【TS】性転換で創作発表 2【総合】
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男の子が女の子になったり、女の子が男の子になったりする作品を創作するスレです。
オリジナル・二次創作どちらも可。SS・漫画など何でも来い。
変身・入れ替わり・憑依・皮など性転換方法も自由。
設定上男女を入れ替えた二次創作(いわゆる先天性TS)もあり。
ただしエロはPINKへ。
※TS…TransSexualの略でそのまんま性転換のこと。
まとめ
http://www39.atwiki.jp/mitemitets/
前スレ
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220262396/ >>16
投下作を読んでみて、私なんぞお呼びじゃないと判った(笑)。
書くなら別スレにするよ。 トラスタ結成から二週間、貴重な夏休みはボイストレーニングによってもりもり消化されていた。
別にいいんだけどね。家にいてもやること無いし。
で、その帰り道に三人でファミレスに寄って夏休みの宿題をするのが習慣になっていた。
ギリギリまで貯め込むタイプの俺にはありがたい。
この二週間で二人についていろいろなことが判明した。
例えば、友は同学年、亜姫さんは一つ上だったとか。
「だからそこは平方完成するんだって!」
「へーほーかんせー?」
「ほら、ここ、xの係数の半分を引いて……。」
「ちょっと待って、この-9はどこから出てきたの?」
「だーかーらー!」
友は数学が大の苦手だったとか。
「ちょっと貸して。……楓、一気に変形したら分からないでしょ。まずx^2+4x+4を無理やり作るのよ。」
亜姫さんが意外と面倒見の良いお姉さんタイプだったとか。
お姉さん……だよなぁ、やっぱり。
亜姫さんは本当に男らしい面を一切見せない。
ただ、自然体でも中性的な友と違い、わざと女らしくふるまっているような、そんな気はなんとなくするけど。
「あっ、なるほど! じゃあこっちは3が出るんだね!」
まったく、なんでそんな簡単な問題ができないんだ、とは言えない。
一度そう言ってみたら、初歩的な(らしい)英語の和訳で手が止まってることを友に指摘されたからだ。 「今日はそろそろ止めようぜ。」
「うん、お腹空いたよ。」
「何か頼みましょうか。」
そう言いながらも、亜姫さんは勉強道具と入れ替えに一束の紙を鞄から取り出した。
「あっ、それ!」
そう、その紙束こそが、たった今日もらった、我らトライアングル・スターズのデビュー曲の楽譜なのである。
『可愛いなんて言わないで』
http://loda.jp/mitemite/?id=2489
180°回った 見知らぬ世界にひとり
僕は 突然 放り出されて
アイツと同じ顔した
同じ声掛けてくれた
君に 心を許していた
だけど ある日
君が僕を見る目が いままでと違うことに 気付いてしまったんだ
可愛いなんて言わないで 今はまだ
迷える気持ち 振り切るときまで
優しい言葉掛けないで 今はまだ
自分を見失ってしまいそうだよ
ふたりの自分に折り合いをつける その日まで待っててね 「いい歌詞だね。」
と、当たり障りのない感想を述べる友。
確かに一段落目なんかは実感としてすごく分かる。
女になったばかりの頃は、変わったのは自分だけのはずなのに、なんだか世界の方が変わったように見えた。
が、二段落目は俺は全然共感できないんだよなぁ。
だってアイツは……いや、歌詞のことはどうでもいい。
うん、歌詞のことはどうでもいいんだ。
問題はこの曲、なんとサビでハモっちゃうのである。
いや、ほら、アイドルの歌っていうと普通は全員で同じパート歌うんじゃないの?
