御存知

「存じる」は「知る」の謙譲語で、これに「御」を付けて尊敬語の意味で「御存じ」と言うのは、
現代国語的には間違いなのですが、歴史的には相当古くから使われている様です。
そこで尊敬語と謙譲語を区別する為に、尊敬語に限って「存知」を当てるのは、
個人的には良いと思います。
「存知」にも「知っている」、「理解している」の意味があり、然程違和感はありません。
「お披露目(お広め)」、「目出度い(愛で甚い)」、「数寄(好き)」、「出鱈目(出たら目)」、
「見栄」等と似た様な物だと思えば良いんじゃないでしょうか?
又、「知」の読みが「ぢ」になるのは、「下知(げぢ)」の例があります。
他、「下知(しもぢ)」、「文知(もんぢ)」等、固有名詞にも「知」を「ぢ」と読ませる例があります。
「知」の訓読みは「しる」、「しり」なので、「薄知(うすじ)り」、「生物知(なまものじ)り」、
「日知(ひじ)り」等、「し」に濁点が付いて「じ」になる例もあります。