なんか荒れてるみたいだが語っていいかな?
俺は物静かで大人しい女が好きだった。
でもそんな女、物語の中ならともかく、現実には滅多にいやしない。
今までいいなと思った子でも単なる人見知りとかで、慣れてくるとペラペラうるさく喋り出す。それに俺が幻滅し、すぐ別れるの繰り返し。

──そこで出会ったのがド真ん中だった。

ド真ん中も女子高→女子大出身で男性と関わり合いがなかっただけで最初は無口→慣れてきたら口数は多くなっていった。よって俺の理想ではなかった。
しかしなぜか付き合いは長かった。
今までのピーチクパーチクうるせえ女どもと違ってド真ん中は言うべき時は言うし、黙る時は黙るという素晴らしい女だったからだ。
こんなに素晴らしい女なのに俺はもっと静かで大人しい女がいいと内心思ってた。なんでド真ん中とだけこんなに長く続いたのか考えなかった過去の俺は馬鹿だ。
そして俺は今の嫁と出会い、ド真ん中と別れた。嫁は俺の理想に見えた女だった。正直言って嫁の方が可愛かったし。大人しく無口、(今で言うコミュ障か?)なんでも俺の言う通りにしてくれる。
やっと理想の女と出会えたと思った。もちろん結婚した。
でも結婚生活が開始したら物足りなくなったんだよ。何聞いてもわからない、俺の言う通りにする、と言う嫁。自分の考えがないんだ、嫁には。
俺と結婚したのも俺が好きだと言ったから。嫁の親に結婚しちゃえば?と言われたからだろう。
彼女の時はよかったが、一緒に生活を営んでいく嫁としては失格だった。二人で支え合うということができない。
俺はだんだんド真ん中のことを思い出すようになってきた。ド真ん中ならこうしてくれる、ド真ん中ならこう言ってくれる、俺はそう思うようになってしまった。

もし過去に戻れたなら、過去の俺をぶん殴ってこっちにしておけ、と言いたい。
長々語ってすまん。ド真ん中に今、ものすごく会いたい…。