実際はどうだか知らないけど、俺にはそんなイメージしか無い。
つーか、そんなに歌に凝るんならオーディションも歌の審査くらい入れてくれればいいのに。
……なーんて二週間前の俺なら思ったりしただろうが、今も今で意外と結構楽しいから、もう辞めさせろとは言わない。
ただし曲に対しての愚痴は続けさせてもらう。
オーディションで何も言われなかったくせに、他の二人はさも当然のように音楽経験者だった。
だったらせめてメインパートをと思うのだが、楽譜上、亜姫さんが高音パート、友が中音のメインパート、俺が低音パートになっている。
これは音楽の先生による声質の評価の結果らしく、下手に動かすと響きが悪くなってしまうのだそうだ。
さらにさらに、メロはソロだそうで。プレッシャーだ。
しかも俺はサビ前、つまりBメロ担当だとか。もうどうにでもなーれ。
「来週からダンスのレッスンも始まるんだってね。」
ああ、そうか。そりゃあ歌うだけじゃ駄目だもんな。はぁ……。
「楓ちゃん、大丈夫?」
「んー。」
机に突っ伏したまま答える。たしかデビューは夏休み明けだとか聞いた。
この八月、宿題よりも重い課題が待ち受けているだろうことは、もはや必至だった。
つづく 友(元男)「男ー、結婚しようぜー」
こんな感じでいいかい? 友(元男)「男ー、結婚しようぜー」
男「……」
友「ほらほら、ジョシコーセーよ? JKよ?」
男「ごめんこうむる」
友「いやいや、ぴちぴちよ? 処女だよ?」
男「知るか」 友「おっまえそんなだから童貞なんだよ」
男「……」
友「おやおや? 図星ですかにゃ?」
男「気持ち悪いんだが」
友「いやいや、ここは童貞力を発揮してみろって!」
男「……」 友「なあ、婚約だけでもいいからさ」
男「いやだよ、友達と結婚なんて」
友「いやお前、判を押すだけ! あとあそこおったてるだけでいいからさ!」
男「本格的に気持ち悪いんだが」
友「いやお前、女の子に言い寄られるとか、童貞にはありえないイベントよ?」 男「これがゲーム脳か」
友「そんなんじゃないって。リア充に仲間入りするチャンスよ?」
男「胡散臭すぎるわ」
友「ほらほら、結婚すれば、おっぱいも揉み放題だよ」
男「…ブラずれてるけど」
友「お、おう…(ゴソゴソ」 男「……それで」
友「お、あー、えーとだな。あ、それに、俺の性転換って国費なんだぜ!」
男「……だから?」
友「だからだな、お金の心配もしなくていいし」
男「……ほう?」
友「……安心して揉み放題なんだぜ?」 男「詐欺師はみんなそういう」
友「やたら言葉が重いな」
男「……とにかく、一年ぶりに帰ってきて、急にそんなこと言われても気持ち悪いだけだ」
友「……ちっ。色仕掛けは失敗か」
男(どのへんが色仕掛けだよ?) 女「あれー、男くんが女の子と一緒だー」
男「女。見たままだけ言うのはやめろ」
友「お、女の子、だと…?! まさかお前、俺が女になっている間に、脱童貞を果たしていたのかッ」
男「友。妄想だけ口にするのはやめろ」
女「なにー? 男くんの元カノ〜?」 乙
終了宣言だけちゃんとしてくれればいつでもウェルカムですよ 男「なんでそうなるんだ」
友「ももももしかして男の今カノさんですかッ」
男「人の話聞けお前ら」
女「実は男くんの大事な人です」
友「ガッデム?」
男「……」 女「男くんもこんな体なのに、隅におけませんな〜」
男「女。ちょっと黙って」
友「おおおお男!俺はお前が純潔でなくとも! 俺は! お前が!」
男「お前は寝てろ」ゴス
友「ぎゃん!」 >>47
イメージは黒髪ロングではしゃいでる痛い子系で頼む。
つづきするよ。 翌朝ーーー
友(昨日は突然だったし、途中から邪魔が入っちゃったからな)
友(男も動揺しまくってたから、あと一歩なのは間違いないし)
友(色仕掛けじゃなくて、家庭的でステキ!な感じで攻めればーー)
友「そういうわけで、まず男を起こしにきました」 ぴんぽーん
男母『はーい』
友「あ、朝早くすみません、男くんの友達なんですけど…」
男母『あら? 男は朝練行ったけど』
友「はえーよ!」
現在 6:03 学校ーー
男「はぁーっふうーっ」
顧問「よおーしー、ここまでぇー」
生徒『あいっしたぁー』
男(しんどい…)
顧問「男。大丈夫か?」
男「あい…まあ、体力つけるだけなんで…」
顧問「そうか、ま、無理はするな」 顧問「しかし、お前の記録の伸びを見てると、ちょっと勿体無い気もするな」
男「はあ…」
ドドドドド……
友「うおーい! 男ー!」
男「なんかきたし」
友「男ー! どこじゃー!」 男「……」
友「そこかっ!?」
男「ここだけどよ」
友「はっはっはあっ、ごほごほっ」
男「急に走りすぎだろ…はい、深呼吸」
友「すうーっはあーっ」
顧問「どうしたんだこいつ」
友「ごほん。男、お疲れ様! タオルとスポーツドリンクだよ」
男「自分で使えよ」 友「え、そんな、ひとつのタオルを一緒に使うとか」
男「自分の持ってるし」
友「か、間接キスとか、照れるだろ…」
男「水でいいから」
友「俺が健気すぎて照れてるのか?」
男「どうすんだよこいつ」 つづきだらだら。
友「まあまあ。これで結婚したくなってきただろ?」
男「ならねーよ」
友「もっと素直になれよ」
男「……」
友(おかしい……確かこいつのタイプは元気系幼馴染キャラだったはず……)
男「なあ、友」
友「な、なんだ?」 男「友。お前、なんかおかしいぞ? キャラが変わってるっていうか、もっと大人しかっただろ、お前」
友「あ、ああ…それは」
男「それに、なんでそんなに俺につっかかるんだ」
友「いやだから、それは」
女「おやー、朝からいちゃいちゃしてる人たちがいるぞー」 友(お、女きた! 女きたヨー!)
