昔は自動車整備工場に廃車にする車を持っていくと、お金が貰えたんだよ。
この時代からだと思う、引き取り賃が高額になったのは。

五木寛之が70年代にいずれこうなると予測する小説を書いてる。
古くなったハコスカ。
今時マニュアル車なんか誰も乗らない。
しかしどこも引き取り賃は高い。
で、最後にハコスカがひとりでに走り出して海に飛び込む。
持ち主は「可愛い奴だった」と涙ぐむ。
短編集「奇妙な味の物語」より。


この短編集は車の奇妙なエピソードが多い。
医者の妻に古いBMW318が惚れ込んで心中とか、車と車がセックスして増殖したりとか。