>>92
分流化は極めて難しいですね。

公共部分は行政の工事で分流化できますが、民地の方まで行政で分流化できません。

個人の財産は個人に管理(分流化の工事を)してもらわねばなりませんからね。
(極端な話、建て替えをしないと分流化に対応できない建築物が多数ある)

また、汚水に比べて雨水が圧倒的に多いため、少しでも未分流化地区が残ると分流化の効果が発揮できません。

民地における分流化にかかわる強力な法律でも制定すれば数十年後に達成できるかもしれませんが、日本の行政は一般民間人に無茶な要求はしませんので、現実的なスケジュールを組むのは無理でしょう。

放流水質の改善は急務であるため、大都市では分流化を諦めて別の手法で合流改善を進めています。(巨大な貯留施設などがそれです。処理が追い付かない降雨時は下水を貯めて、余裕のある晴天時に処理して放流します)

参考までに、分流化するとすれば新たに雨水排水系統を新設します。雨水管を用意して、今まで合流管に流れ込んでいた雨水を雨水管に繋ぎこむのです。
最終的に合流管に汚水だけが流れるようになったら分流下水道の完成です。
最後に合流管やポンプ施設の規模を縮小することになります。(施設を小さくするのは簡単です)

但し、この手法だと湧水や地下水は旧河川をそのまま使用した汚水管へ流れ込むので本当の意味での河川復活にはなりませんがね。

もしも渋谷川や烏山川が現在も開渠の普通河川として存在していたら、下水道整備が順調に進み、神田川や善福寺川の様に清流が復活していたでしょうね。

玉川上水の下水処理水も、四谷大木戸を通り渋谷川に放流されていたでしょう。烏山川や北沢川も分水口を利用して、やはりこちらにも放流されていたでしょうね。