男「女。おはよう」
女「おはようー。友ちゃんもおはようー」
友「お、おはようございます…」
女「聞いたよー、友ちゃん。男くんの友達で、元男だったんだねー」
友「そ、そうだけど?」
女「やっぱりあれ? 好きな人と結婚したいってやつで?」
友「そ、そりゃあね」カー この辺で区切るヨー。
つづきはもう少し更けてから書くヨー。 占領してもあれだから、さくさく終わらせたいよー。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
女「でもさ、男くんてさ……」
男「女。始業時間だから」
女「あー。そーだねー」
友(話の都合で大事なところをはしょらないでいただきたい)
男「友。そういえばお前、うちの学校に転校になるのか?」
友「お、おう……」
男「だったら、職員室に行かないと行けないんじゃないのか。クラス割りもあるだろ」
友「ふん……俺が来たからには安穏とした学校生活を送れると思うな」
男(……今度は何キャラだよ) 昼休み――
友「男ー。弁当つくってきたから一緒に食べようぜー」
男「……」
ざわざわ……オトコガオンナノコツレテルゼ……エーダレダレ……
テンコウセイ……ジャッカンブスクネ?……ざわりん……
友「冷凍じゃないよ? 揚げ物も手製よ?」
男「学食に行ってくる」
友「さくらでんぶでハートマークだよ?」
男「ホントに勘弁してください」
女「友ちゃんのお弁当おいしそー」
女友「マジで元男?」
友「うわっキャラが増えた」 女「だしまきたまごとか形が崩れてないねー」
友「お、おう……」
女友「あー、ウインナーに飾り入ってるし」
女「おかずもきつきつに詰め込まれてないしー」
女友「全体的に仕事が丁寧ね」
友「……」カー
男「ほらお前ら、論評されて照れちゃってるだろ。しっしっ」
女「二人きりになりたいんだー」
女友「きゃー」
男「早く散れ。マジで」 友「……じ、邪魔が入ったが、胃袋からハートをつかむ作戦、開始だぜ!」
男「胃と心臓をぼろぼろにする気か」
友「ふふふ、戯言は食べてから言ってみろ」
男「はぁ……」モグモグ
友「ドキドキ…・・・」
男「ん」
友「ど、どう?」
男「お茶」
友「……す、水筒あるぜ!」
男「ん」ゴクゴク
女「どうですかー、奥さんの手料理はー」
男「ぶほっ」 女友「完全に夫の顔ですねこれは」
女「態度が亭主関白でしたねー」
男「げほっげほっ」
友「そ、そそそそうだろ、自他共に認める夫婦だろ!」
男「げぇっほ! ギカンにはびった……」
女友「うわぁ、塩気の調節とか完璧だわこれ」モグモグ
女「どこで習ったのー?」
友「お、おう。女になった後で、花嫁修業したいって言ったら教えてくれたぜ!」
女「……口調は修行に入らなかったのね」 女友「ていうかさ、友ちゃん、化粧とか全然してないよね?」
友「あ、ああ……教わらなかったし」
女「あー、まー校則もあるけど、髪の毛のお手入れくらいー」
友「ええと、でも、その……」
女友「……気になったんだけど、××××とか持ってる?」
友「は? なにそれ」
女「ええー?! 知らないの?」
女友「教えてもらわんかったの?」
友「えーとえーと」
女「これはやばいねー」
女友「常識がないってことだよ」 女「男ー、ちょっと友ちゃん借りてくから」
男「ち、ちょっと待て」
友「お、男……」
女友「いやいや、常識を教えるだけだから」
男「いや、俺は友に聞きたいことがだな」
女「はいはい、怖くないよー」ズルズル
女友「ステップアップだからね」ズルズル
友「お、男ー! せめて弁当のかんそうをぉぉー……」
男「うまかったけどー」
友は女たちに引きずられていった。 ある日の放課後――
友「ええ。あれから一週間経ってます」
友「もともとクラスが別だったせいで、男にアピールするチャンスも少ないし」
友「男はなぜかつれないし」
友「毎日お弁当で攻めてるのにちっとも陥落しません」
女「会っても二人きりになれないしねー」
