【RPN】文堂珈琲館part1
「田舎から母と祖母が二人で私に会いに来た。
最近入り浸っている喫茶店で会うことにする。
私の部屋はあんなだから、なるべく入ってほしくない。
「どうだい? ピン獣大使の仕事は楽しいかい?」
おばあちゃんが聞いてきた。
「私は……使命としてやってるだけだから」
「頑張りなよ。あんた、せっかく天下のピン獣大使になれたんだから」
さすがおばあちゃんだ。私の喜ぶツボを知ってる。
そう、アタクシは天下のピン獣大使様。
ピンからキリまでいる魔獣の中でもとびきりピンなの。
しかももう7ヶ月もその地位を保ってる。
他のピン獣大使は大抵3ヶ月以内には辞めて行くのに。私は7ヶ月も続けているのよ!
歴代最長は20年以上という人がいるけど、あれは神だわ。
神になれる人間なんてさすがに一握り。
私にもなれるかな?
母が溜め息をついて言った。
「ピン獣大使とやらもいいけど……そろそろあなたも結婚を考えなきゃいけない歳なのよ? わかってる?」
「ピン獣大使『とやら』!!??」私は即座に反応した。
いや、知っておる。世の馬鹿者どもはわかっておらぬのだ。ピン獣大使の何たるかを知らぬ下級市民も多いと聞く。
ピン獣大使を知らぬなどと、それは「王様って何?」みたいな問題発言に等しいというのに。
「この仕事を志望した動機はなんですか?」みたいなありがちな質問があるが、ピン獣大使にその質問はありえぬ。
ピン獣大使は『志望するもの』ではない。『誰もが憧れるもの』である。国王に誰が聞くだろうか? 「国王を志望した動機はなんですか?」などと!?
母が言った、「ねぇ、ミチコ」
ミチコって言うなーー!!!
「実はあなたに縁談が来ているの。歯医者さんの卵でねぇ」
「はっ、はいしゃ!?……」
「そう。持って来てるんだけど、写真だけでも見てくれないかねぇ?」
はいしゃ。歯医者さん。
神様、私は歯科医師婦人になるのですか?
毎日目も体も喜ぶほどのスイーツを食べて、虫歯になったら夫に治してもらって。
それどころか無料で高級ホワイトニング。今の猫の牙みたいな歯並びも無料でインプラント。
施してくれる彼はもちろんイケメン。優しい笑顔で高身長。
あぁ、素敵。私はヨゴレのピン獣大使から一転、人生の勝ち組になるの?
あぁ、もちろん見るわ。見させて頂くわ。どんな人なの? 私に幸せをプレゼントしてくれる王子様は?
げっ。
前歯が2本、上唇をめくるほどに飛び出している。
この一点だけでダメ。この一点だけでアウト。
この人が立派な歯医者になれるわけがないじゃない!
