学校の子供にフェイスシールド、の怪|オオカミ少女に気をつけろ!(4)

ただ、親という立場になれば、子どもに対しては心配がつのるものだろう。
私には喘息を患う中学生の息子がいるため、10代以下の子どもの感染状況については最初からとても気になって注視していた。

年齢別の状況をまとめたデータを自分で探してチェックしていたのだが、
まず10代以下がどうなのかという前に「80代以上でも、軽症・無症状で済んでいる人がこんなにいるの?」ということに驚いてしまい、
そして、10代以下の状況を見て、ますます子どもに対して心配しすぎることは不健全だと思いなおした。

それに、子どもであっても、小児がん、小児白血病、その他さまざまな病気によって、毎日どこかで死を迎えている人生が存在するのだ。
コロナの死者だけが「コロナの恐ろしさ」というイメージを盛り立てるために特別に扱われており、人々を怯えさせているように感じられてならなかった


■学校ではクラスターはないか、稀なもの

5月31日に北九州市の児童1人に感染が確認されたことから、濃厚接触者であるクラスメイトの子どもたちを全員検査して、新たに児童4人の感染を確認し、
「クラスター(小規模の集団感染)が発生した」と発表した。

その児童が高熱や肺炎に苦しんでいるなら危険な状態だと思うが、全員が無症状だという。
それなら、ひとつ免疫が増えて良かったねという話でしかないと思うのだが、なぜこうも問題視するのだろう。
インフルエンザでも、無症状の感染者は大勢いるとされているが、それをわざわざ検査して見つけ出すことなどしてこなかったし、そもそも無症状ならば、その子どもは「健康」と見なされていたはずだ。

5月20日に日本小児科学会から公表された医学的知見によれば、やはり10代以下の感染者が全体の中で占める割合は世界的にも少なく、成人と比べてほとんどが無症状か軽症であることから、感染したとしても「経過観察または対症療法で十分である」とされている。
過剰な対策は医師も薦めてはいない。