友「主にあんたがたのせいでしょ!?」
女友「お、友ちゃんも言うようになったね」
友「う、うう」
女「ブラのつけ方もー、生理用品の使い方もー」
女友「化粧のやり方も教えてあげたのに」
友「うう、ううう」 女「ていうかさー、国じゃ教えてくれなかったのー?」
女友「そうだよ。料理は教えてくれたのに」
友「う、うん」
女友「少子化プログラムだっけ?」
女「それじゃ少なくなっちゃうよー」
友「……少子化、対策、特別支援プログラム」
女友「そうそれ。結婚しないとダメなんだよね?」
友「ま、まあ、結婚しても子どもつくらないと、意味ないし……」
女友「税金で結婚できるとかさ」
友「い、いろいろ制限はあるけどね」 女「無理に女の子にしなくてもいいのにねー」
友「……実験も兼ねてるからさ。新技術で、元男でもちゃんとできるのかっていう」
女友「だったら男くんにも言えばいいじゃん」
友「や、やだよ。男、怒ると恐いし」
女・女友(隠してるほうが怒るだろ……)
友「ともかく! その、俺、男だったときは友達が男しかいなかったから…」
友「頼れるのは男くらいしか思いつかなかったけど、ほら、あとちょっとで陥落寸前ぽいし」
女友「2レス前読み返してみろお前」 友「だから、こうしてお二人に協力をね」
女「……いいんだけどさー」
女友「まあ、そこまで言われちゃ仕方がない」
友「おお!」
女友「色仕掛けだの、家庭的だのを言っていたけど」
友「おお!」
女友「ホントに男をおとしたいなら」
友「おお!」
女友「デート」
友「おおおお!」ビス
女友「ちゃんと聞いてくれる?」
友「はい」 デート編までこぎつけたので、そろそろ寝ます。
書き溜めしなくてごめんなさい。ラストも決まってるんだけど。 乙
デートwktk
もし書き溜めするならさるさんがヤバイから
10レス以上投下する時は00分跨ぐといいよ 今日で終わればいいが…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
日曜日ーーー
男「悪い、待たせたな」
友「も〜う、男くん、女の子を待たせるなんて、い・け・な・い・ゾ!」
男「お前、本当に大丈夫か?」
友「かわいいだろ?」
男「怖気がする」
友(話が違うよう、女友ちゃん…)
男「まあ、俺もゆっくりお前と話したかったんだ」
友「つ、ついに婚約を!?」
男「だから違うって」 友「じゃあ聞かない」
男「……お前、本当に変わったな。それとも、そっちが本性だったのか?」
友「変わってないよ」
男「……」
友「……昔から、打算的だった」
男(全力で捨て身な気がするが…)
友「とにかく、今日はいっぱい遊ぶからな!」
男「ああ…動物公園だっけ」
友「ペンギン見に行くよ!」ワクワク ジャングルゾーンーーー
友「うわー、サルがこっち見てる」
男「リスザルだって。一番小さいサルのグループだったかな」
友「ちっちぇえー、女ちゃんのおっぱい並にちっちぇえー」
男「お前……」
サバンナゾーンーーー
友「お、シマウマだ」
男「野生だと若雄グループと雄一頭と複数の雌グループに別れるらしいな」
友「あはは、そういえば女友ちゃんの顔って馬っぽくね?」
男「お前……」 水棲生物ゾーンーーー
友「ペンギンきた!」
男「なんかいろいろすっ飛ばしてきたな…」
友「ペンギンかわいいよなー」
男「そうかな」
友「そうだよ! 流線型って心惹かれるよね!」
男「まあ、男なら流線型とメカメカなボディは大好きに決まってるわな」 つづき。
ふれあいコーナーーーー
友「ふおお……最近はヤマネとか触れるのか」
男「おー。胴長。すべすべ」
友「男、俺にもかしてくれ」
男「気をつけろよ」ホイ
友「おーかわいいー」ナデナデ
男「おい、頭ばかりなでるなって」
友「あいてっ」カプッ
男「あ、ばか」
飼育員「ダイジョブデスカー」
男「どれ、見せてみろ」
友「お、おお……だ、大丈夫だって」
友(こ、これは……)
友(血が出てるじゃねーかペロッていうフラグ……!)