なれるものはせいぜい人生の敗者だろ! ばしっ!」 知り合いから教えてもらったパソコン一台でお金持ちになれるやり方
参考までに書いておきます
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8Q2BS その日、初めて文堂珈琲館のドアを開けた俺を出迎えたのは、異様な喧噪だった。
ポンコツのテレビに映し出された、雑居ビルの一室と思わしき審査会場の様子だ。
「何だ、もう始まってたのかオーディション。時間に遅れるなんざ最低じゃねーか。
本当に最低な奴だな、俺の目覚まし時計。多少、乱暴に止められても仕方ないね」
紫煙と共に、気怠い空気が店内に流れ込む。
一服の清涼な空気と一獲千金を目当てに此処に訪ねて来たが、
不思議な事に、何故か俺の行く先々では周囲の空気もマネーフローも淀みがちだ。
「ヒロイン役募集のチラシを見たんだが……いや、見たんですけどォ。
着流しに木刀二本差しの伊達美少女って新ジャンルの女優でェす」
≪この木目が最高なんだよね!敢えて節を残した自然派が!≫
「あ、分かる? 君、木刀マニアかな? でも節は無いよね。
隣のお宅の竹囲いじゃあるまいし。君の目が節穴―――」
其々が"風蓮湖"と"神仙沼"の刻印が施された大小拵えは、通信販売で入手した逸品だ。
清楚でありながら艶やかな黒髪の一本結を翻して、俺は営業用スマイルと共に振り向く。
―――オーディション会場の音声だった。
≪いやー!あっはははははは!!!≫
「ハハハ……てめー何が可笑しいんでェ!!」
どうやら、節穴は俺の両耳らしかった。
ライブ中継か録画かは定かじゃないが、あのテレビは俺の敵だ。
一撃ブチ込んでやろうとカウンターの端へと向かう。そして俺は運命と出会った。
「パソコン一台で金持ち…だと?」 『知り合いから教えてもらったパソコン一台でお金持ちになれるやり方
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8Q2BS』
口の端に銜えた煙草が傾く。店のフロアに落ちた長い灰にも気付かず、
俺は、壁から破り取った怪しげな広告を食い入る様に見た。
適当にメニューを指差してオーダーを入れる。
「……マスター。ここから、ここまで全部。それと朱鞠小豆丼特盛マヨだくで頼む。
注文の代金はツケにしといてくれ。なァに、次に来る時は大金持ちになってらァ」
≪なれるものはせいぜい人生の敗者だろ! ばしっ!≫
「五月蝿ェ! 誰が人生の敗者ですかコノヤロー」
長髪のヅラを脱ぎ捨て丸めた紙屑と共にゴミ箱に放り込んだ俺は、店内の物色を始める。
無論、うっかり持ち主が目を離したパソコンがその辺に都合良く転がってないか、
オーダーした土坂丼スペシャルが出来上がるまでの間に捜索しておく為だ。
「しかし、どいつもこいつもヒロインの資質ってモンを分かってねェ。
取って付けた様なあざとい萌え要素に、胸焼けする程の盛り過ぎた設定。
そんな付け焼刃で役者が務まるか。役作りのイロハがなっちゃいねェんだよ。
目覚まし時計が壊れてなけりゃ俺の手本を見せてやれたんだが、間が悪かったな」
胸倉に左右一対で仕込んでいたDカップ相当のメロンパンを取り出して歯形を残しつつ、
俺は、伊達美少女と言う新概念が世に出る事が叶わなかった社会的損失を噛みしめた。 【名前】ここ源氏……芸名でもいいんですかね? じゃあ"土坂(ひじさか)銀姫"でェす
【国籍】実は土坂星からお忍びで花嫁修業に来たお姫様なのら〜。みんなには内緒だゾ
【年齢】にじゅ……十五歳でェす。R15+指定作品でも余裕で出演イケまァす
【体躯】俺の身長が高ェ? いや気のせいだから。ただの錯覚だから。てめーの頭が高ェ
【趣味】華道と茶道と日本舞踊でェす。恥ずかしがり屋なんで一生披露しないけどね
【特技】お菓子作りとか、もう半端無い腕前だからね。ある意味、必殺技の域に達してるね
【動物】
よく友達から言われるのはァ、可愛いマスコットとかペットとかケダモノの類かなァ
ご主人様と日向ぼっこで添い寝とかイイですよねェ、ふかふかの芝生でモフモフ
ウトウトした頃を見計らって寝首を掻くようなオテンバ仔狼ちゃんなのでウルフ
【一言】
前作『金魂』のキャスティングでは汚い電話営業で原作者のお墨付きを取り付けた
