それを聞いた処刑人の班長は外対の執行者にテレパシーで告げた。

 (何でも良い。
  纏まっているなら好都合だ。
  一網打尽にしちまおう。
  周辺住民の避難は完了してるんだったよな?)

 (確認します)

疑問を受けて外対の執行者は、新しく編成されたS隊に新しい回線を通したテレパシーで尋ねる。

 (S2隊、避難状況は?
  怪物の周辺に取り残された人は居ないか?)

 (ありません。
  全て完了しています)

 (了解)

その返事を外対の執行者は、魔力通信の回線を切り替えて、処刑人の班長に告げる。

 (避難は完了しているとの事です)

 (良し、始めよう)

一度決まったら、行動は迅速に。
処刑人は遠距離用の狙撃魔導機を構えて、一撃必中必殺の態勢に入る。
処刑人を指揮する班長は、専用の回線で配下の処刑人に告げる。

 (先ずは『逸れ』を狙って、効果を確かめる。
  群から離れている1体が判るな?
  カートリッジは5−1−8を使え。
  『核<コア>』が確認出来ない為、頭、胸、腹の3点を同時に狙うぞ。
  1番は頭、眉間の辺り。
  2番は胸、心臓の辺り。
  3番は腹、臍の辺り。
  それぞれ中心部を的確に撃ち抜け。
  効かなければカートリッジ6−1−8に切り替える)

 (了解)

処刑人達は指示通りに、魔導機の後ろにカートリッジを挿入した。