男「大したことないな」
友「ですよねぇ!」 男「……そろそろ昼か」
友「はい、お弁当」
男「自然な流れになってて怖いんだが」
友「ふふふ、俺はもう、お前の生活の一部なのさ」
男「まあ、いいんだけど」
友「あっちの芝生は持ち込み自由だってよ! 先に行ってシート敷いてくからな!」
男「元気がいいな」
男「デートっていうか、普通に遊んでる感じだけど」 友(女友ちゃんいわく、デートでは甘えて素直になるのが一番とのこと)
友(あまり考えずに行動したけど!)
友(男とも、自然に仲良くなってる感じだし……)
友(……)
友(男……)
友(時間が足りないよ……)
友(どうするのが一番良かったんだ)
友(あ、諦めれば良かったのかよ)
友(いや、もうここまで来たら、やるしかない) 男「お、サンドイッチか」
友「……うむ。食べ終わったらケースはたためるしな」
男「いただきます」モグモグ
友「早いよ!」
男「おいしいぞ」モグモグ
友「うれしいけどさ!」
男「お前も食えよ。ほら」
友(こ、これは……)
友(伝説の「あーん」「おいしい?」「うん、えへへ」フラグッ……!) 男「どうした?」
友「お、おう……食ってやる、食ってやるぜ」
男「お前が作ったんだろ」ホイ
友「あ、ありがと」
男「水筒もらうぜ」
友「……あれ?」
男「ふうー、結構ボリュームあったな」
友「お、男…」
男「なんだよ」
友「あーんは?」
男「……」 友「あーんをしないとイベント未達成だよ?」
男「……ごちそうさまでした」
友「早いよ?」
男「おいしかったから」
友「知ってるよ! そうじゃなくて、イベント消化早すぎだよ!」
男「イベントイベントうるさいな、ゲーム脳が」
友「ゲーム脳じゃねぇ! お前も女の子を前にして、こう……あるだろ! 何かが!」
男「お前相手にはない」
友「ひどい!」
男「俺は友達相手に欲情はしない」
友「お、おお?」 男「ゲームじゃないんだ」
友「う……」
男「友達が女になって、どう出迎えればいいか分からなかったんだ」
友「……」
男「それなのにお前は、人が変わったみたいに迫ってきて、こっちの話を聞かないし」
友「そ、それは」
男「そのくせ、なんか必死だし」
友「……」
男「大体、お前、俺のこと好きじゃないだろ」
友「……!」 >>86 ニヨれない展開ですみません。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男「今日、遊んだけど」
友「……」
男「お前、俺の方を気にしないで全力で遊んでるし」
友「……」
男「手をつなごうとかも言わなかったし」
友「あ、え、と……」
男「それなのに変なところで必死だし」
友「そ、それは」
男「……今日は、服装もメイクも、髪型も気合入ってるのに、俺が触れなくてもまったく気にしないし」
友「あ……」
男「お前が俺を好きじゃないくらい、分かる」 友「そ、そんなこと、ない、ぞ」
男「少なくとも、異性の好きじゃないくらいは分かる」
友「そ、そんなこと……」
男「俺が分からないのは、それなのに、なんでそんなに必死なんだってことだよ」
友「そんなことないってば……」
男「……少子化プログラムが子ども作らなくちゃいけないことは知ってるよ」
友「……」
男「でも、たいして好きでもない知り合いに、どうしてこだわるんだ」
友「……」
男「気まずいだろ? それならまったく知らないやつが相手の方が……」
友「そんなことないって言ってるだろ!」 男「……」
友「お、俺は本当に男が好きなんだよ!」
男「……ウソつけ」
友「ウソじゃない! 相手を選べるって聞いて、真っ先に思い浮かんだのが男だったし!」
友「男と一緒になるんだって料理も家事もがんばって覚えたし!」
友「女ちゃんたちに、いろいろ教わったのだって……」
友「それに、こ、こここ、ゴニョゴニョだって、男ならできるって覚悟決められたし!」
男「……覚悟なんかしてる時点で、好きとは言わないだろ」
友「そ、それは、それでも、それは……」
男「本当に好きなら、好きな人を『実験』に巻き込みたいと思うか?」 友「う……」
男「なあ、なんでだよ」
友「う、う……」
男「なんでそんなに」
友「ちがっ俺、ほんと、男」
友「まきこ、ちがっ、好きで」
友「け、計算、きたなく、ほんき」
男「と、友?」
友「う、うああああぁぁん!」
