リボンの騎士は、おばQのように、ほがらかに笑いと一家団欒の中で観る
陽気な番組とは違い、隠微で陰残な話が最初からずっと毎回これでもか
これでもかと続く。運命に翻弄される悲劇のヒロインだとか、殺し屋に襲われる
話だとか、母が毒を飲まされる話だとか、仕込まれた毒のバラのトゲを刺されて
母が死にかけるとか、ヒロインが悪魔に少女誘拐、拉致されて魂を抜かれかける
ような話だとか、楽しく笑いながら父母と観るというような性格からは逸脱
していた。黄金バットのような脳天気な笑いも無い。涙をぐっと堪えて我慢する
ような感じ。マッハGoGoGoやグズラのような陽気さも、悟空の大冒険のような
ハチャメチャさも無い。精神年齢がかなり高い視聴者でなければ、人間関係の
どろどろしたところ、登場人物の内心を推し量る能力がない幼児には無理な
内容だったろう。中学生なら十分理解出来ても視聴者として想定される小学生の
低学年レベルでは無理があるというものだった。