「まさかこんなことに」 学費高くても授業はオンライン 〈1〉
https://news.yahoo.co.jp/articles/071b5890a6b4993a173695ef987ed304f84cad48

 新型コロナウイルスが世界中で留学生を翻弄(ほんろう)している。
異なる文化の中での学びを志した学生は戸惑いを隠せない。
一方で、財政を留学生の学費に依存してきた大学側にも難題を突きつけている。

 米国では、米国人よりも留学生の学費を高く設定していることが多い。
州立大学では州出身者よりもはるかに高く、日本人留学生も多いカリフォルニア大学では2・5倍に及ぶ。

 生活費をまかなうため、留学生がビザで認められている学内のアルバイトをするケースも目立つ。
だが、新型コロナの影響でそれもできなくなった
中西部ネブラスカ州のネブラスカ大学カーニー校4年の学生(22)はこれまで、週に9時間ほど学内のジムで働いていた。
80ドルほど稼いで食費などにあてていたが、いまは貯金を取り崩す。
「まさか、こんなことになるとは」と嘆く。

 連邦政府は4月、学生の緊急支援策として60億ドル以上を大学側に配ると表明。ただ、「米国第一」を掲げるトランプ政権は、留学生は対象外だと公言した。
滞在資格の問題も浮上している。米国は世界の大半の国でビザの発給を一律で停止。
さらに、学生ビザは通学が条件となっているが、オンライン授業ではそれを満たせない。現在は一時的に規制が緩和されているが、今後の展開は不透明だ。