男「お、おい。人前、人前だから」
友「うわあああん! うあああぁぁん!」
男「おい、友、落ち着け」
友「うわあああん! うわあああぁぁ……」 明日、早いので、ラストは次回にします。
サンドイッチ食い損ねて泣いてしまった友ちゃんの明日はどっちだ。 本日がラストです。適当にお付き合いください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男「……落ち着いたか?」
友「……うん」
男「まあ、なんだ。お前が俺のことを好きで仕方が無いということにしよう」
友「……うん」
男「だとしても、疑問だ。俺なんか、まだ結婚できる年齢でもないのに」
友「時間が、ないんだ」
男「時間?」
友「国のお金でやってることだから、早いところ結果を出さないと行けないんだ」
男「いや、結果って言われても、その、なんだ」 友「あ、政府公認で強姦されるとか、そういうわけじゃないよ?」
男「当たり前だろ」
友「じゃあ、どうすると思う?」
男「そりゃ、お見合いとか、『実験』に参加してるやつをあてがうとか……」
友「それもそれで割と嫌だけど。もっと確実に」
男「確実?」
友「冷凍保存しといた精子で体外受精するわけですよ」
男「はぁ?」
友「で、受精卵をこう……入れる」
男「……」 友「ちゃんと擬似子宮に着床すれば、完璧」
男「それって……でも、確実か?」
友「そもそも、自分の細胞から、卵子を作る器具が新技術だし、受精卵ができるってだけでも成果のひとつなわけ」
男「……」
友「まあ、もう、受精卵は何個かつくったんだけど」
男「……」
友「気持ち悪いんだぜ、ずらーっと並べた顔写真と、生涯の記録? 精子の提供者の」
友「選べって言われて、自分では選べなかったからどれでもいいですって」
友「何回やるんですかって聞いたら5、6回くらい?」
友「一回目は入れてもダメだったからって時に、普通に男を選んでもいいって言われて」
友「次の期限までに、決めて来いって」
友「……男しか思い浮かばなくて」 友「でも、こんなこと話したら、男、怒るだろうって思ったから……」
男「当たり前だろうが!」
友「う」ビクッ
男「なんでそんなこと、早く言わなかったんだ!」
友「だって、俺、男を怒らせたくなかった」
男「隠されたら誰だって怒る!」
友「だって、怒ったって仕方が無いじゃん。国からもらったお金で親父は借金返しちまったし」
男「あのな……」
友「それこそ、『実験だけど俺と子どもつくってくれ』、なんて言いたくなかった」 男「……」
友「全然ダメだったら、あきらめて黙ってようと思ってたんだ」
男「……」
友「でも、最初から男は取り合ってくれなかったし」
男「そりゃ、最初からお前らしくないと思ったから」
友「そ、そうかな」
男「お前は今みたいにけっこうウジウジしてるやつだった。思い出したよ」
友「う、うるさいな……」
男「……」
友「あのな、男……」
男「なんだよ」
友「最後に、もう一回だけチャンスくれよ」 男「無理だ」
友「……」
男「……」
友「そ、そか。あはは」
男「俺は、ダメだ」
友「そ、それなら、仕方ないよな。俺なりに、がんばったんだけど……」
男「そうじゃない」
友「……あーっ、いいって。なぐさめとか。そういうのは」
男「そうじゃないんだ」
友「なんだよ、もう……遠慮とかいいんだから」グス
男「……俺じゃダメなんだよ」 男「俺も女になるんだよ」
友「え、え?」
男「今やったって、精子の検査から行くと子ども作れないらしいし」
友「え、えー?!」
男「お前が戻ってくる直前に、結果出たんだ」
友「えぇぇえええええ?!」
男「だからお前とは無理だって散々言っただろ」
友「え、は、ええぇぇぇえええええええ?!」
男「もう参加してるから、金も振り込まれてるし」
友「早く言えよ!」 男「言おうと思ってたのに、お前が聞かなかったんだろがい」
友「言う機会、いくらでもあっただろうがー!」
男「お前が正々堂々切り出してくれればとっととしゃべったよ」
友「ちょ、ま、マジ?」
男「お前にこんだけ打ち明けられて、いまさら冗談を言えるか」
友「……一周回って、うそでしたってことは」
男「というか、分かっててやってんじゃねーかと思ってた」
友「そんなわけあるか。わかるわけあるか」 男「……」
友「えー、でも、えええ?」
男「……まあ、これで、どの道、俺はお前にとっちゃお役ごめんってわけだ」