そんな小粟ジュンさんの大ファンなのら〜。売れねェ役者ナメてんのか
ジュンさんと日向ぼっこに行って一緒にお昼寝したいでウルフ 久しぶりにこの板来たけどまだやってたんだ
結構ぐちゃぐちゃやけど…
キャラ増えて楽しくなって来たねぇw 『あら? どなたもいらっしゃらないのかしら?』
不意に響いた声に、俺は店内のインテリアを物色する手を止める。
いや、二つの迷いが俺の手を止めた。一つは、それが何処から聞こえたか、だ。
ポンコツテレビの音声か、あるいは肉声か。そして二つ目は、声の主が誰であったか、だ。
「……いや、そうでもなさそうだぜ」
二つ目が先に解消した。俺は、この女の審査用プロフィールを正確に記憶している―――
「―――"淫獣"の山下(31)だったな。オーディション上がりの一杯(丼)か?」
【任意選択】
rァ
1.会場の模様は生中継されているが、山下(31)は持参し損ねた鞭を取りに戻って来た
2.会場の模様は生中継されているが、山下(31)は自らの落選を悟り即座に帰って来た
3.会場の模様は先日収録された記録映像であり、普通に来店した
4.会場の模様は生中継でも記録映像ですらなく、俺の幻覚だった
5.会場の模様とは無関係に、俺は現在進行形で山下(31)の幻覚を見ている
6.―――オーディション会場の音声だった(二回目)
この中で、蓋然性の突出して高そうなモノは無い。何れも充分に起こり得る展開だが、
[2]の場合は比較的厄介だ。夢に挫けた傷心の年増をフォローする術を俺は持たない。
「此処で会ったのも何かの縁だ、パソコン一台あったら貸してくれ。300円あげるから」
最悪なのが[6]だ。長らく更新される事の無かった俺の輝かしいステータス画面の最終項に、
<環境音との高等会話術>という、死にスキルないし不毛な萌え属性が追記されてしまう。
流石の銀志狼さんとて、つい先程オーダーした土坂丼スペシャルの提供を待たずして、
コテコテの天丼を自炊完了などという不祥事になれば、自主的な出禁は不可避だ。 さて、私は。ぐぅたらくぅの上の空だ。
なの空間に漂う煙のごとき音楽感。
そこに私の居場所はあるかないかの二択しかない。
この金色のもさもさの髪型にも似たこれを解いて、
客になるか、それともこのままメイドを演じるか。
ぐぅたらくぅの上の空のままに。
この喫茶店、床が木。
歩くとみしみし言いそうなわりに。
固く私の体重を確実にそのままに跳ね返してくれる。
なんて小癪。
なんて生命感。
私の負け。
なんてわけにはいかないので。
私はコーヒーを注文する。
何でもいい。
私の気持ちを起こしてくれるのならば。
何でもいい。
何でもいい。
ぐぅたらくぅの上の空のまま。 中学生でもできるネットで稼げる情報とか
暇な人は見てみるといいかもしれません
いいことありますよーに『金持ちになる方法 羽山のサユレイザ』とはなんですかね
HP9 fgdj38y4j96d8j48d9
2018.9.13>gooニュース>ローカル>速報>毎日新聞>朝刊>P24
【天満屋グループの賃金未払い集団訴訟】請求額支払いで和解 岡山地方裁判所
天満屋グループの警備会社「山陽セフティ」(岡山市北区西長瀬1206-7)の元社員ら7人が、会社側に未払い賃金約2400万円及びこれに対する遅延損害金約700万円の支払いを求めた訴訟が12日、岡山地方裁判所で和解した。
会社側が請求額と同額を支払うとの内容。
訴状によると、元社員らは2015年1月~17年2月、山陽セフティに正社員の警備員として勤務。
夜間の仮眠時間も緊急時の出動に備えて車両などで待機していたが、車両待機手当(月7500円)や緊急出動手当(深夜勤務1回につき700円)などが支払われるだけだった。
元社員らは「仮眠時間も会社の指揮命令下にあるため労働基準法上の労働時間に当たり、賃金が発生する」と主張。
ある元社員の場合は時間外労働時間が月平均172時間だったのに、月55~96時間分の賃金が未払いになっているとし、支払いを求めて17年4月に岡山地方裁判所へ提訴した。
これに対し、会社側は争う姿勢を示していた。
和解について、山陽セフティの代理人菊池捷男弁護士(菊池綜合法律事務所)は「一切コメントしない」としている。(朝日新聞)
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