最初に俺の誇りを踏みつけたのはあの野郎じゃねえか。
俺は精一杯耐えて、ただ「それは筋が通らないんじゃないか!話しても無駄ならもういいわ」と電話を切った。
その俺の行為も失礼だ! 礼儀知らず! と顔を顰める。
あの野郎、俺と向かい合っても顎を上げて俺を黙って見下していた。
俺は頭を下げて謝罪した。2回頭をテーブルにこすりつけた。
俺は何ひとつ悪くないのに---
「2回謝っても、相手が受けなかったら頚椎捻って2度とまともに歩けんようしたれ」

そんな俺のやり方が許せなかったと、俺がいちばん大切な人間が狂ったように俺を責めた。
「あの時も、あの時も、●●の時も○○も、とんでもない騒ぎにした」
アホか? 最初にケンカ売ったのは向こうやろが。
あの馬鹿野郎が一番先に俺を侮辱した---それが分かっているのに。
要はいつも俺の味方だといいながら、俺のケンカが卑怯で許せないというんかい。