友「あ……」
男「子ども作れないし、女になるやつと結婚しても仕方ないしな」
友「え、と……」
男「もっと早く言ってくれれば、相手を探す手伝いくらいできたんだけどな」
友「あの、その……」
男「時間がないってことは、もうそろそろなんだろ」
友「う……」 男「……」
友「……」
男「……」
友「……や、いやだ」
男「なにが」
友「ひとりぼっちで子ども産むのなんか、いやだ」グス
男「だから?」
友「お、男と一緒にいたい。ぷ、プログラムに参加するんなら、一緒に」グスグス
男「……俺との子どもはつくれないけど」
友「い、いい、いやだけど、一緒にいる方が、いい」
男「分かった」 ぎゅう
友「わっ、お、男……」
男「友……」
友「男、男ぉ……」ギュウ
男「できる限り、がんばろう」
友「うん、一緒に、一緒にいよう」グスッ
男「あんまり、泣くなよ。お前の方が先輩になるんだから」
友「うん、うん……」
男「料理だって、お前のほうがうまいじゃん」
友「うん、がんばったから」
男「うん……」 友「また、一緒にデートしようよ」
男「おう」
友「子ども連れて。四人くらいになってるかも」エヘヘ
男「そうだな」
友「きっと、楽しいよ……」
男「うん、うん……」
女「うん、うん……」
女友「イイハナシダナー」 友「おい、お前ら」
男「なんでいるし」
女「えー、後を追ってきたからですよー」
女友「友ちゃんがヘマしないか、見守ってたわけ」
女「大泣きしてたけどねー」
女友「いまなんか抱き合ってるしね」
友「二人とも、いまほんといいところだから。俺の人生の中で一番大事なところだから」
女友「必死すぎワロタ」
男「散れよ、割とマジで」
女「おおっと、男くん。そんなことを言ってもいいのかなー?」 友「ど、どういうことだよ」
女「ふふふ、友ちゃんも女友ちゃんも知らなかったことだけど……」
男「女。それは」
女「もう遅いよ。ジャーン、私もプログラム参加者なのでしたー!」
友「え?」
女友「私も昨日、初めて聞いたんだよ」
男「……」
友「男。その、どういうことになるんだ?」 女「男くんと同時期にプログラム参加が決定してね、お互いの情報を交換しあってたんだよー」
友「男……?」
男「それは事実だが」
女「それだけじゃないよ! 最悪、なんかあったら、協力し合おうって決めてたんだよー」
女友「ヒューヒュー、男くん、モテモテ〜」
友「男……?」
男「事実だけど……協力にもいろいろあるだろ」
友「明らかに婚約だろ?!」
男「飛躍しすぎだ」 友「だから『無理』だったんだな?! もう売約済みですからって!」
男「そうじゃないって」
女友「『友達相手に欲情はしない』キリッ」
友「ぐわあああ! そりゃお互い逆転しても欲情できるもんな!」
女「はっはっは」
友「ち、くしょー、もう戻ってきた時点で敗北が決定してたのかよ!」
男「友。あのな」
友「いやだあああああ、もう言い訳を聞きたくない!」
女「友ちゃん。聞かなくていいのかなー?」
友「な、何が」ビクッ 女「私がいれば、男くんとの接点が簡単にできるんだよー?」
友「な、なんで」ゴクリ
男「友、女の言うことに耳を傾けるな」
女「友ちゃんが私と関係があるって宣言して、男くんとも接点があるって申告する」
友「う、うん」
女「お互いに合意しているってことにすれば、三人一緒でも問題ないよねー?」
友「そ、そうだな」
男「大有りだ! 重婚になるだろうが!」
女友「結婚ってことにしなければいいじゃない」
女「男くん、『できる限り、がんばろう』って言ったのは、男くんだよね」
男「……」 女「わざわざ友ちゃんを泣かせてまで追い込んでー」
男「それは、友の素直な気持ちを」
女「だったら、建設的な提案を蹴るのはおかしいよねー?」
男「ぐぐ」
友(男と一緒に居られる……)キラキラ
女友「うれしそうだね」
男「……いいんだな、女」
女「何がー?」
男「好きでもないやつを抱いてもいいんだな」
女「……誰に対しても、好きでもないなんて言った覚えがないけど?」
男「……だったら、いい。俺も覚悟する」 女「……まあ、そういうわけだよ。友ちゃん」
友「お、おお?」
女友「ま、がんばりなよ」
友「え、ええ?」
女「男ー!」
男「……はいはい」
女「友ちゃん!」
友「お、おう」
女「結婚しようぜー!」
おしまい 乙GJ!
