第43話「ワナにかかったサファイヤ」
昭和43年1月28日放送
TLT-S(ティルト シルバーランド支部)のメモリーポリスに記憶を消されたのか、サファイヤは前回のジュラルミンとナイロンの悪業に何のおとがめもしなかった。ありえないことが本当に起こるのが昔のアニメである。
それどころか、ジュラルミンからのプレゼントだという白鳥形の船にチンクと一緒に乗ってしまう。家なき子のミリガン夫人の白鳥号ならよかったが、ジュラルミンの船である。案の定、船は猛スピードで進み出し、いずこともなくサファイヤとチンクを連れ去ってしまった。
途中、フランツ王子が助けに来るが、雨が降ってきても甲板の上でラブラブのサファイヤとフランツ。脱出しようとする気配はない。そうこうするうちに三人を乗せた船は謎の島へ。
そこで待っていたのはX連合が放った次なる刺客、怪奇蜘蛛男だった。
ショッカーの改造人間、蜘蛛男より3年も早いが、その姿はまさにショッカーの改造人間のようであった。
もしかすると石森章太郎はアニメ版リボンの騎士の蜘蛛男やねずみ男を見て、ショッカーの改造人間を発想したのではないか。
蜘蛛男「おかしなかっこうに変装しているが、お前はサファイヤ姫だろう」
リボンの騎士「お前のほうがよっぽどおかしなかっこうだ!(←言ってない)」

脚本の保富康午は「大きな古時計」の訳詞も手がけた作詞家で、アローエンブレム・グランプリの鷹では原案と監修も担当した。演出の奥田誠治は「超獣機神ダンクーガ」の監督という印象があったが、ダイヤモンド・アイのキャラデザインもやっていたと知ってびっくり。