>>580の続き

原作設定に則っている「黒い瞳の女の子」とされた挿入歌制作の時点以降に、設定は変更されたのでしょうね。
オリエンタルでエキゾチックな少女と乗附から書いてしまった原作者も、シモタと思ったのでわ。
ビルフ様がオレリの正体に気付く過程が無いのも、そのせいかな。
作中でペリーヌの容貌を記載する場面は以降にもあります。
例えば、着衣がビンボ臭いと伝えたのはテオドールでなくてサンピポアのブノワ氏ですが、
エキゾチックな容貌については一切言及していません。通訳で助かってもいるからか、好意的に云ってますが。


家なき娘(岩波文庫版より) エクトル・マロ 作 津田穣 訳

「で顔つきはどうじゃ? ブノア君。」「聡明です、とても聡明ですね。」「身持ちが悪そうではないか?」
「いいえ一向に。それどころか貞淑で、率直で、大胆です。眼は壁でも見通しそうですが、
 それでいて用心と深い優しさとを持っています。」
「一体どこのものだろう?」「この土地のものでは確かにありません。」
「母は英国人だと言ったが。」
「私の知っている英国人たちに似たところが少しも、あの娘にはございません。
別のものが、まるで別のものがございます、それでいてきれいなんです、
実際みすぼらしいあの着物があの娘の美しさを浮き立たせるので、いよいよきれいです・・・


英国人ってかオリエンタル、なんて云わずに、別のものと口を濁し、聡明さとか、着衣と容貌の乖離に話を外らしてる。
「身持ちが悪そう」という原作表現はアニメでも踏襲されていますが、夜遊び疑惑はアニメオリジナルですね。

妙に艶かしいペリヌのベッドシーンですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=sTyU0xCLdjU&;feature=youtu.be&t=1360
(続く)