男もプログラム参加者だって言ったときはどうなるかと思ったがよかったよかった
よければまた書いていってください 皆様。
このたびは四夜連続投稿にお付き合いくださいまして、まことにありがとうございます。
当方、初SSということもあり、至らない点の方が多く、適当ぶり、またスレ占拠ぶりに、
ご迷惑を蒙られた方もいらっしゃるかと思いますが、ご容赦ください。
TSやSSには興味を持っていましたが、実のところ、その言葉の意味もよく知ってはおりません。
ただつじつまあわせに自分の好きな要素をぶち込んだだけの代物ですが、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
矛盾点は酒の肴にでもしてください。
どうにもSSを言葉の掛け合いと勘違いしているせいか、本来ニヨニヨさせるべき箇所を男がほとんどスルーしておりまして、
この男、なにやらえらそうな格好をつけていますが、ギューはしたもののチューのひとつもせず、
ただ弁当を食べていただけなのです。
なので、最後に蛇足的後日談を数レスつけて、撤退したいと思います。
今晩は本当にありがとうございました。また機会がありましたら、お会いしましょう。 蛇足。
元男「友ー、いるかー?」ヒョイ
友「おー、元男ー」
元男「何やってんだ、こんなところで」
友「んー? 勉強」
元男「お腹の子に障るぞ」
友「べ、勉強くらいで障らねーよ! 大体、元男も、薄着しすぎだろ!」
元男「俺は全然順調だから。お前と違って」
友「……なんかずるいよなー。悪阻もない、反応も良好、食べ物で気持ち悪くならない。運動もできるし」
元男「人それぞれだから」 元男「で、何の勉強してたんだよ」
友「ああ、お金は保証してもらえるから、ちょっと、い、医学のな」
元男「医学ぅ?」
友「おう。ほら、男性機能、女性機能じゃなくて、わざわざ体ごと作り変える必要がなんであるんだーって、元女が言ってたじゃん」
元男「そうだったかな」
友「お前、どうでもいいと思ってることは本当にどうでもいいんだな……」
元男「……ああ、男の体に戻りたいってことか?」
友「ち、違うわい、その、もし男性機能だけ復活させられるなら……」
元男「なんだよ」
友「男に、その、してもらいたいなーって」
元男「」ドンビキ
友「ちょ、なんで引くんだよ!」
元男「ああ? だって、お前。……本当に俺のこと好きだったんだな」
友「そう言ってるじゃん!」 元男「元女が泣いてるぜ。最近は、『私には女友ちゃんがいるもん』って言って入り浸ってるらしいし」
友「まあ、そりゃあ、その辺のやつらと比べれば、元女の方が安心だったけどさ」
元男「お前、ひどすぎだったもんな。最初にやったときも、『男ー、怖いから手ぇ握ってて』」
友「そ、そうだっけかな」
元男「『男ー、きぼぢわるい…』『男ー、これ食べられない』
『男ー、つわりひどいー』『男ー、夢見悪いから一緒に寝よ』 俺はお前の母親か?」
友「そ、そうだっけかな……」
元男「まあ、元女が選んだ道だから。それ以上は何も」
友「元男も大概冷酷だよな」
元男「そういう男、いや、女を選んだのはどいつだ?」
友「ふへへ、俺でした……ん」チュ
元男「ふぅ……無理せず、寝ろよ。産むのは大仕事なんだから」
友「じゃあ、一緒に寝よ?」
元男「あー、恥じらいのないやつだな」
友「そういうのを選んだのは?」
元男「……早く寝ろ」
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