青学大の勝負はズバリ5区だ。前回、1年ながら区間3位と好走し、優勝に貢献した若林が2年連続で5区に登録された。「若林は前回より強い。『若の神』から『若乃神』になりました」と原監督は笑顔で話した。1年前、指揮官によって「和歌山県出身の元気のよい若者です。若の神です」と命名されたクライマーは今回、大相撲のしこ名のようにニックネームが“出世”。指揮官のむちゃぶりに若林は苦笑いを浮かべながらも「レベルアップした走りをできるように頑張ります」と意欲的だった。
 原監督は一転、表情を引き締めて戦略の一端も明かした。「青学大も駒大も1〜4区まで実力者がそろった。互いに力を発揮すれば大差はつかない。青学大のストロングポイントは5区。前回、若林のタイムは1時間10分46秒。同じ気象条件ならば1時間10分を切れる。『4代目・山の神』になってほしい」と期待を込めた。