を受け継ぐ事もあります。
言葉の意味とは関係無く、呼び易さ、親しみ易さを考慮して、語感で決めると言う事もあります。
子供が最初に喋った言葉で、名前を決める事もあると聞きます。
子供に自分で名前を決めさせる場合もあると言うのですから、名付けとは中々面白い物です。
未だ公学校に上がる前の私、自分の名前を疑問に思いまして、両親に由来を尋ねました。
それが何と、父と母が適当に単語を選び、それを組み合わせて、名前の様に見せたと言う!
ええっ!?
そんなの有りなんですかと、幼い私は大いに戸惑いました事を、覚えております。
もしかしたら「ABCDEF」で「BEDFAC」なんて名前になっていたかも知れません。
ああ、恐ろしい。
伝統とは何ぞや?
一説によりますと、これは名前被りを防ぐ為とか。
確かに、長い名前なら被りませんが、少し位は意味を持たせてくれても良いのではと、
思わない事も無いのです。